転生したら刃王剣十聖刃でした《一時完結》 作:不死身の機動歩兵隊
ある休日の夜道。仮面ライダーセイバーの全シリーズ特典付きブルーデイディスクを購入した後の帰り道、俺はながら運転の陽キャウェーイな野郎が乗った車に轢き逃げされた。
男
(ちくしょう・・・折角購入して家で本編や映画、スピンオフとかを見たかったのに・・・ッ!!)
薄れいく意識でそう思いながら俺の視界は黒く染まった。
‐???‐
男?
『・・・ん?眩しい?』
何かの眩しさに目を開く。そして目に飛び込んだのは、美しすぎる光景が広がっていた。薄暗い空の下、見渡す限りの地平線。その淵から光が差す。
太陽が徐々に昇る時に立ち昇る来光は虹の様に煌めく。反対側に目を向けると、見たことがない程の巨大な銀の月が地平に沈もうとしている。
俺は圧倒されるこの光景に感動してしまった。しかしどうなっているんだ?俺は死んだはずだぞ?
男?
『どーなってんだこれ?』
謎の声
『よう。ようやくお目覚めかい?』
男?
『うおッ!だ、誰だ!』
何故生きているのかを考えていたその時、突如謎の声が脳内に響く。これがテレパシーか?
謎の声
『これから大変だろうが、がんばれよ。』
男?
『ま、待て!それはどう『じゃあ、またな――』言う・・・ってあれ?もしもーし!?』
突如聞こえた謎の声は聞こえなくなった。呼び掛けるが返事はない。くそ~!説明も何もなしかよ!文句を言った後、周辺を確認しようと身動ぎするが、体が動かない。別に縛られた感じはない。
男?
『むしろこれは、俺がおかしいのか?』
さっきから体全体の感覚がおかしい。
男?
『マジでどうなってんだ俺・・・』
恐る恐ると俺は自身の体を見下す。どうやら視線は動かせる様だ。そして視線の先にあったのは、台座に突き刺さった、1本の剣だった。だがそれは只の剣ではない。銀河の様な夜空をイメージした青紫、または紺色がベースで、鍔が太陽型の意匠が成されたこの剣は・・・
刃王剣十聖刃
『俺、
台座に突き刺さる刃王剣十聖刃が俺であると、自然と理解してしまった。理解の範疇を越えている事態だが、刃王剣十聖刃=俺であると、疑う余地もなく、理解する。そして目に当たる部分はグレートサークロスにあるようだ。
刃王剣十聖刃
『まぁ、仮面ライダーセイバーの聖剣の中で1番好きだけどさ・・・まさか伝説の聖剣に転生するとはな。』
夢だと思いたいが、この体では何処も抓る事はできやしない。
刃王剣十聖刃
『一応、皮膚感覚?的な物はあるな。」
刀身が、下にある台座に突き刺さっているのは理解できている。皮膚の触覚とは違うが、触れた感覚があるみたいだな。
刃王剣十聖刃
『異世界か。』
それは間違いない。もう一度空を見ると、さっき沈んでいった巨大な銀の月とは違って小さい月がたくさん浮かんでいる。赤、青、緑、紫、黄、桜色の6つの月が、天で薄っすらと輝いている。そしてドラゴン?っぽい何かも飛んでいる。こんな幻想的で、地球では考えられない光景だ。
刃王剣十聖刃
『異世界転生物だと、大体チート能力が身に付いたりするよな。まぁ、
そう思った瞬間に俺のステータスが表示された。
刃王剣十聖刃
『おぉ!他にもスキルが備わってたのか!』
そんで自身のステータスを確認する。
名称:刃王剣十聖刃
装備登録者:なし
種族:インテリジェンス・ウェポン
攻撃力:150 保有魔力:220/220 耐久値:140/140
〈スキル〉
鑑定:Lv6*1、自己修復*2、自己進化*3、自己改変*4、念動*5、念話*6、装備者ステータス上昇(小)*7、装備者回復小上昇*8、スキル共有*9、魔法使い*10、ライドブックホンダナー*11、属性剣:Lv1*12、聖剣召喚*13
おぉ、流石伝説の聖剣。めっちゃ強い。これなら下級メギドなら倒せるかもしれないな。
刃王剣十聖刃
『さて、これからどうしようか?』
死んで転生した以上はこの異世界で何かしら目標を立てなければいけない。折角の第2の人生。いや、剣生だからな!その為には誰かに使ってもらわないと、話にならない。例えば、勇者とか?いやでもな~、あ○ふれのメッキ半熟勇者とか、悪徳勇者や勇者以外の悪徳連中には絶ッッッ対に使われたくない。せめてダ○まちのア○ーゼちゃんみたいな可愛い女性に使ってもらいたい。
ゴブリンs
「ギャギャ!」
そんな事を考えていた時、ファンタジー定番の敵キャラ、ゴブリンが4匹が現れた。4匹の内2匹が俺を台座から抜こうとする。待て待て待て、確かに誰かに使ってもらいたいとは思ったけど!転○ラの女性ゴブリンならまだしも、お前らに使われるのは絶対にイヤだ!!俺は念動を最大に使って抵抗する。
ゴブリンA
「ギャルガ!」
ゴブリンB
「ゴルギャル!」
ゴブリンC
「フンヌガガー!」
ゴブリンD
「ハガハフ!」
力では無理だと悟ると、さっき鑑定で判明したリーダー各のゴブリンは仲間の棍棒を借り、それで俺を叩いたり、苦し紛れに台座に蹴りを入れたりする。はっきり言って行動が馬鹿すぎる。そう思っていた時、ゴブリンDが俺に向かって唾を吐き、それが刀身に直撃する。こ、コイツ・・・宜しい、ならば戦争だ!コノヤローッ!!
スッポーン
ゴブリンs
「ギャギャ!?」
念動で勢い良く台座から抜けた俺は突然の事態で混乱状態のゴブリン共の内、端っこで尻餅をついたゴブリンCの喉笛に向かって突き刺す。まずは1匹撃破。そんでまさか剣が独りでに動くとは思っておらず、呆然としていたゴブリン・リーダーをぶった斬る。残り2匹。しっかし、罪悪感や不快感を全く感じないな。むしろ剣としての役目を果たした充実感と満足感がある。その後、敵前逃亡したゴブリン2匹を一撃で葬った。
刃王剣十聖刃
『それにしても、ゴブリン3匹を斬った時に俺が光ったのは何故だ?』
ゴブリン・リーダーとB・Dに止めを刺した時、刀身が一瞬光を放った。1匹目を倒した時には光らなかったが・・・取り敢えず異常がないか、ステータスをチェックしよう。
名称:刃王剣十聖刃
装備登録者:なし
種族:インテリジェンス・ウェポン
攻撃力:150 保有魔力:186/220 耐久値:140/140
〈スキル〉
鑑定:Lv6、自己修復、自己進化〈ランク1・魔石値3/100・メモリ10〉、自己改変、念動、念話、装備者ステータス上昇(小)、装備者回復小上昇、スキル共有、魔法使い、ライドブックホンダナー、属性剣、聖剣召喚
〈セットスキル〉
なし
〈メモリスキル〉
穴掘り:Lv1〈New〉、解体:Lv1〈New〉、剣術:Lv1〈New〉、棍棒術:LV1〈New〉、指揮:Lv1〈New〉、生存術:Lv1〈New〉、コボルトキラー〈New〉
何かステータスに新しい項目が増えた。まず目に付くのは、自己進化だ。ランク1?自己進化にレベルがあるのか?次の魔石値だ。確か3回光って魔石値は3。それにメモリ?このメモリスキルって何だ?追加されたのは、倒した時に光ったゴブリンのスキルを吸収したのか?メモリスキルを選択すると、インフォメーションの様なものが鳴り響いた。
アナウンス
〈現在のメモリは10です。スキルをセットしますか? Yes/No〉
刃王剣十聖刃
『あ、はい!しますします。』
そう言った後、スキル選択画面に突入して上から順に選んでいく。
〈セットスキル〉
穴掘り:Lv1、解体:Lv1、剣術:Lv1、棍棒術:LV1、指揮:Lv1、生存術:Lv1、コボルトキラー
〈メモリスキル〉
なし
と変化する。魔石は異世界召喚物のラノベでは、よくある言葉だ。魔獣の体内にある、魔力の結晶。俺の想像通りならな。もしかして倒し方の違いが関わっているのか?
刃王剣十聖刃
『ちょっと気が引けるが、試してみるか。』
俺は最初に倒したゴブリンCの腹に自らの刃を突き立てる。すると僅かな硬い感触と共に、刀身が光った。やはり魔石を刺し貫くと、その魔力とスキルを吸収するみたいだ。現に魔石値が4/100に増え、メモリスキル欄には警戒と毒耐性が追加されている。この2つのスキルもセットしておこう。さて、検証が済んだ。取り敢えずゴブリン共の遺体を片付けるか。そして得たばかりの穴掘りスキルを使って腐臭がしない程の穴を掘り、ゴブリン共を埋葬し終えた俺は台座に戻る。
刃王剣十聖刃
『さて、ハプニングはあったが、当面の目標は決まった!俺にふさわしい装備者を待つ間にスキルの収集して装備者がびっくりするくらいに強くなろう。そしてこの力を正しく使う人に強くなってほしい!』
‐数ヶ月後‐
この世界に転生してかなりの月日が経過した現在。この平原は何故か台座から離れる程に強力な魔獣が出現する事が分かった。あれから休憩を挟みつつ、エリア1~4の様々な魔獣と戦い、そして多くのスキルを獲得してきた。それらを駆使してエリア5の内、四天王的な実力を待つ格上の魔獣、南のグラトニー・スライムロード、東のドッペル・スネイク、北のブラスト・トータス、西のタイラント・サーベルタイガーをそれぞれ違う日に時間を掛けて撃破した。
刃王剣十聖刃
『よぉ~し!このままエリア5の先に行くか!どんな強豪な魔獣がいるか、俺、ワクワクすっぞ!』
そして気分上々の俺は正直言って浮かれており、この後に起こる出来事を知る由もなかった。
‐数時間後 森林地帯‐
刃王剣十聖刃
『うーん、魔獣は雑魚ばかりで何もいないのか?』
一応、暗視や熱源探知を使用して確認した。しかし動物が結構いるだけで、魔獣はゴブリンを除いて殆どいない。エリア6的な感じで、勝ち目が無い存在がいるのではと、身構えていたけど・・・
刃王剣十聖刃
『なーんか、期待して損したな~』
いつでも逃げる様に身構えながら、慎重に森を探索していた俺がバカみたいだ。そんで開けた場所を見付け、そこで数分休憩してから探索を再開しようと念動を発動させるが・・・
刃王剣十聖刃
『あ、あれ?・・・念動が発動しない?』
それから今まで獲得したスキルを使用するが、どれも強制終了されてしまう。そしてスキルを使えば魔力が地面に吸収される事が分かった。
刃王剣十聖刃
『まさかここは・・・魔力無効化エリアかッ!?』
その答えにたどり着いた時には既に俺は手遅れだった。通りで魔力は回復しないし、魔獣がゴブリンを除いて殆どいないわけだ。ヤッベェ、これはマジで詰んだわ。
-3日後-
刃王剣十聖刃
『初日は諦めずにいままで獲得してきたスキルを見ながら、脱出方法を探ったのだが、すぐに無理だと分かった。ハァ、通りすがりの美少女エルフ剣士にでも抜いてくれないだろうか?』
-10日後-
刃王剣十聖刃
『もう人間じゃなくてもいいです。ゴブリンでもコボルトでもゾンビでも何でもいいです。お願いします。誰か抜いてください。』
-1ヶ月後-
刃王剣十聖刃
『もう本当に誰でもいい!拾ってくれ!頼むから!俺ってば優良物件だよ!?装備するだけで色んな事ができる様になる聖剣だよ!料理だってできるよ!何ならポイント振ってスキルレベル上げちゃうし!』
アナウンス
〈料理がLv10に達しました。ステータスおよび、料理スキルにボーナスが付きます。〉
刃王剣十聖刃
『解体もあるよ!ほら、Lv10!剣術も剣技もLv7だよ!何なら、火魔術だって!!』
そう言って火魔術にポイントを振る。
アナウンス
〈火魔術がLv10に達しました。火炎魔術Lv1がスキルに追加されます。〉
刃王剣十聖刃
『だってさ!鑑定もあるよ!これもレベルアップさせちゃうよ!まだまだあるよ!!』
アナウンス
〈装備者ステータス上昇(中)を取得しました。〉
刃王剣十聖刃
『これで俺を装備すればメチャクチャ強くなるよーーーッ!!』
あれこれやって騒いでいると、いつの間にか空は曇っており、雨が降っていた。それに気付かない程俺は精神的に追い詰められていた。ちくしょう、このまま剣として誰の力にも、役目を果たせずに錆びて朽ち果てるのか?頼む、誰か・・・誰か俺を抜いてくれ・・・ッ!!!
‐枯渇の森 ???side‐
・・・私は名無し。身分は・・・奴隷。この首輪に魔法が掛かってるみたいで、これを填めてる限り、
『た・・・の・・・れ・・・か・・・を・・・誰か俺を抜いてくれ・・・ッ!!!』
声が・・・聞こえた。でも周りには私と同じ奴隷となった人達やあいつらしかいない。それに私が不思議に思っていると・・・
ドガシャアッ!!
突然衝撃が私が乗っている馬車を襲う。そして馬車が壊れて私や他の人達も投げ出される。地面に落ちた後、顔を上げてるて何が起きたのかを確かめる。
奴隷商人
「おい、奴隷どもに荷物を持たせろ!」
奴隷商人の部下
「へい、今やらせます!おい、お前ら早くしろ!荷物を持て!」
あいつらは私や他の奴隷に命令する。しかし壊れた馬車の後ろには巨大な魔獣がいた。
奴隷商人
「ツインヘッド・ベア・・・ッ!?」
奴隷商人の部下
「お前らは逃げるな!食われて時間稼ぎしろ!」
他の奴隷達は逃げようとするけど、首輪の強制力で体が動かない。
名無し
(動け・・・!動け・・・ッ!!)
私は首輪の力に抗うその間に他の奴隷達は魔獣に殺されていく。
奴隷商人の部下
「ひひ、今のうちに・・・グアッ!?」
すると逃げようとしていたあいつらの1人が吹き飛ばされた死体に当たって転ぶ。そして魔獣に殺された。それで首輪の強制力が弱まり、体が動ける様になった。それに気付いた他の奴隷達は先に逃げて行く。私も逃げようとするけど、こんなのすぐに追いつかれる。
近くにある木の棒を手に取り、私は魔獣に立ち向かう。真っ直ぐ向かって来る魔獣に木の棒を振りかざして顔に当たる。けど逆に吹き飛ばされてまた地面に落ちる。すぐに起き上がって魔獣がいる方に顔を向けると、魔獣は他の奴隷達を襲っていた。
名無し
(まだ、死ねない・・・強く、なる・・・ッ!)
その時、横から光が見えた。そっちに顔を向けるとそこには、雲の隙間から太陽の光で照らされて夜空の様に輝く綺麗な剣があった。私は近付いて両手でその剣を握った時。
『物語の結末は俺が決める!』
『覚悟を越えた先に希望はある!』
『この水勢剣流水に誓う。僕が必ず、世界を守る!』
『俺は俺の想いを貫く!』
『1ぉつ、非道な悪ぃヤツにゃ・・・2つ、震える大地の怒りを・・・3つ!見舞ってやるぜ、問答無用!!』
『強さの果てを・・・!』
『俺の剣は響きが違うぜーッ!』
『もし君が本当に剣士になった時は俺の息子の力になってくれるとうれしい。』
『俺は世界を守る
『ひれ伏しなさい。』
『俺を怒らせるな。』
『貴様ら剣士達を地獄に落とす為に蘇った!』
『匂うなぁ・・・世界と本と剣が擦れ合う、最低で最高に楽しそうな匂いだ・・・!』
炎の剣士、水の剣士、雷の剣士、土の剣士、風の剣士、音の剣士、闇の剣士、光の剣士、煙の剣士、時の剣士、不死身の剣士、黒嵐の剣士の物語が私の頭の中に流れ込んだ。
‐名無しside END‐
名無し
「今、のは・・・」
刃王剣十聖刃
『俺を抜け!黒猫の少女!』
名無し
「?声?」
刃王剣十聖刃
『俺の声が聞こえるのか!?』
触れている状態なら念話が可能なのか。
名無し
「誰?」
刃王剣十聖刃
『刃王剣十聖刃。お前が抜こうとしてる剣だ。』
名無し
「ビックリ。」
刃王剣十聖刃
『全然そんな感じに見えないが・・・』
名無し
「してる。」
刃王剣十聖刃
『(感情が表に出づらい無口っ子か。)それよりも、魔獣が来てるぞ!俺を抜け!黒猫の少女よ!』
名無し
「分かった!ぬぬ!う~ん!」
黒猫の少女がウンウンと唸って力を込める間にこちらに気付いた魔獣は接近して来る。頼む頼む頼む!抜けてくれ!
ズズズ ズボッ!
刃王剣十聖刃
『抜けた!』
ギリギリの場面だったが、黒猫の少女のおかげで魔力無効の大地から抜けられたぜ!
刃王剣十聖刃
『よぉし!黒猫の少女、戦えるか?』
名無し
「少し。」
念の為に少女のステータスを確認してみるか。
名称:なし 年齢:12歳
種族:獣人・黒猫族
職業:なし
状態:奴隷
〈レベル:3〉
HP:29 MP:17 腕力:13 体力:10 敏捷:16 知力:8 魔力:7 器用:15
〈スキル〉
剣術:Lv1、夜目、剥ぎ取り上手、方向感覚
〈称号〉
なし
〈装備〉
ぼろ布
本当に少しだな!だが、問題ない!時間を稼ぐ為に威圧のスキルで魔獣を牽制しておく。
刃王剣十聖刃
『俺を装備しろ!』
名無し
「もう装備してる。」
刃王剣十聖刃
『もっと強く、装備するって念じろ!』
名無し
「?分かった。」
アナウンス
〈名無しが、装備者に登録されました。〉
よし、これで俺の持っているスキル共有が・・・
アナウンス
〈名無しが条件:刃王剣十聖刃を装備するを達成しました。称号を複数獲得しました。〉
そんなアナウンスが流れた後、黒猫の少女の腰に光が集まり、やがて形が整っていくと光は弾け、1つのベルトが姿を現した。
『聖剣ソードライバー!』
聖剣ソードライバーが黒猫の少女に装着された!?それに俺自身に条件とかがあったのか。いや、今は置いておこう。
刃王剣十聖刃
『黒猫の少女!使い方は分かるか!?』
名無し
「うん。さっき見たから分かる!」
そう言って黒猫の少女は俺を聖剣ソードライバーに納めると同時に俺にも変化があった。炎に全体を包まれてそれが弾けると、
そしてライドブックホンダナーからブレイブドラゴンワンダーライドブックが飛び出し、それを黒猫の少女は手に取り、伝承を封じ込めたワンダーライドブックを開く。
音声が無い終わった後、ワンダーライドブックを閉じて3つのスロットの内、右側に装填。すると黒猫の少女の背後に巨大なブレイブドラゴンワンダーライドブックが現れる。そして脇部分に収まっている
『烈火抜刀!』
烈火を抜刀するとスロットに装填したブレイブドラゴンワンダーライドブックが開くと、それに連動して背後の巨大なブレイブドラゴンワンダーライドブックが開き、ブレイブドラゴンが飛び出す。そして黒猫の少女はあの言葉を叫ぶ!
名無し
「変身ッ!」
『ブレイブドラゴン!』
『烈火一冊!勇気の竜と火炎剣烈火が交わる時、真紅の剣が悪を貫く!』
神獣ブレイブドラゴンの力を宿した勇気の竜をあしらった赤い右半身を纏った炎の剣士。
今、この異世界で最初の仮面ライダーが誕生した!
セイバー
「物語の結末は私が決める!」
おぉッ!生決め台詞頂きました!!って、今は言ってる場合じゃない!
火炎剣烈火
『これで戦えるはずだ!奴を倒す。そう意識しろ。そして、自分の感覚を信じて、剣を振るえ!』
セイバー
「うん、分かった!」
火炎剣烈火
『よし、いい子だ!』
セイバー
「やぁッ!」
セイバーは練達の剣士の様な動きで魔獣に接近する。魔獣は右手の爪を振りかざすが、その攻撃をセイバーは烈火で受け流し、魔獣の後ろに着地する。互いが相手を捉えた瞬間で接近する。先に魔獣が攻撃をするが、セイバーは体を思い切り反らせてそのまま魔獣の足の間に滑り込み、反転して一撃を与える。
セイバー
(凄い!まるで、たくさんの魔獣を倒してきた剣士!)
再び魔獣が攻撃するが、セイバーは回避した間際に魔獣の両手にある爪を全て斬る。爪を失った魔獣は驚いて後退る。
烈火
『今だ!一気に決めるぞ!!』
セイバー
「うん!」
俺をドライバーに戻した納刀状態から、トリガーを2回引く。
『必殺読破!ドラゴン一冊撃!ファイヤー!』
すると本が開き、ライダーキックのポーズをした飛び出す絵が現れ、それが本物のセイバーに変化する。魔獣にセイバーのライダーキックが命中する。
セイバー
「
火龍蹴撃破に耐えきれなかった魔獣は心臓部分を貫かれ、ゆっくりと後ろへ倒れる。すると変身が自動解除されると同時にブレイブドラゴンワンダーライドブックはライドブックホンダナーに、俺は烈火から刃王剣十聖刃に戻っていた。
刃王剣十聖刃
『どうだ?やれただろ?』
名無し
「・・・あなたのおかげ?」
刃王剣十聖刃
『あぁ!感謝しろよ?』
名無し
「感謝する。」
黒猫の少女がそう言って、俺を地面に一旦刺そうとしたので、大慌て止める。
刃王剣十聖刃
『あぁ!ちょっと待った!そのまま持っていてくれ!』
名無し
「でも、多分、取り上げられる。」
そう話していると、黒猫の少女を除いた奴隷達を囮にして真っ先に逃走した奴隷商人が破壊された馬車へ走って来るのが見えた。
奴隷商人
「チッ!生きてるのは1匹だけか!しかも、ツボが割れてるじゃないか!やっぱり枯渇の森を通るんじゃなかったぜ!大損だぞ。くそ!」
そう言って死んだ奴隷を踏み付ける。死んだ連中の死を悼む様子は全くない。むしろ、壊れた積み荷の方を嘆いている。見ていて反吐が出る!って、人じゃないから無理か。
刃王剣十聖刃
『どうする?逃げるか?』
名無し
「無理。首輪のせいで、逆らえない。何度か殺そうとしたけど、無理だった。」
刃王剣十聖刃
『首輪か・・・』
そんで奴隷商人はさっき倒した魔獣を何度か蹴り、気が済んで後に俺達の方に来る。
奴隷商人
「何だその剣?」
そう言われた時、黒猫の少女は俺を後ろに隠す。
奴隷商人
「まさかお前があの怪物を?まぁいい、それをこっちによこせ!」
奴隷商人がそう言うと黒猫の少女の首に填めてある首輪に付いている宝石が光る。すると黒猫の少女は苦しみだす。成程、所有者の命令で効力を発揮するのか。
名無し
「い、嫌だ!」
奴隷商人
「チッ、さっさとよこせッ!」
名無し
「あぅっ!」
そして奴隷商人は反抗する黒猫の少女に暴行を加え始める。
奴隷商人
「生きてようが、死んでようが、お前らは首輪とこの契約書がある限り『ズバッ!』・・・え・・・?」
刃王剣十聖刃
『俺の恩人に何してんだよ!』
奴隷商人が契約書をチラつかせた瞬間に俺は黒猫の少女の手から離れ、契約書ごと奴隷商人の首を斬り捨てる。すると後ろからガチャリと音がしたので振り返ると、黒猫の少女の首輪が外れていた。契約書が破壊されると連動して外れる仕組みだったのか。
名無し
「あ・・・」
刃王剣十聖刃
「よし!これで君は自由だ!」
名無し
「自由・・・」
そう言って俺を見詰める黒猫の少女。
刃王剣十聖刃
『まぁ、落ち着け。』
名無し
「落ち着いてる。」
刃王剣十聖刃
『逆に落ち着き過ぎでは?』
何か思っている以上にマイペース娘だな。将来絶対に化ける予感がするぞ。そう思っていると、黒猫の少女は俺に手を添える。
名無し
「ありがとう。」
そう言って黒猫の少女は微笑む。そして無いはずの俺の心臓がドキッとする。
刃王剣十聖刃
『お、俺としては、今後とも俺の装備者になってほしいわけだが・・・その、君は俺を使うつもりがあるか?無理なら「ある。とてもある!」え、即答!?い、いいのか?俺との旅は危険が付きまとうぞ。』
名無し
「寧ろ構わない。」
そう言って俺をギュッと握るその姿は、凛々しくさえあった。
名無し
「私、強くなりたい。絶対に!」
刃王剣十聖刃
「・・・理由があるのか?」
話を聞くと、獣人は魔獣と同様に進化可能な種族で、種族ごとの条件を達成して進化を果たすと獣人内で尊敬され、敬われる。しかしそれは過酷な試練の道であり、進化を果たす前に亡くなってしまう者達がいるくらいに。その内で彼女の黒猫種族は進化した者が過去において1人もおらず、他の獣人族の中でも下っ端扱いを受けているそうだ。彼女の両親も何とか進化しようと無理を続け、冒険のさなか力尽きてしまった。そして奴隷商人に目を付けられ、捕えられてしまったそうだ。
名無し
「だから私は進化したい。進化は、両親が果たせなかった夢だから。」
この娘は、両親の遺志を継ぎ、進化を果たすことを目標にして前に進もうとしているのか。
刃王剣十聖刃
『分かった!俺がお前を鍛えて、強くして、絶対に進化させてやる!』
名無し
「本当?」
刃王剣十聖刃
『あぁ!そういえば、まだ名前を聞いてなかった。名前は何て言うんだ?』
名無し
「ない。捕まって奴隷契約をされた時に名前は消された。」
刃王剣十聖刃
『そうか・・・消される前の名前は?』
名無し
「フラン。」
刃王剣十聖刃
『じゃあ、君の名前はフランだ。』
フラン
「いいの?」
刃王剣十聖刃
『ダメか?』
フラン
「ううん。ダメじゃない!私はフラン。」
実に嬉しいのか、フランはコクコクと頷く。その後、馬車の幌で刀身を包んでもらい、ソードライバーの左側の必冊ホルダーに入れてもらう。フランは外套を羽織ってもらう。流石にボロ布だけじゃ不安だからな。それから壊れた馬車から使える物や魔獣を次元収納にしまう。
刃王剣十聖刃
『さて、一先ずは人がいる町を目指すか。フラン、場所は分かるか?』
フラン
「東の方に町があるって言ってた。」
刃王剣十聖刃
『よし!なら東へ向かうか!』
フラン
「うん、師匠!」
刃王剣十聖刃
『し、師匠!?俺が?』
フラン
「ダメ?」
刃王剣十聖刃
『いや、俺がフランを鍛えるって言ったんだ。それで構わない!それじゃあ改めて、東にある町へ出発だ!』
フラン
「うん!」
こうして刃王剣十聖刃に転生した俺と、黒猫の少女フランの物語が幕を開ける。
第1話END
次回「水の剣士と鬼試験官」