皇帝から三冠を奪ってみる   作:光らないタイプのモルモット

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今なら誰も見てないやろ、バレへんバレへん。
エタってないです。ただ書いてないし書くのが遅いだけ。それの方が悪い気がするぅ。ギリ年内だから許して……。

アニメ良かった。何回泣いたことか。ウマ娘のアニメはすーぐ泣かせにくるのよくない、もっとやれ。opの涙みだ皆〜のとこのドゥラちゃん好き。ところでルービックキューブってどうやって5面揃えるんですか……?
映画も楽しみ。タキカフェ出るのよき。ポッケにはいつも育成でお世話になっております。

好き勝手書いた結果なんか長くなった。書けば書くほどクオリティ落ちてく気がするんだよね……落ちる程のクオリティがない?それはそう。内容はいつも通りペラペラなんで深く考えず読むのじゃ……。設定はスルーしてもろて……。


怪奇!宙を舞うトレーナー!

 

 初日からわちゃわちゃと楽しそうでしたが、なんちゃってとはいえ夏合宿。トレーニングが本命です。

 

 

 寝起きもなんやかんやあり、とりあえず朝食を終えて説明タイム。

 

「今日からトレーニングするわけだが。まず、場所は近くのグラウンドだ。ずっと貸切にする訳にもいかないから、二箇所を交互に使える様申請してある。土日は休みだ」

 

 ちょっと設定解説。この作品では、広々と使えるグラウンドが地域施設として存在する。芝か砂かは場所によって変わるが、平日は前日までに使用申請をすれば誰でも貸切ができ、野良レースが開かれることもある。休日は幼いウマ娘達が所属するクラブなどが使用している事が多く、また企業などのレクリエーションに使われる事もある。誰も申請をしていない場合は自由に使用出来るため、公園感覚で使われる事も多い。柵やゲートなどは設置と片付けが必要。なお、今回かなりの期間の申請が通ったのは二冠ウマ娘であるシービーがいた事が大きい。

 

「二箇所だと、距離ありますよね?」

 

「そうだな。電車を使う程でもないし走ってもらうが、ウォーミングアップと思え。俺は疲れたらシービーに背負って貰う」

 

「役得だね」

 

「それはどっちがだ……? まぁいい。流石にトレセンと違ってそこまで芝の状態が良いわけじゃないが、むしろそっちの方が効果的だろ。そして、当然領域を体験するために一緒に参加するやつが居る訳だが……詳しい事は着いてからだな」

 

「もったいぶりますね」

 

「説明がムズいんだよ……百聞は一見にしかず、だ。きっと驚くだろうな」

 

「いつものトレーニングはどうするんですか?」

 

「様子を見ながらだが、普通にやるぞ。領域関連が増えるだけだ。学校が無い分時間が取れるからな」

 

「授業はなくても課題があるんですけど」

 

「土日は休みだから何とかしろ」

 

「うげ、仕方ないですね……それで、今からですか?」

 

「そうだな。その前に隣の家に寄るぞ」

 

「なんで?」

 

 

 ピンポーン、ガチャ。

 

「やっほー、おはようカフェ」

 

「おはようございます、徳井くん。後ろの方は、ミスターシービーさんと、担当の……?」

 

「俺の担当のモブ娘ABCだ」

 

「その紹介の仕方やめてくれない? 私はエートコナシよ。トレーナーこんな小さい子に手を出してたの?」

 

「ビミョーケッカです。ミケって呼んでね。可愛いですね」

 

「カナシーサダメです〜」

 

「アタシは必要ないかな? ミスターシービーだよ、よろしくね」

 

「マンハッタンカフェ、です。よろしくお願いします」

 

 ロリカフェとか可愛いに決まってるよなぁ? そして明確な年齢はぼかすことによって上手く時空が歪むことを祈る。年代的に無理? 無理かぁ、そっかぁ……。

 

「トレーナーよりしっかりしてますね」

 

「俺をディスる必要なかったよな? まぁいい。よしカフェ、一緒に行くぞ」

 

「え……まさかこの子が領域使えるんですか?」

 

「流石に違う。準備はしてるよな?」

 

「大丈夫です」

 

「うし、今日は近い方だから少し歩くだけだな。せっかくだからカフェと仲良くしろよ」

 

「言われなくても。カフェちゃんって呼んでいい? このバカに何もされてない?」

 

 何もされてない訳ないんだよなぁ。

 

「一言目それは違くない?」

 

「徳井くんは良い人です。何もされてません……トレーニングを見てくれました」

 

「あ、やっぱり? カフェちゃん結構走れるよね?」

 

「多分……人並みよりは。ずっと、見てもらってたので」

 

「入学直後のABCより走れるんじゃないか? 流石に本格化前で身長もこれからだしきついか? まぁ、このままいけば普通にトレセンの推薦貰えるぞ」

 

「まじかぁ……トレーナーと小さい頃から一緒だとそうなるんだ……すごいねカフェちゃん」

 

「ちなみにバ場距離問わず走れるぞ。元々の適性がステイヤー寄りだし、流石にダートと短距離は劣るが」

 

 うーん魔改造。前例があったから適性に詳しかったんですねぇ。

 

「改造済み……カフェちゃん大丈夫だった? 辛くなかった?」

 

「全然大丈夫です。それに、目標があるので」

 

「正直ちょっと好奇心が抑えきれなかったところはある。幼いからか成長も早かったし」

 

「徳井くんが楽しそうでしたし、私も楽しんでたから問題ありません」

 

「意外と強かなのね……そうじゃないとこれの相手は出来ないか」

 

「これとか言うなよ。お前らと違ってカフェは純粋な良い子なんだぞ、悪影響受けたらどうする」

 

 悪影響の塊がなんか言いおる。

 

「トレーナーと関わってる時点で今更でしょ」

 

「どういう意味だ」

 

「バカがうつるわ」

 

「トレーナーになれてる時点で天才ですぅ」

 

「天才は自称なんてしなくても分かるものよ」

 

「それっぽいこと言いやがって……」

 

 たとえ天才でも自称したら自称天才になるんだよなぁ。

 

「なんでこんな可愛い子を連れていくんですか? トレーニングに関係あります?」

 

 後ろからカフェをムギュっと抱きしめながら言うB。カフェの顔を見ろ、めちゃくちゃ迷惑そうな、かといって言い出しにくくて無になってる表情だ。Bより可愛がりそうなCは荷物持ちしてる分控えめにトレーナーにくっついてますね……。

 

「あるにはあるけどないと言えばないな」

 

「いやどっちですか」

 

「どうせすぐ着く、そこで説明するから待ってろ」

 

「随分溜めますね。これでなんとも言えない反応しか出なかったら恥ずかしいですよ」

 

「君とは違うのだよ君とは」

 

「ケンカ売ってます?」

 

「おやおや、自覚があるので?」

 

「はー? これまで勝ったことないのにケンカ売るバカなんていないと思って確認したんですけど? あ、そういえば底抜けにバカでしたね、すいません」

 

「負けてないが? 身体能力任せのゴリラ戦法はノーカンだが? これだから野生は」

 

「こんなか弱い乙女がゴリラな訳ないでしょっ」

 

「この力っ、やはりゴリラかっ」

 

「…………仲良いですね」

 

「やっぱりそう見える? いつもじゃれ合ってるんだけど、よく飽きないよね」

 

 そっと避難を完了していたカフェ、やはり天才か? 周りの風景を見回しながら歩いていたCBとゆったり話す。

 

「私には、いつも優しいので……」

 

「そうなんだ? やっぱり小さい子の方が可愛がるのかな」

 

「どうでしょう……気を許してるからこそ、遠慮なく言えるんだと思いますが」

 

「そうかな? アタシは、キミは随分気に入られてると思ったよ」

 

「そうだと嬉しいですね」

 

「それに、トレーナーの布団で寝たことあるでしょ?」

 

「……どうして、そう思いましたか……?」

 

「半分は勘だけどね。若干の匂いと、布団が1人用にしては少し大きかったから隣の家なら有り得るかなって。トレーナーの両親も寛容だしね。何か事情でもあるの?」

 

「少し。家庭の事情、です」

 

「そっか。先輩からいい事教えてあげる。甘えてもいい相手には存分に甘えた方がいいと思うよ。こういう風に、ねっ」

 

 突然の衝撃にふらつくトレーナー。ここで倒れないあたり小さい癖に身体能力高いんだよね。

 

「うおっ、なんだシービー、邪魔するなよ。今こいつに身の程を分からせてるんだから」

 

「負けそうな分際で何か言ってますね」

 

「今までのは接待プレイに決まってるだろ」

 

 なお指相撲である。歩きながらやるの器用だね。3勝した方が勝ちで現在トレーナー2連敗。諦めろ、お前は負けるんや。

 

 傍から見た場合、ウマ娘をおんぶしながら別の子と手を繋ぎ、なおかつ小さい子まで侍らせている。トレーナーバッジがなければ即通報だったぜ……。バッジあっても通報では? 

 

 

「着いたな」

 

 広いし綺麗な芝ですね。きっとシービーがくる初日だからと気合入れて整備されたんでしょうねぇ。

 

「思ったより近かったですね。それで、説明してくれますよね?」

 

「焦るな、と言いたいがもういいか。トレーニング相手を紹介しまーす。こちらです」

 

 じゃーん、と何も無い場所に手を広げる。

 

「……バカにしてます?」

 

「やっぱ見えてないよな。カフェ、紹介頼む」

 

「はい。私のお友達、です。徳井くんからはSS、って呼ばれてます」

 

「静かな姉妹、サイレントシスターの略だな。ほんとはイマジナリーフレンドでIFとかファンタジーファミリーでFFとか考えたんだが、選り好みしやがった。UMAと書いてウマとかありだと思ったんだがな」

 

 なおこのUMAはウマ娘メイビーアブノーマルという適当英語によるもの。たぶん異常なウマ娘とか不名誉過ぎる名前全力で拒否するだろ普通。

 

「……誰もいないわよね?」

 

「名前の由来とか言われても、その相手が見えないんですけど……」

 

「うす〜く、見える……ような〜?」

 

「お、Cは素質あるな。それに比べてABはダメダメだなぁ」

 

 CBはアホが指した辺りをうろうろしたり触ってみたりしてますねぇ……怖いもの無しか? 

 

「んじゃ、分かりやすくするから見てろよ」

 

 ひょいっ、と虚空におんぶされる格好に。つまり浮いている。知らない人が見たら凄い手品だねそれは。

 

「…………は? いやいやいや、え?」

 

「……色々言いたい事はありますが、きっとそこにいるんですよね。そんな変な格好になってまで手品なんてしないでしょうし」

 

「よーく見ろ、見えてこないか? そこにいると思えば見えるはずだ」

 

 霊的なやつって精神論でなんとかなる事だっけ? いやウマ娘って不思議生物だし有り得るのか? 

 

「まだぼんやりとですが〜」

 

「あ、分かったかも」

 

「いいぞ、カナとシービーは早かったな。ほら、ABもさっさとしろ。あ、こら、動くなSS。てめ、見られて恥ずかしいなんて感情ないだろ、嘘つくな。どうせ羞恥心なんて欠落してんだろうが、あぶねぇ!」

 

 しがみつく様な姿勢で暴れ回る。それを空中でやるのはもう異様な光景なんよ。驚きより不気味が先にくる動きなんだわ。

 

「私全然分かんないんだけど、ミケは?」

 

「んー、分かるような分からないような……さっきよりは分かりそうなんだけど、トレーナーの動きが面白くて集中出来ないよね。ちょっと動かないでくれませんー?」

 

「俺じゃねぇよこいつに言え。大人しくしろって、こんにゃろ、そっちがその気なら考えがあるからな」

 

 抱き締めるようにしてしがみつき、片腕をフリーにして上の方に。推定耳だろう位置でそーっとこしょこしょっと。それセクハラになるんじゃない? 霊的存在に法律適用されない? 

 

「いいのか? 俺にはこのゴッドハンドがあるんだぞ? 分かったら力を抜け?」

 

「……お友達も、久しぶりに遊べてはしゃいでるんだと思います。なので、その、少しは付き合ってあげても」

 

「こ〜しょこしょこしょこしょっ! あ、あぶねぐぎゅぅ。いてぇ。あ、カフェなんか言った?」

 

 暴れ回る頭にぶつけた鼻をさすりながら聞き返すアホ。その無駄に整った鼻は曲がらなかったか、丈夫なやつめ。

 

「なんでもないです。楽しそうですね」

 

「いや遊んでないし本題別にあるんだけどな。AB、まだ分かんないか?」

 

「気配はなんとなく、でも見えないわ」

 

「似たような感じですね。いる、とは思うんですけど」

 

「とりあえずはそれでいい。これで幽霊なんてありえない! なんて強情だったら悩んでたところだ」

 

「目の前であれだけ変な動きされたら誰でも信じるしかないと思いますよ」

 

「だってよSS」

 

「お前じゃい」

 

 いっつもコントしてんなこいつら。楽しそうでなによりです。

 

「まぁいい。改めて、ここにいるのが領域が使えるウマ娘のSSくんだ。拍手〜」

 

「わー」

 

「さて。トレーニングの内容だが……どうしようか」

 

 空中にだらーんと垂れながら話す。もうそこが定位置になるんですね。CBが微妙な顔してますけど大丈夫そ? 

 

「考えてなかったの?」

 

「いや、こいつ……SSが領域使えるのは聞いてたんだが、別に見た事はないしな……体験させようにも、AとBは俺のサポートなしじゃ見えないだろ? 今日はいつも通りのトレーニングにして、後の時間はどうにかして見えないか試行錯誤するか……?」

 

「アタシに良い考えがあるよ」

 

「ほう、言ってみろ」

 

「この状態のままレースすればいいんじゃない?」

 

「…………あり、か? SS的にはどうだ? …………そんくらいなら別にいいぞ。よし、オッケーだ。その代わり夏合宿の間はカフェも一緒に泊まるし、SSの毛繕い、もとい手入れすることが条件だとさ」

 

「……聞いて、ない……」ポカポカ

 

「カフェがとうとう一緒に寝たくないなんて……子どもの成長は早いな、俺は悲しいよ」

 

「そういう訳じゃないです。お友達が勝手に言うから……」

 

「久しぶりに一緒に風呂も入るか」

 

「「それはダメでしょ」」

 

「ぴえん。世の中の父親の気持ちが分かったぜ」

 

「可哀想なトレーナー。代わりにアタシが入ってあげる」

 

「いやそれはアウトだろ」

 

「は? 何でアタシはダメなの?」

 

「こわいめう。カナー助けてー」

 

「じゃあ私と入りましょうね〜」

 

「お前もだったか!」

 

 早く話進めてもらっていい? 終わんないんだわ。

 

「ピキーン! 早く話を進めろという電波を受信したから進めるか」

 

「なにそれこわい。まぁそうですね。何でしたっけ?」

 

「この状態、つまり俺が背負われた状態で模擬レースしてSSに領域展開、じゃない、領域使ってもらって体験しようってことだ」

 

「……それって大丈夫なんですか? 主にトレーナーの安全面で」

 

「たぶん大丈夫だろ。死ぬ気でしがみつくし、最悪受け身取れば死なん」

 

 トレーナーに根性論採用されるの笑う。保険は適用されますか……? 

 

「それは大丈夫じゃないと思うんですけど……」

 

「あー、じゃあとりあえずストレッチとか準備運動をしてもらう。その間に俺はこの状態でどこまでのスピードなら問題ないか試す。レースが出来そうならそれでいいし、最悪領域の条件さえ満たせればいいからな。こいつと話しながら考える」

 

「了解です」

 

「て訳で全員いつも通りしっかり準備しとけよー。カフェは……どうする? 暇だよな?」

 

「お手伝いします。それに、見てるだけでも面白いので」

 

 そうだね、面白い生物だね。頭バグってるもんね。

 

「そうか? ならいいが……遊びたくなったら言えよ?」

 

「はい」

 

「ちょっと、カフェちゃんにだけ甘くないですか? 私達にも分けてくれていいと思うんですけどー」

 

「知らん! わがまま言うな!」

 

「「ぶーぶー」」

 

「年下のカフェの方が大人っぽいぞ! 見習え!」

 

 一番子どもっぽい奴に言われたくないねぇ。

 

「まぁいい、俺達も動くか。SS号、発進!」

 

 ウマ耳を持ち前に引っ張る。バカだろこいつ、あえて怒られたいドMか? これには一行もドン引き。

 

 案の定暴走超特急になったSS号により最恐一人用ジェットコースターが始まった。あああぁぁぁ……と小さくなっていく悲鳴……絶叫? 

 

「うわ、幼い子どもならともかく、トレーナーがやっていい事じゃないわよ」

 

「いや、もしかしたら霊的には私達と感じ方が違うのかも……」

 

 無言で首を横に振るロリカフェ。判決はギルティです。

 

「お友達も、悪ふざけしてるだけとは思いますが……」

 

「それにしても速いね。たぶんアタシより」

 

「……私の目標です」

 

「いいね。トレーナーが好きそうな難題だね」

 

「お兄さんといると、お友達も速くなってる気がします……」

 

「あぁ、トレーナーバカだから。相手は強ければ強い程いいと思ってそうだし、カフェちゃんの気のせいじゃないね……」

 

「でも、いつか、必ず追い抜きます……」

 

「あははっ、アタシ達も負けてられないね」

 

 口調は軽い癖に闘志隠せてませんよ? あなたはついでですよね……? 真っ先に使えるようになりそうですねぇ。

 

「……見てるだけでも勝てる気しないんだけど……あれ相手に領域使われるの? そんなの無くても普通に追いつけない気がするよね」

 

「勝ち負けじゃなくて、領域の体験と使うための感覚を知るためよ。割り切りましょ」

 

「でもこれで負けたらさ、しがみついてるだけのトレーナーに『俺より遅い』みたいに煽られそうじゃない?」

 

「あー、有り得るわね……アレで頭良いの腹立ってくるわね、バカの癖に」

 

「同感〜。速くなってるのは実感出来てるし、能力は確かなんだよね、バカなだけで」

 

 そうだね、バカだね。なんでいつまで経っても煽りを止めないんだろうね。年相応より子どもっぽい理由はなくもないけど、煽りカスに育てた覚えはないんだよね……不思議だね。

 

 

 明らかに本題を忘れてジェットコースター()を楽しんだトレーナーがようやく戻ってきた時。既に全員準備万端、すぐにでも走れる状態で待っていた……。

 

「申し開きはありますか?」

 

「あー……ウマ娘の速度で流れる景色って凄いなって思ったな。あとコーナー曲がる時の内ラチ怖いな」

 

「ふーん」

 

 むむ、シービーがどこか不機嫌そうですね。これはどういう感情だと思いますか、専門家の解説風地の文さん。

 はい。えー、これはですね、いつかやろうと思っていた、同じ視点、景色を共有したかった、なんなら明日やる気だったのに、そういった思いからくる嫉妬や怒りが混じった感情ですね。こういった表情の女の子からしか得られない栄養素もありますので、一概に笑顔が最高と断言することは出来ず、またハイライトは消えてこそ活きる、という説も存在し、もう少し悲しみや失望が混ざってくると私の性癖に刺さるのですが

 はいありがとうございましたー。二度とこちらに呼ぶ事はございませーん。

 

「んんっ、ま、まぁ、俺を背負ったままでも問題なくスピード出せることも分かったし、早速やってみるか、模擬レース」

 

「はぁ、そうですね。領域の条件とかは大丈夫なんですか?」

 

「いけるらしい。効果を減らす代わりに条件を緩くすれば簡単、だと。まぁ感覚を体験するだけなら効果は重要じゃないからな」

 

「それもしかしなくても凄い技術なんじゃ……? カフェちゃんのお友達って何者……?」

 

 心做しかカフェが誇らしそうな顔をしている気がする……可愛いなぁ。

 

「逃げでやるから追い抜かれなきゃいいだけだって」

 

「……へぇ? それって、追い抜いてもいいってことだよね?」

 

「なんでそうなった……てかシービーは追込だから位置的に無理だろ」

 

「アタシの方が遅いって言いたいんだ?」

 

「話聞いてた? 領域を体験する為だからな? せめて怪我しないように無理はするなよ?」

 

「分かってる」

 

 分かってない(確信)。掛かってますねこれは。

 

「まぁいいか……コースは一周するだけ、大体2000m弱だな。分かりやすく最終直線で使うらしいから、集中しとけ。あと、CBがこんなんなってるからABCは全力で追い縋れ、離されすぎるなよ?」

 

「最初からそのつもりよ」

 

「努力はします」

 

「スタートの合図は、カフェにやってもらうか。ほら並べ〜」

 

 ゲートは設置してないので、引いたスタートラインにある程度の間隔をとって並ぶ。内からABCCBSSの順。ただのアルファベットの羅列ぅ。

 

「では……3、2、1、スタート」

 

 合図を任されたカフェが、ブンッと目印の旗を振り下ろした瞬間一斉に走り出す。

 

 

 ABCの中だと、やはり脚質が逃げのCが最も良い反応。CBは追込ではあるものの、気質の問題でありゲートやスタートが苦手な訳ではなく、経験か集中力の差かCよりも良いスタートだった。が、それよりも速かったのがトレーナー……ではなくSS。逃げで走るのが納得のいく好スタート。

 

 さて、特にレース描写なんてする気もないし出来ない訳ですが。当然並びは先頭から順に、SSCBCABと能力と脚質通り。少人数かつ能力に差があることもあり、これといった展開もなく進みますね。

 

 おおよそ半分が過ぎ、好戦的だったシービーも残っていた冷静な部分で少なくとも最終直線までは抜けないな、と落ち着き。トレーナーは自分がレースしてる気分になりつつ、後ろを見る余裕まではないが普通に楽しみ。ABCは離され過ぎないよう必死に走っております。これ1番楽しんでるのトレーナーじゃん。SS? 遊び感覚で走ってますよ。CBがシニア級だったらね、良い勝負だったんだろうけどね。1人背負ってるけどデバフどころか実質バフみたいなとこあるし……領域だけ忘れない様に、くらいの気楽さよ。

 

 そろそろ領域なんですけど……各々のイメージに任せるとか……ダメ? スキップボタン押したりとか……ないか。表現の仕方わかんないッピ……許して欲しいのだ。

 

 

 

 そろそろかな、と最終コーナーを抜けて身構える。ここまでの走りで、トレーナーがSSと呼んでいる彼女が強いことは分かった。レース中だからか気持ちの昂りからか、軽くぼやけているくらいで普通に姿も見える。トレーナーを背負って走っているのは、少し羨ましいが後でアタシもやればいい。きっと領域と呼ばれる技術も使えるのだろう。いつでも来い、と思っていると。

 

 世界が、一瞬で塗り替えられた。

 

 何も無い荒野のような場所。さっきまで走っていた芝とは違う、凹凸の多い自然のままの乾いた大地。何か起こると構えていても、急激な変化に対する対応で少し速度が落ちる。前を見ると、当然の様に走り抜け、むしろ加速している姿が見えた。これはずるい、と笑うしかなかった。ただ、一瞬だけこちらを向いた顔が、これで終わり? と問いかけているようで。そんな顔を見せられたら。

 

「あんまり、舐めないでほしいなっ!!」

 

 芝もダートも走れる様にトレーニングしてるんだから、地面が変わったところで無視出来る。思い切り踏みしめれば芝も土も砂も関係ないよねっ! 

 

 気づいた時にはもう領域は終わっていて、ゴールは過ぎていた。結局追い抜けなかったが、かなり楽しい一時で。あ、と領域の感覚を覚えるのを忘れてた、と思い出したから。

 

「もう1回しない?」

 

 

 

「やんねーよバカ」

 

 戦闘狂か何かでいらっしゃいますか? やはりウマ娘は戦闘民族であり先頭民族……勝つまで諦めない子が多い訳だ。

 

「領域について何か掴めたか?」

 

 ヘトヘトになって倒れ込むABCに労いの言葉すらなく話を始める姿は、人の心が存在しているとは到底思えませんね。

 

「忘れてた」

 

「おい」

 

「はぁっ、はぁっ……ちょっ、まっ……」

 

「情けないな」

 

 まだデビュー前の能力でよく頑張ったと思いますけどね。おんぶされてるだけの奴とは消耗が違うのだよ。ゆっくり休め。

 

「ABCの回復待ちの間に、何か分かったこと、感想でも聞いとくか。俺には風景が変わったくらいだったが、どうだ?」

 

「ずるいね、すごく。足場が変わるのはレース中に急に起きたらどうしても失速するだろうし、今からスパートって時に起きたらかなりキツいと思うよ。2回目以降なら、まだなんとかなるかな……? ってぐらい。そこに意識割かないといけないってだけで結構面倒だね」

 

「お、かなりの高評価というか領域が強いことが分かった感じか。ちなみに今回は分かりやすく簡易版で使ってくれたが、本来の性能は終盤のコーナーでさっき以上の荒廃具合かつ、狙った相手を銃で撃つ、らしいぞ。もちろんイメージ上ではあるが」

 

「……最強じゃない?」

 

「強い。SSの領域は全体への影響と相手へのデバフがメインで自身のバフはオマケ程度っぽいな。というか、領域はウマソウルの意思や根幹と関係するなら、多少心象風景に寄ると思うんだがあまりにも荒んでないか? 病んでんのか?」

 

 んな訳ねーだろ! と抗議する様に振り回されるトレーナー。ハンマー投げみたいに人間投げでもするんですか? 

 

「突拍子もないこともあるんじゃない? そもそも領域自体、体験しないと意味分かんないし体験しても不思議だったから」

 

「遠くから見る分には、何も変わってませんでしたよ……?」

 

「じゃあますます不思議だね。限りなくリアルに感じる幻覚、なのかな?」

 

「うあー目ぇ回る……感受性豊かなウマ娘だからそれが起こるのかと思っていたが、俺にも見えたからな、よく分からん。まぁ原理や効果がどうであれ領域の有用性は分かっただろうし、使える様になれば多少勝率も上がるはずだ。そろそろ起きろ、とっかかりは掴めたか?」

 

「追いかけるのに必死でちょっと記憶が無いわ……」

 

「何か分かったかと言われると、特に何もないですね。驚きが強くて、他の事は……。本当に私達も使えるんですかねこれ」

 

「いや知らん。使えるだろうと思ってるだけだからな。あぁ、出来ればSSと違って自分にだけの効果だと助かるな。シンボリルドルフに領域をパクられたらただでさえ低い勝ち目があまりにも細くなりすぎる。CならともかくABは気をつけろよ」

 

「そんな無茶な……頑張りますけど、先は長そうですね……」

 

「とりあえずもう1回試そうよ、今度はもう少しスピード落として。何が起こるかは分かったから、感覚に集中出来ると思うんだけど。次は追い抜くから」

 

「最後に本音出てるぞ。まぁそうだな、少し休憩したらもう1回だ。ABCの消耗が予想より激しいし今日はそれ終わったらトレーニングやめて遊ぶか」

 

「やった。そういえばSS……その子の姿もレース中から結構見える様になったんだよね。今はまた薄れてきたけど」

 

「ほー、やっぱ模擬とはいえレースで集中すると見えやすいのか? それかレースという環境自体がそれを補助してるのか……何にせよ良かったな。SSもやっと友達を作れるのか……」

 

「友達……いや、うん。そうだね。これからよろしくね、SSちゃん」

 

 笑顔の圧と握手に込められた力やばない? 本当に仲良くしようと思ってる? マウントとか取り始めない? あ、握手途中ですり抜けた。対処法が幽霊専用すぎる。

 

「お友達にも、友達が……嬉しいような、少し寂しいような……」

 

「いや、どうせSSにとってはカフェが一番だろ。絶対こいつ俺を見捨ててカフェの味方をするね。まあカフェは可愛いから仕方ないけどな」

 

 慣れた手つきでなでなで、むにむに。これが訓練されたロリコン……。あ、SSにドロップキックされた。悪は消え世界は平和になったのでした。

 

「……あ、確かに走る前よりは見える気がするわね」

 

「ほんとだ。ぼんやりとだけど、なんとか見えるね。……顔はよく見えないけど、たぶん美人だよね? トレーナー、よく友達感覚で触れ合えるよね……」

 

「見た目とか身体を気にしないのは唯一の長所ね。短所でもあるけれど。そのうちセクハラで捕まるわよ」

 

「何回かそれ言ってるけど全然捕まんないね、いや捕まったら困るんだけど。なんだかんだ線引きはちゃんとしてるから問題ないのかな。そういう欲無さそうだし」

 

「……そうね。仮に通報された時は不運か不注意だと思うわ。その時はしょうがないから庇ってあげましょう」

 

 これも一種のツンデレ……? 違う気がするな、ただの悪口と事実確認だね。自分が困るから庇うだけだわ。

 

「喋る元気があるなら大丈夫だろ、準備しろー。今度はもっと手加減するから領域に集中しろよー」

 

「別に手加減なんていらないんですけどー」

 

「走りきった後倒れなくなってから言え? シービーもあれで疲れはあったし、お前らはもっとだろ。まぁあと1回なら怪我はないだろうしさっきと同じレベルでもいいが、どうする?」

 

「優しくでお願いしまーす」

 

「最初からそう言え。あと少ししたら始めるから準備しとけー」

 

 いくらアホでもトレーナー、ちゃんと走ったあとは全員の消耗度合いは見てたんですね……じゃあもっと優しくしろよ。ちゃんと労え。応援しろ。担当だろ。

 

 

 はい。1回目よりは余裕をもって体験したものの、別にすぐに使える様になる! みたいなことが起こる訳もなく、終了しました。とはいえせっかく使えるグラウンドだし、とピクニック気分で持ってきた昼食を食べ、のんびりしたり遊んだり。

 

 主にトレーナーで遊ぶCBとSS。ABCはカフェとお喋り。

 全部書くと今以上に長くなるので切り抜きのみ。

 

「トレーナーに持たせたこれを先に奪った方が勝ちね。勝った方がトレーナーに何でも言う事聞かせるってことで。トレーナーは10分間奪われなければ勝ち。1分待ってあげるから逃げていいよ」

 

「拒否権どこいった。だが甘い、そう簡単に俺を捕まえられると思うなよ!」

 

 柵を上手く使ったり時にフェイントをかけたりと健闘。いやぁ、確実に捕まる、ってところからあえてSSに突撃することですり抜けて脱出した所は激アツでしたね。手を前に出し胸へ突っ込むことですり抜けを強制したのは見事な戦術でした。だが残念、ウマ娘からは逃げられない。障害物ガン無視出来るのはずるいって……。

 

 一方でそれを見世物として楽しむのは。

 

「加減されてるとはいえ、ウマ娘から逃げられるのって何気にすごいわよね」

 

「トレーナーって能力だけみたらすごいよね。トレーナー試験最年少合格の頭脳、今もだけど身体能力高くてトレセンだとパルクールみたいな事やってたし。あとは調理師だっけ? あれ、管理栄養士?」

 

「医療系も詳しいわね。応急処置なら大体のトレーナーが出来るけれど、それ以上の知識って聞いたわ。でも無免許で人には試せないらしいわね」

 

「あとは〜鍼灸と〜整体もですね〜」

 

「資格は取ってませんでしたが、公認会計士の勉強はしてました……」

 

「そこにトレーナーとしてGI勝利、ダービートレーナーが付いてくると。もしかしなくてもめっちゃ優秀?」

 

「見た目もまあ、悪くないわね。ちょっと童顔で、目つきを直せば中性的。刺さる人には刺さるんじゃないかしら?」

 

「なのにチビで口が悪いせいで台無し。身長はともかく、もっと優しければなー。いや優しい時は優しいんだけど……」

 

「勿体ないわよね。性格が悪いと言う訳じゃないけど、うざいというか面倒くさいというか……」

 

「小さいからいいんですよ〜」

 

「優しいですよ……?」

 

「あーうん。感じ方は人によるか。一緒にいて面白いしね。それに陰口はよくないよね。どうせ言うなら本人の前で言おっか」

 

「……ミケもトレーナーに似てきたわよね」

 

「それどういう意味!? 悪口だよね!?」

 

「そういうところよ」

 

「あ、お友達が捕まえてます……」

 

「トレーナーさんでも、流石に無理でしたね〜」

 

 仲のいい会話だな、ヨシ! 

 




キリがいいのか悪いのか分からんけど長くなったしこれでいっか……ってなった。次何書こう……てか自由に書いてるけどこんなんでいいんか……?

ロリカフェについて軽く。いや軽くじゃ説明しきれないわ。
最初からずっとお友達が近くにいた。それが普通だと思っていたし、他にも色々視えるものだと思っていた。しかし保育園や幼稚園でそうではないと知り、不気味な子として仲間外れに。頼れるはずの両親も、拒絶こそしなかったものの半信半疑で、やんわりと否定してきた。また、それが原因で微妙に距離がある状態になり、それを紛らわすため両親は仕事に励み、より距離が開き……と悪い方向に。お友達がどうにかケアしようとしていたが、まだ幼いカフェの寂しさ、孤独感、ストレス等の色んな感情が爆発しそうな時、隣人として親同士の多少の交流があり、オリ主と出会う。お友達がみえ、遊び、自分の言う事を信じてくれる優しいお兄さん。お友達以外はみえないとしても、それでも初めての相手。こんなに懐いているなら、と仕事が忙しくなった両親の代わりに一緒に食事やお泊まりする事も増える。当然大きい感情を抱きますね。トレーナーを目指していることを知り交流が増えると思いトレーニングしてもらう事に。それはそれとしてお友達が目標なのも本当。ダートは走る気ないけど、楽しそうだしいいかとなった。なおバランスのいい食生活をしているのでどことは言わないが発育が原案くらいにはなる。どことは言わないが。
明確に年齢は決めてないけど、適性改造が早い理由は幼い分純粋で、良い意味で常識に馴染んでおらず、自分が走れると思い込めたから。適性改造の時に盲信出来るのは強み。あとは長距離走れる身体が出来てない分短い距離がやりやすかったのもある。ということにしよう。

お友達から見たオリ主。
最初……クソガキ。途中……カフェの為に役に立つアホ。現在……生意気だが可愛い弟分兼遊び相手。カフェに雑な扱いしたら許さん……と思ってる。自分がされる分には別に。セクハラには気をつけろ。

絶対キャラ少ない方が書きやすいわ。Cが後方保護者面で無言なのほんと助かる……。CBは適当だし。そう考えるとまだマシか。

モチベだけはあるから、次は早くなる可能性がある。まじでモチベはあるんよな……まぁ期待せずに気長に。そもそもここまで読んでる人いるのか……?
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