転生したのだからチートになって支配者ライフを送りたい 作:アルトリア・ブラック(Main)
ーアルテミスー
母は過労死し、私は毎日人の心なんてない老人達の面倒を見て働き、職場の人間なんて毎日お互い陰で悪口を言い合い、帰れば意識を投げ出すようにユグドラシルに接続してボーとしてる生活だった。
ログインして音沙汰ない時は大抵、自室でのんびりしているか寝ているかであり、よくぶくぶく茶釜さんやウルベルトさんが誘いに来ていた。
そんな懐かしい過去を思い出しながら、モモンガと共に転移する
「とぅ!!」
闘技場に降り立ったアウラがトテテと走ってくる。
「モモンガ様!!アルテミス様!!ようこそ!」
アウラの明るい笑顔に微笑みかける。
「うぅ…お姉ちゃん!」
「ちょっと!マーレ!モモンガ様とアルテミス様が来てるんだよ!!早く来なさい!!」
「で、でも…」
「でもじゃない!」
「わ、わかったよう」
タタタタとやって来るマーレを見る。
それから続々とやって来た守護者たちの挨拶を聞いていると…
『アルテミスさん?眠ってませんか?』
『寝てませんよ』
『良かった。さっきから無言だったので…』
『いえ、この光景に惚れ惚れしてまして』
続々とやって来る守護者達
「お待たせして申し訳ありません」
「では、至高の御方々に忠誠の儀を」
アルベドの言葉に一同の姿勢が揃い
「第一、第二、第三階層守護者、シャルティア・ブラッドフォールン、御身の前に」
「第五階層守護者、コキュートス、御身ノ前二」
「第六階層守護者、アウラ・ベラ・フィオーラ」
「お、同じく第六階層守護者、マーレ・ベロ・フィオーレ」
「「御身の前に」」
「第七階層守護者、デミウルゴス。御身の前に」
「守護者統括、アルベド、御身の前に」
「素晴らしい!!」
モモンガの大声とアルテミスの微笑む
「ご命令を偉大なる御方々」
「……さて、現在ナザリック地下大墳墓は原因不明かつ不測の事態に巻き込まれていると思われる。この異常事態に何か前兆など心当たりがある者はいるか?」
「いえ、私たちに思い当たる点はごさいません」
「遅くなり、申し訳ございません」
走って来たセバスはモモンガとアルテミスの前に跪く
「構いませんわ、それよりも周辺の状況を聞かせてください」
アルテミスの言葉に「はっ」と頷き
「周囲1キロは草原です。人工建築物は一切なく、生息していると予測される小動物は戦闘能力もほとんど皆無と思われます」
「デミウルゴス及びアルベドには第十階層まで含めた警備体制の見直しを命ずる」
「かしこまりました」
「アウラとマーレだが、ナザリック地下大墳墓の隠蔽は可能か?」
「た、例えば…壁に土をかけて隠す…とかですか?」
その言葉にムッとしたアルベドが
「栄光あるナザリックの壁を土で汚すと…?」
ビクッとなるマーレ
「アルベド。圧をかけては行けないわ」
アルテミスの声にアルベドがハッと顔を上げる。
「良い名案だと思いますわ、ね、モモンガさん」
「え、あ…まぁそうだな、マーレの意見を採用する」
「あ、ありがとうございます」
アルテミスとモモンガが転移して居なくなった後、守護者達だけになり、アルベドとシャルティアが大喧嘩し始めたのを眺めていた。
子作りの話になっている二人に「ソンナ大騒ギスル事カ?」とコキュートスが呟く
「偉大なる至高の御方の後継はあるべきだろう?モモンガ様とアルテミス様という至高の御方々が最後までこのナザリックに残られたということは大変嬉しい事だが、もし、他の至高の御方々と同じ場所に行かれる時があれば…その時は是非ともご子息に仕えたいと思わないかね?」
「ム!ソレハ確カニ」
「うーん。あの二人がモモンガ様のお世継ぎを…という事ですか?それでも、モモンガ様はアルテミス様に好意を向けてるように思えます」
マーレの言葉にデミウルゴスは真顔で
「確かにモモンガ様とアルテミス様のご子息であれば美貌・能力全てにおいて完璧に値するだろう。私としても至高の御方々同士のお子様なら文句は言うまい、ところで、戻って来てくれないかね?コキュートス」
「中々ニ良イモノダッタ」
「それは良かったよ、アルベド!シャルティア!いつまで喧嘩してるのかね?!」
「喧嘩は終わったよ、今は誰が第二妃になるかの話だよ」
「デミウルゴスの話はきいてたわ」「聞いてたのかね」
ゼェゼェ言いながらアルベドは胸を張り
「アルテミス様が王妃となるのは文句なんて無いわ、あのお方こそ、モモンガ様には相応しいと思うのよ、悔しい話だけれど、あの美貌には勝てないわ」
「…君は今無礼極まりない言葉を言ったと自覚してないのかい?」
デミウルゴスの冷静な言葉に「事実よ、あのお方の美こそナザリックの秘宝ですもの」と言う。
「私が第二妃としてなら問題ないでありすぇ」
「いえ、私よシャルティア」
口論がまた続きそうなのを見てデミウルゴスが咳払いし
「そろそろ私達に命令を出してくれないかね?」
「失礼したわね」
そう言ってアルベドが深呼吸をする。
アルテミスは自室に戻って来ると巨大な鎌と麦の意匠があしらわれた光背を外し、ベットの横に置く
「現実になったわ、ついにっ…!」
アルテミスは拳を振り上げてそのままベットに倒れ込む
夢見た異世界転移が実現し、自分はナザリックの陣営の一人になれた。
(…それでも油断は禁物…何があるか分からないから…)
ベットから起き上がり、積み上げられた本棚の奥から一冊の分厚い本を出す。
その本を持って椅子に座り、ペラペラめくっていると…
「アルテミス様。デミウルゴス様が戻られました」
「はい、ありがとうございます」
メイドの言葉と共にデミウルゴスが入って来る。
「失礼致します」
ペコリと頭を下げるデミウルゴス
「よく来てくださいました。感謝します。デミウルゴス」
そういうと「とんでもございません。至高の御方に呼ばれれば即座に参ります!」と元気にパァと明るい顔になる。
アルテミスは立ち上がり、宙から一つ箱を出し、デミウルゴスに渡す
「…これは…?」
「ウルベルトさんからもらった世界級アイテム」
「!!そ、そのような物を頂くなど…!」
返そうとして来るデミウルゴスに微笑み
「ウルベルトさんから『将来、お前がNPC作る時に必要だろう』と言われて渡されたのだけど、私には子供はいないし、デミウルゴスなら最適な使い方でこのナザリックのために使ってくれると信じてるから受け取って欲しいのよ」
そう言ってニコリと笑いかけ
「あの人を最後まで留めることが出来なかった私の罪滅ぼしだと思って受け取って」
そうデミウルゴスの手を握って渡す。