転生したら刃王剣十聖刃でした《一時完結》 作:不死身の機動歩兵隊
それと思い付きでリコリス・リコイルとコマンドガンダムの話と、
クロス先を変更した武者頑駄無のリメイクを書こうと思います。
‐ワンダーワールド‐
タッセル
「皆さん、ボンヌ・レクチュール!僕はタッセル。前回は魔法鍛冶師のガルスから防具を貰い、十聖刃が異界からメギドを追って来た剣士達の1人が所持していた聖剣だった!そして次の日に薬草採取の依頼を受け居ていた時、ゴブリンの大群に苦戦する冒険者達を助け、ボロボロになりながらもゴブリンの大群を倒したフラン。果たして彼らはゴブリン狂行軍を止められるだろうか・・・」
‐現実世界 ガルスの店‐
ガルス
「おいおい何だこりゃあ・・・ッ!お嬢ちゃん、ボロボロじゃあないか。お前さん方、一体何と戦ってきたッ!?」
ボロボロになった防具を治す為、俺達はガルスさんの店に入るとフランの姿を見たガルスさんが第一声を上げる。
フラン
「ゴブリンと戦った。」
ガルス
「何体斬ればそうなるんじゃ・・・」
刃王剣十聖刃
『あー、ホブを含めて200匹以上のゴブリンを斬ったな。』
ガルス
「200ぅッ!?無茶しよるわッ!」
刃王剣十聖刃
『それとガルスさん。急で申し訳ないが、防具のメンテを頼めますか?なるべく早めに。』
ガルス
「ん・・・ああそれは大丈夫じゃが・・・」
刃王剣十聖刃
『明後日には、ゴブリン討伐にダンジョンデビューしなきゃいけないんだ。』
ガルス
「何じゃとッ!?」
驚くガルスさんに俺は事の顛末を話す。
‐数時間前 アレッサの街・近隣の森‐
大量発生したゴブリンの大群を倒し、魔石回収とフランを回復させた後、俺達は森の奥へと進んで行き、そこで少し開けた場所があった。その先の丘に平原の時に見たゴブリンの巣があった。
フラン
「行く?」
刃王剣十聖刃
『いや、消耗した状態で挑めば返り討ちに遭う。巣の特定も出来たし、街へ戻ってギルドに情報を共有しよう。』
フラン
「ん。」
「フランさーん!無事か~~~ッ!!」
街へ戻ろうとした時、こちらに声が欠けられる。俺達はそっちを向くと、こちらに駆け付ける冒険者達がいた。その中には数時間前に助けた駆け出し達の姿もあった。
ドワーフの冒険者
「道中の死体の山は・・・アンタ1人でやったのか?凄すぎるな。」
フラン
「それより巣・・・見付けた。」
ドワーフの冒険者
「!!」
フランはそう言って巣の方に指をさす。それを聞いたドワーフの冒険者はすぐに確認すると驚愕する。
ドワーフの冒険者
「馬鹿な・・・先月はここにこんな洞窟は無かったぞ。こりゃただの巣じゃねえ、恐らくダンジョンだッ!」
フラン
(ダンジョン・・・)
マジか!洞窟じゃなくて異世界定番のダンジョンだったのかッ!
ドワーフの冒険者
「ダンジョンは突然出現すると言われているからな。」
クラーク
「フランさん。ギルドマスターが話を聞きたいそうなので、街に戻ってもらえますか?」
フラン
「ん・・・でも・・・」
ドワーフの冒険者
「安心しろ、これでもDランクだ。取り敢えずここは俺達が監視てしとく。行きな。」
刃王剣十聖刃
『フラン、ここは彼らに任せて俺達はギルドに情報を届けよう。』
フラン
「(ん。)分かった!」
こうして俺達はその場を派遣された冒険者達に任せ、アレッサの街へ戻り、ギルマスへ報告をしに行く。
‐ギルドマスターの執務室‐
ドナドロンド
「聞いたぞ!多数のゴブリンにホブゴブリンも複数いたと・・・!ゴブリンの総数は?ホブゴブリンは何匹いたのだッ!?」
フラン
「ん・・・たくさん?」
クリムト
「ドナドロンド君、落ち着きなさい。フランさんすいません、もう少し具体的にお願いできますか?」
執務室に入ると、ギルマスとドナドのコンビがおり、すぐに質問を受ける。
フラン
「んー・・・」
刃王剣十聖刃
『倒したゴブリンは260匹。その内40匹が上位種だ。』
フラン
「260匹くらい、上位種は40くらい。」
それを聞いた2人は厳しい表情をする。余程切迫した事態って事か。
ドナドロンド
「そりゃ完全にゴブリンスタンピードの前兆だ・・・!」
クリムト
「ゴブリン達は途中で撤退しませんでしたか?」
フラン
「最後まで向かって来た。」
クリムト
「かなり不味い状況ですね・・・逃げなかったとういう事は、もう巣には彼らの居場所が無かった事になります。つまり巣はほぼ力の強い上位種で固められている可能性が高い。」
ドナドロンド
「ぬぅ・・・今回のゴブリン狂行軍は、規模が大きそうだ・・・」
それを聞いたギルマスとドナドは更に厳しい顔をしてそう言う。成程、大量の上位種が攻めて来ればそりゃ街は滅ぶわ。
フラン
「ドワーフの人がただの巣じゃなくてダンジョンって言ってた。」
フランがそう言うと2人は驚愕し、警戒心が上昇した気がする。
クリムト
「・・・これは本格的に討伐隊を組まなくてはいけませんね。ランクF以上の冒険者達に緊急招集をかけましょう。」
ドナドロンド
「分かりました。」
クリムト
「フランさん、貴女にも是非参加してもらいたい・・・こちらの都合で申し訳ありませんが、貴女を急遽Fランクへ昇格させます。」
ウェイッ!?いきなりランクアップってマジかッ!
フラン
「でもまだ依頼の数を達成してない・・・」
クリムト
「現在当ギルドにめぼしい実力者がドナドロンド君しか残っていないので、段階を踏んでいる場合では無いのですよ。それに
この後、受付でランクアップ手続きを行って無事昇格した俺達はガルスさんの店に行く。
‐現在‐
ガルス
「成程のぅ・・・早々にランクアップしたか!」
そう言いながらガルスさんは渡した防具を魔法陣が描かれた作業台の上に置き、その四方の隅に魔石の様な物を置く。
ガルス
「リペア!」
ガルスさんが力強く唱えると魔法陣が光り輝く。そして光が収まると、傷跡と汚れが綺麗に消えた新品の状態に戻った防具があった。
刃王剣十聖刃
『おお、これが修復の魔法か?』
ガルス
「これでよし・・・」
フラン
「もう直った?」
ガルス
「この魔晶石を触媒にして魔力を流し込めば魔力の宿った装備を修復し、元の状態に限りなく近くできる。魔法鍛冶師のスキルじゃ。」
刃王剣十聖刃
『意外とお手軽なんだ。値段は?』
ガルス
「1万ゴルド位かのぉ、使い捨ての魔晶石分の値段だ。」
刃王剣十聖刃
『結構安いんだ。』
ガルス
「ただ同じ防具に施術する度に効力が落ちるから触媒の量を増やさなきゃならん。次は3万ゴルド位になるな。」
修復する度に効率が落ちていくのか。序盤は良いけど、これは懐と状況次第で買い直した方が得か。
ガルス
「しかしゴブリン狂行軍にダンジョンか・・・新人なのに忙しい奴じゃ。」
フラン
「・・・ダンジョンってどんなもの?」
俺が魔晶石を見ていると、フランは防具を布で磨いてるガルスにそう聞く。
ガルス
「ああよく知らんのか。ダンジョンてのは混沌の神が作り出した儂ら人間への試練場と言われてな。突然出現するんじゃ。正確に言うと、ダンジョンコアと言う核になる物が出現し、1番近くにいた生物がダンジョンマスターという混沌の神の眷属になってしまう様じゃ。ダンジョンマスターには知識と知恵が備わり、コアを使いダンジョンを増築していくらしい。
古いダンジョンには独自の生態系で希少な魔獣が生息する事もあるし、貴重な鉱物に魔法の武具やアイテムが眠っている事も多い。混沌の神は人間を試練で鍛え宝物や素材で潤してるとも言える。ホレ。」
ダンジョンの事を説明し終えたガルスさんは磨いていた防具をフランに渡す。
フラン
「じゃあ混沌の神はいい神様?」
ガルス
「そういう見方もあるがな。ま、今回のは新しいダンジョンの様じゃ。あまり良いお宝は期待しない方がいいかもしれんな。」
ガルスさんがそう言う間にフランは防具を更衣室で着替える。
フラン
「1人じゃ着れない・・・」
刃王剣十聖刃
『仕方ないなー。』
上手く防具を着れないフランの手伝い、着替え終えて更衣室から出る。
フラン
「ありがとう、ガルス。」
ガルス
「あぁそうじゃ、お嬢ちゃんの装備はまだまだ掛かるが・・・十聖刃、お前さんの鞘、出発の日に合わせて仕上げといてやる。取りに来るんじゃぞ!」
刃王剣十聖刃
『おー!ありがとうッ!』
フラン
「分かった、バイバイ。」
ガルス
「ゴブリン討伐、頼むぞ!」
そしてガルスの店を出た後、戦利品を売ってダンジョン攻略用の回復薬など揃えたかったが、それは準備を明日にしてフランを休ませる為に宿に直行した。
‐宿‐
宿に着くとフランはベットに座ってボケ~っとする。回復魔法で治癒は出来ても、精神や潜在的な疲労は残るからな。本当に今日は良くやったよ。
フラン
「・・・お風呂行く・・・」
刃王剣十聖刃
『(確かこの宿には大浴場があったな。)そうか、行っておいで。』
フラン
「・・・師匠も行く。」
刃王剣十聖刃
『・・・ウェイッ!?』
俺が新しく獲得したスキルを確認している時、突然フランが爆弾発言を言った。
フラン
「お風呂一緒に行こ、血でたくさん汚れたから洗ってあげたい。」
刃王剣十聖刃
『な、何言ってんだ!俺はいいよ、今はスキルの「ダメ行く。」あ~~~れ~~~ッ!!』
‐大浴場・女湯‐
フラン
「おー広ーい!」
こうして俺はフランに問答無用で女湯に連れ込まれた。幸いに他の女性はいなかったので助かった。フランは自分の身体を先に洗ってらか俺を洗う。
刃王剣十聖刃
『フラン、風呂好きなのか?』
フラン
「ん、大好き。奴隷の間は殆ど入れなかったけど、昔お母さんとよく入った。」
刃王剣十聖刃
『そうか・・・』
そして泡立てた布でフランはゴシゴシと俺を洗う。
フラン
「気持ちいい?師匠。」
刃王剣十聖刃
『あぁ、気持ちいぞ。』
剣になってムラムラしないけど、やっぱりこの歳で女湯って・・・どうかこのまま誰も入って―――来ちゃったよ・・・湯気の向こうから影が3つこっちに来てるよ。
???
「むむ!?ちょっとそこの貴女!浴場に武器を持ち込むなんて・・・ってあらやだ、フランちゃん?」
フラン
「・・・ネル!!」
湯気の向こうから現れたのはネルと同僚であろう受付嬢2人であった。そしてこの光景を見た俺は脳内の片隅に刻まれ、一生忘れる事は無かった。その後、身体を洗ったフランとネル達は風呂に入る。
ネル
「この宿はギルドの直轄でね。私達受付嬢も部屋を借りてるのよ。にしてもダメよ~剣持ち込んじゃ。」
フラン
「ごめんなさい、一緒に頑張ったから洗ってあげたかった。」
ネル
「そういえばフランちゃん、ゴブリン討伐作戦に参加するのよね。」
フラン
「ん、頑張る!」
ネル
「初めてのダンジョンでしょ?フランちゃん強いのはわかってるけど、無理しちゃダメよ。」
そう言いながらネルさんは曇った眼鏡をお湯に入れてから掛け直す。
ネル
「全くあの副団長め・・・死ねばいいのにッ!アレッサ騎士団が使えないせいで冒険者の負担が凄いわ・・・」
フラン
「騎士団?」
ネル
「そう!副団長が冒険者嫌いで有名な奴でね・・・ゴブリン討伐の要請を断ったのよ!本っ当に使えないわ、死ねばいいのにッ!!」
怒りが爆発して立ち上がるネルさん。それにフランはびっくりする。これは相当溜まってるな。
ネル
「ハァ・・・アマンダが居てくれればなぁ・・・」
フラン
「アマンダ?どこかで聞いた。」
刃王剣十聖刃
『確かランデルが言ってた冒険者だったな。』
ネル
「Aランク冒険者、「鬼子母神」アマンダ。アレッサギルドのエースよ!でも魔狼の平原の調査で上位ランクは出払っててね。あーもーこんな時にダンジョン出現とか、混沌の神様もやってくれるわよね・・・」
俺が原因でこんな所にも影響が・・・ホントすんません・・・
フラン
「ネル、混沌の神様はどんな神様?」
ネル
「んーそうね。私が読んだ書物では・・・神々は異界より現れ、まず力の強い10柱が世界を、生命を作った太陽、銀月、大海、大地、火炎、風雨、森樹、獣蟲の神々。そして冥界の神が輪廻の輪を作り上げ、世界の理が構築された。その後、彼らの子等78柱の神々が世界に様々な彩りを加えていったと言うわ。
そして10柱の最後の神、混沌の女神。彼女は世界の停滞を防ぐ為、人が未来に進む力を養う為、混沌を振りまいたと言う。ダンジョンと呼ばれる試練場もその混沌の1つと言われてるのよ。」
へー、混沌は女神様なのか。
フラン
「そう言えば、戦いの神様はいない?」
ネル
「居るわ・・・いや居たと言うべきかしら。戦いの神は力に溺れ、邪神に堕ちたの。そして圧倒的な力を得た。世界創造で疲弊した他の神々に戦いを挑んだそうだけど、激戦の末に敗北・・・身体を分断されて世界各地に封印されたと言うわ。しかし封印しきれなかった肉体からゴブリンやオークなどの邪人が生まれてしまったんだって。」
成程、鑑定の時に見た邪人は邪神の眷属って意味なのか。勉強になったわ。あれ?フランの顔が赤いぞ。
ネル
「あれ?フランちゃん?」
フラン
「ありば、と・・・どで、も・・・だめにな・・・だゴボゴボボボボ・・・」
ネル
「フランちゃ~~~んッ!?」
脳のキャパオーバーと長湯で上せて沈んでいくフランはネルさん達に助けられた後、部屋に運ばれてベッドに寝かせてもらった。ネルさん達が退室した後に俺は寝ているフランの様子を見ると、スースーと寝息を立ていた。俺はそっと頭を撫でて月明かりで照らされた窓の外を見る。
刃王剣十聖刃
『神々が身近に在る世界か・・・改めて異世界なんだな・・・』
窓の外を見ながらそう呟き、やがて時間が過ぎて夜が明ける。
‐ゴブリンダンジョン攻略戦決行日 ガルスの店‐
前日にダンジョン攻略用のアイテム購入してゴブリンダンジョン攻略の日となった。そして俺達は鞘を受け取る為にガルスさんの店に来た。
フラン
「たのもー!」
刃王剣十聖刃
『ガルスさん、鞘を受け取りに来ました。』
ガルス
「よお、待ってたぜ。こいつを持って行ってくれや。」
刃王剣十聖刃
『おお、これが俺の鞘か!』
ガルスさんから手渡された黒く染めた革製のシックな色合いの鞘。地味ではあるが、仕立が良いおかげで全然みすぼらしくはない。
フラン
「カッコいい、師匠!」
刃王剣十聖刃
『あぁ、ではさっそく。』
フランが眼前に掲げ持つ鞘にスポッと収まる。ヤバイ、めちゃくちゃ落ち着く。台座にハマってる時と同じくらいめちゃ落ち着く。
刃王剣十聖刃
『あ~・・・ガルスさん、ありがとう。これめちゃ良い鞘だよ!』
ガルス
「ガハハッ!気に入ってくれて何よりだ。」
フラン
「師匠、嬉しそう。」
刃王剣十聖刃
『ああ!ガルスさんと出会えて本当に良かったよッ!』
ガルス
「しかも単なる鞘じゃないんだぜ?少々鞘に細工をしておいた。」
ガルスさんはイタズラ小僧の様な笑みを浮かべて、鞘に手を添える。何を仕込んだんだ?
ガルス
「ここに金具があるだろ?」
フラン
「ある。」
ガルス
「これをこうして外すと―――」
パカッ
刃王剣十聖刃
『うぉッ!?縦に割れた!』
ガルス
「念動を使えば、嬢ちゃんの手を借りなくても、簡単に鞘から出れるって寸法よ。」
念動で押さえて金具を止めれば、あっと言う間に元通りの鞘になる。
フラン
「便利!」
刃王剣十聖刃
『ありがとうございます、ガルスさん!』
ガルス
「おう。十聖刃、嬢ちゃん。ダンジョンデビュー、頑張れよッ!」
フラン
「ん!」
こうして受け取った鞘を必冊ホルダーに取り付けた俺達は集合場所の門前に集まり、ダンジョンがある現場へ向かう。
‐2時間後 ゴブリンダンジョン前‐
ダンジョン前に到着後、馬車に積まれている物資などをが降ろされ、所定の位置に置いた後に今回参加した総勢50人の冒険者達がドナドの前に立つ。
ドナドロンド
「注目してくれッ!!本日昼過ぎより件のゴブリン討伐作戦を開始するッ!術師の使い魔にて偵察した結果、目の前の洞窟は多数のゴブリンの巣窟になっており、ゴブリン狂紅軍までもはや一刻の猶予もない!」
ドナドが指揮官か。そして攻略に際しての目標はこんな感じだ。
ゴブリンキング及びクイーン撃破によるゴブリン狂行軍の阻止
‐第2目標‐
ギルドの管理下に置く為、ダンジョンの調査及び制覇(ダンジョンマスターの撃破)。
ドナドロンド
「まずは作戦決行前に仮設本部を設置し―――「ウワァァァァッ!」ッ!?」
冒険者A
「ゴブリンだッ!」
冒険者B
「ゴブリンが大量に出て来たぞーッ!!」
ドナドが説明している時、ダンジョンの入口から大量のゴブリンが一斉に出て来たと同時に無防備の冒険者達からやられていった。
ドワーフの冒険者
「くッ・・・昨日まで大人しかったくせにこのタイミングかよ!散開するな、固まれッ!」
ドワーフの冒険者の指示で少数の熟練冒険者達はすぐに動くが、寄せ集めに戦力の分断、ホブゴブリンの連携。ゴブリンだと舐めている冒険者達から倒されていく。
刃王剣十聖刃
『いくぞフランッ!援護しながらダンジョン入り口付近に大技を放って後続を止めるぞッ!』
フラン
「んッ!」
そして俺達はダンジョン入口付近へと向かう。その時、冒険者の1人がホブゴブリンに地面へ倒され、鍔迫り合いになっていた。
フラン
「いくッ!」
ホブゴブリンが大振りに剣を振ろうとした瞬間に斬り捨てる。
冒険者C
「すまない、助かった!」
フラン
「ん!」
冒険者の1人を助けてそのまま奥へ進むが、乱戦で思う様に進めない。
刃王剣十聖刃
『仕方ない、フラン!まだ練習中だが、アレを使うぞッ!』
フラン
「やってみるッ!」
そう言って聖剣ソードライバーに納められた俺は火炎剣烈火へ変化。フランはライドブックホンダナーからブレイブドラゴンを取り出して右側のスロットに装填し、次にストームイーグルワンダーライドブックを取り出して開く。
音声が鳴り終わった後、ワンダーライドブックを閉じて中央のスロットに装填。背後の巨大な2つのワンダーライドブックが現れ、脇部分に収まっている
『烈火抜刀!竜巻ドラゴンイーグル!』
同時にスロットの2つのワンダーライドブックが開くと、それに連動して背後の巨大なワンダーライドブックが開き、ブレイブドラゴンとストームイーグルが飛び出す。
フラン
「変身ッ!」
ブレイブドラゴンとストームイーグルがフランを包み込み、火の粉が弾ける。
『烈火二冊!荒ぶる空の翼龍が獄炎を纏い、あらゆるものを焼き尽くす!』
ストームイーグルの力を加えたセイバーの新たな姿。
ドラゴンイーグル
へと変身。同時に背部の飛翔する力を与える翼、バーミリオンウイングで飛翔する。
冒険者C
「えぇぇッ!?」
冒険者D
「うおッ!?」
冒険者E
「姿が、変わったッ!?」
冒険者F
「それに飛んだ!?」
ドナドロンド
「あれは、フランかッ!」
ドワーフの冒険者
「こいつはたまげたな、飛翔スキルなんて上位職業でも見た事ないぞ!」
セイバーの姿と飛翔する瞬間を見たドナドを含めた冒険者達は驚いていた。そして後続のゴブリンの上空に着く。
セイバー
「師匠は魔術を。着地したら、私が追い討ち。」
火炎剣烈火
『分かった!火魔術、トライ・エクスプロージョンッ!』
ドドドォンッ!
火炎剣烈火で強化されている為か、通常時よりも高火力な一撃で大半のゴブリンが爆死した。それを乱戦状態で見ていた冒険者とゴブリン達は動きを止め、唖然とする。そして着地と同時にセイバーは追い打ちを掛ける。
セイバー
「ソニック・ウェイブッ!」
生き残ったゴブリン達はセイバーの追撃で仕留め、ダンジョンの入口に向かう。すると新たに増援のゴブリンが寿司詰め状態で入口から徐々に出てきていた。
セイバー
「狭いとこにゴブリンがギュウギュウ!」
刃王剣十聖刃
『なら一気に倒して道を開くぞ!火炎魔術、フレア・ブラストッ!!』
キュイン―――ボボォンッ!!
火魔術の上位、火炎魔術で放った魔法も強化されており、熱線がゴブリン達を貫き、爆風が残った者もなぎ倒すと同時に入口の大半が融解していた。それを見ていたドナド達は驚愕している。
刃王剣十聖刃
『ドナドが居るし、後続を断てば他の冒険者も如何にかなるだろう。このまま突入だッ!』
セイバー
「ん!」
ドナド
「なッ!?フランッ!!」
刃王剣十聖刃
『悪いな、ドナドと先輩方。ここからはフランのステージだッ!』
セイバー
「キングもクイーンも、全部倒すッ!」
そして俺達はダンジョン内へ突き進む。
‐ゴブリンダンジョン最下層・ダンジョンコアルーム‐
???
「ギョホホ・・・人間共は奇襲でパニックだ。それに加え、魔獣抽選召喚で最強クラスの魔獣を呼び寄せたッ!これで我がダンジョン、ゴブリン帝国に負けは無いッ!ギョホホホッ!!」
セイバー達が突入した頃、ダンジョンの奥で不気味に笑うゴブリンと、その背後に蝙蝠の翼と角がある人型の魔獣がいた。
‐数分後 合同パーティーside‐
ドナドロンド
「フランの奴、単独で入るなと言ったのに・・・」
ドワーフの冒険者
「こりゃあ急がないと、あの嬢ちゃんに美味しいところ全部持ってかれちまうからな。」
セイバーに変身したフランが突入した後、ドナドロンドを筆頭に他の冒険者達もダンジョンへ入り、迫り来るゴブリンを薙ぎ払いながら進む。
‐セイバーパーティーside‐
火炎剣烈火
『フラン、前回みたいに無茶するなよ?ダンジョンがどれだけ広いか分からん以上、体力温存と効率重視でダンジョン制覇を目指すぞ!』
セイバー
「ん、分かってる。無茶しないでダンジョンクリア!」
言ってくれるよ。まぁ、有り金はたいて買った転移の羽で一瞬で撤退できるから大丈夫だろう。そう思っていると侵入者を撃退する為にゴブリン達が現れた。それを〈分割思考〉を発動し、〈鑑定〉で倒すゴブリンを選定する。
火炎剣烈火
『有力なスキル持ちのゴブリンだけを狙うぞ。残りは無視して後続の取り分にするぞ。』
セイバー
「ん!」
セイバーは無駄な戦いをせずに有力スキル持ちのゴブリン達を倒していく。そして魔石不要ゴブリン達に〈分割思考〉で二重詠唱のファイヤ・ジャベリンで倒す。この〈分割思考〉を以前フランに使わせたけど、脳の酷使で頭痛が酷くなる事が分かった。現状無機物の俺専用スキルになっている。魔石を取った死体は証拠隠滅で回収して奥へ進んで行く。
‐同時刻 合同パーティーside‐
セイバー達が奥へ進んでいる頃、ドナドロンド達は残されたゴブリンを倒しつつ、取り分を回収していた。
クラーク
「しかし、殆どフランさんに倒されてるな。」
リリー
「ん~私達の取り分をしっかりと残してはくれてるけど・・・」
素材回収をしつつ、ランクが上がったクラーク達はそう話す。
ドナドロンド
「スタンピードの前兆にしちゃあ、ゴブリンの死体が少ない気もするが・・・」
ドワーフの冒険者
「ドナドロンドの旦那、あの嬢ちゃん、一体何者なんだ?」
ドナドロンド
「さあな。分かるのはあの年齢にして、剣技、剣術のレベルは7。達人に近いレベルだ。」
ドワーフの冒険者
「そりゃホブゴブリン如きじゃ相手にならん訳だ。」
ドナドロンド
「それでもまだ子供だ。油断から思わぬ事になるかもしれん。急いで追うぞ。」
倒したゴブリンを見ながらそう話し、素材回収し終えたドナドロンド達は奥へ進んだフランを追い掛ける。
‐同時刻 セイバーパーティーside‐
新しいダンジョンだけあって大した分岐もなく、下に続く階段を発見して降りて行く。そして地下2階層も同じ様にゴブリンを選別して倒していくと、護衛のゴブリンでガッチリと守りを固めたゴブリンキングとクイーンがいた。
セイバー
「師匠、このワンダーランドブックを使いたい。」
火炎剣烈火
『いいぞ。気を付けて戦えよ。』
セイバー
「ん!」
そう言ってフランは俺を聖剣ソードライバーに納めてストームイーグルを外し、新たに取り出したジャッ君と土豆の木を開く。
音声が無い終わった後、ワンダーライドブックを閉じて左側のスロットに装填。脇部分に収まった俺を抜刀する。
『ワンダーライダー!』
『ドラゴン!ジャックと豆の木!二つの属性を備えし刃が、研ぎ澄まされる!』
ジャッ君と土豆の木の力を加えたセイバーの新たな姿。
ドラゴン
ジャッ君
へと変身。するとセイバーは腕のインタングルガントの絡めたツルをロープ状に展開してキングとクイーンを絡み取り、護衛の中から引っ張り上げる。
ゴブリンキング・クイーン
「ギュオォォォッ!?」
セイバー
「ヤアッ!」
自身の方へ引っ張り上げたキングとクイーンを一閃。その巨体を両断して地に落ちる。キングとクイーンが倒された瞬間を見た残りのゴブリン達は蜘蛛の子を散らす様に逃げて行く。
セイバー
「キングとクイーン倒せた!」
火炎剣烈火
『そうだな。』
セイバー
「師匠、これで依頼完了?」
火炎剣烈火
『確かにそうだな・・・ん?あれは?』
セイバー
「まだ奥がある。」
火炎剣烈火
『多分この先にダンジョンマスターがいるかもな。』
セイバー
「行くとこまで行く。」
そして俺達は奥へ突き進んでいると、扉を発見して中へ入る。すると急に扉が閉まると同時に蟲系の魔獣、アーミービートルの大群が襲い掛かるが、魔石吸収と新たに習得したスキルのレベル上げに30分と時間を掛けて倒すと、隠し通路が現れる。
セイバー
「ッ!師匠・・・」
火炎剣烈火
『あぁ、この魔力の強さ・・・この奥にとんでもなくヤバイ相手がいるな。それも平原の主以上だッ!』
セイバー
「師匠と一緒ならきっと勝てる。」
火炎剣烈火
『分かった。いざとなったら転移の羽で撤退するからな。それと入る前にありったけの能力上昇系の魔術を掛けとくぞ。』
俺達は出来る限りの準備を行い、改めて息を整えてから部屋に乗り込む。
‐ダンジョンコアルーム‐
扉の先は洞窟とは違い、石壁に囲まれた人工的な部屋であった。
???
「よォオ・・・最深部へようこそ。歓迎するぜぇ・・・ッ!」
そして部屋の奥にダンジョンコアと思わしき物を背にした強大な魔力を持つ悪魔が待ち受けていた。
第4話END
次回「強敵、