ホラーエロ漫画の巻き込まれ主人公ですが、陵辱されたくないので魔法少女始めます。   作:クルスロット

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第三十六話 魔法少女と悪魔と作戦会議

 

 

「簡易契約。便利ね」

 

 ココの衣装、こんな感じかあ……。フリフリスカートは、可愛いけど流石に短い。スパッツあっても普段と比べると心もとない。太もも出すぎじゃない?。長さ調整できないのかな。

 

「ちなみに普段はスパッツ無いですよ」

 

「え、ほんと? マジ?」

 

 マジ?

 

「マジです」

 

 今度からもっとちゃんと見るようにしよう。

 

「是非そうしてください」

 

 心読まないで。

 

「顔に出ていましたよ」

 

 うっそ……。ついぺたぺた顔を触る。表情筋を鍛えなきゃ。

 

「それで、どうして貴方がここに? フールフール」

 

 急にアスモダイがギスり出す。悪魔同士もなんか色々あるらしい。

 

「居たらだめだったかな、アスモダイ先輩」

 

 悪魔にも先輩後輩ってあるんだなあ。となると……。

 

「……なんですか」

 

「いや、なんでもないです……」

 

 魔法少女にも先輩後輩って言いたかったけど、じろっと睨まれて簡単に萎縮してしまった。美人に睨まれるのってこんなに怖いんだね……。

 

「まあ、あまり居て欲しくありませんね。悪魔が2体も3体も居たら手狭ですし、天使が本気で殴り込んで来る可能性も出てきます。はっきり言って迷惑です」

 

「慎重だなあ、アスモダイ先輩は」

 

 いや、普通に出ていけって言われてると思う。こんな怒気を前にしてもフールフールは、飄々と受け流す。

 

「慎重にもなります。ベリアルはどうやって突破したんですか?」

 

「質問に質問を返して悪いんだけど、僕が何を司ってるか忘れちゃった……わけないよね? 先輩」

 

「覚えていますよ。なるほど。それなら誤魔化せるかもしれませんね」

 

「ついでに気に入らない他の先輩とか同級生も焼いてもらったりしてね。爽快だよ」

 

「貴方って本当に……。とりあえずいいでしょう」

 

「あ、尋問終わり?」

 

 物騒な話が終わったのかな? よく分からないけどベリアルが色々してるらしい。今度訊いてみよう。

 

「いえ、まだ訊くことがあります。どうしてこちらに?」

 

 全然終わってなかった。

 

「それは愚問だよ、先輩!」

 

 嘲笑が滲んだ声に、真顔のアスモダイの額がぴきりとした。

 

「ミハを助けるためさ!」

 

 にこりとフールフールは笑った。あー嫌な予感がする。

 

「……ベリアルが居るから不要ですよ。横入りなんて失礼ではありませんか?」

 

「はは。僕の方が相応しい、そう思ったまでだよ。なによりほら見てよ、アスモダイ先輩」

 

「誰より早く、ここに駆けつけたのは誰かな?」

 

「…………」

 

 アスモダイは答えない。それは、確かにそうだけど。

 

「そう! 僕たちさ!! ピンチに駆けつけ、颯爽と救ったのはこの僕とエミリア!」

 

 ばっと小さな両手を広げて、フールフールは、勝ち誇ったように声を張り上げる。

 

「ミハのピンチに、ベリアルはどこにいるんだい? どこで道草を食ってるんだい? 何を遊んでるんだい? 良くもまあそれで契約しているなんて言えるよ!!」

 

 確かに、本当に実際、ベリアルはここに居ない訳だけど。

 

「……そこまで言われる謂れはないんだよね」

 

 一応、契約者で、それにここまで戦ってこれたのも朝起きれてるのもベリアルのおかげ。後からやってきてちょっとしたミスをこんなに責められるのは、流石にイラッとする。

 

「フールフール。いい加減にしましょう。こんなところで、ベリアル様がいらっしゃらないのにぐちゃぐちゃ言い合っても無意味でしてよ。わたくし、そろそろこの不愉快な空間から出ていきたいですし」

 

 とかなんとかぼそっと言うと大きな溜息を溢したエミリアが口を挟んだ。

 

「……別に見るに耐えなかっただけです。それにベリアル様は貴方如き救いに来たりしません」

 

 私の視線に気づくと不機嫌な顔で、ぷいっと目を逸らした。

 ……私の中で、困惑が渦巻く。助け舟は嬉しいけど、代わりに飛んできた感情をどう処理したらいいんだろう。

 

「まっ、それもそうか。後で会った時にとっておこう」

 

 クックックとフールフールが笑う。

 

「それで、これからどうするの?」

 

「……どうしますの? フールフール」

 

「そりゃも──「元凶を叩きましょう。ミハ様のおっしゃる通りに履修した結果、答えが出ました」──くっ」

 

 人間2人の視線に答えようとした悪魔2体がそれぞれ口を開いて、アスモダイが勝った。

 勝ち誇ったアスモダイに、フールフールが苦々しい顔をする。このほとんどデフォルメ顔なのによくこんなに表情を作れるよ。

 

「ここは、ベリアルが最初言っていた儀式における神と呼ばれる謎の生命体、つまりは魔物の体内だったのです」

 

「さっき、フールフールが言ってた通り、その魔物があの大穴に罠を張っていた、ってこと?」

 

「ええ、どこから現れたのか、我々の突入を察知したかは不明ですが、間違いなくそうです。信頼できる情報もあります。こちらを御覧ください」

 

 アスモダイが空中を指差すと何やら映像が投影された。漫画?かな。

 

「ダークプロヴィデンス〜少女惨劇録〜の外伝集になります。緊急ですので、有志が収集していたのをお借りしています」

 

「……著作権的に大丈夫ですの?」

 

「悪魔ですので」

 

「その言い訳、便利すぎる」

 

「そして、こちらが該当のページです。強姦された少女が生贄の祭壇に運ばれる悲劇のシーン──R18どころではないので色々モザイク及びカットカット……ああこれです」

 

 そうして表示されたのは、祭壇に、無数の女達が担ぐ神輿で少女が一人運ばれている最中。

 

「これは、確かに……」

 

「そっくりですわね」

 

 感心したように私とエミリアは頷く。同じ反応をしたのが気に食わないのかはっとした顔をしてから睨んでくる。そんな目をされましても……。

 

「……まあ、そうなんだよ」

 

 フールフールは、苦虫を噛み潰したような顔。

 

「この前の話で、逃げ出すのに成功したのですが、これを見せつけることで最初からだめだった、村に踏み入れた時点で終わっていた、というのを認識させる非常に残酷なシーンです。

 急いで読んできたんですが中々心に来るシーンというか急いで履修するものではなかったのでこの後、もう一度読み直そうと思います……うう……」

 

「いや、急に泣かないでいただけますか? 結論です。結論。どれを叩けばいいんです?」

 

「むっ……」

 

 ツッコミを取られた。勝ち誇った顔で見られると流石の私も対抗心が湧く。

 

「この次のシーンですが、こちらの祭壇に少女を捧げるシーン。この話におけるクライマックスですね。はいはいこれです」

 

 人一人寝かせる事のできる、木製の台の上に少女が縛り付けられる──のと同時に。

 

「このように、魔物の本体が姿を現します。これを叩きましょう」

 

「なるほど。理解しましたわ」

 

「ふむふむ、なるほど……なるほど?」

 

 ちょっと引っかかった。捧げられると同時に? 捧げる。誰を?

 

「……もしかしてアスモダイ先輩」

 

 目尻を釣り上げたフールフールが怒りを滲ませて問いかける。答えないアスモダイは、じっと私を見ていた。

 

「……嘘でしょ」

 

 意図を察した私は、顔を引き攣らせた。

 

「囮になれって、こと?」

 

 

 

 

 

 

 

 

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