とある一般聖兵の日常   作:チョコラBB

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6話

ジュダスは孤児だ。

幼い時の記憶は曖昧で、もの心着いた時には“見えざる帝国”の孤児院にいた。

ある程度成長した後、孤児院に出資していた帝国に見習いとして引き取られた。

このころからジュダスは鍛錬に心血を注ぎ始めた。

今では半ば趣味になっているが、切っ掛けは早く一人前になっていい生活をしたかったからだった。

しばらくして正式な聖兵になったときリルトットと出会った。

最初はたいして親交はなかった。

男女の性差もあったし、当時は上を目指していたから必要以上に他人と接するつもりがなかったからだ。

ただ何が切っ掛けだったか。

自分が作った料理を彼女が食べて笑ったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

(何か夢を見ていたような?)

 

現在ジュダスは地獄の中に居た。

当初はロバートとキルゲに痛みと共に体術を身体に叩きこまれ、後はひたすら摸擬戦を繰り返していた。

途中から「滅却師矯正ギプス」なる散霊手套を元に作成された狂気の産物をつけられた。

霊子制御はぐちゃぐちゃだし身体に延々と負担はかかるしなんか臭かったし。

ギプスに何とか慣れてきたころ、人が増えた。

 

リルトットに食事を作ったり、マスキュリンにサンドバックにされたり、リルトットの部屋を掃除したり、ミニーニャに埋められたりした。

バンビエッタに吹っ飛ばされたり、リルトットに食事を作ったり、キャンディスにビリビリされたり、マスキュリンにサンドバックにされたり、マスキュリンをサンドバックにしたり、

突如復活したマスキュリンに再度サンドバックにされたり。

リルトットの業務を手伝ったり、マスキュリンをサンドバックにしたり、何故かキレッキレのハッシュヴァルトに気絶させられたり、キルゲやロバートにギプスを強化されたり・・・。

最後らへんにはバンビエッタ、マスキュリン、ジェラルドの合間にリルトットの食事というルーティーンが出来ていた。

ジェラルドさん良い人なんだけど手加減が下手すぎるよ・・・。

後マスキュリンとバンビエッタは必ず死なす。

 

気づけば半年の期間が経過して徐々に動きがよくなったころ・・・

俺は変な仮面を渡されて、星十字騎士団員の合同鍛錬という初めての試みに連れてこられたのだった。

ギプスは外してもらった。

 

(どういうことなの?)

 

目の前に星十字騎士団員が全員整列している。

俺はというと仮面のせいでうまく声を出せず、呆然としていた。

 

陛下が来られた。

そして傍に控えていたハッシュヴァルトが声を発した。

 

「今から星十字騎士団員合同で摸擬戦を行う!バトルロワイヤル方式で行う生き残り方式である。親衛隊含め一部の団員は参加しない。そして星十字騎士団員候補生の試験も兼ねている。これは陛下がご覧になられているので心するように!!」

 

ざわっ

 

現役の星十字騎士団員たちは気になっていた。

重厚な金属製の四角錐を被ったボロボロの服を着た半裸の男。

一目見てペペとは別ベクトルでヤベえ奴がいるとは思っていたが、まさか十字騎士団員候補生とは・・・。

 

「お前たち。」

 

空気が硬質化する。

 

「今回摸擬戦を企画したのは他でもない。先日、星十字騎士団全員を選定したがどうにも私はお前たちの一部は与えた能力の胡坐をかき、成長が見られないと感じた。価値無き者は不要。見込みのある者にチャンスを与えるべきだと思わんか?」

 

一部を除き星十字騎士団員の視線がジュダスに突き刺さる。

その目は既に不審者を見る目ではなく、敵を見る目だった。

 

「うむ。やる気が出たようだな・・・そうだ候補生より先に倒れたものは“聖文字”をはく奪するとしよう。所詮その程度の者ならいくらでも代わりはいるだろう?」

 

(何言ってんのこの髭。俺にヘイト集中させるんじゃねえよ!?)

 

「陛下。」

 

「なんだバズビー。」

 

「ハッシュヴァルト、アンタじゃねえ。俺は陛下に話しかけたんだ。」

 

「陛下は言うべきことは既におっしゃられた。何か疑問があるのならば私が答えよう。」

 

ハッシュヴァルトの言う通りユーハバッハは既に興味がないのか玉座に座っている。

 

「チッそこの見習いは何なんだよ。そんな奴初めて見たぞ?」

 

数人の団員が同意の意を示す。

彼らは少しでもこの未知の敵の情報を集めるつもりなのだ。

 

「ふむ。彼の名前は・・・・・・レッドピラミッドシング君という。」

 

「明らかに偽名じゃねえか!?」

 

「名前などどうでも良いことだ。今ここで関係あるのは強いか弱いかだけだ。そうだろう?」

 

「てめえ・・・!?」

 

「だが折角だ。レッドピラミッドシング君挨拶を。」

 

え!?

この空気の中で挨拶!?

ハッシュヴァルトはバズビーを煽ってんの?

ま、まあ挨拶は大事だもんな。

 

「コロシテ・・・コロシテ・・・。」

 

「挨拶じゃねえじゃねえか!?ソイツ大丈夫か!?寿命とか感情とか何か大事なものを犠牲して強さだけを求めた悲しき怪物じゃねえよな!?」

 

何か勝手に音声を変換してる――――

ジュダスはハッとして陛下のそばに控えているロバートを見やる。

親指をサムズアップするクソジジイ。

 

「陛下にガンつけてやがる!?」

 

「狂犬じゃないか。」

 

「姿も内面もただモノじゃないっ!?」

 

「おかしいわね・・・何か見覚えのある筋肉なんだけど・・・・」

 

「奇遇だなバンビエッタ。俺も知ってる気がするんだが・・・?」

 

「バンビエッタ先輩、リルトット先輩!またジジ先輩が腹筋をやられました!」

 

「何アレ、怖・・・」

 

「お前がソレを言うのか・・・。」

 

エス・ノトが呟いた「怖い」という言葉に突っ込むナナナ。

 

「陛下にもガンつけるたあ普通じゃねえ!・・・良いだろう。お前をぶちのめす!んで次はハッシュヴァルトてめえだ!」

 

「残念ながら私を含め親衛隊、そしてキルゲとロバートは参加しない。」

 

「オレサマ!オマエマルカジリ!(マジで!?良かった!)」

 

「なんだとぉ!?やっぱりソイツ悲しき怪物じゃないのか!?」

 

殺伐とする空気。

尚、久々にバズビーと会話が続いたハッシュヴァルトはニッコリだ。

 

「それではそろそろ開始とする。3・・・2・・・1」

 

「っち!速攻終わらせてやる!」

 

その場の全員が構える。

ある者は武器を構え、またある者は霊圧を高めてくる。

ある者は笑いながら気配を薄め、ある者は能力を発動しようとする。

 

「開始!!」

 

瞬間、ジュダスは地を駆ける。

 

「お前の全てに異議が―――」

 

ベレニケが能力を発する前に接近、首を絞め頸動脈を圧迫、

ベレニケの意識は失われた。

 

「ガアアアッ!!」

 

続けて大猿に変化しかけていた「R」の聖文字を与えられたジェローム・ギズバットを武装色の覇気と動血装を同時発動して殴り倒す。

 

「マズ フタリ。(まず二人)」

 

この二人は良いところ一つもなく倒された。

あまりに情けない結末に、きっと今後二人こういった倒され方を警戒することだろう。

 

「やるじゃねえか!だが俺をその雑魚二人と一緒にするんじゃねえぞ!!」

 

気炎を上げるバズビー。

他の者も意識を切り替える。

 

 

 

 

 

 

「・・・デデーン。ベレニケ、ジェロームOUTー。」

 

「うるせえ!ハッシュヴァルト!!」

 

残り20人

 




コミック見直すと、バスビーとハッシュヴァルト湿度が高い・・・。
後、改めてみるとバンビエッタと他4人の温度差に心が痛む(愉悦)
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