「どうよ?無修正モノは…もうダラダラだろ?」
「もう少し言い方は何とかなりませんか?イーリ。貴女もアメリカを背負って立つ女性ですよ」
「あらあら、もうそういう仲になったのですね…ああでも精子の提供者をどなたか都合をつけないと、女同士では都合よく行きませんよ、どなたか殿方の都合はおあり?私の親戚でよろしければ…」
「で?こんなドロニンギョーやマガイモノとヒヨコちゃんたちの試合なんて見せて何をしたいのカナ?若いツバメの自慢カナ?」
「そりゃー決まってるでございましょ?『公爵様』に『大姐御』…『ブリュンヒルデ』はさ、あたしはガキだから御目文字しに来た、なあんて言ってたんだ…『BIG4』残り3りがどういうヤツだったか…教えるべきじゃあ有りませんかねえ?信頼できる山脈からなんだけどさぁ…そろそろ『招待状』が来るらしいぜ?」
「悪くありませんね…『BT』への技術援助のお礼も兼ねて伺いましょう」
「『テンペスタⅡ』へのお礼も言わないとネ。あのままだったら腕の一本は持っていかれてたはずヨ」
いつの間にか2年目と相成りました。これも皆様の有形無形の応援のお陰です。
涸れた谷間に 野の鹿が 水を求めて あえぐよう…
「はあ…なるほどねぇ…デュノアのお家騒動たぁ、またとんでもない火種だわ。まあ火消完了とは、流石はイチローだ…んぁ?」
かわき苦しむ わが魂…
「国民投票の読み?…離脱だろうな。衆愚とは言わないが、大衆は目先の利益に釣られやすい。まあ、AOAとのつながりは…ほぉ」
命の神を…
『ただ、したう…っと、千頭居ないゴリラのためにクロンボ何人潰したっけか?…1万飛んで821人?ホント屑てのは蛆虫みたいに増えるもんだ。『アラクネ』相手じゃ銃もロケランも装甲車だってガラクタですっての…マジか!?…!っしゃあ!!』
「週末の予定は空けてくれ、イチローが呼んでる…表のお仕事は次官をやっておいてくれ」
「日本に出かけるぞ…最悪の友が、最高の敵が呼んでいる」
『あらかたコンゴのPMCは潰しただろ!Koco(カサンドラ・オイル・カンパニー)の油田を壊しに行くぞ!エジプトのヤツだ!…インド洋のほうが近い!?アホ!あそこはマグロの漁場だ!ジェニーやマイクはようやく魚嫌いが抜けたんだ…ツナサラダのお陰でな!!帰国は日本経由だ!『ブルー・ムーン』も呼んでくれ!』
■
「…っつあぁ…良いわあ…染みるねジーちゃん」
「じゃのう…土産は湯の花にワシは決めたぞ…」
「ジジくさいわね、二人とも…ああ…染みる…」
硫黄の香りのきつい酸っぱい湯が体に染みていく。ジーちゃんとバーちゃんとの混浴の露天風呂に行ったが,五臓六腑が溶け出しそうなくらいいい感じだ。お父さんとお母さんは良くココに来ているらしく『いいお湯だよ』と言っていたのは偽り無しだったな、うん。朝もやで景色はほとんど見えないのが玉にキズだけどさ…ジジ臭いと言わないでよバーちゃん、一夏よりも若々しいはずだよ…たぶん。
(今日は土曜日、頑張ってくれよ皆…あの後織斑先生は先生達の飲み会に一緒に行ってかなりきこしめしてたって山田先生メールくれたし、コレは好感度の稼ぎ時だぞ…ついでに会長も頑張ってくださいね、久々に鎌倉の実家に簪さんが帰ってくるんだって意気軒昂としてたし…)
お父さんから『温泉に行くから準備して』と電話が来て寮で慌てて着替えを詰めこんだのは家に帰ろうかなって時間。その後俺達一家は駅からお父さんとお母さんが運転するレンタカーに乗り、着いたのは土曜日の深夜2時だった…サービスエリアってさ、本当便利だよね。三陸マグロ山掛け丼か…三崎のマグロも美味しいけど、それに引けをとらない美味しさだったよ、うん…宿の布団に潜り込み、目覚めたのは朝御飯前。寝ぼけた頭を引き締めるべく朝湯を堪能していると言うわけだ。露天風呂は俺ら3りだけ、静かなモンだ…お父さんとお母さんは疲れでぐっすり寝込んでいた。『いい湯だったよ』って朝御飯の時にでも言っておかなきゃあな。
「どんなモンじゃ?学園は」
「織斑君との絆を忘れてはダメよ!いい?愛は流れるのかもしれないけどLOVEはAGAINするのよ!」
「…怖いことばっかりだよ。何かを間違ったら、人死にが出てた…」
…お湯は熱い位なのに、こないだのことを考えると震えは止まらない、怖くて仕方ない。人を食い殺す兵器だなんて考えただけでゾッとする…それだけじゃあない。デュノア社のこともだ。憎悪じゃなく、だれかへの愛が引金になって…沢山の人が…
「のぉ、茨…ワシには、どういうことがあったのか、皆目見当はつかん。ワシらに話していい話でもなかろう…じゃがの、今のIS学園は安全なんじゃろ?間違ったことはしなかったんじゃろ?それでええとワシは思う」
「だよね…痛いのは怖いしイヤだけど…一夏たちが同じ目にあったら、もっと嫌な気分になってた、それだけは絶対にホントだ」
…もしあの時尻尾巻いて逃げてたら、一夏もボーデヴィッヒさんも無事じゃあすまなかった…もし何もしないままだったら、いくら悔やんでも悔やみきれなかった、それだけは絶対にイヤだった…ジーちゃんたちは俺の顔色を見たのだろう、お湯から上がりながら何とはなしに言葉をかけてきた。
「わしらは先に上がる、茨はもう少しあったまるとええ」
「これ以上入ってると、皮がむけそうだしね…おバーちゃんは、茨に期待してるんですからね」
ジーちゃんとバーちゃんはそういいながら露天風呂を出て行った…ホント、レモンジュースで風呂を立てているような感じのお湯が染みていく…だよな、みんな無事だった。喧嘩も起きちゃいない。いい流れなんだろう、多分。
(『淑女協定』からの情報だと、今日はデュノアさんとボーデヴィッヒさんに町を案内するって言ってたんだよ…五反田食堂にも行くんだろうし、こりゃあ蘭ちゃんIS学園にいよいよもって入学したがるんだろうな…俺だっておススメするよ、安全なら)
…今週といい、木偶の時といい、どうにも不安なのだ…どうして…こんなにもIS学園は危険なんだろうか…いや、創立してまだそんな時間はたっていないが、こんなにイレギュラーな事態が起きるのは初めてだと先生達やスタッフの皆さんは口をそろえている…何かを、誰かを狙ってるのか?
「シスター!スゴイよここ!モヤでなにも見えないけど…うわ!ボイルドエッグみたいな匂いだ!」
…ああ…妙なこと考えるから妙なイベントが起きるんだな…闖入者、いや2り目の湯治客は3歳くらいの一糸纏わぬちびっ子だった。『緑の黒髪』と言う表現が相応しいつややかな髪といい、白い肌といい、あと10年もすればトップクラスの美少女だろう。俺はペドフィリアでもロリコンでもないし、来るであろう親御さんにあらぬ疑いをかけられるまえに退散しよう…
「走ってはいけませんよ『ブルー・ムーン』…申し訳ありません、うちの子がご迷惑をおかけしてしまって」
本日3りめの湯治客は、栗毛のお姉さんだった。いや『タオルは巻くな』って書いてあったけどさ…まさか混浴風呂で隠しもしないで来る女の人が居るとは思わなかった。すっごい美人なのに…俺の方が恥ずかしくなったよ。
「お気になさらず、俺はもう上がります。お嬢さん、おフロ入る前は自分の汗を流してから入ってね」
「はい!ありがとー!」
「お気遣い、感謝いたします」
…しかし、本当日本語上手だね。どう見ても白人系なのに…まあ、ISってモノがこの世に生まれ出でて日本語を勉強する人ってかなりの数になったからな…
「傷つくことは怖くない、だけど決して強くない…」
「ただ何もしないままで、悔やんだりはしたくない…茨も、何だかんだ言ってゴンちゃんくらい男前よね」
「まさか!ワシのほうが三枚目じゃよ」
Ω
「ご馳走様でした…腕を上げたわね、虚」
「ご馳走様でした、虚さん」
「お粗末さまでした」
「ふわふわの厚焼き玉子に、ホクホクのかぼちゃの甘露煮、シラスおろしにサンマのみりん干し…洗い物はあたしもやるねー」
(ココからね…クールになるのよ刀奈!ココでの選択肢を誤れば折角上げた好感度はダダ下がりよ!)
古都鎌倉の更識邸、IS学園生徒会長である更識楯無は食器を下げながら食堂を出て行った布仏姉妹を目の端で追いながら、急須にお湯を入れつつ対面の妹…更識簪に言葉をつむいでいった。
「簪ちゃん。中間テストの結果は見せてもらったけど…全て5位以内なんてすごいじゃない!私の時は専用機持ちはフォルテ以外誰もいない状態だったから比べる意味なんてないわよ!ほら、今年はライバルがひしめいてるんだから…」
「お姉ちゃん…成績とか…順位とかじゃない、もっと大切なことがあるんだって、IS学園に入ってから、分かった気がする…」
(…何よその熱っぽい視線は!あのタラシね!?ジャンガリアンハムスターのような可愛らしい簪ちゃんをココまで蕩けさせるなんて悔しい、妬ましい…いやらしいわ!)
のた打ち回ろうとする衝動を辛くもこらえ、震える手で湯飲みに茶を注ぎながら歯を食いしばる…更識楯無を縛り付けていたのは、わずかばかりの矜持であった。
「そ、そうね…他人と競るだけが人生じゃないわ。誰かと協力していくのも大切よね…学園でそういうことも見出せたなら、未完成のIS押し付けた倉持への抗議はしなくて正解だったかしら…」
「うん…それも、茨君が教えてくれたから、わかったの…」
(グファッ!!『ソレも』!?他にいったい何を教わったって言うの!?かわいそうな簪ちゃん…騙されて、汚されて…いいえ!今からでも遅くないわ!!私が真実の愛に目覚めさせてあげる!あのお薬→アレの連携からナニでバーストすれば勝利は確定的に明らかね!!)
…だがそれも、『時すでに時間切れ』というべき状態へと変質していた。息は荒く、瞳は充血し、脈拍は乱れていき、矜持はかなぐり捨てられていた。
「そーだ。かんちゃんー、きょーはがっこーに倉持の人が来るんだっけ?」
「ええ。お姉ちゃん、来週には目鼻がつくから心配しないでね」
「え?ああ…そうなんだ。ととところで、もう一杯お茶…」
「簪様、お車の用意が出来ました。本音、あなたもご一緒なさい」
「虚!どうしてあそこで姉妹揃って乱入したのよ!?アレさえなければ3分クッキングできたのに!!」
「…つまり13代目にして更識は御仕舞いとなるわけですか、しかも淫行罪で…まあ、野ノ原様に取り仕切っていただけるなら、それも悪くないかと…ちなみに朝起きて『僕がこれから更識を取り仕切るよ』と言われたとしたら、朝食のお味噌汁をお出しする辺りにはそのようになっております」
「何よそれ!スナック感覚でクーデター!?大体…もしその気が有るんなら、3年前の春に、にそうしてたはずよ…」
「…そうですね。もう3年前ですか」
「ええ、先代の…お父様の最大の汚点よ…」
■
「奇遇ですね」
お風呂に入った後は朝食、その後は近くのハイキングコースを一家揃って歩き、コバルトブルーの湖…強酸性で生き物は何一ついないらしい…やらお花畑を散策した。お昼がすんだ後は風呂に入り、部屋でダラダラと昼寝をし、晩御飯を済ませるとジーちゃんとバーちゃんは部屋へ、お父さんとお母さんは大広間でビールを嗜みに行き…俺は一人、売店で土産を吟味していると言う感じだ。
「…ええ。まあ、大きくないホテルですから珍しくも無いんでしょうけど…」
『きつねのリーフパイ』と『祭楼閣名物・狼煙団子』を買い物籠に入れた俺は曖昧な笑みを浴衣姿の栗毛のお姉さんに向けていた…そう、朝のお膳もハイキングコースでもお昼の食堂でも晩御飯のお膳もなぜか俺達一家と隣同士だったのだ、栗毛のお姉さんと黒髪のちびっ子が。
「そういえば、自己紹介がまだでしたね…ミシガン州デトロイトから参りました、『オータム・ファロン』と申します」
「初めまして、猿取茨、学生です…いや、にしてもここは国際色豊かですね…」
『古里温泉銘菓・狸の腹鼓』『ヤマイヌまんじゅう』を買い物籠に入れつつ、大広間から出てきた団体さんに目を向けながら俺は何とは無しに呟いていた。白人、黒人、アラブ系、アジア系…IS学園で慣れてはいたが、改めて考えると異様だよな…そんな俺の考えを察したのだろう、浴衣姿のオータムさんは苦笑を浮かべながら言葉を返す。
「あの団体さんは『スパイ大作戦友の会』。かくいう私もその一人なんですよ。私あの番組が大好きで…」
「はあ…『お早う、フェルプス君』ってヤツですか」
「2代目リーダーですね、ジム・フェルプスは。私としましては、ダン・ブリックスのほうが男前かと…」
…そういえば、あのちびっ子はオネムなのかな?あの子は何が好きそうかな…
▽
「いやあ、まさかここまで集まってくれるとは思いませんでしたよ」
「友達の友達は皆友達だ…といけばいいんでしょうけど。まあ多くは求めませんわ」
それは、どこにでもある温泉宿の大広間。刈り上げの痩せぎすの東洋人の男はジョッキを片手にそうのたまい、それを体格の良い東洋人の女が嗜めていた…そしてそう混ぜっ返さざるを得ないほど、その場の空気は冷え切り、凍り付いていた。そこにいる全ての老若男女は膳の上の山海の珍味も美酒も目をくれず、火のつくほどに冷たい視線を立ち上がった夫妻に向けていた。
「よくもまあいけしゃあしゃあと…成都を、わが共和国を土足で踏みにじった件…」
「ほう、聞いた話じゃあオタクら国家安全部は反IS派の統戦部を出し抜いて随分と良いメを見せてもらったそうじゃあないか。中華人民共和国IS委員会の覚えもめでたくて何よりだなあ?」
「ケッ、錆の浮いたGRUの蝙蝠どもが…」
「おうおう、ラングレーのポンコツどもが吠えやがる。ずいぶんとNSAに水をあけられてるそうじゃないか」
「はいはい、ここにいる全ての人たちは出し抜きあい、戦いあい、殺しあう仲でしょう…ですが、時代は、最早そのようなことを我々に許す事はなさそうですよ、皆様」
「はぁ?長年の友誼に免じて教えてくれよ。サラシキ・クーデターでも起こす気か?」
「まさか。そんなとよりも100万倍は刺激的で魅力的で危険な事象です」
▲
「中々の名調子じゃあないか、ダンナ。隅っこで聞かせてもらっちゃいたが…」
「貴女としては如何です?『O』」
女…野ノ原すみれの言葉に軽く笑うと、『O』…オータムはビールの大ジョッキを一気に煽り、いけしゃあしゃあとうそぶいていく。
「どうもこうもネーですよ、オカタ様。ブルーカラーの身としちゃあ…オチビを家族に引き合わせたい、それだけでさあ…」
「貴女は…どうして、母にならなかったのです…」
「なれるわけがネーだろ、ダンナ!あたしみたいなゴロツキが…人でなしのろくでなしがさ!あんな…いい子たちを育てられて…それだけでアタシは幸せなんだよ!だからさ…オチビを…家族に逢わせてやってくれよ!殺せって言うなら誰でも殺す!いくらでも壊してやるよ!だからさ…」
「まずは、今を楽しみください。ありったけを。そうすれば、自ずと道は開けます」
■
「今日はAOAの講習が午後からあるだろ?だからさ、朝御飯食べたらすぐにホテルから出発してきたって訳。お父さんとお母さんには感謝だわ…」
その次の日曜日のお昼、俺はIS学園で一抱えはある土産のビニール袋をいくつも下げながら一夏と、新たに2りを加えた『淑女協定』と相対していた。
「お帰り茨!」
「どうした?里心が出たんじゃあないのか茨…」
…まあ、昨日どのようなモノゴトがあったのかは深くは問うまい。だからそんな子犬のような視線は止めろ一夏。俺がどれだけ恐ろしい目にあうか分かったモンじゃないんだよ一夏!ていうかなんだよその眼光はシノさん!
「お、おおそうだ!皆にお土産買って来たんだ!さくさくで美味そうだったからさ…」
俺はビニール袋から紙包みを一つ出し、皆にお披露目する。甘いもので少しはストレスを発散…
「『気仙沼銘菓・秋刀魚パイ』?」
「気仙沼に行ってたの?アホ茨」
…え?おれは包み紙を剥いた菓子折りをまじまじと見つめていた…ちがうよ鈴。思いっきり山の中だったよ!
「お、おいどうした茨!?どうしたんだ!?」
「何かあったんですの、茨君!?」
一夏やオルコットさんの声などお構いなく、俺は買って来た菓子折りの紙包みを剥ぎ、中身を確認していた。だってそうじゃないか!こういうのってさ…
「『はまなす団子』『ホヤぼーやサブレ』『ふかひれパイ』…何でだよ…一体…」
「ど、どうしたんだ猿取君!?」
ボーデヴィッヒさんの困惑する声などお構い無しに、俺はナップザックにほおりこんでいた温泉のパンフレットを見つめ…体中から力が抜けていくのを感じていた。
「だ、大丈夫茨君!」
そこには。
古里温泉、ホテル祭楼閣と記入されていたはずの場所には。
「大丈夫デュノアさん…最近のキツネやタヌキの化かし方って…手が込んでるよな…」
須乃川高原、栗駒温泉ホテルと、記されていた。
ぐどう
「一家揃って温泉とは、心が躍ったのぉ!後はレンタカーを返してくるすみれ待ちじゃのお」
「そうねゴンちゃん…!?ちょっと行ってくるわ」
「随分と悲しい出来事があったみたいね、貴女」
「!?…おばあさんに分かるわけが…分かるわけが…」
「分かるわ。まるでアラミスが女だったときの、ストレイツォが瞬殺されたときの私の後輩とソックリだもの!」
「そう、可愛らしい男の子が、実は女の子だった…そして一人の男子はイケメンだけどもう1りはいまいちさえない…確かにショッキングよね。」
「分かりますか!アレだけでは到底ネタに…」
「貴女は『ゲイン』を知ってる?仮面キャラと言うことで求道者たちには引っ張りだこだったけど…実はしなびたジジイだってばれて人気は地の底に落ちたわ。でもね…私はソレだからこそネタにできるって思うのよ!」
「!!…し、しかし…」
「分かる!?ああいうジジィが余裕ぶった表情で誘い受けする展開が美味しいのよ!確かに美形同士もいいかもしれないけども、だとしたらタガメ先生のマンガはあそこまで世に受け入れられていないわよ!大体何よ骨格からして女性のキャラばかりじゃないの!?骨格から女装した男と女を書き分けられるようじゃないとダメなのよ!」
「!!分かりました…痛いほどに分かりました!あ、あの、師匠!」
「いいえ…この道はね、師も無く、弟子も無いものよ。そこに有るのは男同士の友情だけ…死ぬまでにどれだけ追い求められたかだけよ」
「失礼しました!で、では…その…」
「私の一番のお気に入り?『アニメ宝島』のジョン・シルバーとジム少年よ」
「ああ…やはりあの子も求道者だったわ…これで、あの子は更なる高みにいけるわ…」
「…同類項を深みにはまらせたようにも見えるんじゃがの…」