ウルトラウーマンセレス   作:蒼宇宙EX

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皆さん、どうもです。蒼二・スールです!とうとう再開した創作も三作目となりました!

今度は前々から挑戦してみたかったウルトラシリーズの二次創作で、何とウルトラウーマンが主人公です!

何処までやれるか分かりませんが、頑張って書いていこうと思います!それではどうぞ!

※2023/09/26、クリストセイザ達の名前を変更しました

2023/09/28、サブタイトルの話数名を変更しました


第一晶:蒼き光

 

~Z88星雲「惑星リザシオン」~

 

それは今より数千年前、遥か彼方の銀河……Z88星雲にて存在している、数ある惑星の中で最も美しいと言われていた、惑星リザシオンで起きていた。

 

「何故だ……何故なんだ、ラーサルハ……!我らクリストセイザの戦士の中で、最も優れていた君が裏切るなんて!」

 

「そうよ、カウスト。私こそがクリストセイザ最強の戦士。故に……この宇宙全ての正義は、私が決める。あの伝説の戦士「ウルトラマン」達の様に!」

 

リザシオンには、宇宙全体の善と悪のバランスを保つ事を使命とした、人型結晶生命体たる種族「リザシオン星人」が、暮らしていた。そのリザシオン星人の中でも、特に優れた戦士達は「クリストセイザ」と言われ、大いなる十三の星座を象った姿になると同時に、その十三星座に輝く恒星の名を、己の名前に冠していた。

 

しかし今、そのクリストセイザ最強と呼ばれた女戦士「蛇遣座のラーサルハ」が裏切り、クリストセイザのリーダーである「射手座のカウスト」を含む、十二人のクリストセイザを除き、ほぼ全てのリザシオン星人を虐殺してしまったのだ。

 

「その為には、この惑星リザシオンと私以外の全てのリザシオン星人を、私の力に変える必要があった……それだけの事よ」

 

「残念だ……君はもう、狂ってしまっている……!シャウラ、アルゲティ!」

 

「…………!」

 

膝を地につき、全身を虹色に輝く蛇の特徴がある結晶で覆うラーサルハに見下ろされていた、弓矢と馬を模した形の銀色結晶を身に纏うカウストだったが、彼が叫ぶと同時にカウストの背後から強烈な斬撃波とオーラを纏った蹴りが襲い、ラーサルハはそれを大きく跳躍する事で避ける。

 

距離を取る事になったものの、華麗に着地したラーサルハの視線の先に居たのは、カウストに手を貸して立ち上がらせている、紫色の結晶女巨人と翡翠色の結晶巨人だった。

 

「ラーサルハ……長らく続いた俺との決闘、こんな形で終わらせたく無かったぞ……」

 

「私もよ、アルゲティ」

 

「アタシはむしろ嬉しいわ。ずっと気に入らなかったアンタを、漸く倒せる絶好のチャンスだからね!」

 

「相変わらずね、シャウラ」

 

全身に山羊めいた結晶の角を生やした翡翠色の結晶巨人「山羊座のアルゲティ」腰から蠍の様な結晶の尾を生やした紫色の結晶女巨人「蠍座のシャウラ」と短い言葉を交わしたラーサルハは、巨大な蛇のオーラを出現させながら、全身に虹色のエネルギーを迸らせる。

 

「君の中にある膨大なエネルギーは、この星に生きていた人々達を犠牲にした物……せめて、その魂だけは救わなきゃいけない……!」

 

「そんな事が、果たして貴方達に出来るのかしら。この場に三人しか居ない状態なのよ?」

 

「僕らなら……出来るさ!」

 

対するカウストは、自身の身体に銀色の輝きを取り戻すと、自身の右腕を変化させて弓と矢を形成。それを掲げると、アルゲティとシャウラを含めた自分以外のクリストセイザ達全員のエネルギーを、リザリオン各地から集束させる。

 

「流石、クリストセイザのリーダーなだけの事はあるわね、カウスト。でも残念、貴方達も此処で終わりよ……この技でね」

 

「もう君に、何も言う事は無いよ。さらばだ……ラーサルハ!」

 

「此方もよ。さようなら……スペシウム光線!」

 

そしてラーサルハが全身のエネルギーを両腕に集中。右腕が縦・左腕が横の十字に組んで放った伝説の技「スペシウム光線」と、カウストが十二人のクリストセイザ全員のエネルギーを込めて放った矢が激突。

 

強烈な閃光と衝撃が発生するのと同時に、ラーサルハやカウスト達の姿が飲み込まれていき、そのまま惑星リザシオンは限界を迎えて爆発・消滅してしまうのだった。

 

それから、時は流れて現代(いま)。我らが地球にて…………

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

「お疲れさまでした!また次回お願いします!」

 

「はーい、いつもありがとねー」

 

とある街の何の変哲も無い公園。其処では不定期でフリーマーケットが行われている。そのフリマが終わった後の片づけなどを行っている人達の手伝いをしていた、一人の女性がいた。

 

一つに束ねた黄色い髪、優し気な雰囲気の瞳、服装も黄色を基調としたシャツとスカートで、首からは銀色の装飾に黄色い宝石が埋め込まれた、菱形のネックレスを下げている容姿をした彼女の名前は「吾妻 花(あづま はな)」。

 

花は、フリマに参加していた友人の手伝いに来ていた。それが無事に終わった為、ついでにフリマその物の後片づけも手伝い、それも終わったので友人に挨拶をして帰ろうとしている所だ。

 

「今日もフリマ、大盛況で良かったなぁ……」

 

「そこの可愛いお嬢さん。少し良いかしら?」

 

「はい……?」

 

そんな普段と変わらぬ帰り道での出来事だった。突如として、横から声を掛けられた花はその方向へと顔を向ける。そこに居たのは、占い師と聞いて思い浮かぶ様な服装をした、何処かミステリアスな雰囲気を放つ女性であった。

 

「貴女、とっても珍しい運命をしているわ。私と、お話しない?」

 

「えっと……宗教の勧誘とかなら、お断りします」

 

「そういうのじゃないわよ。本当に、お話がしたいだけ……聞いておいた方が良いわよ?」

 

「じゃあ、少しだけ……」

 

女性の言葉に不思議と乗せられてしまったのか、花は向かい側にある椅子へと座る。そして占い師めいた女性は、花が見せた右手を握って呟く。

 

「ふーん……なるほど……思った通りね」

 

「どういう事ですか……?」

 

「あんまり深くは言えないわ。でも貴女、これから色々と面白くなるわよ」

 

「は、はあ……」

 

目の前にいる女性の言葉の意味は殆ど分からなかった花だが、これからの生活が面白くなると言われたのは悪くない気分だった。その気持ちが消えない内に帰ろうと、彼女は椅子から立ち上がる。短い時間のやり取りだったのに、既に空は暗くなっていた。

 

「もう夜になってる。そんなに話し込んでませんよね……あれ?」

 

花が振り返ると、もう占い師めいた女性の姿は何処にも見当たらなかった。不思議に思いながらも、今度こそ花は帰宅する為の道に戻ろうとした時だった。

 

『クォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンッ!!!』

 

「な、何が起きて……うそ、怪獣!?」

 

突如として地鳴りが起きると、街中に巨大な赤い鉱石の柱が幾つも発生する。その鉱石が重なり合うのと同時に砕け散ると、中から現れたのはゴツゴツとした黒い岩石と赤い鉱石で出来た身体・関節などから吹き出し全身を覆う羊毛めいた炎・頭部から生えた渦を巻く二本の角とマゼンタに輝く瞳が特徴的な怪獣「結晶獣(クォーツモンスター)ラエンム」だ。

 

「あんなのが、本当にいるなんて……」

 

『クォオオオオオオオオオオオオオオオオッ!』

 

ラエンムが出現した事に驚くばかりで、身動きが取れなくなってしまった花。そんな彼女の視線の先で、ラエンムは暴れて街を破壊し始める。頭部の角を鋭く伸ばして槍の様に変形させて建物を貫き、全身の炎で周囲の物を次々と焼き尽くしていく。

 

「このままじゃ皆が……誰か助けて……!」

 

そんな光景を遠くから見ている花には、悲痛な声で誰かに助けを求める事しか出来なかった……

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

「あらあら。遂に復活しちゃったのね、あの子達」

 

「…………」

 

「でも貴女なら大丈夫よ。何故なら貴女は……」

 

「ウルトラマン」

 

場所は変わって街から遠く離れた廃ビルの屋上。そこには先ほど花に不思議な事を告げた占い師風の女性と、もう一人の女性がいた。

 

青掛かった長い髪・青色に淡く輝く鋭い瞳・深い青色のモッズコートに丈の短いタンクトップ・スリットの入ったタイトスカートにタイツと青と黒のスポーツシューズ、そして腰に差した青い結晶の様な物が埋め込まれた短剣が特徴的な容姿だった。

 

「その通りよ。貴女は正義の味方(ウルトラマン)。女性だから正確にはウルトラウーマンだけどね」

 

「何でも良い……私は、あの怪獣を倒す……シリカの言う通りに」

 

「ええ、お願いするわね。私のセレス」

 

ベールを取り、編み込んだ銀髪と虹色に輝く蛇の様な瞳を見せた、占い師風の女性……シリカと呼ばれた彼女と短い会話を交わした女性……セレスは、深く呼吸を整えると腰に差した短剣「アズーラエッジ」を鞘から引き抜き、天へと掲げる。

 

その瞬間、アズーラエッジから青い閃光が迸り、セレスを包み込んでいく。そして青色の光の球体が生まれると、勢いよくラエンムが暴れている街の方へと飛翔していく。

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

 

『クォオオオオオオオオオオオオオオオオン……!?』

 

「今度は何……!?」

 

ーセアッ……!

 

何とか被害が及んでいない場所まで逃げてきたものの、結局は暴れ回って街を破壊していくラエンムを見ている事しか出来なかった花。

 

そんな彼女の視界を突如として青い光が覆い尽くしたかと思えば、強烈な衝撃波が発生してラエンムを吹き飛ばす。

 

青い光が収まると、そこにいたのは全身を研ぎ澄まされた青色の結晶めいた装甲に覆われ、その身体を水色の光を放つエネルギーラインが走り、胸部にはエネルギーラインが集まって一際強く輝く五角形の(コア)を持つ、鋭い光を灯した瞳のある頭部の後ろから過剰に溢れたエネルギーが、長い髪の様に揺らめいている女巨人(ウルトラウーマン)となったセレスだった。

 

「あれが私達を助けてくれるの……?」

 

『クォオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!』

 

ーセアアアァ…………!

 

街の残骸に埋もれていたラエンムが立ち上がり、青色の女巨人「ウルトラウーマンセレス」へと突撃していくのと同時に、彼女も勢い良く駆け出してラエンムと真正面から激突する。

 

組み合って数秒ほどで互いに距離を取ると、ラエンムは角をしならせ鞭の様に変形させながら長く伸ばし、それを何度も女巨人へ向けて振り回し、叩きつけようとする。

 

そんなラエンムの攻撃を最低限の動きで避けていくセレスは、左腕に光の様なエネルギーを集めると鋭い結晶の長剣を腕に纏う形で生成。横へのステップでラエンムの角を回避するのと同時に、手刀を放つ要領で剣と化した左腕を勢いよく振り下ろす。

 

『クォオオオオオオオオオオンッ!?』

 

―ディディ・エーラ……!

 

「す、凄い……あんなに恐ろしい怪獣と、互角以上に戦えるなんて……!」

 

セレスが生成した結晶剣による斬撃「ディディ・エーラ」は、ラエンムの角を二本とも一刀両断した。それにより発生した強烈なダメージに、ラエンムは思わず苦悶の咆哮を放つ。その様子に花は、既に幾らかの安心感を得ていた。

 

―カル・セード……!

 

『クォオアアアアアアアアアアアアアアアアッ!?』

 

間髪入れずにセレスは右腕にエネルギーを集め、形や大きさがバラバラな青い結晶を生成しながら拳を握ると、それを勢い良く突き出す。すると、その結晶達が組み合わさった塊の様な弾丸「カル・セード」が発射され、ラエンムに直撃すると同時に爆発。ラエンムの全身に罅割れが起き、更なる苦悶の咆哮をあげさせる。

 

―セアアアアアアアァ……!タザニウムシュート!

 

『クォオッ………………!?』

 

左腕を元に戻したセレスは、両方の拳を合わせる様に胸の核の前で構え、一際強く全身を流れる光のエネルギーラインと核を輝かせると、両拳の間に無数の結晶を次々と生み出し集めていく。

 

充分な量の結晶を生み出すと、拳を開いて大きな円を描く様に結晶を伴った両腕を動かし、水平に広げた形になればその両腕腕をまるで刀を納刀する様に重ね合わせる。

 

そして、重ね合わせた左腕を縦に右腕を横にした十字を形作った瞬間、セレスの叫びと共に無数の結晶が必殺の青い光線「タザニウムシュート」となって発射される。

 

そのままタザニウムシュートの直撃を受けたラエンムは、抵抗する暇もなく短い断末魔と共に青い光の奔流に飲み込まれ、木端微塵に砕け散っていった。

 

セレスが構えを解き、ラエンムが物言わぬ結晶の欠片になるのと同時に、破壊され燃えていた街の全てが赤い光と共に元通りになっていき、それを見届けたセレスは再び青い光の球体となって勢い良く夜空の彼方へと飛翔して行く。

 

「皆……助かったんだ……良かっ……た……」

 

その一部始終を見ていた花も、完全に安心する事が出来た反動なのか、無意識に張り詰め過ぎていた緊張の糸が切れ、精神的な負荷から気絶する様に倒れ伏す。

 

そんな彼女が首から常に下げていたネックレスが、セレスの物に近い黄金の光を人知れず強く放っていた様子を見つめながら、近くに再び何処からともなくシリカが姿を現す。

 

「偽りの翼では太陽に近づけず。怪獣を宿す身に真の善なる力は宿らず。闘争がある限り平和は訪れず。未熟な若獅子は壁を打ち砕けず。故に世界は何時だって完全なる正義だけを求める……貴女にも早く会いたいわね、ルギエ?」

 

その場でクルクルと踊る様に、意味深な言葉を呟きながら、シリカは妖しげな笑みを浮かべるのだった。

 

 

これは、正義とは何かを問う者・答えを求める者達による、戦いの物語の始まりである……




花「次回。ウルトラウーマンセレス」

『邂逅する者達』

セレス「その胸に正義は宿ってる?」
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