東方他力録   作:黒檻さん/詩歌

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では第三話をどうぞ。


恐ろしき食べ物の恨み

友弥が台所に行ったので、残った人は居間へと向かった。

紫は家に帰っていってしまった。どうやら式が晩御飯を作ってくれているらしい。

 

「…で、何で魔理沙まで晩御飯を食べようとしているの?」

 

「いいじゃないか、ご飯は大勢の方が楽しいぜ?」

 

それを聞き、霊夢が深いため息をつくと同時に「ご飯が出来たので運ぶのを手伝ってくださーい!」という声がした。

 

「おっ、出来たみたいだぜ?ほら霊夢、手伝いに行くぞ!」

 

と言い、魔理沙は走って行ってしまった。

 

「面倒ね…」

 

と、霊夢も渋々台所へ向かったのであった。

 

〜少年少女皿運び中〜

 

「凄いぜ…」

 

「かなり豪華ね…」

 

二人は机の上に並べられた皿の量を見て唖然としていた。

元々大きい机だったが、それを埋め尽くすかのように皿が並べられていたのだ。

 

「何はともあれご飯を食べましょうよ。ほらほら霊夢と魔理沙も召し上がってください」

 

友弥に促され、「いただきます」の掛け声で二人は料理を一口食べた。

 

「うまいっ!」

 

「とても美味しいわ!」

 

霊夢と魔理沙はお気に召したようで、それを聞いた友弥は自慢気な顔をしていた。

 

「(友弥はいつもこんなに美味しいご飯を食べてるのね…)ねえ友弥、これからここに住む気はない?」

 

「出来れば住みたいけど…霊夢の邪魔にならない?」

 

「ご飯の用意とその他の手伝いをしてくれれば全然オッケーよ。むしろここに住みなさい」

 

「おっ、それならこれからは毎日神社に来「駄目よ」…霊夢のケチ」

 

「じゃあこれからお世話になるね」

 

「ええ、美味しいご飯を期待してるわよ」

 

そして三人で晩御飯を食べていた、

すると魔理沙が

 

「そういえばどうして友弥は幻想郷に来たんだ?」

 

「ああ、それはね…」

 

〜少年説明中〜

 

「へえ、可哀想だな」

 

そうこう話している間に沢山あったはずの料理が全て無くなっていた。

 

「「ごちそうさまでした」」

 

「お粗末様でした。さて、皿を洗いに行ってきますね」

 

そう言い残し、友弥は皿を運んでいった。

 

「よし、運ぶの手伝うぞ霊夢!」

 

「ええ、そうね」

 

霊夢と魔理沙もそれに続き皿を運びにいった。

 

 

〜少年少女皿運び中〜

 

 

「さて、これで全部ね」

 

「改めて見ると結構な量の皿だな…」

 

「手伝ってくれてありがとう。後は僕一人で洗うね」

 

「ええ、お願いするわね」

 

「早く終わらせてこいよー」

 

霊夢と魔理沙は居間へと戻っていった。

 

「よーし、頑張るぞ!」

 

 

〜少年皿洗中〜

 

 

「ただいま、全部洗ってきたよ」

 

「おおっ、本当に早かったぜ」

 

「確かに早いわね…ところで友弥、何故スキマを使って運ばなかったの?」

 

「あっ…忘れてた」

 

この時霊夢は、友弥が相当なうっかり屋という事を知ったのだ。

 

「ところで友弥、明日は用事あるのか?」

 

「特に無いけど…どうしたの?」

 

「よし、なら明日は友弥の幻想入り記念の宴会でもするか!」

 

「あら、魔理沙にしてはいい案を出すじゃない。なら明日の宴会に招く人を呼んできてくれないかしら?」

 

「任せとけ!」

 

そう言うと魔理沙は箒に跨がると、真っ暗な夜空へ飛び出して行った。

 

「魔理沙っていかにも魔法使いな飛び方だね。あ、僕は明日何を手伝えばいい?」

 

「友弥はしっかり宴会を楽しみなさい。貴方の為の宴会なんだから」

 

霊夢は「もう寝るわね。明日は何も手伝わなくていいから、ゆっくり寝なさい」と言い、部屋を出て行った。

 

「あっ、霊夢〜僕はどこで寝ればいい?」

 

「廊下の奥の部屋に布団が置いてあるわ。それじゃ、おやすみなさい」

 

僕も霊夢に「おやすみなさい」と言い、指定された部屋へと向かって行った。

 

 

〜少年就寝準備中〜

 

 

「さて…今日は色々あったなぁ。多分これまでの人生の中で一番濃い一日だった気がするよ…さて、僕も寝るか」

 

蝋燭の火を消し、僕の意識は暗闇へと沈んでいった…

 

 

 

その頃、神社の居間では

 

「霊夢〜友弥〜、あれ?皆寝たのか?仕方ない、今日は帰るか…」

 

魔理沙の声は一人寂しく響くのであったとさ…

 

 

 

ー翌日ー

 

「ふぁぁ…眠たいけど起きなきゃね」

 

勢いよく自分の頬を叩き、気合を入れて起きる。

窓から差し込む日差しを見る限り、今は昼前のようだ。

 

「やばっ…ゆっくり寝なさいとは言われたけど流石に寝過ぎたね」

 

急いで起きて、廊下の先にある居間への障子を開けると…

 

「一体何があったの!?」

 

そこにはスッキリした表情でお茶を啜る霊夢と、焦げて黒一色になり横たわっている魔理沙がいた。

 

「あら、友弥おはよう。随分と遅いじゃないかしら?まあゆっくり寝なさいとは言ったけど…」

 

「と、友弥…おは…よ…」

 

「そんな事より魔理沙は一体どうしたの!?」

 

「勝手に上がりこんでご飯食べてた。滅した。以上」

 

「あ、それなら仕方が無いね。ご愁傷様でした」

 

魔理沙の前に立ち、手を合わせて拝んでみた。魔理沙が「まだ死んで無いから拝むな!?」と言っていたが気にしない。

 

「ところで霊夢、朝ご飯は食べたの?」

 

「食べたわよ。友弥の分も作ってあったんだけど…」

 

「え…まさかあのご飯は友弥のだったのか?」

 

居間に気まずい空気が流れる。友弥は魔理沙を睨み、魔理沙は目を逸らし霊夢に助けを求め、霊夢は二人を見て笑っていた。

 

「さ、先に宴会の用意してくるぜ!」

 

「あ、待て!逃がさないぞ!」

 

しかし魔理沙の方がスピードは圧倒的に速く、友弥が追いつける訳がなかった。

しかし、昨日の今日でスキマの存在を忘れる友弥ではない。

 

「へっへーん、この魔理沙様に追いつける奴なんてそうそう居ないぜ!ってあれ?いつの間にこんなモノクロの場所に来たんだ?」

 

魔理沙が不思議に思っていると、前から途轍もなく大きい霊力球を持った友弥が歩いてきた。

 

「ま、待て!待つんだ友弥!悪気は無かったんだ!!」

 

「遅いよ。初めから謝れば良いのに…」

 

「てことは許してくれるのか!?」

 

「何を仰る魔理沙さん。ーさあ、お仕置きを始めよう」

 

「待て、待つんだ!うわぁぁぁ…」

 

 

〜お仕置き中〜

 

 

友弥がスキマに入ってから十五分後、爽やかな顔をした友弥と、もはや炭と言った方が納得出来そうな魔理沙が出てきた。

 

「と、友弥。少しやり過ぎたんじゃないかしら?」

 

「食べ物の恨みは恐ろしいってことだね」

 

「くそっ、こんな事になるなら最初から弾幕ごっこにしておけば…」

 

「弾幕ごっこ?面白そうだね」

 

「ああ、とても面白いぜ!そうだ、友弥のご飯を食べちまったから代わりに弾幕ごっこを教えてやるぜ」

 

「おおー、お願いします魔理沙先生!」

 

「(先生か…良い響きだぜ)よし、早速外に行くぞ!」

 

「了解です先生!」

 

「二人とも楽しそうね…怪我しなければいいけど」

 

魔理沙と友弥は急いで外に行き、霊夢は面倒そうにそれをゆっくり追いかけるのであった。




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