記憶がない少女と暗殺教室   作:きよるん

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3,000文字近くなった……。でも、ほとんどセリフだけです。


殺せんせーの公開処刑

ガヤガヤと話し声が外から聞こえ始めた。もう8:20に近い。今いるのは大体6人程。やはり転校生が来る時以外、ゆっくりなのだろう。だが、殺せんせーは教室にいる。なんか変な感じだ。

 

「おはよー」

 

「おはよッス!」

 

「・・・朝に強いの?」

 

「ええ、まあ・・・」

 

こんな時間になれば、朝に強いなど関係ない。

と、物思いにふけっていると、8:30のチャイムがなった。私は勝ち誇った気持ちで教卓に立つ。

 

「「「「「「「「??」」」」」」」」

 

「皆さん、今日は大切なお知らせがあります。矢高」

 

「??・・・!はいッス!」

 

矢高が渡したのは録音機。チラッと殺せんせーの方を見る。すると、殺せんせーは私がやる事を理解したようで逃げた。

 

『『『『『に、逃げた!?』』』』』

 

クラスの人々は頭がショートしかけている。

 

「ああ、逃げちゃった。」

 

「「・・・・・・・・怖い」」

 

何人かがそう言った。が、無視する。そして烏間先生をよび、大きな声で宣言した。

 

「これが、あなたたちの教師の秘密です!」と。

 

「再生ッス!」と矢高が再生ボタンを押す。

 

『『『『『『『ゴクリッ』』』』』』』

 

 

「失礼します」

 

『『『えっ?』』』

 

「おはようございます。柊さん、早いですね。」

 

「そうですか?もう7:20ですが」

 

『『『『『『『『『いや、早すぎだろ!?』』』』』』』』』

 

クラス全員(美紗を除く)がそう思った。

 

「ところで・・・何かご用ですか?」

 

「はい、先生方が学校にエロ本持ち込んで良いとは知らなかったもので。本当なのか聞きに来た次第ですが・・・本当なんですね。」

 

「・・!?」

 

トゥルルル……トゥルルル……

 

『はい、浅野です』

 

「おはようございます。理事長先生」

 

『『『『『理事長先生…………?』』』』』

 

『・・ああ、柊君か。何の用だ?』

 

『『『『いや、友達か!』』』』

 

「じつは、殺せんせー、学校に教育上よろしくないものを持ち込んでおります」

 

『・・そうか。なにを持ってきている?殺せんせーは』

 

「簡単に言えば、グラビアと漫画でしょうか。」

 

『『『『まじか……』』』』

 

やはり皆驚いている。しかし、一部の者達はやはりな、という顔をしていた。

 

『・・そうか。報告ありがとう。』

 

「いえ、お安いご用です」

 

『『『『『電話切った……?終わりか……?』』』』』 

 

「ところで、このこと皆さんには?」

 

ピクッ

 

「にゅう・・・。伝えていませんよ。」

 

「そして、伝えないでください!(泣)」

 

『『『『『うわあ……』』』』』

 

「残念でした。」

 

「にゅやー!!!!!!」

 

『『『『何事!?』』』』

 

『・・・解雇されたいかい?』

 

『『『『『り、理事長!?来てたの!?』』』』』

 

「スミマセンでした!!!」

 

「・・・・どうします?」

 

『彼の今日の態度次第、かな。』

 

 

「………以上です」

 

『『『『『『ああ………そういうことね』』』』』

 

皆納得したような顔だ。きっと、去っていった殺せんせーの真っ白な顔が浮かんでいるのだろう。

 

「………で、何?」

 

質問をされる。しかし、どういう意味かわからない。

 

「……?」

 

「だから、私たちになにをさせたいのって話よ」

 

「そういうことですか。それなら簡単です。今日一日、殺せんせーの行動を皆さんも監視して頂きたいのです…………が、腐っても教師。逃げられました。」

 

「「「「「…………」」」」」

 

「………だが、教師である以上、やつは戻ってこなければならない。」

 

「「「「「「「!!!!!!!」」」」」」」

 

なるほど。裏をかきますね、烏間先生。それは私も大賛成です。

 

「ですが、今はいません。どうです?ここは殺せんせーの机と引き出しを片付けるのは」

 

「「「「「「賛成!」」」」」

 

もちろん、片付けは口実に過ぎない。片付けと言う名の家探しだ。なにかないか漁る。それが目標。烏間先生はわかっている。だか、わざと止めない。私たちは職員室に乗り込んだ。

 

──職員室

 

「そういえば、殺せんせーの机って何処なんだろう」

 

確かに、職員室に入ることなど数えるほどしかない。だが、朝に来たため、すぐにわかる。

 

「ここ」

 

「えっ!あ、そっか。」

 

何で知っているのと聞きたかったようだが、思い出してくれたらしい。ありがたい。

 

「グラビア!」

 

……なにか目的が違う人が何人かちらほらと居るようだ。

 

「矢高」

 

「了解ッス!」

 

「こら!だめッスよ、美紗様はこういった刺激が強いものに弱いんッスから。」

 

違う、そうじゃない。

 

「ご、ごめんなさい!」

 

「案外お子様なのね……。」

 

ピキッ なぜ納得する。

 

「思春期の男子には当たり前だよね」

 

おい、やめんかい!

 

「免疫力、今つけた方がいい」

 

ビキビキッ!!

 

「……矢高………あなた、今日限りで解雇よ!」

 

「そ……そんな、ありえないッス」

 

「あら、なら父上の護衛を呼びますわ。これで代わりもいますわ。安心して良いわよ。」

 

「お父様は……」

 

「もう亡くなって何年経っていると思っているの?」

 

「護衛は、まだいたッスね・・・。」

 

「ええ、今はお父様の墓で見張りをしているわ」

 

『『『『『そこに護衛いる!?』』』』』

 

「あの人を護衛にして大丈夫ッスか!?」

 

「仮にも私のお父様の子。役目を交換すれば問題ありません。」

 

「わ、わかったッス。また必要になったら呼んでくださいッス」

 

『『『『『親に歯向かう子供みたい・・・』』』』』

 

「ただいま戻り・・・にゅや!?な、なぜ皆さんがこちらに!?」

 

「エロ本寄越せ!」

 

「グラビアでも可だ!」

 

「にゅわー!?」

 

「あら、先生、もしかして新しいものを買ってきたのですか?」

 

ダラダラ・・・

 

「そ、そんなはずはありません!お菓子とケーキだけです!」

 

『『『『『いや、何か買ったのかよ!』』』』』

 

「そうですか。では」

 

ガサガサッ

 

「・・・お菓子とケーキしかありませんわね」

 

「そうでしょう!」

 

でも、それなら焦るハズがない。何があるのでしょうか…?

 

奥に手を入れると、何かカードに触れた。出して読んでみる。

 

「グラビア女優と握手会!くじ・・・・?」

 

『『『『『『・・・・。』』』』』』

 

「矢高、理事長先生に」

 

「りょ、了解ッス!」

 

急いで電話を出し、理事長に電話を掛ける。

 

トゥルルル…トゥルルル…

 

『はい、浅野です』

 

「美紗です!殺せんせーが、『グラビア女優と握手会!くじ』なるものを買って戻ってきました。お菓子とケーキに紛れ込ませて!」

 

『・・・殺せんせー、今すぐ理事長室に来てくれるよね?』

 

「は、はい……」

 

『『『『『『速攻で約束破った……』』』』』』

 

「ど、どうなるんだろう……。」

 

「柊さん!?あなたは私をどうしたいんですか!?」

 

「……さあ?」

 

「………!?やめさせ……たいんですか!?」

 

「……(ニコッ)」

 

「いやー!!!」

 

「おい、理事長室に行くぞ!」

 

キュウゥ……

 

絞られた殺せんせーは、このあと理事長室で触手を四本取られた。とか。

 

「授業、どうしようか…」

 

「矢高、あなたやってみなさい。」

 

「えっ……」

 

矢高は学生時代、優等生だったと聞いた。なら、教師ができるはずだ。そうして頼んでやらせたのだが………

 

「違う!ここはこうでしょ!」

 

「えっ?」

 

「こら、ここ間違えてる!」

 

「あ!」

 

もうさんざんであり、翌日にはお父様の墓を護衛する役目についたのだった。

 

 

 

 

 


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