天よりその光が落ちてきた時、ジュダスはいち早くそれが「聖別」のよる光だと気が付いた。
原作でもユーハバッハが零番隊に敗れて死亡した親衛隊を強化蘇生するために、瀞霊廷に残って死神と戦っていた星十字団から力を強制的に徴収した。
個人差はあるが光を浴びたロバートなどの星十字騎士団は死亡し、光を直接浴びなかったものもその力を奪われている描写があった。
控えめに言っても部下を捨て駒程度にしか見ていないクソ野郎である。
その記憶があったジュダスは咄嗟に「神の肉体」を発現、近くに集まっていたバンビーズを瓦礫の下に押し込んだ。
「全員、光に当たるなああああ!!!」
最後に他の星十字騎士団に対して叫ぶので精いっぱいだった。
ジュダスの肉体を光が貫いた。
「ちくしょう!?どうなってんだよ!俺たちはいったい何だったんだ!?」
光こそ直撃しなかったが、展開していた完聖体が解除され、ユーハバッハにより切り捨てられて力を奪われたことを悟ったリルトットが叫ぶ。
同じく状況を理解したロバートも絶望し、光を浴びて骨と化す。
今生存しているのはがれきの下に逃げたバンビーズ、バズビーにナナナ、卯ノ花のせいで偶々瓦礫に埋まってたベレニケ、そして光を浴びたまま硬直しているジュダスだけであった。
「ジュダス!?ジュダス大丈夫か!?」
「なんだ?」
「何が起こっている!?味方の攻撃か!?」
混乱する星十字騎士団に、死んだのが滅却師だけのため味方の攻撃と誤認している死神たち、状況を理解できずともナニカ不吉なものを感じる隊長格達と先ほどとは別種の混沌が広がっている。
そんな中ジュダスは一人聖別の光を浴びたまま、耐えていた。
引力のような何かに自分を構成する重要な物が引き寄せられる感覚、これがユーハバッハに力を収集されるということなのだろう。
「ジュダス大丈夫か!?痛いのか!?顔が歪んでるぞ!?」
以前も考察したが、星十字騎士団が聖文字のより得る特殊能力は完現術ではないか?
という疑いが俺の中には存在する。
俺がそう考えた理由としては特種能力があまりにも特異かつ技術として理論もクソもないからだ。
また原作知識によると完現術は霊王の欠片を魂魄に宿した影響で特異な能力を発現するらしい。
俺は聖文字こそ霊王の欠片に相当する、この場合はユーハバッハの欠片?だと睨んでおり、原作で混血統滅却師である石田雨竜や黒崎一護が聖別により死ななかったのはユーハバッハよりも格上の霊王の欠片を有していたことで影響を弾いたのではという考察を動画で見たことがあった。
(黒崎妹はそもそも力を受け継いでいないので滅却師ではない)
雨竜の
冷静に考えると霊王パネエな。
さてそれを踏まえて今の俺の状況を考察すると、現在俺の中のユーハバッハの欠片が本体の意志により引っ張られ、ついでに俺が培った能力や霊圧をも吸収しようとしているのだろう。
・・・うん以前は滅却師の血に宿るユーハバッハの力だけだったから耐えれたが、聖文字によって欠片を直々に与えられたためか引力が強い気がする。
このままでは俺の全てを奪われてしまうだろう。
だが俺は前世の記憶が戻ってからずっと考えていたことがある。
第一案としては弱体化してしまうが聖別の光を避けて命を失わないことにワンチャン賭けるという考えがあった。
だがタイミングがはっきりと分からず、万が一原作と異なりリルトットちゃんが光に直撃してしまったら、直撃ではなくても俺が耐えられなかったらと考えるとサブプランが必要であったのだ。
俺は短い時間だが深く悩んだ。
その結果、俺がずっとリルトットちゃんを守って、最悪俺が避けきれず光を浴びたらユーハバッハよりも引力が強ければ問題ないよねっという脳筋作戦しか思いつかなかったのだ。
(“経験(The Experience)”により霊子の制御能力を限界まで上げる・・・。)
ぶっちゃけ俺の想定通りならば聖別とはユーハバッハの欠片という釣り針により、俺たち滅却師の魂魄の力を引っ掛けて、霊子という糸で引っ張る釣りもしくは綱引きのような物なのだろう。
俺は思った。
もし俺の霊子制御能力がユーハバッハよりも上ならば糸もしくは綱をつないだ瞬間、逆に俺のほうへユーハバッハを引き寄せれるのではと考えたのだ。
ユーハバッハの力を吸収すること自体はキルゲ先生を看取った時に可能だと確認済みだったので十分自信はあった。
(引っ張られる力は強いが十分対抗できる。)
ただ死ぬ恐れはないのだが、ユーハバッハ側の引力が強すぎて身体を引っ張られる。
そのせいで俺は今ものすごい勢いで顔の皮膚を引っ張られているのだ。
「何や!?なんであの滅却師はパンスト相撲やっとるお笑い芸人みたくなっとるんや!?」
金髪パッツンの死神が非常に分かりやすい例えをしている。
そうか、あれが平子真子か。
「パンスト相撲!?何だソレは!?」
ガチで俺のことを心配してくれているリルトットちゃんが、とんでもなく下らないことを平子に聞いている。
リルトットちゃんが大天使ということは再確認できたが、問われた平子は困惑した様子で答える。
「ええ?・・・パンスト相撲ってのは現世のお笑い芸人が女性もののストッキングを被ってお互い引っ張り合うんや。その結果、パンストに引っ張られた顔があの滅却師みたいに歪んで面白いことになるんや。…なんで俺パンスト相撲を説明させられてるんやろ・・・・?」
「・・・そんなものの何が面白いんだ?」
「そんなん俺が知るかボケェ!?第一あっちの嬢ちゃんはめっちゃ笑ってるやろうが!!」
(嬢ちゃん?)
平子が指し示すほうを見てみると久しぶりに腹筋を破壊されて這いつくばるジジと、こっちを指さしてプークスクスと大爆笑しているバンビエッタ、顔が引きつっているミニーニャとキャンディスだった。
「・・・・おうぃ!にゃにわれってるんだ!!」
助けてやった恩も忘れこっちを笑っているバンビエッタにイラつき文句を言うが、顔の皮膚が引っ張られ上手く話せないし、さらに顔が歪む。
「ブフォ!!」
ジジは遂に動かなくなり、バンビエッタは腹を抱えて倒れこむ。
ミニーニャとキャンディスもついに吹き出し、シロちゃんを筆頭に死神たちもプルプルと肩を揺らしながら俺から顔をそらす。
「ひにゅれいな!(失礼な!)」
俺が叫ぶとおっぱい丸出しのパツ金女死神が震えながら後ろを向いた。
「いやむしろお前が失礼やろ。今お前銀魂の将軍みたく顔が凄いことになっとるで?」
(将軍かよォォォォォォォォォ!!)
ヤケになった俺はオーバーなリアクションを取りながら周囲の死神たちをゆっくりと見回す。
「「ボホォッ!?」」
今ので死神たちの大半が噴出した。
その中にはケガを負っているのに噴出したため血反吐吐いている女もいた。
「雛森ィィィィ!?」
背の低い少年が慌てて吐血女を救護している。
そうか・・・アレが師匠の寵愛を一身に受けていることで
ちょうどその時引力が弱まった。
俺は渾身の力で霊子を操作して聖別の光を断ち切り力を引き戻す。
・・・ユーハバッハから力を幾ばくか奪えたが・・・馴染むのに少し掛かるな。
とりあえずは笑いすぎて痙攣しているジジとバンビエッタには説教するとして、
あとは原作通り死神と一時休戦してユーハバッハの野郎を霊王様にしてやるとしよう。
この時のジュダス君の顔を知りたい人は
「銀魂 将軍 床屋」でググってください。
追記
陛下側のパンスト相撲は想定していませんでした。(笑)
実際どうなったかはご想像にお任せします!