皇帝から三冠を奪ってみる   作:光らないタイプのモルモット

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ギリギリ1ヶ月だからセーフ、かもしれない。

チャンミ珍しく勝てました。シービーが差し切ってくれた……思いが通じたのかな?タキオンも15%ぐらいは勝ってたしたまにスズカが逃走成功するの面白かったし今回割と楽しかった。

たづなさんと理事長の口調が微妙に分からないのは私だけではないはず。雰囲気で楽しんでいる……。


ようやく担当ですね。〜長すぎる妄想を添えて〜

 

 特に何事もなく数日が過ぎたので、ようやく。

 

「今日のトレーニングは終了だな。お疲れ」

 

「……」

 

 返事がない。ただのしかばねのようだ。

 

「疲れ切ってるところ悪いが、A。なにか俺に渡す物があるんじゃないか? ん?」

 

「ふぅ……今渡す気を失ったわ」

 

「おや? つまり書いてきたということだな? 素直になりたまえ。既にBとCの分は受け取ってるんだ。あとはAの分を貰ったらまとめて出しに行くから」

 

 流れる様な揚げ足取り。これが出来るからこそ、こいつは優秀なんですね。何かを犠牲にしなければ何も得ることは出来ない。だからって常識と良心を捨てるな。

 

「諦めよ、エーちゃん。トレーナーはこういうめんどくさい人なんだよ。トレーニングは真面目だし、能力は問題ないでしょ?」

 

「めんどくさいとはなんだ、素直になれないAの背中を押してるだけだろ?」

 

「9割の煽りを混ぜてますけどね。どうせならトレーニング以外でもまともになってくれるとありがたいんですけど」

 

 トレーニングでふざけてそれがきっかけで怪我なんて考えられないからね、トレーナーとして当然だね。それが出来るなら常に真面目に過ごせ? 

 

「常に真面目だと息が詰まって楽しくないだろ? 気楽にしていいぞっていう俺の気遣いだ、分かるか?」

 

「あ、たづなさん」

 

「本日はお日柄もよく大変トレーニングに適していて……っていないじゃん。嘘かよ」

 

「変わり身はやっ。そういえばお日柄もよくって天気関係ないらしいですね」

 

「まじか。じゃあ何の事言ってんだろ」

 

「そこまでは知らないです」

 

 なおこの会話はAが書類を取ってくるまでの暇つぶしである。Cは特に理由もなくトレーナーに寄り添っているだけで会話に参加していない。こういうところをなくせばもっと楽に話が進むのでは……? そこに気づいた人は天才です。誇れ。

 

「ほら、持ってきたわよ。正直子どもっぽいところはムカつくけど、トレーナーとしての腕は認めるわ。我慢しなきゃいけない分、ちゃんと強くしなさいよ」

 

「もしかしてこれがツンデレってやつか」ヒソヒソ

 

「エーちゃんは天然物ですから、激レアですよ」ヒソヒソ

 

「聞こえてるの分かってるわよね? ミケも悪ノリしなくていいから」

 

 ウマ娘は耳がいいからね、仕方ないね。トレーナーも無駄に能力高いからね、難聴系にはなれないのが悲しいね……。

 

「うし、じゃあたづなさんに渡してくる。普通は事務員さんに渡すだけでいいはずなのに、何故か直接渡す様に言われたからな。ついでにやよいちゃんと話してくるわ」

 

「理事長をちゃん付けで呼んでるの多分トレーナーだけだと思うわ……」

 

「そういうところが目を付けられる理由なんじゃないかなぁ」

 

 新人がそう簡単に何人も担当出来るわけないだろぉ。まぁスカウト成功することがほとんどなくて前例がないだけでもある。制度的にはどうなんだろうね、まぁたづなさんと理事長がちょっと大変なだけじゃないですかね。しらんけど。

 

 

 コンコン「失礼しまーす」ガチャ

 

「返事を聞いてから開けてください。マナーですよ」

 

「あ、やべ。こんにちはたづなさん、やよいちゃん。こちら担当ウマ娘になる契約書です。3人分持ってきました」

 

「はぁ、本当に担当するんですね。……はい、記入漏れもない様なので大丈夫です。今後はしっかりと報連相を意識してくださいね?」

 

「驚愕ッ! 本当に1年目で複数人担当するとは。応援しているぞ、城太郎!」

 

「任せてくれやよいちゃん。バッチリ強くして勝つから、大船に乗ったつもりで待っているといい」

 

 まぁ理事長がいいならいいか、という呆れた様子の秘書。理事長相手に友達感覚で接する人なんていないからね。でもまだ若い、どころか幼いと言ってもいい理事長が楽しそうにしているのを見られて安心する気持ちもある複雑な感情。親ですか? でも親と言われても違和感ない年れ……おっと誰か来たようだ。

 

「新人トレーナーがいきなり担当を持つなんて珍しいですし、複数人となると前例もないので少々不安ですが……困った事があればいつでも相談してくださいね? 私や理事長、先輩トレーナーの方々でもいいので」

 

「お気遣いありがとうございます。その時は頼らせてもらいますね」

 

「それと。私と話す時も楽にしていいですよ。理事長に崩しているのに私だけ敬語だと違和感がありますし、ここでは上下関係も必要ないですから。もちろん、外部の方が来ている時の言葉遣いには気をつけていただきますが」

 

 いや別にたづなさん相手だと仮に自分が上司だとしても敬語になりそうランキング上位だと思うんですが。たづなさんにタメ口きける人間おるんか? 

 

「そうか? じゃあ遠慮なく。よしたづな、お茶を持ってきてくれ」

 

「……敬語を崩すのと、年上に対する礼儀がないのは、別問題ですよ?」

 

「お茶が飲みたいな、たづなお姉ちゃん?」

 

 クリティカルヒット! 微妙に顔がいいせいで上目遣いおねだりは効果はバツグンだ! 

 我々原作キャラに勝手に性癖をつけよう委員会の者です。やはりたづなさんと言えば目上のしっかり者、というイメージがありますからね。こういった方には是非とも年下好きであって欲しい、私はそう思います。しかしおねショタというと解釈違いであり、あくまでも少し抜けている、失敗してしまった、という相手に対してフォローする、支える、といった世話焼きお姉さんというのが近いでしょうか。例えば口元が汚れてますよ、と拭ってくれたり、映画のチケットを無くさないように持っていてくれたりする、そのくらいの関係こそが最も魅力を引き立てるのだと考えており、その上でたまに弱音を吐いたり愚痴を聞いてもらったりといった人としての弱さを垣間見せることでより一層深みへ嵌っていくと愚考します。とはいえ、たづなさんという人物を語るにあたりそもそもの種族はどうなのか……(略。

 ここまで書いたが別にたづなさん推しでもなんでもないという衝撃の事実。深夜テンションとは斯くも恐ろしいものである。皆は落ち着いて書こうな! 

 

「……えぇ、はい、そう言われても駄目なものは駄目です。親しき仲にも礼儀あり、とも言います。人と接する時はしっかりと相手を思いやった態度をとってください。年上の人に対して断りなく呼び捨てなんて考えられません」

 

 妙だな、お姉ちゃん呼びに対してはお咎めなしとは。やはり満更でもない……? 

 

「大人ってめんどくさいな、やよいちゃん。俺達はもっと気楽にしようなー」

 

「そうだな城太郎。たづなもそこまで言わなくてもいいと思うぞ」

 

「ですが理事長、いくら若いとはいえトレセン学園のトレーナーとして自覚を持った行動をですね……」

 

「楽にしていいって言われたから言う通りにしただけなのになー」

 

「ねー」

 

「子どもですかあなた達は! ……いえ、子どもでしたね。とはいえ年齢と立場は別ですから、見られ方を考えてください。この場ではいいですが、悪ふざけも程々にしてくださいね?」

 

「「はーい」」

 

 ただの仲良しな子どもだ……理事長とトレーナーと言われても確実に困惑するね。兄妹と言ったら騙せるんじゃないかな? 髪色は割と変わってる人も多いし。

 

「子どもっぽい理事長を見るのも久しぶりですね……。あと、徳井トレーナー、以前からですが気が緩んだのか時折敬語が崩れることがあるので、気をつけてくださいね」

 

「何っ、この俺の擬態が見抜かれていただと?」

 

「ああ、若いからまだ慣れていないだけかと思っていましたが、素が隠し切れなかっただけなんですね」

 

「素と言われても、普通だしなぁ」

 

「変人ッ! 城太郎は普通と言うには無理があると思うぞ!」

 

「なん……だと……? 一体俺のどこが変だって言うんだ」

 

「理事長相手にそのノリが出来るところですね」

 

「そうだな。城太郎はいつもテンションが高くて一緒にいると楽しいから、そのままでいてくれ」

 

 全ての元凶がよぉ……お前のせいで誰がどんなこと言うのか分かんなくなってきただろ(責任転嫁)。

 

「そんな悪影響を与えたみたいな目で見ないでくださいよ……そろそろお暇しますね。仕事もあるでしょうし」

 

「今更ですね。とはいえ仕事がまだ残っているのは事実なので仕方ないですが……」

 

「む、もう帰るのか? 私はこのままここにいてもいいと思うが」

 

「そう言われても……手伝いたいのはやまやまなんだが、機密とか色々あるだろ」

 

 理事長室なんてそこら辺の書類すら機密事項と言っても過言じゃないでしょ。なんでそんなところでのんびり雑談出来るんだこいつ……肝が据わってるどころじゃないだろ。

 

「いえ、トレーナーですしそこまで問題ないと思いますよ。手伝ってくれるんですか? 帰りが何時になるか分かりませんよ」

 

 キラキラした目で見つめる理事長。

 

 

 この後めちゃくちゃ仕事した。地味な雑務をこなしてたらたづなさんに「事務職とかどうですか? 理事長秘書補佐として雇いますよ?」と言われるレベルの働きを見せたので、たまに手伝うことになった。理事長は(話す時間が増えると)喜んだ。秘書も(残業の時間が減ると)喜んだ。

 

 

 

 トレーナー室で待っていたシービーは戻ってこないトレーナーに拗ねた。鍵を閉めに行ったらめちゃくちゃ耳が絞られていてビビり散らかした。

 理由が分からないアホなので、何故なのか聞いてさらに機嫌を損ねたし、明日遊びに行くことになった。普通に楽しみだし何故かシービーの機嫌も直ったので一石二鳥。

 

 

 以下はネタや怪文書、存在しない記憶の類の落書きです(この作品自体そうとか言っちゃいけない)。シービーの解釈違いや口調のブレ、キャラ崩壊に注意(今更感)。地の文さんがストライキ中なのかほぼ会話。注意書きヨシ! これで何やってもセーフだな! 

 

 

 次の日。割と早めの朝。

 ピンポーン。

 

「……んぁあぃ、誰? ってシービーか。……ん、シービー? 早くないか」

 

「来ちゃった。朝ご飯まだだよね?」

 

「おー、今起きたばっかだからな。ふわぁぁ……もうちょっと寝てていい?」

 

「あれ、意外と朝弱いんだね。朝練とか付き合ってるイメージあったけど」

 

「あー、朝弱いってか寝起きが悪い感じ……? 顔洗うと切り替わるんだよ……」

 

「そうなんだ。じゃあ、一緒に寝る?」

 

「おーそうしてくれ。俺は寝る……」

 

「(うん? 会話が……ま、いっか)」

 

 

「……うぅん? んんっ……ふぅ、そろそろ起きるかぁ……。なんか忘れてるような気が……バシャバシャ(顔を洗う音)…………うおっ!? なんでシービーが寝てるんだ? まさか夜這いか?」

 

「んぅ、起きたんだトレーナー……おはよう。ふふ、悪くない寝心地だったよ」

 

「それは良かった……? 布団は寝心地良い物を選んだからな。ところでなんで俺の服を着てるんだ……?」

 

「あー、一緒に寝ようと思ったんだけど、服にシワがつくのは嫌だったから。適当に借りてるよ。少し小さいけど……」

 

 へそが見え……見え……もうちょい……! エッです! 駄目です! 

 

「まぁ別にいいが……俺は小さくない。お前のスタイルが良いだけだろ」

 

「それもそうかな。ほら、胸とかキツいし」

 

「俺に言われても困るんだが……つーか伸びるだろ、脱げ」

 

「脱げだなんて、そんな急に……もっとムードを大切にしてほしいかな」

 

「今日はやけにテンション高いな、機嫌がいいのは良いことだが。てかその服やるよ、ズボンはともかくシャツはもう伸びてるだろうし」

 

「えっ……うん、キミがいいなら貰おうかな。これから暑くなるしね、部屋着には使えるし……うん、いいよね……」

 

「……いややっぱ返せ、匂うな、別に俺臭くないよな? 無言で匂うなさっさと脱げ、抵抗するな」

 

 あーいけません。第三者から見ると完全にアウトな絵面です。あっほら布団の上に倒れ込んじゃった……おや、気づいたのは意外にもアホですか。危機感だけはあるんですね。

 

「もういいや、寝起きなのに疲れた……ご飯作るか……」

 

 押し倒された気分はいかがでしょうシービーさん。

 

「意外と悪くなかった……いや別に好きとかじゃないんだけど、アタシより力は弱くてもトレーナーも男なんだなって分かるというか……トレーナーって皆気をつけてるから匂いってそんなにしなくてでも布団は流石に匂いが染み付いててそれもいいんだけど、シャツからも微かに分かるのがいい匂いというか癖になる感じがするし……あくまで恋愛感情じゃなくて理想的なトレーナーと担当ウマ娘になるために距離を縮めてるだけで他意はないから問題ないよね」

 

 真っ赤な顔で長文コメントありがとうございました。つまり「大好き」という事ですね、なるほど。

 

 あのアホ殺すか(曇りのない殺意)。

 

 

「おーい、シービー。米でいいか? それとも麺? パンはない」

 

「じゃあご飯貰おうかな。おかずは何があるの?」

 

「肉か魚、どっちがいい。面倒だから焼くだけな」

 

「魚かな」

 

「うい。待つ間は人参でも食っとけ、何本かあるだろ。他の野菜も適当に食え」

 

「おっけー」

 

 米、焼き魚、サラダ、味噌汁。豪華な朝食だぁ……。

 

 

 雑談、主にトレーナーについて話していると気がつけば昼。

 

「昼どうする?」

 

「あ、アタシ作ろうと思ってたんだよね。朝でも良かったんだけど忘れてた」

 

「へー、何作るんだ?」

 

「焼きそば。意外と楽だよね」

 

「お手並み拝見といこうか」

 

「先にトレーナーの分だけ作るから、感想聞かせてほしいな」

 

「どう酷評してやろうか」

 

「あはは……」

 

 作り始めたシービーに予想外の出来事が! 

 

「(あれ、1人分ってこのくらいでいいのかな? いつもと量が違うから調味料の適量分かんない……たぶんこれでいいかな。いつもこんな感じだし、大丈夫、だよね?)出来たよ」

 

「お、見た目は普通だな。てっきりアレンジでもするかと思ったが」

 

「流石に人に作る時に冒険はしないって。それで、どうかな?」

 

「焦んなって。いただきまーす。……うん、いいんじゃないか。美味いぞ」

 

「そう? よかった。じゃあアタシの分も適当に作ってくるね」

 

「うす」

 

「(上手く出来たみたいだね、良かった。自分の分はさくっと作っちゃおう)よし、出来た。いただきます」

 

「どうだ? っていつも自分で作ってるなら変わんないか。普通に家事とかするんだな、意外……ではないか。大概は無難にこなしそうだし」

 

「そうかな。結構溜め込むし適当な方だと思うよ。たまに大失敗することもあるしね。……あれ、なんか違う気がする……ねえ、1口もらうよ」

 

「あっ」

 

「んぐっ、味濃いじゃん! 無理して食べなくてよかったのに! こっち食べて」

 

「これはやらん、俺のだ。もうすぐ食べ終わるし、美味いから問題ない。シービーが作ったやつだからな」

 

「……どうせなら美味しい方を食べてほしかったかな」

 

「じゃあ1口。……ん、美味いな。たまたまミスっただけだろ、気にすんな」

 

「……慣れないことはするものじゃないね。アタシと食べる量違うから普段の感覚と違ったのかな」

 

「俺も頑張ればウマ娘と同じくらい食べれる……は嘘だな。少食のウマ娘レベルならなんとかいけるぞ。というか、シービーのと一緒に多めに作れば良かったのに。別に多少遅れるくらい気にしないぞ?」

 

「はぁー……アタシが少しでも早くトレーナーに食べさせたかっただけ。作って貰ってばかりだから。次からはそうするよ、失敗しないようにね」

 

「なんなら一緒に作るか。失敗したら連帯責任ってことで」

 

「それもいいね」

 

 

 食後。

 

「ところで、遊びに行くんじゃなかったのか?」

 

「あ、忘れて……いや、どこかの誰かさんが二度寝を始めたからね。予定が狂ったんだよ」

 

「早朝に来る方も非はあるだろ。てか一緒に寝てたのは誰だよ」

 

「今夜も一緒に寝よっか」

 

「流石に駄目だわ。勘違いされたらどうする、社会的に死ぬぞ」

 

「そうなったら養ってあげる。GI勝てば賞金も出るし、仕事に困ることはなくなるから余裕だよ」

 

「わーお魅力的な提案。でもそれマッチポンプって言うんですよ」

 

「じゃあ勘違いじゃなければ問題ないよね」

 

「自分の見た目を自覚してから言葉を選べよ、破壊力が高いんだからな」

 

「……それなら少しくらい動揺してくれてもいいんじゃない? 流石に無反応は自信なくすよ」

 

「やだこの子イケメン……惚れてまうやろー!」

 

「キミに言うだけ無駄だったね、そこも嫌いじゃないけど。……アタシってチョロいのかな?」

 

「それはないだろ、確実に高難易度だな。近寄りがたいとまではいかないが、どちらかと言えば高嶺の花タイプだろうし。仮に会話が出来たとして、何考えてるのかよく分からんしな。散歩行くのはまだしも、急に機嫌良くなったり悪くなったりするし」

 

「大体トレーナーが悪いよ。……そうだ、アタシが考えてる事当ててみてよ」

 

「余裕だな。一瞬で当ててやろう」

 

「じゃあ負けた方が夜ご飯作る係ね」

 

「まさかの罰ゲーム付き。それじゃ大した罰にならないし、どうせなら何でも言う事を1つ聞くことにしよう」

 

「どうせ当てられないから簡単にしたのに、自分から追い込まれにいくんだね……トレーナーらしいけど」

 

 シービーはトレーナーの後ろに回り込んで抱きついた。座った状態のバックハグですね、距離近いなけしからん刺すぞ。

 

「問題。今アタシは何を考えてるでしょうか」

 

「ふっ、愚問だな……ここから3秒あれば殺せる、だろ」

 

「…………」

 

「力を込めるな、絞まる、やっぱ正解じゃん!」

 

「外れ。逆になんでそれで正解だと思えたのか不思議だよ」

 

「くっ、2択を外したか」

 

「絶対違うと思うけど、もう片方は?」

 

「勢いで抱きついたけど意外と恥ずかしい……胸押し付けてると思われてないかな……だ。あえての乙女路線で攻めてみた」

 

「……変態」

 

「これ俺が悪いの?」

 

「可愛いは正義でしょ? だからトレーナーが悪だよ」

 

「くっ、ちょっとどころじゃなく可愛いからって調子に乗りやがって……お前なんかレースやめてモデルにでもなればいいんだ!」

 

「それは悪口なのかな……それじゃあ罰ゲームだけど」

 

「どんとこい」

 

「夜ご飯はおにぎりね。アタシが満足するまで握ってもらうよ」

 

「スーッ、あのぉ、握らずに食べるという選択肢は……?」

 

「ないよ。一つ一つ丁寧に作ってもらうね」

 

「鬼ー! 悪魔ー! 人でなしー!」

 

「負け犬の遠吠えが聞こえるね。じゃあ具材買いに行こっか」

 

「救いはなかったのですね……こうなったらギブアップって言っても食わせるからな覚悟しろ」

 

「期待してるよ」

 

 

 とはいえすぐに買い物すると夕食には早いので。

 

「ふっ!」「甘いっ!」「なんのっ!」「せいっ!」「あっと……」

 

「また負けた……少しは担当に花を持たせようって気持ちは無いの?」

 

「手を抜いたら逆に怒るだろ、お前に限らずウマ娘って勝負事全般に真剣だからな。それが楽しいんだが。そもそも割とギリギリだしな」

 

「それでも十分おかしいんだけどね。格闘ゲームとかはともかく、ダンスとかエアホッケーで負けるの納得いかない」

 

「身体能力的には勝ってるのにって? そりゃお前、レースと同じだろ。能力で勝てないなら技と駆け引き、あと運で勝つしかないからな。それも含めて実力だろ」

 

「それはそうなんだけど、トレーナーもそんなに経験あった訳じゃないでしょ? 同じ条件で勝てないとは思わなかったから」

 

「人をゲーセン初心者みたいに言うな? まぁ中学で友人と数回来たくらいだが……ま、今回は俺の勝ちってことで」

 

「勝ち逃げする気なんだ?」

 

「俺は疲れたんだよ。クレーンゲームでもやろうぜ。ぱかプチでも獲るか」

 

「それはダメ。アタシのグッズが出るまで待って」

 

「急に不機嫌になるじゃん……分かったから落ち着け。別に推しウマ娘がいる訳でもなし、そこまで欲しい訳でもなかったし。あ、でもこの娘可愛いかも、走りも良かった記憶あるし獲るのもありか」

 

「トレーナー?」

 

「よーし出るか。急に外の空気吸いたくなったし緑が見たいなー」

 

「そう、良かった。じゃああっち行こうか、良い感じの芝生があるんだ」

 

「よし行こうすぐ行こう。ところで手を離してもらえいえせめて力だけでも緩めてもらえると壊死する心配がなくなるんですけど」

 

 

 ぼふんっ。(ふかふかの芝生に寝っ転がる音)

 

「あー……これは心地良いわ。夕方だから丁度よく涼しいし。暖かい昼なら寝てたな。今からだと流石に肌寒くなる気がするし遅くなるからしないが」

 

「どーん」

 

「ぐえっ。あの、シービーさん? ちょっとおもいや羽毛の様に軽いんですが羽毛布団には流石に時期外れかなって思うんですよね」

 

「…………」

 

「無言で見つめてくるのやめな? 近くで見ると顔が良いしなんかいい匂いするから。反応に困るんだが?」

 

「…………」

 

「別に遠くからでも顔は良いか」

 

「…………」

 

「……別にシービーがそうしたいならいいけど、俺の顔見てて面白いか?」

 

「…………」

 

「なんか言えよ。キスするぞ?」

 

「…………」

 

「いやしねぇよ受け入れるなアホか」

 

「…………」

 

「……ふぅっ」(身体をホールドして耳元に吹きかける)

 

「ひゃぁっ!?」

 

「そろそろ買い物行くぞ」

 

「……今ので腰やったかも」

 

「バカか、見せてみろ……ん、問題ない、少し休めば治る程度だな。十分くらいか、冷やす程でもないな」

 

「ん」

 

「なんだ」

 

「トレーナーのせいなんだから、おんぶするのが道理だよね」

 

「元はと言えばお前が変な事するからだろ……」

 

「ほら早く。しゃがんで」

 

「はいはい。よっと」

 

「……普段と変わらないね」

 

「それは俺が小さいと言ってるのか? 喧嘩なら買うぞ。今なら手を離すだけでお前は落ちるからな」

 

「その時は引っ付くから大丈夫」

 

「力加減はしろよ? 多分普通に俺の身体折れるからな?」

 

「前向きに検討するよ。キミが離さなければいいだけだしね」

 

「こいつ……まあいい。さっさと買って帰るぞ。お腹空いてきたしな」

 

「具材何にしようかなー。梅、鮭、昆布、ツナマヨ。シンプルに塩だけも外せないし、焼きおにぎりにもしたいよね」

 

「メジャーなのは全部だろ。あとは肉巻きとか、海老天とかか?」

 

「いいね。でもそうなると結構準備大変じゃない?」

 

「どうせ全部握る時点で大変なのは確定だし、多少手間が増えたところで大して変わらん。それなら色々作って楽しむ方がいいだろ」

 

「そっか。じゃあかしわと、オムライス風も追加ね。あ、漬物も忘れないようにしなきゃ」

 

「遠慮なくリクエストするのか……だから気に入った。ところでもう少し身体離せないか? 耳元で話されるとくすぐったいんだが」

 

「あー腰が痛くて動けないなー走れなくなったらどうしよっかなー」

 

「はぁ、店に着いたら下ろすからな。それからは歩けよ」

 

「分かってるって」

 

 

「…………俺の分残るのかこれ?」

 

「まだまだいけるよ」

 

 握られた物が皿に置かれ、2つ目を作り皿に置く頃には皿の上には何も残っていない。それを繰り返し続ける。時折オムライスや揚げ物等を作る休憩時間(?)やでかおにぎりに人参を突き刺したり炒飯で餃子を包んでみたりと遊び心も交えつつの長めの夕食。最初はラップで包んで握っていたが、早さを求めて素手でパパっと握る様に。その分ラップで作るより1個1個が小さくなった結果、より数をこなす必要があったことに気づいた時には全てが終わっていた……。

 

 

「今夜は……帰りたくないな」

 

「帰れ」

 

「いやごめんちょっと食べすぎてまだ動けそうにないかな」

 

「くっ、やはり最後の全部乗せミルフィーユ仕立ておにぎりという名の何かがデカすぎたか」

 

「すごく芸術点は高かったし味も良かったんだけど、最後に食べるには少しね……やっぱり泊まっちゃダメ?」

 

「流石にあれだろ、布団も1つしかないしな」

 

「アタシは別にいいよ。朝も一緒に寝たんだし」

 

「風呂も入んないとあれだろうし」

 

「トレーナーは覗かないでしょ? あ、それか一緒に入る?」

 

「着替えも無いし」

 

「適当に借りるね」

 

「あー分かった。じゃあ今度な。ABCも呼んで親交を深めるのも兼ねてお泊まり会開こう。布団も用意するから」

 

「……まぁ、それで許してあげる」

 

「俺は何を許されたんだ……そろそろ動けるか? 暗いし送ってくか」

 

「そう? じゃあ甘えようかな。近いから大丈夫だと思うけど」

 

「大丈夫なのは知ってる。俺もだいぶ食べたからな、腹ごなしの散歩ついでだ」

 

「そう、散歩なら任せて。夜だと良い雰囲気の場所もあるんだよね、寄ってこっか」

 

「遠回りし過ぎない程度の距離で頼むぞ?」

 

 距離こそ短いがのんびりした時間を過ごした。

 




順調に脳内シービーがオリ主に汚染されてオリキャラ化していってやばい……レギュラーだよね?って圧食らってるかもしれない。いざとなったら出さなきゃいいだけだしまぁええか。

本当は2週間かかってなかったのに、なんか短いな、せや!シービーが料理失敗して落ち込む\_(・ω・`)ココ重要!とこ書いたろ!ってなって気づいたら永遠にイチャついてた。なんだこいつら?何故焼きそばになったかというと、比較的楽かつ、朝から濃いのはヒトミミには辛いだろって失敗も含めての選出。まぁ何故か昼飯になってるんですけど。

自分で書いたくせに読むのきつくて見直してないから酷いかも……いつも酷いか。心を広く持て。ここまで読んでる時点で海より広いね。寛大な心に感謝……。次はお泊まり会かシービーデビュー後か、書きたくなった方を書く。次は1ヶ月かかんないといいなぁ。
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