俺の待ってた非日常と違う   作:陣陽

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のみかい じょしかい かえりのかい

 

 

「ケラケラケラ!キリッキリノびーるデスゼ、アネサン!」

「ホテルのディナーもおいしかったけド、何処に入ったか分からなかったネ…にしても可愛い寝顔だったネ、公爵様のお子様…マスター、このブロンドのコブ付きの二枚舌にビール追加」

「ええ。ナーサリー・スクールでも活躍しておりますわ。そんなに羨ましいのでしたらご結婚をおススメします…マスター、この赤毛と黒髪の男日照りにビール1杯づつ」

「ご安心下さいな、お互いに相手は居ります。旦那様の苦労が偲ばれますね…マスター、我々と違って心根の美しい教頭先生にビールのお代わりを」

 

(ホンマ、ホンマ飛び入りでスマン、タケちゃん…この埋め合わせはきっとする!!)

(ま、まあ別にいいぜ。どうせ閉店30分前、ここまで来たら付き合うぜ)

 



 

「うまいネー、このヌードル…ズルズル啜るのは当たり前だよ!フォークとナイフでハンバーガー食べないデショ?」

「私も、フィッシュアンドチップスは手づかみでいただきますわ…このスキッド・クレープも絶品ですわね。ウスター・ベースのソースもとても素敵です」

「イカ焼き、と呼ぶそうです…本当、スタンドでこうやって飲む時間がこれほど貴重とは…とても思えませんでした…」

「アネサン、オジョウサマガタ、ナミダヲフイテオクンナセエ…」

「お、お客さん達。折角の酒なんだから泣いちゃあイケネエや。酒は栄えに通じるんですぜ」


その名は『BIG4』(設定資料その3)

※あくまでも拙作での設定です。公式と違うじゃないか!って要素満点です。ご注意下さい。

 

 

 

 

 

『イタリアの槍』アリーシャ・ジョセスターフ(Alisha=José=staph) 

 

 

 

年齢:28歳

 

身長:168㎝

 

体重:ブリュンヒルデと同じくらい

 

 

 

イタリア代表にして第1回『モンドグロッソ』第4位、第2回『モンドグロッソ』優勝者。『棚ボタ拾ったイタ公』などと口さがない人間達には陰口を叩かれるものの、彼女と相対したことのある人間は恐怖と共にその軽口を諌めるであろう女傑。イタリアのファッションリーダーでもあり、彼女のその日の着こなしがヨーロッパの流行を左右するとも語られるほどではある…が、彼女としては明るく楽しく日々を過ごせればいい、それくらいしか欲は無い。

 

 

 

 

 

なお、彼女の中の一番の痛恨事は『ブリュンヒルデと一度たりとも相対したことがない』事であり、その古傷を抉ろうとするものは恐怖と苦痛の中、後悔と諦念のカクテルを溺死するまで飲まされるであろう。

 

 

 

搭乗IS

 

名称:テンペスタⅡ( TempestaⅡ)

 

和名:嵐弐乃型

 

型式:SPQR=T2

 

世代:第三世代

 

国家:イタリア

 

分類:中・近距離型

 

装備:徹甲ランス『アクィラ(銀鷲旗)』、対IS用機動損耗投槍『メディシーナ・シュンパティエ(同情の傷薬)』

 

装甲:サードグリッド装甲

 

仕様:支援用端末『ファミリア』

 

 

 

イタリアが開発した第3世代型IS。先代である『テンペスタ』と同様対ISを主眼に置いたISであるが、機動力を削ぐ『メディシーナ・シュンパティエ』は銃砲から投槍に規格を大幅に変更するなどイタリア代表でありテストパイロットでもあったアリーシャの意向が大きく影響している。

 

第3世代装備である支援用端末『ファミリア』は『ブルー・ティアーズ』と違い完全自立を成し遂げているが、装着者により形態が変化し能力が変化する、装着時間に伴い動作が円滑になっていく…とおよそ量産化には相応しくない仕様となっている。

 

アリーシャのファミリアは子竜で名はコリブリ(蜂鳥)。通常時はオオハシの姿をしている。人をからかうのと美味しい食べ物が大好き。

 

 

 

なお、AOAからの技術協力が無かった場合は人体の組織を組み込む仕様となっており、起動時の反動で腕や瞳を食われる危険性すらあった。

 

 

 

 

 

『戴冠宝器』ジェーン・チャーチル(Jane=Churchill)

 

 

 

年齢:26歳

 

身長:170cm

 

体重:ブリュンヒルデより少し重い

 

BT適正:B+

 

イギリス代表にして第1回、第2回『モンドグロッソ』第3位。豊かな癖のない金髪、白磁のような肌、蒼玉のような瞳はブリティッシュ・ビューティーの典型とも称される一方、試合前、試合中、試合後の舌戦の容赦の無さ、戦いぶりの苛烈さはブリュンヒルデすら鼻白むレベルであると噂されている。大切なものに『家族』と挙げるほどの女性でもあり、夫であるジョシュア・チャーチルに一目惚れし、熱烈なアプローチの末に学生結婚したという逸話あり。

 

 

 

 

 

なお、セシリア・オルコットの後見人であり、カンタベリーの大司教、イギリス・タイムズの社長、ロンドン銀行頭取…そしてイギリス王室、MI6などありとあらゆるコネを駆使し財産を狙っていた血族の悉くに多大な損害を与え、諦めさせた烈婦である。

 

 

 

 

 

搭乗IS

 

名称:クルタナ・セイヴ・ザ・クィーン( Curtana・Save the Queen)

 

和名:無峰剣・女王乃護

 

型式:SOM-01

 

世代:第一世代

 

国家:イギリス

 

分類:中・遠距離型

 

装備:エネルギーライフル『スターライトMk-1』近接ショートブレード『ドレスコード』

 

装甲:サードグリッド装甲

 

仕様:マインド・インターフェイス兵装『ブルー・ティアーズ』(旧名チェス・ピース)

 

 

 

イギリスが初めて開発に成功した第一世代型IS。本来、機動力で他を圧倒するためにスラスターを増設していた機体であったが、第2次移行(セカンドシフト)の際にスラスターがマインド・インターフェイス兵装へと変容し、超遠距離からビットで包囲し敵戦力を暫減、その後に遠距離からの『スターライト』の狙撃で止めを刺す基本コンセプトへ移行した。FCSの関係上、エネルギーライフルとビットの同時使用もおぼつかない状態ではあったが、それでもなお圧倒的な強さを誇っていた。

 

 

 

 

 

なお、現在ではAOAの技術協力の下、同時に使用しなおかつ高機動で回避すら可能という穴のない戦闘スタイルに成長している。

 

 

 

『白蓮華』楊麗々

 

 

 

年齢:29歳

 

身長:165cm

 

体重:ブリュンヒルデより少し軽い

 

第1回『モンドグロッソ』準優勝者、初代中国代表にして現・中華人民共和国IS委員会委員長。就任直後から中国各地に分散していたISを出身地でもあるマカオに集中管理する・漢民族でのみ構成されていた代表候補生をミャオ族やウィグル族といった少数民族にがらりと変える・カリキュラムをIS学園に準拠したものに変更するなど辣腕振りを発揮しているが、不可思議なことに中国共産党からは何ら抗議の声は上がってはいない。目下の目標はマカオにて中国代表候補生同士でのマッチメークを行なえるだけの実力を生徒達に付けさせること。

 

 

 

 

 

なお、彼女の所持している閻魔帳は実際の意味での閻魔帳である。

 

 

 

 

 

搭乗IS

 

名称:蒼虎・崑崙八仙( Malta=Tiger)

 

和名:蒼虎

 

型式:虎装・蒼(崑崙八仙)

 

世代:第一世代

 

国家:中国

 

分類:中・近距離型

 

装備:大型ブレード『操律双槍』肩部大型衝撃砲『虎吼』腕部小型衝撃砲『乾坤』

 

装甲:へヴィイグニス装甲

 

仕様:空間圧作用兵器『衝撃砲』

 

 

 

中国が初めて開発に成功したIS。本来の開発名は『白虎』であったが、他国からの『中国がISを開発するなどマルタ・タイガーを見つけ出すものだ』という他国の放言を受け、この名へと変えたものであった。

 

この機体の『実用性と効率化』は甲龍へと引き継がれ、何より第2次移行(セカンドシフト)の際に発現した『衝撃砲』は一種のPIC(パッシブ・イナーシャル・キャンセラー)の作用を応用した重力操作装置であり、甲龍と同様不可視の衝撃を放つことも可能である。

 

 

 

 

 

だが、この機体の真髄は至近距離で空間圧を『乾坤』から叩き込むことであり、接触状態から叩き込むフィニッシュホールドは『空鳴拳』と畏怖され、第1回『モンドグロッソ』において暮桜に破られるまでは無敗を誇っていた。




まくひき おひらき つめひらき

 

 

「オアシ、アネサンカラアズカッテイヤシタ。オアイソオネガイイイタシヤス」

「と、鳥さんこりゃあ支払いすぎでさ!?百万なんて…」

「…『今日の話の全て、忘れていただく代金込み』…アネサンカラウカガッテイヤス」

「相分かりました、今日の一切忘れせていただきやす」

 

 ♖

 

「何処がBIG4や!電信柱に反吐ぶちまけて…ほれ、水。ゆっくりお上がり」

「ありがト、教頭センセ…って!?何でソコでグリグリかなぁ!?」

「さっき胃袋のものを一切合財ぶちまけたヨッパライとキスしたいんですの?…う、うぇぇ…」

「…喉が…焼ける…」

 

 

 

 

 

 

「ねーヤンヤンに公爵様…なんであんなにブリュンヒルデは不幸せそうだったんだロ」

「それは…そうでしょう…だって、私たちが栄華を謳歌してるのに…一介の教師で…」

「それは違いますわ。女の幸せとは最愛の人と、そして子供と過ごしていけること…最大の不幸せは…」

「ハア!?ちょっと待ってヨ!その理屈が当てはまるなら、ブリュンヒルデは…答えなさい楊麗々!最後にISで相対したのはイーリス・コーリング以外では貴女だ!」

「…素に戻らないで、ジョセスターフ…あの時のあの人は第1回のあの人と何か、違っていた…イーリの言っていたように、いまとは違う、満たされていた…」

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