ジュダスは2名を無力化した後すぐさまバズビーに攻撃を仕掛けた。
理由は簡単だ。
バズビー、バンビエッタ、キャンディスが本気で飽和攻撃を行ったら霊子を分解・吸収が間に合わないからだ。
後者二人はバンビーズとして固まっていたため、まずは単独のバズビーを落とさんとした。
「上っ等!!」
指1本を立ててジュダスに向ける。
「バーナーフィンガー1!」
一筋の熱線が放たれ、膨大な高熱により空気が膨張する。
ジュダスは避けもせず霊子を分解吸収し残った高熱も血装で防ぎながら突撃。
バズビーが本気を出す前に無力化する!
「!? バーナーフィンガー2!!」
直前。
ダッシュの速度を維持したまま下段蹴りを行った。
熱線はジュダスの頭の上を奔るが影響はない。
はたから見ると2Dの格闘ゲームのようなしゃがみキックに見えただろう。
「ガハッ!?」
バズビーは足を跳ね飛ばされ宙を舞う。
体制を整えようとするが純粋な近接戦においてジュダスは彼の上を行く。
「ダディャーナザァーン!!(叩き落とす!!)」
上から下に拳を叩き落す。
地面に挟まれ衝撃波は余すことなくバズビーの身体を貫いた。
その結果、バズビーは地に沈み沈黙する。
「・・・(次は・・・)」
ジュダスは止まれない。
自力で劣る自分は意表をついて敵が全力を出す前に決めなければ敗北してしまう。
全員の能力を知るわけではないが・・・次は・・・
「曲がれ」
身体に不可視の圧力がかかる。
前屈するかのように折りたたまれるが、各種バフをかけて何とか圧力に耐える。
潰れはしないが・・・耐えるのが精いっぱいで身動きが取れない。
「!?」
「オイの能力は紆余曲折(ザ・ワインド)いちゅまで耐えれるかな?」
「ゲゲゲそれを待つまでもないヨ!ミーの力で終わりサ!」
「僕ノ力デ身動キ出来ナイヨウニ」
「W」ニャンゾル・ワイゾルに身体を縛られ、
更に「L」ペペ・ワキャブラーダと「F」エス・ノトの手で「愛」と「恐怖」により精神を縛られる。
「これで終わりだネ。」
精神と肉体を三重に縛られ完全に停止しする。
此処まで縛られたら動くことも、動くという意思すら発することはないだろう。
そのため未だ能力は解除しないものの弛緩した空気が流れるが・・・
「まだだ!ソイツに時間を与えたら」
「G」リルトット・ランパートが叫ぶが遅かった。
彼女が知っている人物ならすぐに復帰するだろう。
以前同系統の能力による縛りからすら自力で復帰したのだから!
「ガ、ガアアア!!(うおおおおお!!)」
自身に乱装天傀を使用、マニュアル操作で異常個所を解析・解除する。
同時に一瞬だけ静動轟一を発動し、精神と肉体の縛りを強制的に破戒した。
「な!?」
「縛道の四 這縄」
動きを止めたエス・ノトを鬼道で縛り上げたうえで首を二の腕で締め上げる。
完全に油断したところを締め上げたので一瞬でエス・ノトの意識は夢の世界に旅立った。
尚、同時にペペに執拗にストンピングを繰り返している。
「ら、ラブ・・・アビャ!?何故ミ―の能力が利かないノ!?真逆、心が無いとでもいうノ!?」
(解析した。もう俺に「愛」も「恐怖」も利かない。)
ジュダスはペペの顔面を叩き潰した後、白目をむいたソレをこちらを狙っていたバンビエッタへ投げつける。
もちろんペペは爆発して吹き飛ばされたがけん制にはなった。
瞬時に最高速へ。
ジュダスは見聞色で周囲を監視しつつニャンゾルへ接近。
彼の能力は精神の縛りではなく物理的な現象なので無効化できない。
故に早く、早く!
「アェ!?」
「無駄ら怪物。お前の拳も何もかもオイにはとろかない。全て捻じ曲がるれ。」
拳が自然にニャンゾルの身体を避けて地面に突き刺さる。
焦りすぎた。
深く刺しすぎたためか完全に動きが止まってしまったジュダスに対し、ニャンゾルが手をかざす。
ジュダスは咄嗟に距離を取ろうとするが、間に合わず
「スター・ドロップキック!!」
横合いからのスターの一撃を無防備に食らってしまった。
「グガアア!?」
強烈な一撃に身体が軋む。
素の状態なら間違いなく骨が何か所も骨折していただろう一撃に
修練場の壁面にめり込みながらジュダスは意識を失いかけた。
「フハハハ!正義は勝つ!さあお前の罪を数えるのだ!!」
「流石ミスター!格好いい!!」
ドゴッドゴッ!!
「S」のマスキュリンは高らかに笑いながらジュダスにパンチを叩き込む。
凄まじい威力により人体同士が発する音ではないが、拳は止まらない。
何故ならばこの程度で目の前の怪物、ジュダスが倒れないことを知っているから。
伊達にサンドバック仲間ではないのだ。
「!?なんの!」
一方的に殴られ続けるもジュダスは隙を見てマスキュリンの拳を額、ではなく三角兜で受けて反撃の拳をふるう。
だが以外にもその攻撃を受け流し、さらに体勢が崩れたジュダスのみぞうちを蹴り飛ばし、再度ラッシュで肉を打つ。
「フハッ甘いな!怪物!何度貴様に殴り返されたと思っている?ワガハイとてこれだけ殴られれば避け方程度学習するわ!」
「成長するヒーロー!その名はマスキュリン!」
「その通りだ!ジェームズ!!」
(・・・・頭が冷えた。焦りすぎだ俺。)
マスキュリンの拳を掴む。
「ムッコロス!!(だけどお前ポンポン殴りすぎだろうが!!)」
拳を握り潰し、軽くマスキュリンの腹を叩く。
「!?ゲエ!?」
ズシン!
能力により巨大化していたマスキュリンは重い音と共に倒れこむ。
意識はあるのか動いてはいるものの、白目をむき脂汗をかきながら腹を抑える。
「ミスター!?」
起き上がったジュダスは慌てて近づいてきたジェームズを爆破し気絶させる。
この二人の関係はよく分からないが片方を殺してももう片方が何故か復活するので、両方を殺さず行動不能にしたのだ。
「縛道の二十一 赤煙遁」
鬼道により煙幕を発生させる。
まあ煙など一瞬で払われるだろうが時間はそれで充分。
視界も霊圧感知も封じられたがジュダスには見聞色の覇気がある。
今更であるが、覇気とは漫画「ワンピース」で登場する概念で、「気」と呼ばれるものの一種かもしれない。コレにはいくつか面白い特性があるが、その一つに覇気はある程度まで習熟が進むと厳しい実戦でしか成長しなくなるというモノがある。
今ジュダスにはこの“段階”に到達していた。
見聞色の覇気による未来予知。
生き残っている団員たちのけん制の矢を全て避け、ある場所に霊子を打ち込む。
「もう一度お前を曲げるろ!」
ジュダスを仕留めるためにニャンゾルは静かに移動していた。
だがそれも予知通り。
「破芒陣」
攻撃を全て捻じ曲げられるなら全方位囲めばいいじゃない。
奇しくも原作と同様の攻略方法をジュダスは選択した。
ニャンゾルの周囲を結界が囲み、内部に向けて爆散。
「ア・・・」
まだ辛うじてニャンゾルに意識があるようなのでもう一度・・・
予知によりいち早く反応し、ジュダスは
今まで様子見に徹していたバンビーズが動き出したのだ。
彼女らは試合が始まってすぐにレッドピラミッドシング君の正体がジュダスと感づいた。
同時に彼がある一定以上の飽和攻撃については分解・吸収しての無効化が間に合わないことも知っていた。
故にバンビーズ全員はジュダスを侮らず既に完聖体に変身ししての全力攻撃だ。
一瞬の後、雷撃と爆撃、そして炎がジュダスを蹂躙する。
「・・・バズビー無事だったのか?」
「当たり前だ。・・・まあ一瞬意識が飛んだがすぐに復帰したさ。・・・だが思ったよりもあの悲しき怪物が強いことは分かったからしばらく様子見してがな。」
「フンッ!バズビー次はアンタだよ!」
「アア!?キャンディス!テメエ何を言ってるか分かってんだろうなあ!?」
「・・・おいお前らまだだ!よく見ろ!」
「「!?」」
強力な攻撃により修練場の原型がほぼなくなってしまった。
それだけの強力な威力で土埃は舞いよく見えないがジュダスが居た場所に人影がひとつ。
「ガードベント」
「なんて奴だ!?」
視界が晴れると其処にはボロボロになったマスキュリンと無傷のジュダスがいた。
そう。ジュダスは近くで倒れていたマスキュリンを盾にして雷撃、爆撃、炎を防いだのだった。
「うわ!エゲツな!!」
「ジュダスどうしちまったんだ!?お前はこんなことする奴じゃなかっただろう!?」
変わり果てた友に対し、リルトットの悲痛な叫びがこだまする。
「チカクニイタ コイツガワルイ」
ボロボロのマスキュリンをジェームズに回復させ再度ガードベントしようとするジュダス。
リルトットは泣きそうな顔で確信する。
ユーハバッハ達に何かされたのだと。
ジュダスは確かに滅茶苦茶な所はあったが仮にも味方を盾にするような非道な人間ではなかった。
リルトットは玉座を見上げ叫ぶ!
「ユーハバッハ!!コイツに!ジュダスに何をしやがった!?コイツはこんな無茶をするような奴じゃなかった!!」
「フッ。何のことか分からんな。」
「ユーハバッハァァ!!」
参加者の多くが倒れ、
戦いは終盤に進む。
リルトットちゃん
「ユーハバッハ!!コイツに!ジュダスに何をしやがった!?コイツはこんな無茶をするような奴じゃなかった!!」
ジュダス(戦犯1)
「」
(ええぇ!?)
ユーハバッハ
「フッ。何のことか分からんな。」
(本当に知らない)
リルトットちゃん
「ユーハバッハァァ!!」
ハッシュヴァルト(戦犯2)
「」