とある一般聖兵の日常   作:チョコラBB

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18話

卯ノ花との闘いはバンビエッタの乱入により仕切り直しとなった。

まず初手でバンビエッタが能力を用いて爆撃を行った。

 

ここで改めて説明するが彼女の使用する聖文字によるオリジナルの「爆撃(The Explode)」は通常は自分の霊子で作った爆弾を撃ち込むだけの能力である。

だが完聖体となった場合その能力は若干であるが変化するのだ。

それは自分の霊子を打ち込んだ物質を爆弾に変質させるという点である。

つまり防御した場合、例えば防御に使用した斬魄刀であったり結界であったり接触した対象そのものが爆弾になる、極めて攻撃性の高い能力なのだ。

これがあまり人格的に良いとはいえないバンビエッタがバンビーズに排斥されない最も大きな理由であり、裏で吉良吉影と呼ばれている原因でもある。

 

序盤、ノーモーションでバンビエッタの放った霊子の弾丸はあっさりと卯ノ花の放った血液の斬撃で切り刻まれる。

爆破が起きないところを見ると、血液どころか斬撃で発生した風で切っているようだ。

 

「へ?何で爆発しないのよ?」

 

呆けた顔をするバンビエッタ。

ジュダスは然もありなんという顔をした。

彼女の能力は防御不可攻撃なのに避けるならまだしも切り払われた上で無効化されたのだ。

通常はこのような現象は発生するはずもなく、バンビエッタが呆けるのも分からなくはないのだ。

ただし今この場所においてソレは死を意味するのでジュダスは乱雑にバンビエッタのマントを引っ張った。

 

「ぐええ!?あ、あんた何を、ヒィ!?」

 

絞首刑になった咎人の如く汚い声を上げるバンビエッタ。

彼女は怒り、文句を言おうとしたが先ほどまで自分がいた建物が格子状に切り刻まれたのを見て悲鳴を上げる。

 

「な、なによアイツ!ヤバいじゃない。」

 

「卯ノ花は斬撃で真空波を起こして爆撃に触れずに無効化しているようだ。後、気を抜いたら一瞬でサイコロステーキ先輩だ。」

 

「斬撃が全然見えないんですけどォ!?」

 

「見えないなら頑張って距離を取るしかないな。後回道の達人だから自己治癒するよ。」

 

「ハア!?クソエネミーじゃない!!」

 

「分かるぅ~。」

 

ジュダスは悩む。

バンビエッタの攻撃は強力だが彼女本人は卯ノ花の攻撃に対応しきれず、他の人間との共闘も性格的にも能力的にも向いていない。

つまり二人になってもあまり意味がない。

 

(ちょうどヘイトぶっちぎりで稼いでるし、バンビエッタに人柱になって貰って逃げようかな。)

 

ジュダスは悩む。

バンビエッタに三代目(ガードベント)に就任してもらうかどうかを、だ。

 

「!?アンタ今私にあのヤバい女押し付けて逃げようと思ったでしょう!!そうでしょう!?」

 

「・・・ソンナコトナイヨ?」

 

ちっ勘がいい女だ。

 

「絶対嘘よ!私、絶対にアンタから離れないわよ!?絶対よ!?」

 

「五月蠅いなあ。ヘイヘイ考えました~。考えましたよ~。」

 

「何開き直ってんのよ!?この外道!!」

 

「ハッ!リルトットちゃんのオマケの分際で・・・」

 

「もう良いですか?いい加減、更木剣八の元へ行きたいので早く続きを行いましょう。」

 

ジュダスたちは脱兎のごとく逃げようとするが、彼らを逃がさぬよう周囲に斬撃が奔り、

人も、建物も、大地も切り刻まれた。

 

「「ヒャア!?」」

 

ジュダスとバンビエッタは咄嗟に抱き合い、身を限界まで縮める。

尚、バンビエッタは既に半泣きである。

 

「不味いわジュダス!殺る気よあの女!!今こそ変態機動で殴り倒すのよ!」

 

「ヤバいな。相当イラついてる。さあバンビエッタこういう時こそ無差別爆撃で一面焼け野原だ!」

 

「「お前(アンタ)一人で逃げる気でしょう!?」」

 

二人は醜く罵り合うが未だにバンビエッタはプルプル震えジュダスから離れない。

むしろ偶々だろうが、胸や生足をジュダスに全力で押し付けているような状態だ。

そんな時ジュダスの耳に聞きなれた声。

しかし現在もっとも聞きたくない声が聞こえる。

 

「・・・何だ。俺たちが命からがらあの化け物と戦ってたっていうのに、お前はバンビエッタと楽しそうだな。」

 

そうリルトットである。

ジュダスとバンビエッタは抱き合った状態で振り返ると、其処にはリルトットのみならず他のバンビーズのメンバーが幾分ボロボロになった姿で揃っていた。

全員ジト目である。

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・違うんだ。」

 

「「「・・・・・・」」」

 

他の面々はどうでもいいがリルトットのゴミを見るような目がジュダスの心を抉る。

 

「ハハハッ!!なんでえ切りがいのある奴らが揃ってるじゃねえか!?あ?アンタも愉しんでるのか!?」

 

「ええ。剣八、ボロボロですが大丈夫ですか?」

 

バンビーズの後ろから黒焦げで何で動けるのか不思議な状態の更木剣八が現れる。

怪我をしているがその気迫は凄まじく、背後に鬼が幻視出来るほどだ。

 

対して先ほどまで無表情でジュダスたちを切り刻んでいた卯ノ花は満面の笑みで剣八の傷を心配しながらモジモジとしている。

ただしその手には血液を延々と溢す不吉な刀を持っており、傍から見るとホラー以外何物でもないが。

 

前門の剣八(最強)、後門の剣八(最凶)

戦いは更に更に加速する。

 

 

 

 




バズビー他星十字騎士団「・・・何アレ。怖っ」
護廷十三隊「・・・あそこは大丈夫そうだな。」
虎徹勇音「隊・・・長・・・?」


恐らく次回はすぐ戦いが終わります。
ダブル剣八とか正攻法でジュダス以外生き残る姿が想像できないもん。
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