転生したら刃王剣十聖刃でした《一時完結》   作:不死身の機動歩兵隊

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お待たせしました。今回はちょっと?短いです。


第9話「召喚、ブレイブドラゴンッ!」

‐ワンダーワールド‐

 

タッセル

「皆さん、ボンヌ・レクチュール!僕はタッセル。前回、攻略済みダンジョンの『蜘蛛の巣』へ挑むフラン達。1層から5層までは問題なく進んでいたけど、6層から上位種のトリック・スパイダーが現れる異常事態に遭遇ッ!皆で戦うけど余りの数の多さに劣勢に陥る。

クルスの判断で一時退却を選んだけど数の多さで退路が確保出来ずにいた所を仮面ライダースラッシュに変身して何とか退却したけどトラブルに巻き込まれてフランと刃王剣十聖刃が離れ離れになっちゃったッ!!果たして無事に2人は合流できるかしら?」

 

‐現実世界‐

 

バルツ

「何処なんだよここ、武器もねえッ!?」

 

ビクトル

「兄貴ッ!ゲンネルッ!皆何処だーッ!?」

 

スラッシュ

「・・・・・・」

 

今の状況にクラッドの仲間が叫ぶ。この場で戦えるのは私だけ・・・1人だけなら師匠達が助けに来るまで耐えれるけど、この2人を守りながらだと厳しい。でも見捨てる訳にはいかない。

 

トリックスター・スパイダー

「クク、クケケ・・・♪」

 

ピンッ!

 

すると人の上半身が生えたトリック・スパイダーの上位種らしき大蜘蛛が糸を指で弾いた時、左側の壁から何か開く音が鳴った。

 

スラッシュ

「ッ!伏せてッ!!」

 

ビクトル

「うおぉぉッ!?」

 

私はすぐにクラッドの仲間の1人を無理やり伏せさせると数本の針が飛んできて近くの瓦礫に突き刺さる。それにこの匂い・・・毒が付いてる。解毒が出来ないから危なかった。

 

トリックスター・スパイダー

「グ・・・ッ!」

 

ピンッ!

 

スラッシュ

「ッ!?フンッ!」

 

バルツ・ビクトル

「うおぉぉぉッ!?」

 

また大蜘蛛が糸を指で弾くと地面から何かが焼け焦げる音がした時にすごく嫌な予感を感じた私は2人をその場から投げ飛ばした瞬間。

 

ボオォォォーーーンッ!!!

 

スラッシュ

「グアァァァーーーッ!?」

 

トリックスター・スパイダー

「ギャハハハ、グハハハッ♪」

 

私が罠に嵌って嬉しいのか大蜘蛛はゲラゲラと嘲笑う。その間に小さいトラップ・スパイダーが迫ってくる。私はすぐに立ち上がって拳を構えて迎え撃つ。

 

‐音銃剣錫音&調査団side‐

 

アイゼール

「罠を自在に組み替える魔獣・・・」

 

リグ

「トリックスター・スパイダー!?」

 

アマンダ

「恐らくね。」

 

クルス

「バカな・・・そこまでの進化が偶然に起きたと?」

 

フリーオン

「ふむ・・・または意図的に何者かが・・・」

 

クルス

「・・・?どういう事だ?」

 

フリーオン

「あ・・・いや、お気になさらず。」

 

アマンダの話にクルス達は驚愕と魔獣の急激な進化に疑問に思う中、フリーオンが意味深気な事を言う。その可能性も無くは無いが、今はどうでもいい。

 

アマンダ

「何にせよ、トリック・スパイダーに進化している事が既にイレギュラーなのよ?トリックスター・スパイダーが居たとしても、おかしくはないわ。」

 

クラッド

「クッ・・・!飛ばされた奴らは武器がねえんだぞ!早く合流してやんねえと・・・ッ!」

 

アマンダ

「賛成よ。急ぎましょうッ!」

 

フリーオン

「効率よくやらねば。」

 

クルス

「では、3組に手分けして捜そう。俺とアイゼール、竜の咆哮チーム。」

 

アイゼール

「了解でさぁ。」

 

ゲンネル

「毒消しも多少残ってます!」

 

クルス

「リグと樹海の目チーム。」

 

リグ

「よろしくお願いします。」

 

ララ・ルベリー・ドゥポ

「おーーーッ!」

 

クルス

「アマンダ様はソロで頼みます。」

 

アマンダ

「オッケー!」

 

アイゼール

「トリックスター・スパイダーに出くわしたら罠に気を付けてくだせぇ。」

 

クルス

「やり合おうとせず、素早く離脱するようにッ!」

 

そしてクルス達はそれぞれのルートに別れて捜索を始めた。俺はアマンダに運ばれながら再度スキルでフランを捜すが、それらしい反応や影を見付ける事が出来ない。クソッ!一体何処に飛ばされたんだッ!?

そう思っているとアマンダの目の前にトリック・スパイダーの群れが現れて一斉に飛び掛かる。数はざっと100匹いるが、襲う相手が悪かったな。

 

アマンダ

「邪魔よッ!」

 

アマンダがそう言うと右手が一瞬ブレた瞬間に飛び掛かったトリック・スパイダーの群れは体液を散らしながら爆ぜた。横薙ぎのたった一撃で100匹程の魔獣の群れは全滅。流石Aランク・・・攻撃が全然見えなかった。そして小さな広間に出た時、アマンダは俺を壁に立てかけると、眼を閉じて風魔術を使う。

 

アマンダ

「風魔術、ノイズ・コレクトッ!・・・・・・

 

 

 

 

ああん!カサカサうっさいッ!

 

 

 

 

やっぱりダンジョン内は難しいわね・・・蜘蛛の音ばかりでフランちゃんらしい音が拾えやしないわ・・・」

 

如何やら空気の流れで音を拾う魔術の様だが、魔獣の足音が多過ぎて発見できない様だ。そんな時、突然俺は光に包まる。これはまさかッ!?そう思った瞬間で俺は音銃剣錫音から刃王剣十聖刃の姿に戻った。

 

アマンダ

「剣が元に戻った・・・まさかフランちゃんの身に何かがッ!?」

 

その通りだ。俺が元に戻る時は通常の変身解除と戦闘時の強制解除の時だけ。つまり後者の事態が起こったと言う事だ。非常に不味い・・・唯でさえ装備者登録が外れたせいでフランとの念話や共有スキルは使用不可。ステータスも素の状態に戻っているのに最後の砦も強制変身解除されたフランは完全に丸裸同然だッ!何か、何かこの状況を打開するスキルは無いのかッ!?〈分割思考〉でスキル一覧を見ているとあるスキルが眼に止まる。

 

刃王剣十聖刃

『これは・・・弄るのを後回しにした〈眷属召喚〉ッ!アーミービートルからゲットしたコレを使えばフランを見付けられるかも知れないッ!!』

 

けどこれを使えば確実にアマンダにバレてしまうけど、人命が掛かっている以上、四の五の言ってる暇もないッ!!そして召喚の準備をする。

 

アナウンス

〈眷属召喚にワンダーライドブックの神獣・生物・物語が召喚可能眷属に追加されました。ワンダーライドブックを触媒にして召喚可能です。〉

 

刃王剣十聖刃

『マジかッ!?ならブレイブドラゴンワンダーランドブックを触媒にブレイブドラゴンを召喚だッ!!!』

 

上限まで魔力を込めて虚空に描かれた魔法陣から真紅のドラゴン、ブレイブドラゴンが湧き出す様に出現した。

 

アマンダ

「召喚魔術ッ!?それにあのドラゴンの魔獣・・・見た事が無いッ!?」

 

突然現れたブレイブドラゴンにアマンダは驚くが、今はスルーだッ!

 

刃王剣十聖刃

『よーしブレイブドラゴンッ!早速フランを―――』

 

ブレイブドラゴン

「グルルルル・・・」

 

刃王剣十聖刃

『あ、あれ?何か不機嫌に

 

「グオォォォンッ!」

 

いぃぃぃいいいッ!!??

 

凄い魔力を全身から放出して何故か威嚇するブレイブドラゴンを見てそう思った瞬間、ブレイブドラゴンは尻尾で俺を叩き飛ばした。待って待ってッ!?何故にッ!?何故に攻撃されたんだッ!?

 

アマンダ

「・・・よく分からないけど、危険な魔獣だわ。処理しないと。」

 

ヤッベ、アマンダに討伐されるッ!?

 

刃王剣十聖刃

『ま、待ってくれッ!!このドラゴンは俺が召喚した奴だッ!!』

 

アマンダ

「ッ!??何これ・・・念話!?貴方誰ッ!?」

 

刃王剣十聖刃

『・・・信じられないだろうけど俺は貴女達の、特にフランの一番の味方だッ!フランを見付けるにはブレイブドラゴンの力が必要なんだ、だから倒さないでくれッ!!』

 

アマンダ

「フランちゃんの・・・オーケー、誰だか知らないけど貴方に任せればいいのね?」

 

刃王剣十聖刃

『ありがとうッ!』

 

とは言ったものの・・・どうしよう何か方法は無いのか?と言うか原因は何なんだッ!?

 

アナウンス

〈ブレイブドラゴンは魔力暴走状態と推測されます。召喚獣に推奨以上の魔力を込めた結果、心臓部の魔石が魔力処理限界を超え、体内で魔力が暴走。召喚主の刃王剣十聖刃を苦痛を与えてくる存在と認識している模様。〉

 

念動でブレイブドラゴンの攻撃を避けながらアナウンスさんの説明を聞いたけど、つまり魔力を過剰摂取させた俺にブチ切れてるのか。悪い事しちまったな・・・

 

アマンダ

「えっと・・・ちょっといい?貴方さっき召喚したって言ったわよね。」

 

刃王剣十聖刃

『え?そうだけど。』

 

アマンダ

「もしかしてネーミングをしてないんじゃないかしら?」

 

刃王剣十聖刃

『ネーミング?』

 

アマンダ

「私も詳しい訳じゃないけど、この世界では時折が魔獣や武具に名を与え、特別な力を宿すネームドモンスターやネームドアイテムが生まれる事があるの。だからそれを模倣して召喚術は召喚主が呼び出した魔獣や精霊に名を与えて繋がりを強めると聞くわ。」

 

成程、名前を付ければいいのか。アナウンスさん、名前を付ければブレイブドラゴンの魔力暴走は収まるのか?

 

アナウンス

〈是。ネーミングは有効である可能性、93%。〉

 

確率が5割以上なら十分だッ!

 

ブレイブドラゴン

「グオォォォンッ!」

 

刃王剣十聖刃

『時間が惜しいからスゲー安直なネーミングだけど許せよ・・・今日からお前の名は、ブレイブだッ!!!』

 

真っ直ぐに突っ込んで来るブレイブドラゴンにブレイブと名付けた瞬間、ブレイブの動きが止まると同時に光に包まれる。これって大丈夫なのかッ!?

 

アナウンス

〈状況を報告。ネーミングにより魔力回路構築、最適化に成功。余剰魔力で魔石をアップデート中・・・完了。個体名ブレイブの能力値全体的に上昇しました。〉

 

ブレイブ

「グオォォォンッ!」

 


種族名:ブレイブドラゴン

種族:神獣・ドラゴン

状態:契約

 

〈レベル:1〉

HP:541 MP:760 腕力:226 敏捷:320 知力:224 器用:218

 

〈スキル〉

火炎耐性:Lv8、火炎魔術:Lv1、火魔術:LvMax、魔力感知:Lv3、鋭敏嗅覚:LvMax、牙闘技:Lv5、牙闘術:Lv5、恐怖:Lv4、警戒:Lv6、気配遮断:Lv6、再生:Lv5、瞬発:Lv5、生命感知:Lv7、精神耐性:Lv6、反響定位:Lv7、咆哮:Lv8、飛翔、暗視、自動HP回復、自動MP回復、毒無効、身体変化、魔力操作

 

〈エクストラスキル〉

捕食吸収

 

〈称号〉

刃王剣十聖刃の眷属・聖剣の眷属

 

説明:ブレイブドラゴンワンダーランドブックに宿る真紅のドラゴンの神獣。ステータスは低い方だが、スキルの多彩さ、魔力量はトップクラス。脅威度B。魔石位置:心臓部。


 

アナウンスさんの説明が終わると同時に光は収まるとブレイブドラゴンもとい、ブレイブは咆哮を上げる。ステータスを見た感じ俺と似通った感じだな。それにしても名前を付けただけでこれ程変わるのか。フランも奴隷契約で名前を奪われてたし、この世界だと名前は魔術的な意味がありそうだな。まぁ、それは兎も角。

 

刃王剣十聖刃

『さっきは悪い事してすまんかったなブレイブ。早速だが俺の装備者、フランの生命反応を見付けてその場所まで案内してくれッ!』

 

ブレイブ

「ガウッ!」

 

そう言うとブレイブは近付いて柄に残ったフランの残留生命を感じ取ると俺を咥えて小広間を飛び出し、フランの所へ向かう。

 

アマンダ

「ちょっと、私放置ッ!?」

 

刃王剣十聖刃

『す、すまないッ!もう大丈夫だ、ブレイブに付いて来てくれッ!』

 

待ってろフランッ!今行くぞッ!!

 

‐フランside‐

 

あれからどれ位時間が経ったのか分からない。数多くの罠と子蜘蛛が私を襲い、徐々に体力と精神力が減った瞬間、連続の爆発に襲われて変身が解けてから更に攻撃された私は限界に達して倒れてしまう。

 

フラン

「ゴホッ・・・し、しょ・・・」

 

猛毒が・・・全身に回って・・・力が入・・・らない・・・今の私は・・・スキルも無い、弱い・・・師匠と出会う前の私・・・名前も無い名無しの私・・・

 

ビクトル

「ヒィッ!子蜘蛛がッ!?まさか俺達を、餌にしようってかッ!?」

 

バルツ

「もうお終いだ・・・武器もねぇから戦えねえ・・・」

 

私やクラッドの仲間に子蜘蛛が捕食しようと近付く・・・このまま、戦えずに・・・ししょぉ・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『覚悟を越えた先に希望はある!』

 

『物語の結末は俺が決める!』

 

刃王剣十聖刃

『思い出せ、俺と出会ってからの冒険を、君自身の物語をッ!!!』

 

フラン

「・・・ッ!!」

 

意識が朦朧として眼を閉じて諦めかけたその時、師匠と初めて出会った時に聞いた言葉と師匠の言葉が思い浮かぶと力強く私の心に響く。そうだ・・・私はまだッ!!!

 

ビクトル・バルツ

「ヒィイイイッ!!」

 

私はすぐに立ち上がって子蜘蛛に襲われかけたクラッドの仲間を助け、手持ちの回復ポーションを飲んで体力を回復する。まだ毒が残って身体中が痛い・・・それでもッ!

 

フラン

「まだ動く手足がある、戦えるッ!」

 

短い間だけど師匠が鍛えてくれたこの身体があるッ!!そして一瞬だけ亡くなったお父さんとお母さんの、どんな事があろうと進化を求めて進み続ける気高い姿が思い浮かぶ。

 

フラン

「私はフランッ!進化を目指す黒猫族の剣士ッ!!」

 

トリックスター・スパイダー

「―――ッ!?」

 

私の覇気と叫びに大蜘蛛は怯んで後退る。私は諦めない、私の物語は私が決めるッ!そして私は子蜘蛛の大群に突っ込んでいく。

 

‐刃王剣十聖刃&アマンダside‐

 

あれから罠等を発動する事なくアマンダと進んで行く。しかし辿り着いた先は行き止まりであった。まさか間違えたのか?

 

アマンダ

「本当にここなの?」

 

ブレイブ

「ガウ!」

 

刃王剣十聖刃

『そうらしいが・・・』

 

アマンダの問いにブレイブは吠えて答える。間違ってないのなら何かあるのか?

 

アマンダ

「ちょっと退いててドラゴンちゃん。」

 

するとアマンダはがそう言って前に出る。何をする気だ?

 

アマンダ

「ふぅぅぅ・・・風魔術、トルネード・ランスッ!!」

 

すると右手の指を突き出すと同時に放たれた竜巻の槍が壁に直撃して破壊するとその先に隠し通路が現れた。隠されてたって事はテレポーターに嵌った者を閉じ込める場所かもしれないな。

 

アマンダ

「この奥・・・蜘蛛の巣だらけね。突っ切るにしても絡め取られて時間のロスになっちゃう。」

 

刃王剣十聖刃

『蜘蛛共も沢山群れてるが、問題ないッ!ブレイブ、もう離していいぞ。』

 

ブレイブが離した後、俺は属性剣で刀身に火を纏わせる。

 

刃王剣十聖刃

『道は俺が斬り開くッ!!!』

 

念道を最大にして俺は突撃する。

 

‐フランside‐

 

フラン

「ハァ、ハァ・・・」

 

トリックスター・スパイダー

「グウゥゥゥ・・・」

 

バルツ

「あいつさっきから子蜘蛛から俺達を・・・守ってくれて・・・」

 

ビクトル

「それだけじゃねえ・・・デカブツの注意を引いて俺達から引き離しているのかッ!?」

 

ただひたすらに子蜘蛛を倒しながら大蜘蛛を相手にして全身が更にボロボロになって今にも倒れてそうになる。それでも止まる訳にはいかないッ!

 

フラン

「私はフラン、師匠が自慢できるフランに・・・なるッ!!!」

 

トリックスター・スパイダー

「グッ!」

 

フラン

「ガッ!」

 

子蜘蛛を全部倒した私は大蜘蛛と戦い、吹き飛ばされて血を吐いて倒れる。止まるな、動けッ!!

 

フラン

「限界を、超えるッ!」

 

そして大蜘蛛の脚と私の拳を振りかざした瞬間、後ろから火を纏った何かが大蜘蛛の身体を貫く。火が収まるとそこに私の師匠の姿があった。

 

‐フランside END‐

 

刃王剣十聖刃

『フラァァァァアンッ!無事かッ!?』

 

隠し部屋の蜘蛛の巣と壁をブチ貫いてもう1つの隠し部屋でフランと戦っていたトリックスター・スパイダーに一撃を与えた俺はすぐにフランの元へ近寄る。

 

フラン

「し、しょ・・・師匠・・・ッ!」

 

刃王剣十聖刃

『全身ボロボロで満身創痍じゃないかッ!?早く回復をッ!!』

 

フラン

「師匠・・・それより大蜘蛛を・・・」

 

フランにそう言われて俺は先にトリックスター・スパイダーを倒そうと振り返ったが、そこには血溜まりと天井に続く血痕しかなかった。逃げられたか・・・だがそれよりフランの治療と解毒を優先した。

 

刃王剣十聖刃

『すまない・・・何とかするって言ったのに・・・』

 

フラン

「ううん・・・平気。こうして師匠が来てくれたから・・・」

 

そう言ってフランは俺に抱き着く。今だに属性剣の熱が残ってるから離れてほしいが、今はこのままにしよう。

 

刃王剣十聖刃

『良く1人で頑張ったな、君は俺の自慢の弟子だよ。』

 

フラン

「・・・えへへ♪」

 

アマンダ

「フランちゃあぁぁぁぁんッ!!!」

 

すると追い付いて来たアマンダが涙と鼻水を垂らしながらフランに飛び付いて抱きしめる。もうちょっと2人の時間にして欲しかったな。

 

アマンダ

「無事だったのねッ!!良かった!良かったぁッ!ママもう心配で・・・」

 

フラン

「ママではない。でもありがとう、アマンダ・・・」

 

アマンダ

「フランちゃわわわああぁッ!!!」

 

フランにお礼を言われて嬉しいのか更に泣くアマンダ。そしてブレイブも追い付き、フランの頬っぺたを舐める。

 

フラン

「師匠、このドラゴンって・・・」

 

刃王剣十聖刃

『あぁ、俺が眷属召喚で呼び出したブレイブドラゴンのブレイブだ。まあ、フランの弟弟子的なもんだ。一緒に捜すのを頑張ってくれたんだぜ。』

 

フラン

「(弟弟子ッ!)ブレイブ、ありがとう。」

 

ブレイブ

「ガウッ!」

 

アマンダ

「ところで・・・もうスルーするの限界だから言うわね。剣君、あなた何者なの?そろそろ教えてもらうわよ。」

 

そこでフランを離したアマンダがそう言う。まあ、聞くよな・・・普通に念話で話したり、魔術や念動を使ってたからな・・・どうしたもんか・・・

 

フラン

「ん・・・」

 

アマンダ

「ッ!あ、ごめんなさいね。やっぱりいいわ!つい我慢できなくなって聞いちゃったけど、フランちゃんを困らせる気は無いのよ。冒険者にはスキルや装備アイテムの事を聞くのは根掘り葉掘り聞くのはマナー違反よね。余程信用できる相手じゃないといつ寝首をかかれて・・・ってのもあり得る世界だし・・・私も焦りすぎね。もっと信頼を得てからよね・・・」

 

フラン

「アマンダは信用できる。」

 

アマンダ

「へ?」

 

苦笑いでそう言うと背を向けたアマンダにフランは信用できると言うと驚きと呆気にとられた。

 

フラン

『師匠の事、アマンダに話したい。話して良い?』

 

刃王剣十聖刃

『フランがそうしたいのなら構わないよ。』

 

フラン

「ありがとう師匠・・・アマンダ聞いて。この剣、師匠は―――」

 

俺もアマンダは信用できるし、フランも随分と懐いてるしな。少し寂しいけど、フランに信用できる人が増えるのはありがたい事だ。それからフランはアマンダ俺の正体を話す。

 

‐説明後‐

 

アマンダ

「きゃ~!ただのインテリジェンス・ウェポンじゃなくて刃王剣十聖刃ですってッ!?生きている間に伝説の聖剣に会えるとは思わなかったわ!子供の頃、おとぎ話でしか聞いた事無い存在よッ!しかも相手の魔石を吸収して成長とスキルを奪って自分のものにして・・・フランちゃんにもスキルを貸せなんてッ!?・・・うーん、凄すぎてちょっと感想が追い付かないわね。」

 

フラン

「そう、その通り・・・師匠はスーパー凄い剣ッ!やっぱりアマンダは分かってくれた。」

 

そう興奮するアマンダにフランはドヤ顔で俺を掲げる。余程嬉しいんだろうな。

 

アマンダ

「師匠君は・・・間違いなくフランちゃんの味方なのね?」

 

刃王剣十聖刃

『最初に言った通り、俺はフランの一番の味方だ!』

 

アマンダ

「ふふ、少し妬けちゃうけど・・・よろしくね師匠君。」

 

刃王剣十聖刃

『勿論。それと俺は師匠でいいよ。』

 

アマンダ

「なら私もアマンダで。それにしてもフランちゃんが私を信頼して秘密を話してくれたことがすっごく嬉しい!この秘密は墓まで持って行くからねッ!フランちゃん好き好きっ♡」

 

そう言ってアマンダはもう一度フランに抱き着て頬っぺたにキスする。ヤレヤレだ。

 

刃王剣十聖刃

『それじゃあクルス達と合流するか。』

 

アマンダ

「一回りしたら6層入口に集合して報告って話だったから向かいましょう。」

 

フラン

「あ、そう言えばこの人達死にそう。」

 

フランにそう言われて瀕死状態のクラッドの仲間の存在を思い出した。ヤベッ!?そして回復と解毒を済ませるとアマンダが2人に問い掛ける。

 

アマンダ

「危なかったわね貴方達・・・記憶は大丈夫?」

 

ビクトル

「お嬢ちゃんが俺達を庇って戦ってくれた辺りまではんですが・・・」

 

バルツ

「毒で気を失っちまって・・・」

 

アマンダ

「あらそう、良かったわ。」

 

刃王剣十聖刃

『何か気になる事があったのか?』

 

アマンダ

「フランちゃんと師匠の秘密を聞いてたら記憶が飛ぶまで殴打しようと思ってたんだけど・・・」ニッコリ

 

俺の問い掛けにアマンダは笑顔で振り返って拳を握る。ありがたいけど怖ッ!何も知らない2人は首を傾げるのであった。

 

‐数分後 6層入口‐

 

そして俺達はクラッドの仲間を運んで6層入口へと無事に到着したが、クラッド達の姿は無かったので警戒しながら待つ事にした。

 

‐20分後‐

 

アマンダ

「うーん・・・誰も来ないなんておかしいわね。」

 

刃王剣十聖刃

『確かに遅いな・・・(まさか仕留め損ねたトリックスター・スパイダーに遭遇したのか?)』

 

フラン

「捜しに行く?」

 

刃王剣十聖刃

『そうだな、ブレイブなら―――ッ!』

 

そ言い掛けた時、空間に魔力を感じる。それに気付いたフランとアマンダが構えると同時に光り輝く純白の梟が現れた。こいつは一体・・・

 

第9話END




次回「旅立つ黒猫の剣士」
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