とある一般聖兵の日常   作:チョコラBB

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初代護廷十三隊は皆格好良かったですね!
まあ個人的には雀部のアンブッシュが一番印象深いです。
そりゃ真っ先に殺されるわ、と思いました。







初代護廷十三隊は皆頭剣八かよ、怖すぎるわ。


5話

久しぶりにキルゲと飲み明かし、ダウンした日の翌日・・・の翌日。

ジュダスはキルゲの紹介で「N」の聖文字を与えられた星十字騎士団員ロバート・アキュトロンと会っていた。

お互いに自己紹介を行った後、ジュダスは自分に出来る動きを実際に行ってみせた。

素早くトリッキーに動き覇気もどきや血装を用いて大地を砕く。

 

「ふむ。確かにキルゲの言う通り、いえそれ以上のスペックのようですね。」

 

「ありがとうございます!」

 

やはり好きでやっているとはいえ、キツイ鍛錬の成果を認められるのは嬉しいものだ。

ジュダスはつい顔が綻んでしまう。

 

「ですが同時にいくつかの問題点も見えてくる。」

 

「えっ・・・」

 

「まずはキルゲの言う通り実戦経験の無さが垣間見えます。動きが型通りという点であったり、貴方の技術は革新的ですが・・・なんというか机上の空論?実戦で目まぐるしく変わる状況に対して取捨選択出来るほど習熟していない印象があります。」

 

「あー・・・確かにそうですねえ。やはり実戦経験の機会がないのが痛いですねえ」

 

「まあそれは仕方ない。一昔前なら抵抗勢力狩りで経験を積めましたが、今はそういった勢力もほとんど居ませんし・・・虚や死神などもってのほかですからね。」

 

キルゲがロバートの言葉に同意する。

滅却師が死神に滅ぼされる200年前までは虚や死神との戦闘経験を積む機会もあったのだが、戦いに敗れ潜伏している現在はそんな機会も無い。

同様に以前はいた抵抗勢力の掃討も最近はほぼ無い。

 

「ああ先ほど見せてもらったリベリオンという映画は非常に興味深かった。ありがとうございます。アレを習得したいとの話ですが・・・端的に言うとジュダス君には向いてませんね。」

 

「ええ!?」

 

「正確には習得する意味がない、ですが。」

 

「ああやっぱりですか。」

 

ロバートはもちろんキルゲも容赦のない駄目だし。

ジュダスのメンタルはもうボドボドだ。

 

「ジュダス君。私が分析したガンカタの性質ですが、あの武術のメインは“払い”によって防御し、打撃の代わりに超近接からの射撃することです。」

 

「もちろん銃床などを用いた打撃もありますが、リソースの多くを“払い”による防御や相手の体勢を崩すことに使用しており攻撃力については拳銃そのものの性能に依存しています。」

 

「なるほど・・・つまり鍛えぬいた身体、血装、覇気?によりスペックお化けのジュダス君の場合は・・・」

 

「はい。態々銃を打つよりシンプルに殴った方が効率がいいし威力も高い。」

 

「つ、つまり俺にとってガンカタは・・・?」

 

「「格好よさ以外が意味がない。」」

 

「ウワアアアア!?」

 

ジュダスは崩れ落ちた。

二人の正論パンチがジュダスを打ちのめしたからだ。

 

「まあ“払い”の技術自体は有用でしょうが、シンプルに空手とか、先ほど言っていた拳法など肉体を武器とする体術の方が相性がいいでしょう。」

 

へんじがない しかばね のようだ

 

「そういう方向性でいくなら、やはり銃もしくは弓は遠距離もしくは速度重視でけん制を主眼にするべきでしょうね。」

 

「・・・ロバート。残念ながら彼は虚弾もどきも虚閃もどきも使えるのでそういうのは自前で出来るのです。」

 

「銃要りますか?もう手甲だけあれば良いのでは?」

 

「それは・・・まあロマンですから・・・」

 

「ならば仕方ないですね。では・・・いっそのこと威力や遠距離、範囲などにのみ特化させるのも一考の余地があると思います。」

 

「なるほど。私は逆に多種多様の性質を持たせるという方針を推しますね。・・・ここにダ〇の大冒険という漫画があります。コレには魔弾銃というものが・・・」

 

「ほうほう」

 

「業腹ですが死神たちの鬼道についても情報を集めております。これらを習得出来れば・・・」

 

「興味深い・・・ですがそこまで注ぎ込んでジュダス君に習得できますかね?難しいのでは?」

 

「そうですか?・・・彼は例えるなら超巨大な基礎があり、さらに多種多様な材料や重機などがご丁寧に揃えられているような状態です。あと足りないのは設計図そして工事を進める作業者です。(ニチャア)」

 

「なるほど作業者ですか・・・(ニチャア)」

 

「まあ実際は鬼道習得は時間が無いですし、魔弾銃を開発できる人間なんてありませんから無理でしょうけど。」

 

「・・・なぜ滅却師には研究者枠がいなんでしょうか?死神にも虚にすらいるのに・・・」

 

「・・・」

 

粛々と本人を放置してジュダス強化計画が立てられていく。

誰が悪いかというと、基礎スペックが高いくせに戦い方の基礎が出来ていないジュダスが悪い。

伸びしろがあって何でも無茶ブリ出来そうな奴がいたら・・・仕方ないよね?

 

「後は・・・切り札のようなものが欲しい。予定通りなら彼の戦闘力は多くの星十字騎士団に勝てるものになるでしょうが、例えばペペのような彼自身に干渉するような能力には滅法強いですがバズビーやバンビエッタなどの純粋に戦闘力に長けるタイプには決定打が足りません。」

 

「同感です。更に親衛隊の力は反則ですからね。勝てるビジョンすら見えませんな。」

 

「ふふ久しぶりに燃えてきました。。もし許されるならグレミィに色々相手を用意してもらって実戦経験を積ませたいですが我々でどうにかするしかありませんね。」

 

「キルゲもですか?私も老骨に鞭打って体術の基礎くらいは仕込みましょう。後は彼自身で自分で落とし込めばいい。今はただの喧嘩殺法ですから。」

 

「「ふふふふふ」」

 

それからキルゲとロバート、他数名の有志(・・)により可愛がられたジュダスはボロボロの状態でリルトットの元に戻された。

それ以降リルトットの補佐をしながらジュダスは毎日ヤムチャする日々が続く。

 

 

 

 

半年後、星十字騎士団員の合同鍛錬がユーハバッハの名の下に発令された。

 




ジュダスにガンカタを覚えさせるといったな?アレは嘘だ。

実際はマジでガンカタを覚えさせようと思ったけど、シミュレーションすると覚えさせるメリットが格好良さ以外無くない?と思いました。
ガンカタへの理解不足なども有るかもしれませんが・・・


後ジュダス君長年の鍛錬でスペックお化けですが、経験不足&決定力不足です。
状態異常系には自己回復可能なので滅法強いですが、シンプルに戦闘力高いタイプだと普通に殺されます。

仮にバンビエッタとか霊子を分解・吸収出来ない勢いで飽和攻撃されたら詰みます。

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