「はぁ…はぁ…なんとか…なった、かな」
実付きのネペントが呼び寄せた大量のネペントをどうにか倒しきれた
途中でミトが崖の下に落ちちゃったけど大丈夫かな…でもミトならきっと戻ってくる
あれ…なんか地面が揺れて…
ドォォォォォン!!
な、なにあれ…でかいワニみたい…
とにかく今は1人で耐えるしか…
『mitoがパーティーを離脱しました』
「えっ…」
えっどうしたのミト、なにかあったの…なんでパーティーを離脱なんて…えっ?なんで?どうして…?
「きゃっ!?」
まずい…体力が…でもどうしたらいいの…助けて…助けてよミト…なんで私を1人にしたの…?どうして…
…そっか、私がこんな敵も1人で倒せない私だからだ。ミトはこんな私なんかよりずっと強いもんね…そんな私が貴女の隣に立つなんて…そもそもそれが間違ってたのね
でも私はもう無理…もう死ぬんだ…ごめんねミト、私が弱いせいで迷惑掛けたよね
ほんと、ごめんね
キエェェェェェ!!!??
あれ敵が急に離れて…一体何が…あ、男の人が戦ってる…加勢…するまでもなさそうね
彼が現れて数秒、私を殺そうとしてた敵は物の見事に撃破された。あれなんかこっち来てない…?
「あの…えっと…大丈夫?」
「…っ」
話したいけど声が出ない、仕方なく頷いて返事をした
「そ、そうか…回復薬とか持ってる?」
今度は首を横に振ってみる、すると男の人は何やらメニュー画面をいじりだした。何してるんだろう
「はい、これ…ここから1番近い村の場所が書いてあるマップとポーション…あげる」
そう言って彼は必死に手を伸ばしてそれを私に渡そうとしてくる。本当は知らない人からものを貰うのはよくないと思うけど今はなりふり構ってられないから貰っておこう…
「あの…じゃあ、えっと…俺行くから」
その言葉を最後に彼はこの場を後にした、私もしばらくしてから近場の街に帰った
ーーーーー
「はぁ…」
宿にようやく着いた
「ミト…ミトぉ…」
いくら呼んでも返事は無い、それはそうだ。あの娘は強いから、私みたいに弱い人のところにいるわけが無い
それなのに私…深澄の優しさに甘えて、迷惑ばっかかけて…何も恩を返せないまま捨てられた。でもそれでも私はまだ深澄に会いたいっ…
またいつもみたいに笑って一緒に過ごしたい、美味しいご飯を食べたい、また…髪を結って欲しい…
でもいったいどうしたら…
「…そうだ」
私が強くなればいいんだ、もっともっと…深澄と並べるくらい…いや、せめて背中を追いかけられるくらいには強くならないと
そうと決まればやることは…ポーションと武器をたくさん買い込んでダンジョンでひたすら敵と戦わないと
それでも強くなれるかは分からないけど…でもそこからは私自身の問題。頑張らないと
また…深澄の隣にいられるように
あれからおよそ1週間が経った
私は今日もダンジョンに潜ってひたすら敵を倒し続ける日々。それでもまだ全然深澄の隣に立てるほど強くなれたって実感はない
でもここで続けなきゃまた前の私に戻ることになる。そしたら次ミトに会った時に合わせる顔がない
昨日から少し熱っぽいけどまだまだ行ける…っ!
「はぁぁぁぁぁ!!…くっ」
敵に放ったリニアーは敵を貫通して壁に突き刺さった。こんな時に…!?後ろから
「ふんっ…はぁぁぁぁ!」
ギリギリのところで壁からレイピアを抜いて再びリニアーで攻撃…その攻撃を最後に5本目のレイピアが壊れた
「ちっ…」
でも私はまだいける、それにこんな情けない姿深澄に見せられない
新しいレイピアを出して次の敵を探さなきゃ…
「なぁあんた、ちょっといいか?」
「!?…なに」
通路の角から男が…ん?この男…
「さっきのリニアー、あれはオーバーキルが過ぎるぞ。普通に攻撃しても倒せたはずだ」
「…そんなの私の勝手でしょ」
あ、思い出した。この前私が死にかけてる時に助けに入ってくれた男…もしかして私に気付いてない
「そうかもな、でも君もこんな前線で戦うんだ。知っておいた方がいいこともある」
「っ!?…そうね」
確かに、こんな効率の悪い倒し方。深澄に知られたら呆れられる…ほんとバカね
「話はそれだけ、それじゃあ私行くから」
「待てよ、何日ここにいるんだ…?」
「1週間くらい…?そんなことどうでもいいわ」
「休憩はどうしてるんだ?」
こいつ…鬱陶しいわね…
「近くのセーフゾーンでしてる…というかもういいかしら?私はもっと強くならないといけないのよ。もっと…もっと…強、く…」
あれ、意識が…
〜〜〜〜〜
『それでねーー』
『そっか、ーーー』
あれ?なんだろう、この声…深澄?
『深澄!!』
『あの娘ほんと弱くてさぁ、いつまで経っても成長しないし捨てちゃった』
『!?』
『あら明日奈、まだいたのね。…正直に言うと私貴女のこと嫌いだったの。誰にでもしっぽを振る雌犬めって思ってた、こっちに来てからは知り合いを近くに置いておいた方が安全かなって思ってたけど、貴女弱いんだもん。だから…
さようなら』
『えっ…待って深澄私もっと強くなる…強くなるからっ!!私を』
〜〜〜〜〜
「見捨てないで!」
夢…か。ははっ、私結構追い詰められてるのかな…?本当に情けない今の姿を深澄に見られたらどう思われるか…はぁ
というかここは…外?なんで…
アイツ…っ!
「…余計なことを」
「別にあんたを助けたわけじゃない、マップデータとアイテムが惜しかったんだよ」
ムカつくっ…
「そう、ならあげるわよ」
さっさとこんな話やめてダンジョンに戻らないと
「はい、それじゃあ」
私はもっと、もっと強くならないと…っ!!
「待てよフェンサーさん」
なに?まさかまだ用事があるの?
「あんたも基本的にはこのゲームをクリアしたいわけだろ…あんなところで死ぬんじゃなくて」
「…それで?」
「これからトールバーナでボスの攻略会議がある」
「ボス?」
ボスって確か次の層に進むための敵だったっけ?それってつまり少しでも前に進めるってことよね
それきっとそこに行けば深澄がいるに違いない
「そう…じゃあ案内してもらえる?早く」
「は、はい…分かりました…」
ーーーーー
トールバーナの街にやってきた、街には…思ったより多くの人が集まっている
「思ってたより多いな」
「…そうね」
そうだ…深澄は…
あ、いた!!!!
「深澄っ!!!!」
「っ!?アスナ!?本当に生きてグハッ」
もう絶対離れたくない、そんな想いで私は全力で深澄を抱きしめる
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
「えっ、ちょ、アスナ?!というか苦しい…」
「もっと強くなるから、見捨てないでください。お願いしますお願いしますお願いします···」
「ちょっ、落ち着いて!」
「うぅっ、ひっく…深澄ーーーーー!ごべんなざーい!!うわぁぁぁん!!」
「だから…本名を大声で呼ばないでって言ったでしょ!」
もう二度と離さないから、だって深澄は私のたった1人の
この世界線ではミトとアスナはこれ以降絶対にパーティーを解消しないのでアスナがキリトくんのそばにいることもかなり少なくなります
まずキリト二刀流になってからのヒースクリフとの闘技の目的は変わりますね
他にもヒースクリフ戦もキリトくんが戦ってもおそらくはアスナという恋人もいないので心意も使えず普通に死んでしまうでしょう
よってSAOは最大戦力の二刀流使いを失った状態で残り25層をクリアしないといけない上、現実の身体も限界が近いのでほとんどの人間からしたらバットエンド不可避
ただミトとアスナからすればお互いにパートナーとずっと一緒にいられるから幸せっていうビターエンド
もちろん最終戦でミトとアスナが共闘するルートや、キリトくんがミトまでも落としてハーレムルートになるなんてルートもあるかも知れませんがそれは別の人に任せます
以上、「もしアスナがミトに見捨てられたのは自分が弱いからだ、と思ったら」というIFストーリーでした
最後雑に終わらせたことはまじで申し訳ないです