怪獣の育成をヤプール人に頼まれたけどその目的がウルトラマンゼロを倒すとか無理ゲー過ぎる   作:多趣味の男

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第十七話 ザラブは信用するなこれ真理。

 

パーティ会場へと台座を操作して二人を案内するザラブ星人のグレイドは物間に謝罪する。

 

「先程の一件は私も謝罪するよすまなかった。

まさか、彼処まで人間を嫌っているとは思えなくてね。」

「別に良いですよ気にしてませんし、それに人類が愚かなのも間違ってませんから」

 

「ほぉ、存外冷静なのだね君は....リベルジュが気に入る訳だ。」

「リベルジュさんが僕の話を貴方にしたのですか?」

 

「当然だよ彼とは仲が良いからねぇ.....

そう言えば君達はどんな怪獣を合成したのか聞かせてくれないかな?」

「それなら、リベルジュさんから聞けば良いんじゃないですか?

仲が良いなら教えてくれそうですし.....」

 

「仕事とプライベートを分けるタイプなんだよリベルジュは....それでどうかな?」

グレイドの言葉を聞き物間は少し考えると答えを出した。

 

「すいません。

まだ僕も合成した怪獣について詳しく解ってなくて....分かったらリベルジュさんに話しますからグレイドさんに話して良いと伝えておきます。」

「.......そうか。

ありがとう...あぁ、ここがパーティ会場だ。

二人とも楽しんで来ると良い。」

 

 

 

グレイドに促されるがまま二人はパーティ会場に足を踏み入れるのだった。

 

グレイドが見えなくなると千鳥が物間に話し掛ける。

「物間さん...さっきの"メール"って」

「あぁ、一応用心も兼ねてね。」

 

グレイドに案内されている時、物間はスーツの機能を使い千鳥にメールを送っていた。

「"グレイドに情報を渡すな"ってメールが来た時には驚きましたよ。」

「多分だけど僕達にイチャモンをつけてきたあの一件はグレイドの指示だと思う。

あの異星人、僕達を敵視するわりには大した挑発もしなかった。

 

それに、その詫びだと言って近付いてきたあの態度もわざとらしかったからね。」

 

ザラブ星人はどの世界線でも基本信用できない。

ウルトラマンオタクである者からすれば常識だ。

 

(グレイドは僕達が合成した怪獣について知りたがっていた。

何かに利用するつもりなのかは分からないけど少し警戒しといて損はないな。)

 

そんな事を考えていると二人の前を遮る様に"三人のペダン星人"が立ち塞がった。

その姿を見て千鳥が言う。

 

「あっ、皆さん。」

「!?....元気そうだな個体識別名、天草 千鳥。」

 

「はい、三人が下さったキングジョーのお陰でなんとかなりました。

ありがとうございます。」

「!?.....ふん!あんな旧型、捨てるのが面倒だっただけだ。

...それで、大丈夫だったのか?」

 

「それが....すいません。

超獣二体を相手にしてキングジョーが....その...壊れてしまって」

「!?....どうせ、ろくな使い方をしなかったのだろう。

貸せ!後で修理しておく。」

 

そう言って手を出してきたペダン星人に千鳥はインジェクターを渡した。

三人のペダン星人は物間を一瞬睨むとその場を後にした。

 

「....何だったんだあのペダン星人達?」

「えっと....以前、あの三人で話した時に意気投合して...それでキングジョーを貰えて」

 

「キングジョーを!?」

「....二体」

「二体も!?凄い羨ましい!」

 

そんな話をしていると二人の前にパラートとリベルジュが現れた。

「お二人さん!楽しんでる?」

「ここは陛下の本拠地でもある安心して過ごすと良い。」

 

「そう言えばリベルジュさん。

さっき、グレイドさんがリベルジュさんと仲が良いって聞いたんですけど本当ですか?」

「?....仕事上組むことはあるがそこまで話したことは無いがどうしてだ?」

 

「あっ、なら良いんです。

多分、僕の聞き間違いなんで....それよりそろそろ詳しいことを話してくれませんか?」

そう言う物間にパラートが言った。

「やっぱり気になるよねぇ。

グレイドの事も知ってるなら尚更、知っておいた方がいいね。

 

先ず、このモンスギアの実験では地球人である二人以外にも沢山の異星人が計画に参加している。

その異星人を取り纏めているのがグレイドだ。

 

でもここだけの話、あっちのモンスギアの計画は上手く進んでないんだよ。」

 

「それはどうして?」

前にも話した(主にグランデが)と思うが時空湾曲の差違が大きい程、モンスギアの怪獣にも変化を与える。

つまり、異星人の彼等では君達と同じ様な合成や変化を得るのが難しいのだ。」

 

「そう言うこと!

つまり、グレイドにとって君達が何れだけの成長を怪獣に与えられているのか?

そこにどんな方法を使ったのか?

その情報が喉から手が出る程、欲しいって訳。」

 

「グレイドはかなり執念深い。

きっと、何かしらの方法を使ってそれを探ろうとするだろう。

用心してくれ。」

 

そう言っていると物間のモンスギアに反応が起きた。

「怪獣の合成が終わってる?

でも、どうして?」

「陛下のいる城と地球の時間の流れは違う。

恐らくそれが影響したのだろう。」

 

「精神◯時の部屋みたいな感じか」

「そこは伏せてもほぼ意味がないと思うのだが....」

 

リベルジュのツッコミを無視しつつ物間はモンスギアの表示画面を確認する。

 

NAME ???

 

(POWER)A(STAMINA)B

 

(DEFENSE)S(ABILITY)A+

 

【能力】 闇の因子(ガタノゾーア)、飛行、毒炎

 

「凄い見た目が良い怪獣になったなぁ。」

 

モンスギアに表示された怪獣は強靭な灰色の生体装甲を持ちながらもドラゴンの様な見た目と巨大な角と牙を有していた。

 

金属を纏った龍と呼ぶに相応しい姿をしておりそれを横目で見た千鳥が尋ねる。

「凄い怪獣ですね。

何を合成したんですか?」

「思い付きで"パワードチャンドラー"と"ガルラ"を合成させたんだ。

飛行できる怪獣ってかなり重宝するしそれで防御も高ければ一石二鳥かなと思ってさ。

 

Rコッヴは使いやすいけど機動力が低いからそれを補う役目に回したかったんだ。

けど、これで二体目の合成怪獣かぁ....どんな名前にしようかな?」

 

そう物思いに耽りながらリベルジュと目があってしまう。

リベルジュは過去の失態を思い出したのか慌てながら言った。

 

「わわ!?...私はもう君の怪獣に名前をつけることはしない安心してくれ!」

その動揺っぷりにパラートが食い付く。

「えー何々?リベルジュ何やらかしたのさ?」

 

「なな何もやらかしてなど...」

「分かりやすい動揺っぷり...絶対なんかしたな?

物間君、リベルジュ何したのさ?」

 

物間はそこでRコッヴの一件を話した。

それを聞いた千鳥は物間に賛同する。

「確かに私達にとって初めて合成した怪獣の名付けは大事な意味を持ちますからね。

それを奪われたのなら....その...怒る気持ちも分かります。」

「ありゃりゃ!リベルジュそんな事したのかよww

流石は極悪宇宙人。」

 

「その時はそんな意味を持つとは知らなかったんだ!

それとパラート!極悪宇宙人はテンペラー星人の異名だろう。

勝手に付け足すな!」

 

「やーいやーい極悪下劣ヤプール人ww」

「だから勝手に異名をつけるな!

それとちゃっかり下劣と言う単語も増やすなっ!」

「それで物間君、名前は決めたのかい?」

 

「普通に無視するな。」

「それが、ちょっと悩んでいるんですよね。

僕あんまりネーミングセンスが無いので....」

 

「成る程ねぇ....そう言う時は怪獣の特性から名前をつけたら?」

「特性ですか?」

「そ!、この怪獣にはガタノゾーアの闇の因子と毒炎ってのがあるんでしょ?

それを上手く文字って良い感じにすれば?

 

次いでに怪獣の前につける何々怪獣みたいな表示も決めれば一気に決まりやすくなるんじゃない?」

 

パラートのアドバイスを受けた物間は考える。

 

「闇...装甲...."鋼龍".....毒..."ヴェノム"...炎..."フレア"....!!

"鋼龍"(こうりゅう)"ヴェノフレア"なんてどうかな?」

 

「良いんじゃない?

炎と毒と鋼の様な闇の装甲...良い感じだと思うよ。」

それを聞いた物間は笑顔でモンスギアを操作し名前を打ち込んだ。

 

「これから宜しくなヴェノフレア。」

そうして、話していると拍手しながらグレイドが近寄ってきた。

 

「いやぁ、素晴らしい!

これが陛下が仰られていた新たなる怪獣ですか。」

 

周りに聞こえる様な大きな声で言ってきたグレイドにリベルジュが割って入る。

 

「何の用だグレイド?

彼は私のサポーターだぞ。」

「知っているさリベルジュ。

私は感動しているんだよ。

陛下ご執心のモンスギアを使った計画での合成怪獣の誕生をこの目で見られたのだからねぇ。」

 

「見たのならもう用は無いだろう。

ならば、私のサポーターにちょっかいを出すのは止めて貰おう。」

「ちょっかい?....ははっ!まさか!

そんなものじゃなくちょっとした提案さ。

物間君、君の腕は素晴らしい。

怪獣への知識や戦いでの飲み込みの早さ。

リベルジュの元にいては宝の持ち腐れだ。」

 

「どういう意味ですか?」

「君がリベルジュのど忘れが原因で危険な目にあったと聞いてね。

私は憂いている....君がリベルジュのドジで命を失うのではないかとね。

私ならそんな事はしない。」

 

「つまり、貴方の提案は僕のサポーターを請け負うと言うことですか?」

「そう取って貰って構わないよ。」

 

グレイドが肯定の意思を示すと会場がザワつき出す。

その会話にパラートも入ってきた。

 

「ありゃりゃ、そんな事言って良いのかよグレイド。

お前はモンスギアを使用する"全ての異星人"のサポーターだろう?」

「全ての異星人?」

物間の疑問にグレイドが答える。

 

「モンスギアはあらゆる技術を詰め込んだベリアル帝国において最高級のデバイスだ。

故に生産数も少なく全部で"三台"しかない。

 

君達の持つモンスギアはその内の二つだ。

持たされている理由も合成怪獣の進化が早いから....その理由は聞いただろう?

 

そして異星人がモンスギアを使っても君達程の変化は無い。

それどころか合成すらまともに出来ない状態だ。」

「合成が出来ない?」

 

「あぁ、既に存在する既存の合成怪獣ならば作れるが君達の様な完全なる新規の怪獣は生み出せていないんだよ。

 

私が異星人にモンスギアを渡しているのはその仕組みを解明する為だが....残念ながらこれまで584人の異星人にモンスギアを渡し実験したが成功体は一人としていなかった。

 

だからこそ....知りたいんだよ。

私のサポーターと君達では何が違うのかをね。」

 

そう言うとグレイドは手に持っていた端末を操作した。

そこは荒廃した土地だったが周りを金属の剣で覆われておりさながらプロレスリングの様にも見えた。

 

「グレゴール人の技術を使い作った特設フィールドだ。

物間君それに千鳥さん、宜しければこれから始める余興を手伝ってくれないか?」

「おいおい、グレイド!

千鳥ちゃんに何をさせる気だ?」

 

「そんな怖い顔をするなパラート。

ただ、見たいのだよ。

モンスギア計画の進捗を新たな怪獣の強さをね。」

「その提案を受けることで僕達にメリットがあるとは思えないので止めておきます。」

 

そう言って物間が去ろうとすると物間の前に画面が現れる。

「勿論、報酬は用意しよう。

そこに記載されている怪獣の中から好きなのを一体プレゼントしよう。」

物間が画面に触れてスワイプすると大量の怪獣が画面に表示された。

 

そうしているとリベルジュが物間に小さく話しかける。

「嫌なら受けなくても良いぞ物間。」

その言葉を聞き物間は少し悩むと答えを出した。

 

「分かりました。

貴方の提案通りそのフィールドで僕の怪獣が戦えば良いんですよね?」

「良いのか物間!?」

 

「ですが、受けるのは僕だけです。

千鳥さんの怪獣は疲弊している。

その状態で戦ってもちゃんとしたデータは取れない。

それで良いのなら受けます。」

「取引成立ですね。

では、貴方の準備が宜しければこのフィールドに転送させますが?」

 

「直ぐにやるってことですね。

なら、リベルジュさんも転移させてくれませんか?

僕は只の地球人ですし勝手も分からないですから...」

「それは構いません。

どうしますかリベルジュ?」

 

「良いだろう。

物間と共に転送して貰って構わん。」

 

「では、始めましょうか。」

 

グレイドが指を弾くと物間とリベルジュは青いエネルギーに包まれ姿を消した。

 

 

青い光が止むと物間とリベルジュはグレイドが見せていた星の地面に立っていた。

周囲を確認しながらリベルジュが物間に尋ねる。

 

「物間、どうしてグレイドの提案を受けたんだ?」

「多分ですけど彼処で断ったとしても結局は巻き込まれたと思うんですよね。

まぁ、ザラブ星人は信用できないですし.....それに奴は千鳥さんも巻き込もうとする腹だった。

 

なら、僕が行った方が良いと思っただけです。

それに万が一何があったとしてもリベルジュさんがいれば色々出来るとも思いましたし.....」

 

「何と言うか抜け目が無いなお前は....」

「まぁでも、こっから先は出たとこ勝負なんでどうなるかは考えてないんですけどね。」

 

そんな話をしていると物間達の前に先程、突っ掛かってきた異星人が転送されてきた。

 

「貴方が僕の相手って事ですか?」

「そう言うことだ。

お前が下等な人類だとこの戦いで証明してやる。

来いブラックキング!」

 

異星人がモンスギアを掲げるとフィールドにブラックキングが現れ物間に吠えた。

「そっちがそう来るなら....行けRコッヴ!」

 

物間もモンスギアを掲げるとブラックキングの前にRコッヴが出現し両者威嚇を始めた。

 

「行けブラックキング!

あの怪獣を潰せっ!」

「応戦しろRコッヴ!」

 

両者の命令を受けた二体の怪獣はぶつかり合う。

その光景を中継越しにグレイドやパラート、そして千鳥は眺める。

 

だが、この光景を眺めていたのは彼等だけではなく球体状の生命体も怪しい光を放ちながら見つめるのだった。

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