能力バトルかと思ったら魔法少女、相手は怪獣   作:ハピ粉200%

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つづき


第六話 始まりの魔法少女、Inニューヨーク

 夜の帳が下りた空の中、長い赤髪の少女が滑るように空を昇る。

 彼女こそは魔法少女イスタス、三上ユウが変身した姿である。

 

 肩掛けの腕までしかない短めのマントがたなびき、短めのフレアスカートが風で揺れる。

 しかし既に上空5000m以上まで無音で上昇していたイスタスに気付く者は誰もいないだろう。

 

「そろそろ使うか。目立つが……まぁ、仕方がないか」

 

 十分に高度と上方向への加速度が稼げた状態で、イスタスはリュックからごそごそとスプレー缶を取り出す。

 『加速用』とマジックペンで書かれたキン〇ョール缶だ。

 徐に封を切り、がしゃがしゃと縦に振ってから一度試しで吹かせる。

 問題ないことを見た後、スマホのgeegleMapを見ながら西に向けて缶を付きだした。

 

「第一段、燃焼開始」

 

 どっ、とユウ───イスタスにより『強化』された噴射力が(気分的に)サターンⅤ級の噴射力を絞り出す。

 炎と見紛うばかりの尾を引きながら反作用でイスタスは飛ぶ。

 10G以上の強烈な加速が掛かるが、もちろんイスタスの『身体強化』により影響はない。

 

「……やっぱムズイな、これ」

 

 推力軸線上に身体の重心を合わせなければ、すぐに歳差運動を開始して回転を始める。

 腕をしっかり保持すること、自身の重心を把握してもなおそれは難易度が高かった。

 すぐ回転しそうになり、また2度ほど実際に回転運動を始める。

 その際は左手で保持したもう一本の制汗スプレーで回転運動を打ち消す。

 

「やっぱり翼。翼が無いと制御できんよこれ」

 

 本格的に空を飛ぶのならやはりエレベータとエルロンが欲しい。

 RCS代わりのスプレー推力だけで強引に姿勢制御をするのは無理がある。

 まあ、あったとして制御できるまでどれだけ練習すればいいのか、という話だが。

 

「……第一段、燃焼終了」

 

 そうこうしているうちに缶の容量を使い切った。

 噴射炎が消え、静寂した空が気持ちいい。

 既に周囲は薄暗く、丸みを帯びた地球がはっきりわかる高度である。

 

「高度計が欲しいわな。

 ブースター、分離セパレーション

 

 持っていたスプレー缶を手放し、リュックから2個目の缶を取り出す。

 

「第2段、燃焼開始」

 

 再び噴射炎が噴き出し、更なる加速で速度を上げる。

 今イスタスがいる高度に比較対照がいないので、体感的な速度は目では分からない。

 イスタスの周囲2mを覆った圧力膜に掛かる温度上昇がさっきから緩やかになっていた。

 

(第2段燃焼終了……そろそろいいか?)

 

 地上から打ち上げて約10分程。

 既に眼下に見える地球は、球体としてしか映らなくなっている。

 体感高度100km以上に来ているようにはイスタスは感じていた。

 知らんけど。

 

 第2段を投棄したイスタスは休憩とばかりに、身体から力を抜いてだらりとする。

 もう殆ど重力は感じられない。

 長い髪、スカート、マントがふわふわ浮いている。

 

 ここからはしばらくの間、アメリカ大陸が見えるまでこのまま移動だ。

 眼下に見える地球は雲に覆われており、大陸でもなかなか見辛い。

 ごそごそと取り出したスマホでGPSを表示させれば、なんと普通に位置が表示されていた。

 速度がおかしいけど。

 

(やるじゃん、でも衛星って自分の高度より下方向に電波出しそうだからまだ高度低いか?)

 

 衛星の作りによって異なるだろうが、使えている以上は3基ほどの衛星から受信できているはず。

 速度と高度が足りてない疑惑があるが、もうイスタスは気にしないことにした。

 足りなければもう一本いっとけばいい。

 

(……しかし見辛いな)

 

 GPSのおかげで安心しているが、この高度から実際の目視はやっぱりほんと見辛い。

 水の星じゃなくて雲の星だよこれ。綺麗ではあるが。

 

(……回るか)

 

 そしてイスタスは意味もなくゆっくり回転する。

 嘘だ。意味はある。

 太陽光から来ている有害放射線と熱量が、熱くなってきた。

 

 イスタスは自身の周囲に覆っている遮断膜の強化倍率を変えるのも面倒くさいので、くるくる回って熱の偏りが出ないように全身を焼く。

 バーベキューロールである。

 その昔アポロ宇宙船でもやっていた由緒正しき焼き方だ。

 ウルトラ上手に焼けました。焼けてないが。

 

 そのまま益体もないことを考えながら無心で飛び続けたイスタス。

 飛び続けること約30分もすると、眼下にアメリカ大陸が広がるところまで来ていた。

 案外速度高度共にいいところに来ているらしい。ラッキーだ。

 俺は感覚だけで宇宙飛行をしている。

 

「……そろそろ、いけるか?」

 

 やや南に来たのかフロリダよりにあるため、制汗スプレーで軌道を修正。

 軸線上に乗っているのをGPSで確認した後、イスタスは『減速用』と書いてあるスプレー缶を前に向ける。

 

「ニューヨークに……行きたいか!」

 

 謎の掛け声とともに、減速を開始。

 ぐんぐんと速度を落とすと共に、ニューヨークへ向けて下降を開始していったのだった。

 

──────────────────────────

 

 ───ニューヨーク州、上空。

 

 そこではしばらく暴れまわった後、止まり木の如くビルの屋上に留まり首を振り回しながらも休む巨大鳥形怪獣の姿があった。

 見た目はカラスのように黒く、クジャクのような飾りを持ち、蝙蝠のような巨大な耳をしている。

 鳥形怪獣からは高音から低音まで周期的に変化するウーファーのような奇妙な唸り声が響いていた。

 

 さて、人類というかアメリカとしてもこの怪獣に対して無防備にいたわけではない。

 緊急事態宣言発令と共に軍を投入し人員の避難を実施し、空軍はスクランブル機を投入した。

 

 スクランブル発進してきたF-16戦闘機の2機が接近し、『FOX3』の声と共にAIM-120AMRAAM(ミサイル)を発射。

 赤外線が検知できないためにレーダーホーミング方式のミサイルが選択されたのだ。

 母機から発射後ロケットモーターに点火されたAMRAAMは途中まで慣性誘導で誘導され、『怪獣』に近づいたところでミサイル自身が持つレーダー・ホーミングに切り替わる。

 

 終末誘導されたミサイルは音速の3倍近い速度を出しながら、狙い過たず『怪獣』へ突入。

 その弾頭の18kgの高性能爆薬を炸裂させた。

 弾頭威力はミサイルの大きさに比してやや小さいが、その運動エネルギー直撃自体が大きな致命傷になる───筈だった。

 

 爆炎が晴れたころ。

 けろっと無傷の鳥形『怪獣』を見たF-16操縦士は思わずF言葉を吐き捨てながら、HQへ攻撃成功と目標への効果なしを報告した。

 

 効果なしとはいえ、それだけで終わらす訳にいかないHQは更に接近しての情報収集とGUNでの攻撃を指示。

 追撃の為一度左旋回したF-16の2機編隊は、高度を下げて『怪獣』へ向けて接近する。

 GUN───20mm機関砲による攻撃のため速度を落とし攻撃軸線上へ乗せた2機の操縦士は不意に奇妙な音を聞いた。

 高く低く変化する奇妙な唸り声。

 ジェットエンジンの爆音もヘルメットも貫通するその奇妙な音をHQに報告すると同時に、GUN発射ボタンを手にかけて撃とうとした2機の前で急に『怪獣』はその嘴を開く。

 

 ───咆哮。

 

 物理的衝撃を伴う強烈な咆哮が『怪獣』の嘴の奥から放たれる。

 それは速度を落としていた2機のF-16に避ける術はなかった。

 

 操縦士が何か言葉を放つ暇もなく、まるでそれは元から砂でできていたかの如く。

 2機のF-16はさらさらと音もなく細かい粒子となって消えた。

 

 いきなりロストした2機にHQは追加のスクランブル機発進を指示。

 同じくミサイル攻撃を指示するが攻撃効果はなし。

 そして一定以上の距離に接近すると奇妙な音と共に消し去られるという、恐ろしい情報を得たのだった。

 

 ───音である以上、音速以上の速度が出せる攻撃なら当てられる。

 

 しかし数十本のAMRAAM集中攻撃でも『怪獣』に対して目に見える効果は無し。

 そして音速以下で接近した敵対物には容赦なく『消滅』させられる。

 軍司令官は思わず顔を顰めた。

 

 この情報が分かった時点で『怪獣』をスマートに倒す手段は軍に無い。

 毒(枯葉剤)でも撒く? ナパームで焼く? 燃料気化爆弾で窒息させる?

 

 相手は鳥という機動力と常識外れの防御力、更に未知の消滅させる攻撃で音速以下の攻撃も防いでいるのだ。

 どの攻撃を選択するにせよ効果を出すには飽和攻撃しかないと思われた。

 それはニューヨークへ多大な被害を齎すことにもなる。

 大統領へ攻撃裁可を求めるために受話器を取った彼は、ある一つの報告を聞いた。

 

 首都防空レーダーにコンタクト。推定、長距離弾道ミサイル。

 小型の為ステルス形状である可能性あり。

 既に高度5千メートルを切っている。

 状況からみると外国───主に東側ロシア・中国の核弾頭ミサイルである可能性もあった。

 

 直ぐに迎撃を命じるが、既に手遅れに近い。

 弾道ミサイルは高高度にある時点で迎撃しなければ、速度的に間に合わない。

 息をのむ瞬間にもそれは『怪獣』へ向けて交差し───そして突き抜けた。

 爆発は起こらない。

 

 不発弾かと思った矢先に偵察機及び民間放送からの画像が映る。

 

「子供───少女だと!?」

 

 そこには、戦場には似つかわしくない長い赤髪と白を基調としたコスチュームを着た少女がいたのだった。

 

 

──────────────────────────

 

 

「避けられた……てか、なんだあの唸り声」

 

 軌道上から降下したイスタスによる鳥形『怪獣』への奇襲は、奇妙な干渉で失敗した。

 何とか制御できる速度まで減速してそのまま『怪獣』へ突っ込んでみたのだが、妙な声と共に制御が狂って脇に逸らされたのだ。

 

「良くないけどいいとしよう。

 あまり時間かけられんから、いきなりだが───身体強化率、最大

 

 イスタスは惜しむことなく切り札を切ることにした。

 最大倍率の身体強化をかけ、持参した鉄球をコアに強化を掛ける。

 

「コア物質特性、最大強化」

 

 イスタスはビルの上に留まったまま動かない鳥形『怪獣』を見ながら、バランスを崩さないよう徐々に徐々に強化していく。

 『怪獣』からは相変わらずどこを見ているか分からないが、首を回しながら奇妙な音を発している。

 

「コア物質極小重力を確認、加圧開始」

 

 前回同様コア鉄球の『重力』を捉えて強化してゆく。

 一歩制御を間違えれば、跡形もなく吹き飛ぶかも知れない制御の中、イスタスはふと気付く。

 

(なんか……加圧バランスがおかしい!?)

 

 イスタスの眉が依り、脂汗が流れる。

 前回より加圧しやすい真円鉄球をわざわざ用意した筈なのに、不定期に加圧バランスが崩れそうになる。

 これは明らかにおかしい。

 加圧中の真球は白く明滅し、ふとした瞬間に白色矮星レベルにまで加圧されているエネルギーを解放しかけてしまう。

 

「……中止だ!」

 

 イスタスは加圧を緊急停止。

 残ったエネルギーをホーキング放射で拡散させながら、額から汗を流して縮小させてゆく。

 それが消え切ったあと、どっと膝をついた。

 

「『怪獣』のしわざか?

 状況的にこの『音』なんだろうな」

 

 相変わらず動かない『怪獣』に憎々しげな視線を送りながら、イスタスは考える。

 音波。でかい耳、蝙蝠みたいな外見から察するに、超音波で探知するタイプ。

 そして逆に妨害音波?のようなもので攻撃したり、集中力を阻害したりしているのかも知れない。

 

「流石にイスタス本体には効かないはず。

 ……接近戦かな」

 

 イスタスの防御力は異次元レベルにあると自負している。

 強力なγ線だろうと超圧力だろうと熱量だろうと、効きはしないことは既に確認済みだった。

 能力に目覚めてからまず鍛えたこの防御力、たとえ無意識だろうと発揮できるほどに身に着けている。

 

 それに任せて、少しずつでもいいから『怪獣』に取り付いて削るしかない。

 MMOのレイドボス戦のような戦いをイスタスは覚悟した。

 

「いく、ぞ!」

 

 跳躍。

 異次元の身体能力を生かし、アスファルトを粉砕する威力で『怪獣』へ飛ぶ。

 その瞬間。

 

 ───咆哮。

 

 がぱっと開いた『怪獣』の嘴から強力な声が響く。

 構わず突っ込んだイスタスは、そのまま取り付こうとして───自身の身体が微かに震えていることに気づいた。

 それは精神的な恐れではない。物理的な振動である。

 

(馬鹿な!身体にかかる振動なんて『強化』で抑えてるはず───)

 

 思った矢先に、手足の指先から血が噴き出す。

 それはイスタスとして初めて受ける、怪我らしい怪我であった。

 

 思わず反対側に再度跳躍し、離脱するイスタス。

 怪我の程度はそれ程でもない。

 末端の細い毛細血管が破裂して血が出た程度である。

 しかし、それこそが異常であった。

 

(どうやって防御を抜いた?

 この声───振動なんだろうけど……)

 

 からくりを解明しないことには、『強化』できない。

 イスタスの『強化』は知らない事柄には対応できないのだ。

 

(まさか───『共振』させてる?

 高音低音に響く声は、共振周波数を探っている短信音?)

 

 そして可能性として考えたのが、共振点を探って破壊している……かも知れない。

 物体にはすべからく共振点がどこかにある。

 イスタス自身も例外ではない。

 

 でも普通の生き物はそれを瞬時に探り当てることも、ましてや強烈な音波で共振させて破壊するなんてこともできる訳がない。

 まさに『怪獣』。そう呼ぶに相応しい恐ろしさである。

 長ずれば地球すら破壊できそうな、世界から放逐されるに相応しい災厄級の存在。

 

「……まぁ、タネさえ分かれば」

 

 しかし、こちらとらチート能力『強化』様々がある。

 幅広い応用力を持つこの力で、三上ユウは6年間能力バトルで生き残るための準備(勉強)をしてきたのだ。

 

「気圧『強化』───3重展開」

 

 自身の周囲に気圧防御幕を張る。

 3重に張った間を圧力調整で真空にし、空気振動を完全にシャットアウト。

 イスタスは完全に無音の世界へと入った。

 

「これで、仕留める!」

 

 再度、『怪獣』へ向けて跳躍。

 再び『怪獣』の咆哮がイスタスを襲うが、今度は何の影響もなし。

 勢いのまま長い耳を蹴りつけたイスタスは右手でそれをひっつかみ、力任せに引き千切る。

 

 攻撃ではない、本物の悲痛な『咆哮』を怪獣は上げた。

 耳を引き千切られたせいでうまく聞き取れないのか、やたらめったら首を振り翼をはためかせる。

 

「悪いが逃がしはしない。

 ───コア物質特性、最大強化

 

 がっちりと『怪獣』の頭の肉を掴んで固定したイスタスは、真球を取り出して強化・加圧する。

 

「加圧レベル、白色矮星で固定。半径2mで公転開始

 

 白く発光するところまで加圧したイスタスは、掌を前に突き出す。

 コアは掌を中心に半径2mで高速回転を開始し、白く輝く円盤のような形へと変わる。

 

「公転軌道、歪曲」

 

 真円を描いていたコアの公転軌道は楕円に歪曲され、細長く伸びていく。

 軌道の遠点と近点で速度差が生まれ、光の強弱で明滅する。

 イスタスの指先に収束したそれは、白く光り輝く巨大な『剣』のようであった。

 100mクラスの相手と戦えるよう急遽編み出したイスタス第二の必殺。

 

「───恒星斬りホワイト・ドワーフ

 

 指先から50m以上に伸びる白く輝く『剣』。

 イスタスは赤い髪を翻し、頭から尾の先まで一息に振り抜く。

 10×7乗Kの熱量で瞬時に溶断された『怪獣』は、何か断末魔の声をあげる間もなく静かにその身を二つに分けられた。

 

 ずん、と地上に分かたれた『怪獣』が倒れる。

 倒れた『怪獣』を背に、イスタスは(魔法少女的に、必要かなと思って)『剣』を左右に切り片膝をついて見えを切る。

 

 ───翼振龍、討伐完了。

 

 背景で爆発でも起これば完璧だったが、まあそこまで都合よくはいかなかった。

 その後イスタスは油断なく『怪獣』が修復したり何か汚染物質でも垂れ流さないか観察していたが、幸いにも起き上がることもなく。

 空気に異常もないことを確認し、イスタスは素早く路地裏へ逃れたのだった。

 

「……まず、一つ」

 

 さて次のドバイへ向けて、飛ばなくては。

 とスマホを取り出して設定しようとすると、着信履歴があった。家からである。

 

「……」

 

 嫌な予感を抑えながら、家に掛けると、3コール目で出た。もちろんポヨ公である。

 

『誰ポヨ……イスタス、ポヨか?』

「ああ。今ニューヨークは片付いた。

 ……なんでかけてきた?」

『やばいポヨ。前に少しだけ開いた時空の穴から何か出てきていたポヨ。

 空き地の周辺で、何か起きているポヨ』

 

 イスタスの中で最悪よりは数段マシであったが、それでも嫌な報告だった。

 

「前って、七井土なないど あかりを助けた時か?」

『多分、そうポヨ。

 あの娘は、穴から出てきた『何か』に襲われたんだポヨ!』

 

 彼女が死にかけたこと、そして助かったことに驚いて原因の追究を疎かにしていた事にイスタスは気づいた。

 確かに、考えてみれば彼女は『虫』だとか何とか言っていた。

 それは『穴』から出てきた『何か』だったのだろう。

 イスタスはガシガシと頭を掻く。

 

「何か、そう……テレビでニュースやってないか確認してくれ」

『わかったポヨ。

 それでその……イスタスどうするポヨ?』

「どうするって?」

『……こっちに戻ってきてほしいポヨ』

「……」

 

 心情的にはすぐ戻りたい。

 当然家族やらクラスメートやら故郷の街が大事である。

 

 ───でも、それはドバイの人々を見殺しにすること。

 

 2戦目終了段階にして、三上ユウ───魔法少女イスタスに究極の選択が突き付けられようとしていたのだった。

 

 


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