「ラテ・マッキャート一つ」
「ブラック…」
「どうぞ、お納めください。皆さんの読みどおり、2年前の件は『デュノア』の差し金ですよ。おっと、『社長』じゃありません。『副社長』です。ジョセフ・フーシェ以来名をほしいままにするパリ警察、侮るべきではありませんね」
「…ホトケさんを悪く言う気はねぇが、ヒデェ話だ。セガレはその頃2歳だったろうに…まあ、まさか小学校に入る前にお陀仏たぁ…お釈迦様どころか魔王だってご存じなかったろうにな」
「『驕りは長ずべからず、欲はほしいままにすべからず』…誇りも、願いも、処理できる以上のものを望めばその身を滅ぼします、ただそれだけです。それと、『出向先』の方々の所にもご一報を」
「で、こいつが『共犯者』たちへのツケの勘定、って訳か…ありがとよ、アンタとは二度と会わないほうがいいな…アンタからは犯罪者の、善人の匂いもしねえ…人の匂いがしねぇんだ…」
「有難う御座います、最高の褒め言葉ですよ」
「警部!?何者ですあの東洋人!?ニコニコ嬉しそうに出て行きましたけど…ッたあ!?」
「おしゃべりは後だ。こいつを本部に持ってけ!多分、ココ1週間はマトモに眠れなくなるはずだ…あと、アレは『人間』じゃねえ。東洋じゃあ長生きしたケダモノは人間に化けるなんていうらしいが…多分その類だ」
※ 訴えたいことがあるなら言論で行なうべきです。テロリズムは最悪の意思表示です。
「姓(かばね)とはな、己の源流を示すものだ…何故お前が『シャルル・デュノア』としてここにいるか…分かるか?」
「いやいやブリュンヒルデ、『短刀直輸入』っていうだろいうだろ?こういう時はさ、ストレートにたずねるのが良いんだよ良いんだよ…っっプゥ、イイねえ、色々なメーカーのコーラはあるが、やっぱりコーラはこいつに限るよ限るよ!…にしてもさ、じつに良いモノをお持ちじゃないかマドモアゼル?」
織斑先生の問いかけに割り込むような形で声を上げ、真っ赤なコーラの500ミリ缶を一気飲みすると盛大にゲップをしたゲスジジイは俺たちの冷たい視線なんかもろともせず、デュノア君の胸元をチラチラ見ながら満面の笑みを浮かべていた…おい、それは昨日デュノア君が寝てたベッドだぞ。ごろ寝するとか除菌スプレー漬け決定だろ。セクハラとかマジ処刑もんだぞ。
「そうね、そんな邪魔っけなのは切り落とすべきじゃあないのかしら…それと単刀直入よ…」
ていうか鈴、そんな視線をデュノア君に向けるな。マジで怯えてるぞデュノア君…ホラ、一夏の陰に隠れちゃった。
「何想像してるんだいクーニャン!ISだよISだよ…いいかい?専用機を与えるってのは国にとっちゃあとんでもなくリスキーな行為なんだよエブリバディ!もし君たちが他国に亡命したら…って考えたことはあるかいあるかい?」
殺気立っていた鈴とセシリアはその言葉にハッとし目を伏せる…そ、そうだよな。核ミサイル以上に危険な代物なんだ、ISってのは。それを渡されてる俺たちってのはどれだけ危険なんだろう…
「話を戻そうかマドモアゼル!ついさっきまでの君ならボク達が亡命を勧めたら一も二も無く頷いたろ頷いたろ?意地悪な継母、無理解な父親、日陰者の人生…実に同情に値するじゃあないかエブリバディ!白雪姫かシンデレラかって世界だね!じゃあちょっと考えてみようかマドモアゼル?どうして君は『デュノア』としてここにいるのか、想像がつくかい、マドモアゼル?」
「デュノア社社長が私や織斑先生をフランスに招待し、頭を垂れて依頼してきたんです…デュノアさんをIS学園で保護して欲しい、その代償として寄付を行いたいという申し出を受けました」
「そして後見人として指名されたのは『アーマメンツ・オブ・アメリカ』だった…まさか社長がお忍びでパリに来るとは思いませんでしたよ、アークライト博士」
「…AOAにとって何の得があるって言うんですか!?ボクを保護して…」
先生たちの言葉を遮るように声を上げたデュノア君をイヤらしい目で舐めるように眺めると、ゲスジジイは心底楽しそうに声を上げ、ベッドから飛び跳ね3回点ひねりを決めた後デュノア君の近くに着地した…ホント、凄い運動神経だねゲスジジイ。
「…ところでこの写真、見覚えあるかい?懐かしい思い出だろ思い出だろ、凱旋門を背に親子で写真!ベタだけどそれもイイねツボだね!」
「ど、どこでその写真を手に入れたんです!?あるわけがないのに!?母さんと一緒に粉微塵になったはずなのに!」
ゲスジジイがコートのポケットから出した写真を一目見たデュノア君は、さっきまでと比較にならないような大声を上げる。そんなデュノア君に写真を手渡すと、またジタジタとはしごを上りロフトで直立不動の姿勢をとった。
「…その写真は、デュノア社社長からのプレゼントさ、『シャルロット・ソレイユ』。さあ後半戦行ってみようか!」
…そして、写真の中でデュノアさんの隣で微笑んでいた金髪の女性は、どことなく最初に見せてくれた金髪の美女に似ていた。
▽
「さて、IS開発以来デュノア社は真っ二つに割れていた。一方は革新派…ま、IS派だね。社長が連れてきた新参者、そして利に聡い連中、そして業務拡大の為に枠を拡大した新入社員のほとんどがこれに当たる!そして墨守派…こっちは反IS派、戦車だ装甲車だとかいう昔ながらの兵器が恋しい連中、そして『暴君』の股肱の臣の子供たち…まあ忠義しか社長に売るもののない連中、残業の時間しか誇れるもののないメンツってわけだ。無論『暴君』もそんな状態を知っていたから自分の一人娘を常務取締役となった『狂王』に嫁がせたんだが…返ってそれは派閥の対立を助長した!冷め切った夫婦関係、そしてお互いの『不義』…そして子供の時から『お嬢様』として猫っ可愛がりしてくれた忠臣たち…『副社長』ドゥニーズ・デュノアが『墨守派』のトップになるのにそう時間はかからなかったのさ…似てるだろ?マドモアゼルのママに」
ポケットからさっきの写真…デュノアさんのお母さんに似た金髪の美女の写真を取り出したゲスジジイは満面の笑みを浮かべ、顔面蒼白のデュノアさんに投げ渡した。それをキャッチした一夏はデュノアさんの手元の写真と見比べながら不服そうな口調で言葉を返し…ゲスジジイはサラッとスルーしながらいけしゃあしゃあと言葉を続けていく。
「何が言いたいんだよ、ジイさん…」
「そしてだ、決定的な破滅の1手が2年前…『暴君』が亡くなった時の事だ!彼の残した遺言状にはこう書かれていた…『1、エルキュール・デュノアを代表取締役社長とする 2、我が遺産は私、テオドールと新社長、エルキュールの血を引くものが成人した後、全て相続させるものとする 3、2が夭折した場合、遺産はエルキュール・デュノアがしかるべき人間に相続させる』…『暴君』は2つの見落としをしていたのさ、まずは娘の不貞!知らぬは父親ばかりなり、孫に『狂王』の血が混じっていないことはデュノア社じゃまことしやかに囁かれてた!そして2つ目…『パーラーハウス』の若きマダム(女主人)。ああいうお店で働く子達はね、だいたいマダムが『仕込ん』で男に心を許さないようにしつけるんだけどさだけどさ…女性蔑視的でゴメンねエブリバディ!でもさ、とてもとても重要なんだ!…ペネロープ・ソレイユを仕込んだのは若き『暴君』だった…そしてその『仕込』でさ…子供が出来ていたのさ!」
■
「こういっちゃナンだけど、セックスに対しての荒唐無稽な噂ってのは結構あるモンなんだよ。『体がアルカリ性だと男を妊娠しやすい』『近親相姦ではクズしか生まれない』…こんなのは聞いたことあるだろ?それと同じで、世界中で信じられてる嘘…『処女喪失のセックスでは妊娠しない』こんな嘘を『暴君』も信じて、マダムを仕込み…結果娘が出来た。でもねぇ…結局死ぬまでその事実を知る事はなかったのさ。大方取った客ととの間にこしらえたとでも思ったんだろうね!でもさ…マダムは一途でね、子供が生まれてからも誰一人肌を触れさせなかったのさ。」
…憎しみを昇華できない、なんとアワレな人だったのでしょうね、博士。
「…どうして伝えなかった、って顔だねエブリバディ!『命を張って戦ってる男にとっちゃあ子供がいる、ってのは重荷になるんじゃあないか』『大企業の社長になったあの人に私はふさわしくない』…そう信じ、マダム・ソレイユは死ぬまで口をつぐんでたって訳さ。そして『パーラー・ハウス』が改築されて出来たデュノア社のヴィラはペネロープの娘のオロールが継ぎ…そしてその娘のセレスティーヌ・ソレイユへと引き継がれたというわけさ。佳人薄命ってやつで君のグレート・グランマもグランマも早くに亡くなられているがね。」
『おかーさん』でいいんだよ、くーちゃん!…アワレだよ、私とくーちゃん以外はね。
「さて、遺言が発表された後に新社長は副社長に言ったわけだ、『お前の息子以外後継者はいない』…だがね、自分が働いた不貞があるからこそ、そんな言葉は信じられなかったというわけさ!『自分の息子を弾劾し、娘を後継者に仕立て上げるんじゃないか…』バカな話だよ、そっとしておけばそのまま彼は後継者になれたってのに!古株の連中が囁いたのさ、『暴君の血流は貴女だけではないかもしれない』ってさ!そして本人の写真を見てそれは確信へと変り、セレスティーヌ・ソレイユに人づてに持ちかけたのさ、『アイツは許せない、捨てられた貴女も同じでしょう?』ってさ!」
…どうして、人は自分以外を信じられないんでしょう…お母さん。
「だが、副社長は致命的なミスを犯した!何も聞かずにヒットマンを送り込むなり、なんなら自社製品のミサイルでも燃料気化爆弾でも放り込んで町ごとポワレすりゃあ良かったんだ!素人考えの策を練り、自分が思っていることは相手も思っていると信じ込んだ!世間知らずのお嬢様には切々と『狂王』への恨みつらみを述べる彼女は、自分の分身であると思えたろうな!目の前の女性は自分とは比較にならないほどの海千山千だなんて知らずにさ!」
…そんな事はないよ。結局のところ、人は自分の物差しでしか他人を計れないんだ。物差し以上の事態に直面すると、『裏切られた』って喚くんだよ。
「そして舞台は整った!『久しぶりのパリ旅行、大人の階段を登り始めた娘に香水を送り…それをケルベロスへの供物とする、そして星の世界へと旅立たせるのはデュノア社の誇る高性能爆薬!適当なテロリストの名前でも出せばそいつらをポリスは追うはずだ!そしてその起爆コードは昔捨てた男へのメール』!実にシロート臭い計画だね計画だね!その後はマドモアゼルの知ってのとおり!補足するなら…君のママは2人でとった写真を『ジュデーム』ただ一言だけのメールに添付し、シャロンの店の中で君のパパに送りつけたってわけさ。」
…だから、私たちはニンゲンをやめたんですね、お母さん。
「補足するなら、君をひっぱたいたのはロラ・ブトナ…『ハーク』と同じゼミ生で現デュノア社の社長室長、『革新派』の元締めさ…マドモアゼルのママの演技にすっかり騙された『墨守派』をよそに社長を初めとした『革新派』は君を保護できた。警察への泥縄の対応に右往左往する『墨守派』をよそに君のウチであるヴィラを放火し、君の行方を、ヒントを出来るだけ消した…そして君を匿い、君に徹底的にISの知識を、IS学園でも十二分にやっていけるほどの教養、そして『デュノア』への憎しみを植えつけた!何故だか分かるかい?」
…そうだよ、くーちゃん。でもね、先生も、ちーちゃんも辞めてくれなかったんだ。
「…君の心は、復讐でしか癒されない、そう信じたからだよ」
…ホント、大人ってずるいよ、くーちゃん…
●
「デュノア社社長から持ちかけられたのは貴女の保護の他、デュノア社の後始末もだったんです…自社の社員がテロを起こした、その事実が判明すればデュノア社は倒産、『ラファール』シリーズは幕を閉じてしまう…」
重苦しいまでの沈黙、噛み殺した嗚咽、滲む視界…それを破ったのは意外にも山田先生だった。
「そこでボクの父は販売路と技術と顧客をエサに、あなた方AOAに…」
「だがしかしココでデュノアが無くなるのはヒジョーに不味い!例えるならリコリスキャンディくらい!IS産業はね、ゼロサムゲームじゃなくてまだまだパイの伸びようはあるんだ!ⅠSやその周辺装備だけじゃない、映画やテレビといった娯楽産業や各種広告…そうそうテーマパークだってそうだ!そしてメイドインフレンチのISがなくなる、ってのはイメージの問題としても非常に…」
わが意を得たりと長広舌を振るうゲスジジイ…それに激昂したのは…案の定一夏だった。
「何だよ…イメージとか経済だ、産業だ遺産だ…そんなくだらないものの為にシャルの人生はグチャグチャにされたのかよ!」
「違うよ、一夏…ボクのママたちが…もう少しワガママだったら…こんなことに…それよりもアークライト博士、ボクはどうしたらいいんですか…どうすればよかったんですか!?」
…その理屈は正しい。だが、それで割り切れないのも事実だ…それとデュノア君、一夏との距離が近すぎないか?
「…『もしもは仮定の話』、そう気にすることはないよ!そうそうどういう行動をとっても辻褄は合うように考えてるからどういう風に動いたってOKさ!警備部に駆け込むもよし、辛いんならこのまま部屋からダイブしたって…」
「ふざけんな黙ってろ!」
堪忍袋の緒が切れた一夏はゲスジジイに拳を振り上げた。そのまま奇声を上げながらゲスジジイは頬を殴られ壁まで激突していただろう…
「んガッ!??…一夏、中一以来だっけか、おまえにはたかれるのは…」
…茨が、立ちふさがってさえいなければ。
■
思いっきりワキバラに拳がめり込んでいくのを感じながら、務めて冷静に俺は言葉を続けていく…ていうかゲスジジイ相手なんだからもうちょっと手加減してやれよ一夏、地味に痛いぞ一夏。
「取りあえず、一夏は俺をはたくために拳を振るったんだ、これはノーカンだぜ、ゲスジジイ…」
「勿論だともトレイニー!まあ、ベビーフェイスにグーでいかれたくらいで対応を変えるほどボクはガキじゃあないよ安心しなよトレイニー!」
「それとさ、ゲスジジイ…」
俺はゲスジジイのすぐ近くまで近寄るとかがみ、ちょうど水平になる位置に視線を合わせると滲む視線を合わせ、振り絞るように言葉を続ける。
「俺をこれ以上幻滅させないでくれ。『アメリカ国籍なんて持つんじゃなかった』そんなことを考えさせないでくれ、頼むからさ…」
…こういっちゃなんだけど、AOAも、アメリカも、『ジョブ&ホビー』に詰めてる皆だって嫌いじゃない。いや、俺みたいな何も知らないガキに親身になってくれる、それだけでも感謝すべきだろう…だからこそ、悲しいんだ、悔しいんだ。こんな真似をする大人たちがいるのは。
「分かったよ。ちょっとイジワル過ぎたかな過ぎたかな…マドモアゼル、部屋は『ジョブ&ホビー』に用意しておくから消灯までに来てよね来てよね!じゃあ、ボクはドロンさせていただくよ!ハブアグッナーイ!」
そう嘯くとゲスジジイはダッシュで窓を開け、ワイヤーガンを寮の屋根に引っ掛けるとそのまま地上へと下がり始め…
「…安心したまえ諸君。『落とし前』はきっちりとつける」
一瞬だけ見えた表情は、ぞっとする位無表情だった。
●
「デュノア、下で待っている。消灯までに来れば良い…1週間でお前の回りのゴタゴタは静かにさせるそうだ」
「…お休み、千冬姉」
瞳を潤ませた織斑先生と山田先生が部屋から出て行った後、何ともいえない沈黙が部屋を支配していた…茨が思い出したように声を上げなければ。
「…なあ、一夏。どうしてデュノアさんが女だって分かったんだ?女性陣はつけてた香水で分かったみたいだけど…タタタ少しは手加減してくれよ…」
「ごめんな茨。癇癪起こして…実は…」
「ボクがばらしたんだ。プールの時間を『熱がある』って誤魔化したボクをアレコレ世話してくれて…」
そこまで言ったデュノア君は…いや、デュノアさんかな…堪えきれなくなった嗚咽を上げながら誰に言うでもない叫びを上げる。
「ボクにそんな資格なんてないのに!ボクは血にまみれてるのに!!ボクは…」
「デュノア君、親の因果は親が全て…全て引き受けるものだ。子供が…気に病むことは…」
そう声をかけた私も、滲む視界を意識せざるを得なかった…
「あたしはさ…デュノア君を信じたい…両親から思われてる子が…悪い子のわけが…」
「私もそう思いますわ…う、ううぅぅ…」
…少しだけ泣こう、少しだけ。
「…落ち着いたね、皆。そろそろ先生たちも待ちくたびれてるからマドモアゼルは下に行ったほうがいいと思う…そうだ、屋根裏部屋とか馬小屋当てたれたら言ってくれ!すぐにこの部屋を開けわた…イタイイタイ止めろよ鈴!もちろん一夏も部屋を引き払うさ!」
「…だな。俺たちなら野宿でも何とかなるし…」
「何馬鹿なこと言ってるのよ一夏!あたしの部屋でよければいつでも来なさい!」
「抜け駆けとは良い度胸ですわね…もちろん誰の部屋に来るかは厳正な決闘で決めるべきだとは思いませんか、箒さん?」
「そうだな…その前にそんな話を振った茨は粛清されるべきだとは思わないか、一夏にデュノア君」
「え、ええ!?そうなのかシャル?」
「そこは『そんな馬鹿な話はないだろ!?』とか言ってくれよ友人だろ一夏!?」
「フフ…皆元気だね。ボクも、元気にならなきゃダメだね…大丈夫、短気は起こさない。お休み一夏、そして皆」
そうしっかりと宣言したデュノア君は腰を上げ、瞳に強い光を宿しながら部屋の扉を開き、言葉を続けていく。
「僕は生きるよ。命を賭けて救ってくれた母さんのため…そして父の願いが復讐なら、絶対にそんな事するもんか。ソレが一番父を失望させるんだから」
…それにしても、織斑先生が涙ぐむとは意外だったな。まあ、同じ女なら気持ちはわかる…
うけとったひと うけとられたひと
「シスター・ファロン…」
「どうしましたブルー・ムーン?怖い夢でも…」
「どうして…あたしのかぞくは…会いに来てくれないのかな…悪い子だから?お祈りの量がすくないから?」
「そんなことはありません!ただ…遠いお空の果てにいるからです…」
「そっか…じゃあ、会えないのかな…」
「そうだ…ブルームーン!木の葉が落ちる頃、会いに行きましょう!」
「ほんとに!?ウソついたらダメだよ!!」
「もちろんですよブルー・ムーン」
「さってと…ダンナかオカタに渡りをつけておくか。コッチから言い出すと足元見られるんだけどさ…」