ポケモン ~剣盾の世界へLet's go!~ 作:YY:10-0-1-2
場面転換が多くて謝りたい気持ちでいっぱいです。YYです。
あと2話前後で終わるんじゃないんでしょうか。こう言って終わった記憶ないんですけど。
ま、まぁ、嘘はついてなんぼですから(ダメだろ)
そんな訳で本編です。
ドクロッグの株が上がったあと、ユウトはため息をついていた。
その理由は、異様なまでのマリィの成長である。
ゲームをやっていたユウトは、さほどマリィに苦戦することなく突破していた。
それは、インテレオンのレベルの上げすぎなどがあったからである。それは間違いないと思っていた。
だが、ユウトはニヤッと笑っていた。
ゲームでは決められたレベルがある。だが、この世界ではそんなものは無い。自由に出来るのだ。
故に、このマリィはさらに強くなっている、所謂ハードモードと言うやつになっていた。
ユウトは、ハードモードになっていることを楽しみつつ、同時に、マリィが強くなっていることに喜んでいた。
「ズルズキン!行くよ!」
ズルズキンを出てきたマリィ。
ズルズキンは、あくとかくとうの複合タイプである。かくとうタイプはいわタイプに効果ばつぐんなので、ルガルガンが不利……。
かと言えばそれはあるのだ。
なぜなら、先程のバトルで、ルガルガンの戦い方はバレているし、さらに対策することが出来るのだ。
そして、マリィの力ならば、簡単にルガルガンを倒せる策を思い浮かぶだろう。
そうユウトは考える。
「ズルズキン!かわらわり!」
「ルガルガン!かみくだく!」
ズルズキンがルガルガンに近づき、かわらわりを放つ。対して、ルガルガンは近付いてきたズルズキンにかみくだくを喰らわそうとする。
だが、ズルズキンはルガルガンのかみくだくを耐え抜き、かわらわりを当てる。
それを見て、マリィはさらに力いっぱい叫ぶ。
「けたぐり!!」
「やっば、ルガルガン!がんせきふうじ!」
ルガルガンにけたぐりが刺さる前に、がんせきふうじによって、ズルズキンが下がる。
ルガルガンは威嚇しつつ、ユウトの方を向く。
「悪い悪い、ここからだよな!」
ルガルガンが頷き、ズルズキンを見る。
ズルズキンもルガルガンに負けないぐらいに睨みつける。
その間には、バチバチと電流がぶつかり合ってそうな印象を受ける。
(まだ……っ、まだ……!)
マリィは諦めてはいない。
「っ!ズルズキン!ふくろだたき!」
「ルガルガン!ストーンエッジ!」
ストーンエッジが下から出てくるが、構わずに突っ込んでくるズルズキン。
それに驚きつつ、ちゃんと下からストーンエッジを出してズルズキンを跳ねあげる。
ズルズキンは空中を舞い、何が何だか、と言う顔をしている。
「ルガルガン!がんせきふうじ!」
その隙に、ルガルガンががんせきふうじを放つ。
「ズルズキン!ふくろだたきまだ構えて、がんせきふうじを壊して!」
ふくろだたきで、がんせきふうじを壊していく。
結局、がんせきふうじは当たらず終いで終わってしまう。
地面に着地したズルズキンは、ルガルガンを睨みつける。
ルガルガンは技が上手くいかなかったことに少しだけ不満そうではあるものの、冷静にしている。
お互いに隙を睨み合う展開になって、観客達も息を飲む。
だがユウトは、不敵に、静かに、笑うのだった。
■
「マリィちゃん……」
私は静かに言葉を零してしまった。
ポケモン達の持ち物などを確認していたが、やっぱりこの試合は見てないと。
どっちが勝っても、私の、チャンピオンを目指している私の最大の障壁になることは確定してるんだから。
……マリィちゃんが挑んでるのは、私達なんかよりももっと強くって、秀才で、何でも出来てしまうような、そんな気を呼び起こすほどの実力を持ってるユウトだ。
あんなやつに勝てるかなって、なっちゃうんだろうけど、マリィちゃんならきっと大丈夫。
どっちも、強い。
私なんかよりも多分強いんだろう。
だからこそ、私達は負けられない。
「ね、みんな」
私はみんなにそう言う。
みんなは、まるで、私にどこまでもついて行くと言いたそうに、各々鳴く。
マリィちゃんが来ても、ユウトが来ても関係ない。
「私は、チャンピオンになるんだ」
そのためだけに、私は戦うんだ。
例え、それが好きな人でも、これは負けられないんだ。
「みんな、2人を倒すにはどうしたらいいかな?」
私は静かに、みんなに聞くのだった。
■
「ルガルガン!でんこうせっか!」
「ズルズキン!構えて!」
ユウトのルガルガンがでんこうせっかでズルズキンを翻弄する。
が、ズルズキンは動じることなく、静かに構えを取る。
ズルズキンの周りをでんこうせっかで回る、周る、廻る。
「そこだっ!かみくだけ!!」
「! ズルズキン、とびひざげり!」
ルガルガンの牙と、ズルズキンの膝がぶつかり合う。
ルガルガンは多少、辛そうな顔をして、ズルズキンはニヤッと笑う。
この迫り合いは、誰が予想したか、ルガルガンの負けで終わる。
ルガルガンは後ろに引くが、その後をズルズキンは追う。
「なっ!?」
「勝機!かわらわり!」
ズルズキンのかわらわりが、ルガルガンの頭に刺さる。
ルガルガンがグルグルと回転し、地面に叩きつけられるように倒れる。
「ルガルガン!」
ユウトの叫び声によって立ち上がるルガルガン。
だがその顔は、辛そうに歪め、脚もガクガクと震えている。
限界。それも、とっくに超えているはず。
だが、それでもなお立っている。
「ルガルガン、これでいいんだな?」
ズルズキンの体力はまだ残っている。
━━━…これ以上、ルガルガンの攻撃が当たっても、ズルズキンを落とせるか分からない。
ならば交代するか?……否。
ならばさらに攻め込むか?……否。
ならば耐え抜くか?……否。
否。否。否。否。否。否。否。否。否。
彼らの取る行動は、観客達だけでは無い。ガラル地方で見ている人達も、別の地方で見ている人達も……チャンピオンですら、目を疑い、盛り上がる。
ユウトの、右腕につけている
「……うそ…!」
「大地に眠りし力よ」
『ゼンリョク、見せてやるよ!!』
その言葉は、嘘ではなく、本当の事だったのだ。
「その力を、ルガルガンに託し、祈る」
ルガルガンに光が集まっていく。
神々しい光が、ルガルガンを包んでいく。
ユウトはポーズを決める。
「これが、俺たちのゼンリョクだ!!」
放たれた技は、ズルズキンを倒すには十分過ぎる威力であった。
ワールズエンドフォール
大きな衝撃が、スタジアムを襲う。
ズルズキンは大きく後ろに吹っ飛ばされ目を回し、ルガルガンは……
「ありがとな。ルガルガン」
立ったまま、気絶していた。