~午前1時の町田駅~
海翔が何かをまとめていた。
「パンタグラフをシングルアームにしてみて走らせたときの報告書をまとめないと。」
「なにを書いているのかしら?」
霊夢が聞いてきた。
「パンタグラフを試験的にシングルアームにしたからその報告書をまとめているところだよ。」
「ふーん。で、どうだったの?」
霊夢が楽しそうに聞いた。
海翔は楽しそうな顔で答えた。
「軽量化ができそうだし、6基積む予定にしたんだ。」
霊夢は呆れた顔で答えた。
「そんなに使うかしら。」
しかし、海翔は真剣な表情で言った。
「運用で使うのに4基、競技で6基使うんだよ。」
「競技用にって…。」
「海翔は無駄に負けず嫌いだからな。」
修斗が面白そうに言うが、海翔は何も言わずに走って201系に乗りどこかへ言った。机の上に報告書がないのを見ると、提出しに行ったのだろう。
「あ、俺あいつがいないと帰れないや。」
「それは困ったわねぇ。」
実は今町田駅にいるのは、いまだに仕事服の霊夢と、あたふたしている修斗の二人っきり。華仙と魔理沙は、京葉線の下見に行っているのだ。
「仕方ないわ。私が送ってあげるわ。」
「やったー。」
修斗たちは、始発仕業ではないが、大切な仕事があるので帰らなければならなかった。
一方、海翔は……JR東日本の京葉線車両センターに呼ばれていた。
海翔は上司の人と話をしていたところだった。
「つまり、やめてもらうと。」
「いや、そうではない。ただちょっと、お前さんの両親の都合で東日本を離れることになっただけだ。」
海翔はJR西日本に親の都合で一旦来いということらしい。しかも直ぐに。
「分かりました。じゃあ、最後に全開ダウンヒルをしてもいいですか?」
「ああ、いいとも。」
海翔はダウンヒルのためにシングルアームにした201系をスタート地点に走らせた。
~蘇我駅内~
「お、なんか来たぜ。」
魔理沙がホームに乗り出すと。霊夢の205系が入ってきた。
華仙はなんで霊夢の車両が入ってきたのかと驚いていた。
そして霊夢と修斗が乗務員扉から出てきた。修斗は平然としていた。
「おい、海翔を見てないか?」
「いきなりどうしたんだぜ?」
「海翔が回線をつなげて来て蘇我駅で待っていると言ってきたから飛ばしてきたんだが。」
「来てないわよ。」
華仙が答えた。
[間もなく電車が参りますご注意ください。]
アナウンスとともに、201系が入ってきた。
「遅れてすまなかった。上司に呼ばれてたので。」
「で、何の用?」
海翔が遅れた言い訳と、何しに呼んだかを答えた。
「俺と京葉線変速バトルで勝負しろ!」
「何言ってるのよ。」
「ほう、逃げるのか?」
「いいわ、やってあげるわ。」
「じゃあ、華仙がカウントを。」
「わかったわ。」
華仙がカウントを言う位置に着き、霊夢たちは乗務員室に入った。
魔理沙も自分の車両に修斗を入れた。華仙が乗ったら追いかけるつもりだからだ。
「カウント行くわよ。5秒前、4、3、2、1、GO!」
2列車が蘇我駅を出たが、霊夢がノッチを5段に入れ、いきなり飛ばしたが、海翔はいつも通り、4段に入れ霊夢の走りを観察していた。
華仙が魔理沙の列車に乗り込むと、霊夢たちを追いかけた。
霊夢たちは稲毛海岸を高速で通過した。
霊夢はマスコン操作で軽いブレーキで曲がるが、海翔はノッチを緩めず、お得意のドリフトで追いかける。
川を渡り、2面4線の駅である海浜幕張駅を通過、ここは二人ともノッチを緩めなかった。
通過後、また川を渡った、そして、右に大きな車庫が見えてきた、また川を渡り、新習志野を通過した。
同時刻、魔理沙たちはようやく海浜幕張を通過した。
「どうやったらあんなに速く走れるんだ?」
1時間たった。二人は西国分寺手前のトンネル内のポイントに入った。単線区間であるため、先行している霊夢が先に入り、海翔が後を追って、最後に魔理沙が入った。
~立川駅内~
「ふぁーあ。何か面白いことないかな。」
「バトルなんてやるやつは居ないよ。」
[まもなく、競技列車が通過します。]
「え!?」
「やったー。面白そう。」
「対戦車両は?」
その時、二人の前を、205系と201系が通過した。
興奮した二人はそれを見た後、魔理沙の車両を見てさらに舞い上がったとか。
次回、VS霊夢 関西へ