怪獣の育成をヤプール人に頼まれたけどその目的がウルトラマンゼロを倒すとか無理ゲー過ぎる   作:多趣味の男

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転移前.....
グレイドはモンスギアを手にしたサポーターの異星人と会話をしていた。

「では、俺があの人間に勝てば....このモンスギアは強化されて合成が使える様になるんですね?」
「あぁ、その可能性は高い。
だが、これはベリアル陛下への反逆とも取られかねない行為だ。」

「とっくに覚悟は出来ています。
グレイド様が我々をモンスギアの計画に引き入れて頂いたおかげで仲間の地位は確立されたのですから....」
尊敬の念で見つめる異星人にグレイドは一本のインジェクターと掌サイズのスイッチを渡した。

「これは?」
「この怪獣はもしもの為の保険だ。
リベルジュがサポーターをしている人間は強い怪獣を所持しているからな。
これならば戦いを有利に進められるだろう。」

「私が負けると思っているのですか?」
「いいや、あくまで保険だよ。
そのスイッチも同様だ。
どれを使うにしても君の自由だ。」

「それに君程、優秀な存在もいない。
きっと、人間よりも自分が優秀だと証明出来る筈だ。」
グレイドはそう言って優しく笑うのだった。


第十八話 新怪獣のお披露目ってテンション上がるよね。

 

ブラックキングとRコッヴの戦いは常に物間が優勢で進んでいた。

「そんなバカなっ!?どうしたブラックキング!

さっさと、その怪獣を押し返せ!」

 

ブラックキングは命令通り、近付いてきたRコッヴにタックルを喰らわせたがビクともしなかった。

 

「なっ!?」

「Rコッヴはレッドキングを合成している。

そんな半端な攻撃じゃ、後ろに下げることなんて出来ない。

今だ!ブラックキングに光斬を叩き込め!」

 

Rコッヴは右手を上げ鎌にエネルギーを蓄積させるとそのままブラックキングの真正面に振り抜いた。

縦の斬撃がブラックキングに命中し角と身体に傷をつけてしまう。

 

深いダメージだったのかブラックキングは地面に倒れると起き上がることが出来ない。

「ブラックキング!?.....くっ、戻れ!」

異星人がモンスギアを上げるとブラックキングはモンスギアへと戻っていった。

 

「これで僕の勝ちかな?」

「行けっ!"デマーガっ!」

 

「うえっ!?連戦!?...ってちょちょちょ」

 

異星人が間髪入れず次の怪獣を呼び出しRコッヴに組み付いた事で物間は驚いてしまう。

 

「いきなり、連戦とか卑怯じゃないか?」

「グレイド様はお前と怪獣を使い戦えと言われたが"一度負けたら終わり"とは一度も言っていない。」

 

「確かにグレイドは言ってなかったな。」

 

「って事は君の持ち怪獣が無くなるまで続ける気か!?」

「それがグレイド様の望みなら俺はやるだけだ。」

 

「マジかよ....くっ!Rコッヴ、デマーガを引き剥がして体勢を整えろ!」

「させるかデマーガ!Rコッヴを逃がすな!攻撃を叩き込め!」

 

Rコッヴはデマーガを両手で殴り付け突き放そうとするがデマーガは攻撃に耐えながらRコッヴに組み付き背中から火炎弾を放つと自分事、巻き込み攻撃を当てた。

 

その姿を見た物間は静かに怒りを表す。

「自分事、攻撃に巻き込むなんて....何て無茶を怪獣にさせるんだ!

Rコッヴ!鎌を突き刺してデマーガを投げるんだ!」

 

Rコッヴはデマーガの腹部に両手の鎌を突き刺すとそのまま巴投げで後ろに投げ付けた。

急に腹部を刺された事でデマーガは地面に横たわっている。

 

だが、そこでRコッヴのスタミナが切れたのか地面に片足をついた。

「こっちも限界か....戻れRコッヴ!」

「これ以上、戦えばデマーガが危ない。

戻れデマーガ!」

 

二人はモンスギアで怪獣を戻す。

 

「お前は二体、こっちは一体の怪獣を出したんだ。

もう十分だろう?」

「黙れ!....まだ...まだ終わってない!」

 

異星人は一本のインジェクターを取り出すとモンスギアにセットした。

「行け!モンスアーガ!」

 

異星人が新たに召喚した怪獣はモンスアーガだった。

しかし、その見た目は普通のモンスアーガとは異なっていた。

頭頂部には青色の結晶が角の様に生えていた。

 

「あんなモンスアーガ見たこと無いぞ。」

「行け!グレイド様から頂いた怪獣よ。

その力を見せるんだ!」

 

異星人の命令を受けて物間を襲おうとするモンスアーガ。

「直接攻撃とか無しでしょ!?」

「ならば、さっさと新たな怪獣を出せ!

でないと、踏み潰されて死ぬだけだ。」

 

「無茶苦茶かよ....そんなに見たいなら見せてやる。

行け!"ヴェノフレア"!」

物間はさっき、合成を終えたインジェクターを装填すると怪獣を召喚した。

 

モンスアーガの前を鎧の様な生体装甲を纏った灰色の竜が降り立った。

身体には赤いラインが入っており特徴的な三本の角を携えていた。

 

ヴェノフレアがモンスアーガを睨み付けながら吠える。

両者が威嚇しあっていたが先に動いたのはモンスアーガだった。

 

自慢の怪力でヴェノフレアを捕まえようとするがヴェノフレアは翼をはためかせると空へ飛び上がった。

飛び上がったヴェノフレアはモンスアーガの背後に回り込むと急降下し両足で背中を蹴り飛ばした。

 

「モンスアーガ!?....火球だ!火球を撃て!」

異星人の命令を受けて立ち上がったモンスアーガは空にいるヴェノフレアに火球を放つがヴェノフレアは機動力を生かして難なくかわしてしまう。

 

「今度はこっちの番だ。

ヴェノフレア!毒炎を撃て!」

物間の命令でお返しとばかりにヴェノフレアは口を開くと紫色の炎をモンスアーガに浴びせた。

 

しかし、モンスアーガ持ち前の強固な肉体に多少ダメージはあれど炎はそこまで効いてない様子だった。

 

モンスアーガは効いてない事をアピールする様に大声を上げようとするがその前に首を抑えて苦しみ出した。

「どうしたモンスアーガ!?」

 

異星人がモンスギアで怪獣の詳細を確かめる。

「"毒状態"....まさか、モンスアーガの身体にすら効く毒だとでも言うのか。」

 

ヴェノフレアの使う毒炎は炎の特性を持ちながらその中身は高濃度の神経毒でありその炎に身体の一部でも触れた瞬間、毒が発症する。

だからこそ、ヴェノフレアの炎は威力を重視した"火球."ではなく広範囲に炎をばら蒔ける"放射型"をしていたのだ。

 

モンスアーガはヴェノフレアの毒を受け口から泡を吹いており倒れるのも時間の問題となっていた。

「グレイド様が下さったモンスアーガでもダメなのか....ならばっ!」

 

異星人はグレイドから渡されたスイッチを取り出した。

「グレイド様......!!」

 

異星人は覚悟を決めるとスイッチを押すのだった。

 

 

一方その頃....千鳥達のいる会場でも騒然とする事態が起きていた。

 

「バカな真似は止めろ!聞いているのか!」

物間と異星人の戦いを見ていたグレイドだったがモンスアーガを召喚した姿を見てサポーターの異星人に通信越しに声を上げていた。

 

その姿を見てパラートが尋ねる。

「何があった?」

その問いにグレイドは先程の通信の記録を開示した。

 

 

『僕は勝たないと行けない。

下等な人間に負ける訳には行かない。』

『さっきから何を言っている?

もう勝負はついたんだ戻ってこい!』

 

『僕は負けない....その為の力も...貰ったんだ。』

『力を....貰った?どういう意味だ?』

 

『この力で僕は....下等な人間を!!』

『バカな真似は止めろ!聞いているのか!』

 

グレイドの制止する声で通信は終了していた。

 

「私のサポーターは暴走している。

あのモンスアーガも私は知らない。」

「って言うことはあのモンスアーガは誰が渡したんだ?」

 

「考えたくはないが.....敵が渡したと考えて良いだろう。」

そう言うグレイドの表情をパラートはつぶさに観察する。

「兎に角、直ぐに彼等をここに戻す。

こうなっては勝負など言ってられない。」

 

そう言ってグレイドは手元の装置を起動しようとするが全く反応しなかった。

「どういう事だ!?....何故、動かない?」

「もしかして"アレ"が原因では?」

 

千鳥が映っている画面を指差した。

そこには特設フィールドでの戦闘を観察する様に回っている宇宙生命体"スフィア"が群を成していた。

 

「スフィア....一体どうしてここに現れたんだ?」

「パラート、モンスアーガの頭部を見て」

 

千鳥の言葉を受けてパラートはモンスアーガに目を向ける。

頭頂部に付けられた青い結晶の内部にスフィアと同じ緑色の発光が行われていた。

 

「まさか、あのモンスアーガは....」

 

パラートがそこまで考えているとパラートの通信に伏井出 ケイから連絡が入る。

『どうなっている?

何故、あの二人は戦っているのだ?』

「最初はグレイドの思惑っぽかったですけどちょっと様子が変わった感じになってますね。」

 

『様子?』

「グレイドのサポーターが出したモンスアーガの頭部にスフィアが埋め込まれてたんですよ。」

 

『スフィアだと!?....二人を呼び戻せ。』

「グレイドがさっきからやってるみたいですけど無理っぽいっすね。

わざとか本心かは別としてヤバイ状況には変わりがないですよ。」

 

『全く、面倒なことだ....我々が到着するまで持ちそうか?』

ケイからの問いにパラートは答える。

「無理っすね....丁度、あっちに動きがありました。

モンスアーガの頭部からスフィアが溢れ出して姿を変えましたよ。」

 

 

 

「何なんだ....これは...」

異星人は目の前で起きている事を理解できなかった。

グレイドから渡されたスイッチを押すとモンスアーガの頭部にあった結晶が光り出して中から大量のスフィアが放出されたのだ。

 

それを見た物間やリベルジュも驚く。

「あれは....」

「宇宙生命体スフィア...どうしてそいつらがモンスアーガの頭部にいたんだ?」

 

そうして、驚いていると飛び出したスフィアがモンスアーガの身体に取りつき始める。

モンスアーガは苦しい声を上げるが全身がスフィアに覆われるとその声を出すのを止めた。

 

アメーバ状にへばりついていたスフィアは硬質化しモンスアーガの身体を強化していく。

そして、全身にスフィアで出来た鎧を着け終わるとモンスアーガは青色に変わった瞳を開けると大きく吠えた。

 

その声から発せられた緑色のエネルギーが特設フィールドのバリアを破壊すると外で見ていたスフィアが近くによってくる。

 

そして、周りのスフィアが巨大なエネルギーに変換されるとそれで新たなフィールドを作り出した。

「何をする気だあのモンスアーガは?」

物間が疑問を出しているとリベルジュが急に苦しみ始める。

 

「どうしたんですかリベルジュ?」

「私の....力が....勝手にっ...ぐっ」

そう言うとリベルジュの身体が発光し始めてきた。

「この光りって....まさか次元移動!?

もしかして、スフィアが操っているのか。

これ以上、やらせるのはマズイ。

ヴェノフレア!スフィアのエネルギーフィールドを壊してくれ!」

 

物間の命令を受けてヴェノフレアは高速でエネルギーフィールドに突撃する。

しかし、スフィアの生成したエネルギーフィールドは柔軟性を持っておりヴェノフレアの突撃で伸びると直ぐに元の形へ戻り、ヴェノフレアは地面に落下した。

 

「ヴェノフレア!...フィールドがダメなら怪獣の方だ。

モンスアーガにもう一度、毒炎だ!」

 

ヴェノフレアは起き上がるともう一度、モンスアーガに毒炎を放ったが今度は毒の攻撃を受けてもモンスアーガはビクともせずに咆哮を続けていた。

 

「全然、効いてない。」

 

そうして、スフィアのエネルギーフィールドにエネルギーが溜まるとフィールドを覆っていた空間一帯が光り出し空間ごとその場から消えてしまうのだった。

 

 

「そんな....物間さん..」

千鳥が口を抑えながらショックを受けていると会場に伏井出とベリアルが現れた。

幹部達はベリアルを見ると平伏しようとするがそれをベリアルが手で制する。

 

「状況は?」

「スフィアの発生させたエネルギーフィールド内の空間ごと消失しました。

中にいた怪獣、サポーター、リベルジュも一緒に巻き込まれたかと...」

 

「スフィアにより全員、転移させられたと言うことだな。

全く不甲斐ないことだ。

グレイド...この事件を起こしたのはお前のサポーターだと聞いたか?」

「はい。

恐らく、敵に道具を渡されていたと推測されます。」

 

そこまで話すとグランデが入ってきた。

「遅れて申し訳ありません。

解析に手間取っていました。」

そう言うとグランデは画面に映像を表示させた。

「これはスフィアエネルギーが展開された時の映像です。

映像内のエネルギーを計測した所....リベルジュのいた場所にエネルギーが集中していました。

 

恐らく、スフィアがリベルジュの能力を使い次元移動したのでしょう。」

「だとしたら、厄介だな。

次元移動はリベルジュしか出来ない能力だ。

奴がいない以上、我々が救出する手だてがない。」

ケイがそう言っているとベリアルが話しに入ってきた。

 

「スフィアがリベルジュの力を使ったんだな?

だとすれば移動する媒体が必要な筈だ。」

「スフィアが媒体として使われたと私は考えています。」

 

「....だとすれば移動できる可能性がある。」

「ベリアル様、それはどういう事で?」

 

「俺達が次元移動で過去に飛べない理由は俺達の時代や歴史に関わる時間に干渉するとバタフライエフェクトが起きて歴史が湾曲し最悪破壊されてしまうからだ。」

「えぇ、ですからベリアル様と関わった時空....ウルトラマンやゼロのいる世界には干渉できません。

ですから、モンスギアを持たせたサポーターを次元移動させています。」

 

「あぁ....そしてスフィアを媒体として移動したのなら可能性があるのは二つの世界だ。

その世界の中で一つだけ...."ウルトラマンゼロと直接関わってない世界"がある。

 

スフィアによって寄生されたモンスアーガの見た目....もし俺の想像する世界なら俺でも短時間なら干渉することが出来る筈だ。」

そこまで説明するとケイも理解できたのかベリアルを尊敬の目で見つめた。

 

「おぉ.....流石はベリアル様。

私ごときでは考えつかない可能性を見つけられるとは感服いたしました!!」

そう言うの....恥ずかしいんだけどなんん!!兎に角だ!

俺の想像通りかどうか調べてくれ。」

「直ちに!」

 

ケイは通信で部下に指示を出す。

その間にベリアルは目の前の千鳥に話し掛けた。

「仲間の事は心配だろうが....今は待て

悪いようにはしねぇ。」

 

そう言うとベリアルも部屋を後にするのだった。

 

 

 

 

意識を取り戻した物間は起き上がると周囲を見た。

「ここって、地球だよな?」

手に持っていたモンスギアを見つめるとヴェノフレアがインジェクターに戻っていた。

 

周囲を見渡すとリベルジュと戦っていた異星人も意識を失っていた。

「リベルジュさん!起きてください!」

「ん....ここは?」

 

「意識はハッキリしていそうですね良かった。

ここが何処かは分かりません。

リベルジュさんの能力で次元移動したのならウルトラマンの何処かの世界だとは思いますが....」

「どちらにしても生きていることを連絡しなければ....!?」

「やっぱりリベルジュさんの端末でもダメですか。」

 

そう言って物間は自分のモンスギアを見せた。

そこには"通信圏外"の文字が表示されていた。

 

「通信圏外だと!?

だとしたらこの世界は"現在進行形で進んでいる並行世界"と言う事か。」

 

「分かんないんで説明して貰っても...」

「あぁ、それは....」

 

リベルジュが説明しようとすると突如、空間が歪み始める。

そして、歪んだ空間からスフィアに取り付かれたモンスアーガが姿を現した。

 

「アイツ、やはり僕たちと一緒に転移してきたか。」

「質量の大きさから転移に時間が掛かったのだろう。」

 

そうしながらも物間はモンスギアから怪獣を召喚しようとする。

しかし、それをリベルジュが止めた。

 

「えっ?どうして」

「アレを見ろ。」

 

リベルジュが指を指す先には二機の戦闘機がモンスアーガに攻撃を仕掛けていた。

空を飛ぶ二機に物間は見覚えがあった。

 

「あれは"ガッツグリフォン"と"ガッツホーク"....って事はこの世界は」

「あぁ....我々は"ウルトラマンデッカー"の世界に転移した様だ。」




【怪獣紹介】

【鋼竜 ヴェノフレア】 Pチャンドラー+ガルラ

(POWER)A(STAMINA)B

(DEFENSE)S(ABILITY)A+

【能力】 闇の因子(ガタノゾーア)、飛行、毒炎


物間が手に入れた新たな合成怪獣。
ガルラの持つ固い装甲を持ったPチャンドラーの姿をしており見た目は鋼の竜と呼ぶに相応しい。

得意技は毒炎であり炎に触れた生物ならどんな奴でも毒に感染させられる。
重そうな見た目に反して空を飛ぶ速度は速い。



【ブラックキング】
帰って来たウルトラマンに登場した人気怪獣だがRコッヴの噛ませ犬扱いとなってしまった。

【デマーガ】
ウルトラマンXで登場した怪獣であり最近ではブレーザーにも出演した。
チビデマーガが可愛かった。

【モンスアーガ】
ウルトラマンダイナで登場した怪獣。
とてつもない怪力と強固な皮膚を持ちその強さはダイナを苦しめた。
頭の青い皿が弱点だが、逆に言えばそこしかまともにダメージを与えられない。

Rコッヴなら負けてた。

【モンスアーガ(スフィア寄生体)】
スフィアに寄生されたモンスアーガ。
まだろくな戦闘描写を書いてないが強いのは確実。
デッカーに出た時、スフィア化するかと地味に期待した。
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