ポケモン ~剣盾の世界へLet's go!~   作:YY:10-0-1-2

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第122話 カルムVSユウリ&マリィ 後編

 

 「っ……!」

 

 私は汗を垂らしてバンギラスを見つめる。

 なんてこった……ってやつかな。あのバンギラスには勝てないと本能が語っている。

 

 というか、勝てるわけが無いと一瞬で理解してしまった。

 

 私は唇を噛み締める。

 

 ゲッコウガを倒す案はもう出てた。アブソルの力とルカリオの力なら行けると思ってたからだ。

 ただ、それも賭けだ。ゲッコウガが倒せたのはアブソルが何とか急所に当ててくれたからだ。

 

 でも、バンギラスにはどう頑張っても勝てる未来が見えない。

 

 「なっ」

 「マズイ……!」

 

 私とマリィが反応する。

 バンギラスがメガシンカして、こちらを睨みつけた後に、すなあらしが巻き起こる。

 

 特性『すなおこし』だ。

 確か、すなあらしの状態はいわタイプのポケモンが強化されるとユウトが言っていた気がする。

 

 つまり、アブソルの攻撃もものともしないバンギラスが、さらにメガシンカして、強化されたわけだ。

 

 ……勝てるわけが無い。そう思ってしまう。

 

 けれども、ここまで来て……負けちゃう?

 

 そんなの嫌だ!

 

 「っ! ルカリオ、はどうだん!」

 

 ルカリオのはどうだんはバンギラスに近付いていく。

 だが、バンギラスはそれを食らっても平然と立っている。

 

 それを見て目の前が真っ暗になりかける。

 どう勝てばいいって言うんだ…!かくとうタイプは弱点のはずでしょ!?

 

 それを受けても平然と立ってるだなんて……。

 

 「もう、無理…?」

 

 マリィがそう呟く。

 

 「……っ!まだだ!!」

 

 私はそう叫ぶ。

 きっと勝てる道は見えてくるはず。

 

 『思考を停止させるなァッ!!なんでもいい!とにかくやってみろッ!!!』

 

 ウルトラネクロズマと戦った時にユウトが言ってくれた言葉。

 そうだ。この言葉のおかげで突破法を思いつけたんだ。

 

 思考を停止なんかさせない。とにかくやってみるしかない!

 

 バンギラスは硬い。

 でも、それもいつかは綻ぶはずなんだ。でも、それが見えてくるのは多分、相当時間が経ってからじゃないと。

 

 それに、カルムさんがそう易々と見せてくれるわけが無いし、対策もしてくるはずだ。

 

 ならばどうするか?

 ルカリオとアブソルの力しかない。この状況で、戦うためには……!

 

 「マリィちゃん」

 「っ!」

 

 私は小声でマリィちゃんに言う。

 

 「あのままの状態じゃ、私達に勝ち目がない」

 「じ、じゃあ、どうすると?」

 

 私は不安にさせない為に、ニカッと頑張って笑みを浮かべてみる。

 

 「手数の多さなら、こっちの方が多い」

 「あっ!」

 

 バンギラスはあのデカさだ。

 あのデカさなら速く動くなんて事は出来ないはずだ。

 

 こちらはバンギラスよりも速く動ける。アブソルなんかは特にだ。

 ならば、とにかく攻めまくって倒すしかない。

 

 「ルカリオ、もう1回はどうだん!」

 「アブソル、つじぎり!」

 

 ルカリオがはどうだんを放ち、その横をアブソルが走っていく。

 

 「バンギラス、ストーンエッジ」

 

 はどうだんはストーンエッジによって防がれてしまうが、アブソルのつじぎりはバンギラスを捉える。

 バンギラスはアブソルにストーンエッジを放つがアブソルは上手いことストーンエッジに乗って後退する。

 

 「バンギラス、じしん」

 「なっ」

 

 バンギラスが地面をズドンと踏むと、グラグラと地面が揺れだした。

 ストーンエッジを壊して、私たちを巻き込むつもりだ!!

 

 「アブソル、こっちに戻ってきて!」

 「ルカリオ、飛んで!」

 

 アブソルは走っていき、ストーンエッジの圏外から出て、ルカリオは飛ぶことでじしんを回避する。

 

 そうだよな……。それぐらい、簡単にできるよね……!

 

 「いいのかい?攻めてこなくて」

 「! …なんで?」

 

 バンギラスが今一瞬……いや、絶対に銀色に光った!

 

 まさか、アレって……!

 

 「てっぺき、張るわけだけど?」

 

 てっぺき。

 ポケモンの技の一つで……自身の防御力をぐーんと上げる技だ。

 さらに攻撃が通りにくくなっていく。

 

 「アブソル、きりさく!」

 「ルカリオ、メタルクロー!」

 

 アブソルとルカリオの技がバンギラスに当たる。

 が、やはりそのまま、まるで「何かしたか?」と言いたげな涼しそうな顔で立っている。

 

 まさか、メガシンカだけでこんなに辛くなるなんて……っ!

 私はもう一度唇を噛み締める。

 

 他に、なにか……策は……!

 

 そこで私はハッと気づく。

 

 相手は防御力が高い。対してこちらは、攻撃力が低いんだ。

 ならば、相手の防御力を超えるぐらいの、最強技を喰らわせればいいんじゃ……!?

 

 「ルカリオ、もしかして……つるぎのまい出来る?」

 

 私がルカリオにそう聞くと、静かに首を縦に振る。

 私はそれを見て、しばらく考え込んだ後に、頷いてマリィちゃんの方を見る。

 

 「マリィちゃん、いい?」

 「……?」

 「これはね、多分だけどアブソルが凄く頑張らないと行けないかもしれない。それでもいい?」

 

 マリィちゃんはそれを聞いて少しだけ目を見開く。

 だが、すぐに笑顔になって頷いてくれた。

 

 「なにか、策があるけんね?」

 「うん。ルカリオで全力の技を使う」

 

 私がそう言うと、マリィちゃんは静かにアブソルを見てくれる。

 アブソルはマリィちゃんと私を見て、頷く。

 

 「行くよ、アブソル!」

 「さぁ、ここからだ……ルカリオ!つるぎのまい!!」

 

 ルカリオの周りに剣が現れ、まるで舞うようにルカリオを囲む。

 

 それを見て、カルムさんが目を見開く。

 

 「もっともっとつるぎのまい!」

 「バンギラス、うちおと……」

 「アブソル、ふいうち!」

 

 アブソルのふいうちがバンギラスを邪魔する。

 さらにつるぎのまいを重ねていくルカリオ。

 

 「バンギラス、アブソルにかみくだく!」

 「アブソル、避けて!」

 

 アブソルがバンギラスのかみくだくを避ける。

 アブソルが、マリィちゃんが頑張ってくれてるんだ!私たちだって頑張らないと!!

 

 ルカリオの攻撃力が最大レベルまで跳ね上がる。よし!!

 

 「マリィちゃん!」

 「っ!! アブソル、()()()()にきりさく!!」

 「なっ!!?」

 

 アブソルがルカリオにきりさくを放っていく。

 ルカリオは傷つきながら、バンギラスを静かに睨みつけている。

 

 それを見て、カルムさんは何をしたいのかが分かったのか、ニヤッと笑う。

 

 準備は整った!!

 

 「ルカリオ!!」

 「バンギラス……」

 

 ルカリオがバンギラスにすぐに近づく。

 何もさせない!!させる前に倒す!!!

 

 「きしかいせい!!!!」

 

 拳を構えて、凄い勢いで一気に突き出す。

 瞬間、ぶつかった時の衝撃で煙が一斉に放たれてしまった。

 

 何も見えない……。

 

 ただ、分かるのは確実にバンギラスにダメージは与えられているはずということ。

 あわよくば倒れていたら良いんだけど……。

 

 煙が晴れてきて、見えてきたのは……。

 

 

 バンギラスがルカリオの拳を耐えているところであった。

 

 「うちおとす」

 

 無慈悲な攻撃がルカリオを襲う。

 ルカリオの体力は攻撃を食らった時には、等に尽きていて…戦闘不能となってしまった。

 

 私は悔しさで俯いてしまいかけるが、まだアブソルがいる。

 

 「アブソル、でんこうせっか!」

 

 遠くにいたアブソルが、一気にバンギラスに近づく。

 

 「バンギラス、ストーンエッジ!」

 「アブソル、躱してつじぎり!!」

 

 ストーンエッジを躱していき、バンギラスを捉える。

 が、下から出てきたストーンエッジに気が付かず、ストーンエッジをまともに食らってしまった。

 

 バンギラスは構える。

 

 「うちおとす」

 

 カルムさんの指示が下される。

 空中に舞ってしまっているアブソルは避け切れるはずもなく、うちおとすを食らってしまい、地面に倒れ込む。

 

 「……る、ルカリオとアブソル…戦闘不能……」

 

 その場に、小さな声が響いた。




次回予告

オレな、ユウリとマリィの力を近くで見ててさ。
なんか、こうして……お前らを見てるとさ…。

わりぃ、やっぱつれぇわ

次回、そりゃつれぇでしょ。ちゃんと言えたじゃねぇか

聞けてよかった(にこやかな笑み)

ホップ戦は?

  • やる!!
  • やらない!!
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