ゲーマー兄妹はVRMMORPGを始めたそうです。 作:EDFストーム1
あと通知表とかいう悪の権化のせいで更新遅れました...
明日からちょっと出かけるので携帯で投稿します。
携帯だとボタン押しずらくて書くのが遅く、投稿が一回になるかもしれません(><)
それでは第十五話です、どうぞ!
時刻は午後8時弱。
カサンカ村:酒場
「店主さ〜ん、青猪の骨付き肉持って来ましたわ〜」
「ステフさん、お帰りなさい。それと<青猪の骨付き肉>ありがとうございました、これで新しいメニューが作れます。お礼といってはなんですがどうぞこれをお受け取り下さい」
店主さんがカウンタ―の下から箱を取り出す。
その箱に入っていたのはお目当てだった”ボーンダガー”だ。
そして白はボーンダガーを受け取りクエストを達成した。
酒場からでた俺達はまずステフにこう言った。
「俺達はレベル上げしてくるからステフは宿屋に行っててくれ」
空は宿屋の方向を指を指しステフに指示する。
「な!何で私だけ仲間外れなんですの!?」
「夜は視界も悪い、俺達は索敵スキルを選んでないからステフを守りながら戦うのははっきり言ってキツイ」
日が暮れると一気に視界が狭くなる。
そんな状態でステフを連れて行くのは自殺行為だ。
「お前のレベル上げは明日から、今連れて行くのはリスクが高すぎる」
「確かにそうですわね...わかりましたわ...」
そう言いながらステフはトボトボ宿屋に向かった。
「それで空〜どれ位レベル上げするんですか♪」
「二時間位だな、今夜はステフに日本語を覚えて貰わないていけないからその時間を考えたらその位が妥当だろ」
それにボーンダガーの感覚を白には取り戻しとかないといけないしな。
そして俺達はレベル上げをしにカサンカ村を出た。
二時間のレベル上げで俺とテトのレベルは8、白はlv10となかなかのペースだ。
以前この村に来た時はlv14だったが今回はホルンカ村に寄ってないのでβ版と比べるとやや低い。
ドロップした素材などは全て売却してコルにしている、だがステフのカジノでの儲けがあるので俺達の懐はかなりの額が表示されている。
このカサンカ村には武器屋などがないので装備の強化はできないが次の街、トールバーナはなかなか店が充実しているのでそこで武器や防具の強化をすることにしよう。
「な、なんとかこの五十音というのは理解しましたわ...で、ですがこの漢字というのはなんでこんなに沢山あるんですの?同じ読み方な...のに違う漢字で書くだなんてまぎ...らわしいですわ」
「そーいうな、これ覚えないとアイテムとか装備の名前もわからないからな。
覚えてもらわないとこれから困るぞステフ」
俺達が宿に来て約11時間。
空はステフに日本語を昨日からぶっ続けで教え込んでいる、つまり徹夜だ。
ステフも頑張っているが目がもう閉じる寸前な状態だ。
白とテトは最初は興味を持ちながら見守っていたが途中から飽きたのか二人は寝ている。
「あ、綺麗な川がみえますわ〜...誰かがおいでおいでしてますの〜...」
「おい待てステフ!それは明らかに死亡フラグだ!!」
「も、もう駄目ですの...Zzz....」
そしてとうとうステフは眠り込んだ...
「まぁ、ステフにしてはよくやったと言えるか、これなら小学4年生までの漢字なら読めるだろう」
わずか半日で無知の状態から小学4年生までの漢字を覚えたんだ、ここまで覚えれば簡単な文字なら読めるだろう。武器やスキルの名前等もカタカナが多いし読めるはずだ。
「こんだけ読めるようになったなら徹夜して仕込んだ甲斐があるってもんだな」
そんなことを言いながら空は笑う。
だがこのSAOは疲れれば眠くもなる。
はじまりの街から戦闘をしながらカサンカ村までたどり着き、そこからクエストの<青猪の骨付き肉>集めで散々フレンジーボアを狩りまくってそれに日本語の基礎をステフに叩き込んでいたのである。
さすがに空の体力も限界だ、そして空も糸が切れたかのように眠りについたのだった。
「ん...にぃ起きる」
「空〜もう何時だと思ってるの〜」
「ん...ぅう...ふあぁ〜おはようさん白、テト」
聞き覚えのある声に気づき俺は目を覚ます。
「やっと起きたね空、今は午後の3時だよ♪」
「3時!?俺そんなに寝てたのか!」
ステフが眠りに落ちたのが確か8時位だったから7時間も寝てただと!
今日はステフのレベル上げをする予定だったが...まさかこの俺が寝落ちするとは...
「時間がねぇ!急いでステフのレベル上げ行くぞ!」
この村から次のトールバーナに行くまでに敵のレベルも多少だが上がる。
せめてステフには1.2発攻撃が当たっても耐えてもらうくらいのレベルになって貰わないと!
「にぃ...それなら大丈夫」
「空が寝てる間に空より二時間くらい早く起きたステフさんを連れて僕がレベル上げ行ってきましたからもういつでも出発できるよ♪」
「お、サンキュにテト。どのくらいまで上げたんだ?」
「ステフのレベル、3くらい」
「さすがにlv1なだけあってすぐlv3まであがったよ、ちなみに僕のレベルも1つ上がったよ〜♪」
現在のパーティ構成としては
空:lv8、装備武器は片手剣と盾、防御担当の前衛。
白:lv10、装備武器は短剣、攻撃担当の前衛。
テト:lv9、装備武器は曲剣、遊撃担当の中堅。
ステフ;lv3、装備武器は(一応)細剣と盾、戦闘中はまず盾をずっと構えていてもらう。
本人曰く「これでもエルキアのアカデミーではフェンシングをやっていましたわ」だそうだが実力は中の下と今のレベルとステータスからしても前衛に出す訳にはいかない。
簡単に止めをさせそうならステフに攻撃させてレベルを上げていこう。
白のレベルがやや高いのは攻撃メインの白なので攻撃回数が多い、よって自然とモンスターを倒す回数も多くなる。なので俺やテトよりも僅かに貰える経験値が多い。
「よし、それじゃあ早速トールバーナに行くとしますか!」
そう言いながら俺達は宿を出て歩き出す。
すこし歩いた時、ステフが突然止まりだした。
止まったすぐ横にあるのが酒場からして大体予想は出来る。
「ちょっと待って貰えませんか?最後に店主さんに挨拶をしに行きたいんですの」
ステフにとっては右も左もわからない状態で助けてもらった恩人だ。
性格が真面目なステフだ、お礼を言いたいのだろう。
「わかった、ならさっさと済ませてこいよ、俺達は村の門に行ってるからな」
そう言って俺はステフに行って三人で村の門に行く。
「店主さ〜ん?いませんか〜?」
ステフは店主がいないか確認しながら酒場の扉を開ける。
「いらっしゃ...ステフさんじゃないですか!どうしたんです?」
グラスを拭いていた店主さんがグラスを置いて聞いてきた。
「あ、あのっ!これから次の街へ行くのでお礼をと思いました」
「そうですか...怪我が無いようにして下さいねステフさん」
そういいながら店主さんはニッコリと笑顔で返す。
「最後に店主さんのお名前を聞かせてもらって構いませんか?」
もうこの村に戻ってくるかわからないので名前だけでも聞こうとするステフ。
「私の名前ですか?こんなNPCに名前を聞くとは変わった人ですね」
少し微笑みながら店主が言う。
「私の名前はニコラス・ラインフォルトといいます」
「ニコラスさん...ではニコラス店長、またどこかで」
「えぇ、ステフさん達もよい旅を」
そんな笑顔に見送られ私は空達の待っている村の門へ向かうのだった。
今回でノゲノラキャラの装備も決めときました♪
ステフのフェンシングは国内最高のアカデミーですしそれくらいあるのでは?という感覚で書きました。
店長の名前元は某RPGのあるキャラの名前を少し借りましたww
そろそろキリト達も出さないとな〜
それでは次回またお会いしましょう!