ぼっ喜・ざ・ぴっく!   作:ライトニングピストン佐藤

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後藤家の一幕

十五分ほどで目覚めたひとりだったがその後は抜け殻のようだった、目覚めたときには喜多さんは制服を着用していたため気絶の天丼はなかった。

喜多さんとひとりの話し合い、一方的に喜多さんが話していただけ、によるとひとりの現状に対する策はそこまで必要ないのではないかということだった。

学校での更衣などでは気をつけねばいけないがひとりは目立たないために注目されず、仮にスティックが現れても意外とばれないのではないかという理由からだった。

結束バンドの活動では特にばれそうになることは今のところない、家ではどうしようもないがひとりが家族に打ち明けると言ったので大丈夫だろう。

ひとりがいつものように奇行をしなければばれないのではないか、それが喜多さんの考えだった。

 

 

 

 

「それじゃあ後藤さんまた明日ね!」

「あっ、あの、今日はほんとうにありがとうございました....ジャージも明日洗ってお返しします」

去っていく喜多さんに何度も頭を下げるひとり、地平線へ消えていく喜多さんの頭上にはオレンジ色の光輪が見えるかのようだった。

何事もなく家に帰りついたひとり、日課のギター練習と編集どちらを優先しようかと考えていると最近とみに鳴るようになったロインの通知を耳にした、スマホを手にして画面を見ると喜多さんから画像が送られていた。

「なんだろう?」

画像を開いたひとりの視界には、肌色が広がった。

淫靡な下着、昼間に見たものとは違い面積も小さくなっていて色も黒を基調として喜多さんを象徴する赤で彩られている。

何を意識したのか、目元は手のひらで隠されていて口元には軽く笑みが浮かべられており妖艶な雰囲気を醸し出している。

つづけて文章が送られてくる。

「この下着見せたのは、後藤さんがはじめて。買ってみたのはいいんだけど着る勇気はなくて....感想楽しみにしてるわね」

徐々に前かがみになっていく目を見開き瞳の大きさは頭部の大きさを優に超えその興奮か可視化したかのようにひとりから炎にもにたオーラが漏れ出す。

ついにキャパオーバーしたのか炎にあおられて誘拐したひとりはそのまま意識を手放した。

......その瞬間を目撃していたものが一人、いやふたり。

ふたりは走り出しリビングにいる両親のもとへ行き、こう叫んだ。

「お姉ちゃんにち●ぽ生えてたぁー-!デカかった!」

ひとりの奇行にもスッカリ慣れ親しんでいた両親ではあったが5歳児にそんなことを言われては動揺もする。

男のアレに似た、似せたものは多く存在する、一人で満足するモノだったり二人で使うモノも。

ひとりに相手がいるとは思えないので一人用だろう。

いや、アー写もあったことだし万が一ということもあるか...母はそう考える。

「なんだってー!ひとりに!?ちょっとお父さん確認してくる」

父の手を取りソファーに座らせる、その顔を見つめ真剣に言う。

「私が....ふたりを....」

言葉は多くいらなかった、父はふたりを抱きかかえ母はひとりの部屋に向かった。

ひとりは部屋の中心で仰向けになって気絶している、その下半身にはこれでもかと主張するモノが。

これは、一人用ではなく....。

ひとまずひとりを起こさなければ話にならない、そのためにこう声をかける。

「お友達来てるわよ~」

するとひとりは飛び起き「喜多さん!?」と叫んだ。

なるほど、”候補”は喜多さんか。

母がそう考えているうちに現在の状況を理解したひとり、挙動不審になりながらも全てを吐露しつくした。

言い終わるころにはすっかり液状化してスティックもピックに戻り目玉も大回転させていたが、どことなく覚悟を決めている雰囲気がした。

「じゃあお母さんのも見て試してみましょ~」

「うぇっ、あっ、っえ!?」

流石後藤ひとりの母というだけあって奇行の目立つ後藤母、言うやいなやするすると衣服を脱いで下着姿になる。

そしてついにホックを外そうとして...

「お母さんまって!!」

なかば飛びつくように止めようとしたひとりだったが勢いあまって母を押し倒す、その両手にはたわわが収まっていた。

「やんっ、ひとりちゃん」

「ごごごごごごめーん」

ひとりはあわてて飛び退き壁のシミになった。

「そういえばひとりちゃんの、ちっとも反応しなかったわね」

シミになったひとりが壁ごと隆起して耳を傾ける。

「ひとりちゃん、自分の身体見て興奮する?」

フルフルと頭を横に振るひとり、壁と同化しているため部屋が揺れている。

「なるほどね~じゃあひとりちゃん他のバンド仲間に裸見せてもらいなさい」

「ふぇ、無理無理無理無理無理無理無理無理」

「じゃあ頑張ってね~」

 

 

 

 

かなりのあいだ呆然としていたひとりだったが徐々に頭を回し始める。

(お母さんにも流石に何か考えがあるはず...私にした質問と行動的にどうしたら大きくなるか割り出そうとしてる?でもネット上の画像とかじゃなくてなんでメンバーを指定して....?)

(...わからない。とりあえず従っておこう。)

(虹夏ちゃんは優しいから頼めば最終的に見せてくれそうだけど....優しさに漬け込むようで忍びない)

(逆にリョウさんはお金払えば見せてくれそう...)

(無理!!!今日はもう休もう)

あまりにも重すぎる課題に考え疲れたひとりは久しぶりに晩御飯も食べずギターも練習せず一日を終えた。

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