ひとりちゃんは最高にかわいい   作:白ノ宮

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やっとアニメ本編入りましたね!
いつもよりサクサク書ける(気がする)。


ep6 お金の利用は計画的に

薄暗く、少し埃っぽい空間。

私は今、自宅の地下にある倉庫に居た。

 

そこで楽器を探している。何故唐突にそんなことをしだしたのかというと、それは数時間前の事...。

 

──────

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──

 

入学から1カ月経ち、ひとりちゃんの友達を作ろう作戦が頓挫しかけていた。

 

ひとりちゃんの家にお邪魔していて、先程から青春の哀しさを漂わせるオリジナルソングが押入れから聴こえてきており、ひとりちゃんの歌声良いなぁと和んでいた。

 

歌が終わったタイミングでスススっと移動してひとりちゃんに気づかれない様に息を殺して押入れに侵入する。

 

防虫剤の匂いが充満する空間だが、言い換えればひとりちゃん成分100%(常にひとりちゃんに抱きついている状態)みたいなものなので、ある意味私のリラックススポットみたいなものである。

 

ひとりちゃんはパソコンの画面に顔を近づけて何か唸っている。おそらく頭の中で無駄に多い文章量のモノローグが生産されているのだろう。

 

画面には、ひとりちゃんがギターヒーローというユーザー名義(後藤父のアカウントだと思われる)で投稿している演奏動画についたコメントがいくつも載せられており、それが唸りの原因だろう。

 

なになに?

【この曲バンド組んで弾きました!

全校生徒盛り上がりました〜!】

 

うわっ、ひとりちゃんの青春コンプレックスを刺激するコメントだな。

 

そして返信欄には...?

【うちも軽音部のメンツでやりました!】

【いいなぁ、うちの高校にもギターできるやついないかなぁ】

 

あー...、ひとりちゃんが何か突飛な行動に出る予感がするなぁ。

 

あの感じだとギターを背負ってバンドガール感全開で学校に行く可能性がある。失敗する様な気がするが折角ひとりちゃんが閃いた事なのだ。止めるわけにはいかないだろう。

 

ならせめて失敗した際の痛みを軽減してみせようじゃないか。

 

確か倉庫に両親が趣味のために購入して結局開封すらしていない楽器がいくつかあった筈だ。その中で持ち運べそうなものを見つけておこう。

 

「あ、あの」

 

ひとりちゃんの声を聞いて目を開けてみると、なんとそこには私に気付いてビビり気味のひとりちゃんが私を凝視しているではありませんか。

 

「ん?あぁ、忍者の真似だよ。ほらっ、隠密の術〜ってね♪」

 

「そ、そっか」

 

「うん♪それじゃっ、やる事あるし今日は帰るね〜」

 

「あ、うん。また明日」

 

───────

────

 

とまぁ、こんな経緯があって私は埃っぽい場所にいるのだ。

 

結果的に私が見つけたのは、

 

・エレキギター

・キーボード(電子ピアノ)

・ベース

・ポータブルドラム

・カホン

・カリンバ

・ウクレレ

・鍵盤ハーモニカ

 

の8つだ。

 

いくらなんでも買い過ぎだろ...と思う。

 

その内の四つでもうバンド一つ作れるし...両親は一体何をするつもりだったのだろうか?

 

この中で若干使えるものは...鍵盤ハーモニカだな。

折角なので開封してみることにした。

 

肩掛けのバッグ状のケースのファスナーを開けて本体を取り出す。

 

「うわっ...派手な色...」

 

本来学校とかで見かける鍵盤ハーモニカであれば青とかピンクとか緑色がある部分はメタリックな黒で、黒鍵の部分はワインレッドでメタリックカラー。白鍵はそのままだが、よく見る鍵盤ハーモニカよりもサイズが大きいため余計に目立つ。

 

説明書には37鍵と書かれておりネットで調べてみると、一般的に【27鍵・32鍵・37鍵】とある。学校で採用されているのは32鍵だ。

 

鍵盤ハーモニカは趣味でも初心者が手をつけやすい楽器だと紹介されており、部屋の消音性さえクリアしていれば周辺機材が要らない良い楽器なのだ。

 

肩掛け用のベルトを鍵盤ハーモニカに取り付けて、マウスピースも装着して持ってみる。

 

うん、取り回しは問題なさそうだ。

 

マウスピースを外して卓上演奏用のホースを取り付ける。

使うとしたら慣れていないのでこちらでやっていったほうが良さそうである。

 

鏡の前に立ってみると案外悪くないかもしれないと感じてしまい、自分はあの両親の子供で間違いないなと思った。

 

■□■□■□

 

自室

 

パソコンで鍵盤ハーモニカがどういったシチュエーションで活躍しているのかを調べてみる。

 

ふむふむ、鍵盤ハーモニカ奏者としてソロパフォーマンスやバンドとのセッションも一応可能..,と。

 

まぁ、ひとまず音ぐらいは聞いておこうか。

 

先程の状態のままの鍵ハモを持って黒いホースを咥えて、鍵盤を押しながら軽く息を吹き込んだ。

 

すると、予想していたより厚みのあるメロディが部屋に響き渡る。

 

(...!?マジか...なんか、スゴイ!)

 

自分の中で何かが燃え上がる様な、そんな感じがした。

 

個人的にも極めるまでには至らなくても真剣に練習してみようと思い、楽曲探しから始め...いや、今日はこのぐらいにしておくか。

 

多分これを始めてしまうと深夜まで続いて明日の朝起きるのが大変になる。

 

ホースやベルトを外して諸々の部品の手入れをしてバッグに仕舞って明日に備える。

 




まさかレンちゃんも楽器を手にするとは...!?
とはいえ現時点では結束バンドに参加させるつもりはないです。

どちらかというとソロ路線かな...?
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