主人公の名前、知人より「初見で読めない」といわれましたので
漢字を変更しております。
本編には影響はありません。
「そういえばなんやけど、アンタ、じゃない、あなたの名前は
なんていうん、いや、いうんですか?」
タマモクロスと正式にトレーナー契約を結ぶために、
トレセン学園の事務室に書類を取りに行く途中に尋ねられた。
敬語のような物言いからして、彼女の目上の人に対しての
こういうところはちゃんとしている気がするな。
関西弁が隠しきれずにじみ出ているが。
というか、色々あって忘れていたが名乗ってもいなかったけな。
俺自身も彼女の名前は知っているが、それ以外は何も知らないな、、
「そういえば名前すら名乗っていなかったな。という俺も君の名前以外は
何も知らないから歩きながら簡単に自己紹介でもするか」
自己紹介っていう響きに懐かしさを覚える。高校以来な気がするな。
「そうya,,ですね。じゃあまずha,,初めは言い出しっぺのアンタ、、
ちゃうちゃう、あなたから自己紹介してもろてええですか?」
・・・無理して敬語で話してるの、なんか面白いな。
「そうだな。じゃあ俺から話そうか」
「俺の名前は魚梁瀬 比呂(やなせ ひろ)、トレーナー業を始めて約二年。
出身は、、一応東京かな。あとはまあ、、特に紹介することはないな。
年齢は26歳、、身長は168cm、、誕生日は9月、、、いや別に紹介することではないな」
・・・俺の自己紹介下手くそすぎるだろ。
「・・まあこんな感じだ」
「じゃあウチの紹介させてもらうな、、じゃなくて、、もらいますな?、、」
「・・・タマモクロス。無理して敬語を使って話そうとしなくてもいいぞ?」
「いやでも、、目上の人というかこれから指導してもらう、、やない、していただくトレーナーやし、、、」
「俺に感情をぶつけてきたときは素だっただろ。別に気にしないよ」
「いやっっあの時はその、、」
「まぁ変に敬語みたいなのを使って話されるより素のままで話してくれたほうが
こっちも助かる。なんたって君は目指す道があるんだろ。お互い話しやすいように話したほうが
指導もしやすいしな。」
「ん~~、それはそうなんやけど、、」
頭を掻きながら考え込む。彼女にも思うところがあるのだろう。
「・・わかったわ。じゃあもうこっからはふつーに話させてもらうわ。」
「とりあえず自己紹介やな。ウチの名前はタマモクロス。
しゃべってんの聞いとったらなんとなくわかっとるかも知れんけど、出身は大阪や。
あとはなんかしゃべっとかなあかんことは、、あるんか?、、あかんわ、なんも思いつかんわ。」
俺の自己紹介と同じような内容をタマモクロスは話した。
まぁ初めからぺらぺらと自分のことを全部しゃべることはないよな。
まだ知り合ったばかりなんだし。
「まぁこれから徐々に知っていけばいいか。もう俺たちは同じ道を目指すパートナーだからな」
「・・そうやな!これからよろしくやで!魚梁瀬トレーナー!」
「あぁ、よろしくな、タマモクロス」
そう答えると、タマモクロスは少し考え込むような表情をした。
「・・・なんかしっくりこん呼び方やなぁ。比呂トレーナー?魚梁瀬さん?、、
やっさん?、、いやこれはヤ●ザみたいになるなぁ。、、、」
どうやらタマモクロスの中で、俺の呼び方がしっくりこなかったらしい。
独り言のように小声でぶつくさ言いながら歩いている
「うーん?、、やなっさん、、、やなさん、、やなさん、、!」
笑顔でこちらのほうを向く。
しっくりくる呼び方が見つかったのだろうか。
「なぁ!アンタのこと、これから”やなさん”ってよんでええか?
あと、、、ウチのことはタマモクロスやのうて”タマ”って呼んでや!
このほうがもっとお互いに話しやすくなると思わん?」
年相応の可愛らしい表情で、このような提案をしてきた。
誰とでもすぐに仲良くなれそうな性格こそがタマモクロスの素なのだろう。
出会ってから初めて本当の彼女を見れた気がした。
ただ、、、愛称で呼ぶのは少し気恥ずかしいのだが、、
「・・・わかった。改めてこれからよろしくな。タマ」
「こっちこそよろしくやで!やなさん!」
話をしているうちに、事務室につき、必要な書類を提出して
晴れて俺とタマはトレーナー契約を結んだ。
・・・ん?なんか忘れているような気がするんだが、、、、
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「・・・魚梁瀬さんとタマモクロスさん、、全然帰ってきませんねぇ、、、」
後日、たづなさんには菓子折りを持っていき、誠心誠意謝ることで事無きを得た。