ゲーマー兄妹はVRMMORPGを始めたそうです。 作:EDFストーム1
次話を楽しみにしてくださった読者様、すみませんでした(T T)
遅れた理由ですか....それは学校の成績がですね...はい....
そりゃもう酷かったんですよ....そのせいでパソコンが取り上げられていた訳です....
そんな訳で大変遅くなりましたが第25話です、どうぞ!
これからどうするかなど話しながら、第二層主街区へ向かう為に歩き始めてまず最初に眼に見えたのはとてつもなく長そうな石段だった。
なんとなく石段数えてみると四十八段ごとに折り返していた。
意味のある数字なのかと考えた結果、第一層のボス部屋に入れる上限の数字と同じだ。
もしボス戦で上限一杯の人数で参加して誰も死者が出なかった場合、この階段の踊り場から踊り場までをプレイヤーでぴっちり埋めることができるわけだ。
しかしβ版では「 」達だけで攻略してしまっていたし、今回も上限の48人には届かなかったものの大人数で攻略に挑んだにも関わらず、この石段を降りて行くのは結局たったの5人だけ、このエリアを作ったイラストレイターもこのことを聞いたらどんな気持ちになるのやら...
そんなことを考えながら何個目かの踊り場に到達した時、視界右側に、小さな手紙のアイコンが点滅した。
これはフレンド・メッセージと呼ばれるもので同じ層にいなくてもフレンド同士でならメッセージで連絡を取り合う事が出来る機能だ。
今現在、俺がフレンド登録をしている人数は6人。
この世界に来て初めての友人クラインとβ版でも結構お世話になっていた情報屋鼠のアルゴ。
アルゴとはボス討伐を始める数日前にあった時にフレンド交換をしてある。
そして目の前にいる空達の6人だ。
空達はこんなすぐそばにいるからまず違うからクラインかアルゴのどちらかだ。
どっちだろう、と思いながら開いたメッセージの差出人は、後者だった。
[大変な迷惑をかけちまったみたいだナ、キー防。お詫びに、情報タダで売るヨ]
という書き出しに、情報はやっ!と思うよりもあとの文章ににやっとする。
歩きながホロキーボードを出し、素早く返事を打って返信した。
[おヒゲの理由を口頭で教えてくれ]
前から気になってたんだよな〜、あのヒゲ。
β版の時にも聞いたがはっきりとは教えてくれなかったし、ネコが好きなのかと聞いたがそこまで好きではないって言ってたしな〜
「どうしたキリト、誰かからメッセージでも届いたのか?」
「あぁ、鼠のアルゴからメッセージがきたんで返事送ってた」
「鼠...あの情報屋か....」
「?、どうした?なんだか顔色悪いぞ?」
「いや、なんでもねぇ」
空達はアルゴのことをそこまで好んでいない。いや、寧ろ避けている。
鼠のアルゴ。
β版で情報屋として活躍し、ずば抜けた情報量を持っていた情報屋の名だ。
βテスター達からして見ては彼女の持つ情報はレベル上げやクエストなどいろいろな手足助となっていし、攻略本を無料配布するようなビギナーにβ版で得た情報を広める等して貢献している、が空達...いや「 」からしてみれば相当厄介な存在だった。
今でこそID名が変わったからいいがβ版でのIDは「 」である。
数年間ネットから姿を消していたネトゲプレイヤーから伝説とまで言われたプレイヤー「 」がここ最近になって突如として復活し、同じゲームに参加していると知れば情報屋達が俺達の情報を集めようと思うのは容易に想像できてしまう。
実際、β版が開始してから数々の情報屋が「 」の情報を集めようと「 」を尾行したが伝説とまで言われたプレイヤー「 」は悉く情報屋を撒いたが、既に情報屋の中でも有名になっていたアルゴのみが必死に尾行を続けたが結局「 」達の情報を掴む事は出来なかった。
しかし、鼠のアルゴの情報網も凄まじく「 」もなかなかに手を焼いていたのであった。
実際、βテスト終了後の情報量は「 」と鼠のアルゴはほぼ互角である。
ボス攻略やモンスターのアルゴリズムなど攻略的情報量は圧倒的に「 」の情報量が上だが、プレイヤーの情報など個人的情報量ではアルゴは「 」達が持つ情報量をも上回っていた。
製品版が始まってからはまだ一度も会ってはいないがβ版の時も散々尾行されまくっていたのであまり関わりたくはないと思っている。
「しっかしアイツの情報網どうなってんだ?もう俺達のことも知ってたぜ」
「β版でもあいつの噂は結構凄かったからな〜(そのせいでどれだけ苦労したことか....)」
そんなことを話している間に石段も終わりとうとう第二層の大地に足を踏み入れる。
道中にモンスター等も現れたが、最初こそβ版とモンスターのアルゴリズムが違うかもしれないと思い念のため慎重に攻撃をしていたが特にβ版との違いは無く、現段階ではゲーム内で強いプレイヤー達にモンスターはばっさばっさとなぎ払われていった。
「やっと街に着いたか~」
「にぃ...お疲れ」
「うんうん、ボス倒してほとんど休憩なしだったもんね♪」
「それにしても凄い街ですわね〜、山の中にこんな街を建てるだなんて」
「こんな街がまだまだあると思うとそこは楽しみだな」
第一層から繋がる扉から空達と歩き始めて約40分。
俺達はやっと第二層主街区:ウルバスの南ゲートに到着した。
アインクラッド第二層主街区:ウルバスは直径300mほどほどのテーブルマウンテンを、外部分だけ残してまるごと掘り抜いた街だ。
俺達は南ゲートから南ゲートから入ると、視界に[INNER AREA]の表示が浮かび、スローテンポな街区BGMが耳に届いた。弦楽器が主役だった一各街と異なり、哀愁を帯びたオーボエが主旋律を奏でている。通りを行き交うNPCの服装も微妙に意匠が変わっていて、『新しい層に来たんだ』という思いを新たにさせる。
あたりを見渡すが空達以外のプレイヤーを示す緑色のカーソルは存在しない。
それも当然だ。あの第一層攻略後、俺を入れて5人以外は全員一層の拠点に引き返したのだから俺達以外いないのは当然なのだ。
つまり今この瞬間この広大な第二層にいるのは俺達5人だけと言う事だ。
何とも贅沢な話だが、もちろんこの状態が永遠に続く訳も無く、フロアボスの消滅から2時間経過することで次層主街区の中央に存在する転移門自動的にアクティベートされ、下層の主立った街と連結されるからだ。その瞬間に待ち構えていた大勢のプレイヤー達が転移門から飛び出してくるはずだ。
もっとも、それは逆に言えば、あと1時間20分の間俺達はこの層を独占出来る訳だ。
それだけあればそこらにあるクエストの1つや2つクリア出来るだろうがいまかいまかと焦れているであろう数百....ことによると千人以上ものプレイヤーを本気で怒らせるような度胸はさすがに持っていない。
「あぁ空、第一層で待ってるプレイヤーもいることだしさっさとアクティベートしちまわないか?」
「それはそうだがまずは宿探さないとな。俺達が見つかったらボス攻略の時のこともあるし何されるかわかったもんじゃない、先に広場が見える部屋探しておけばアクティベートしたらすぐにそこに逃げ込めば他のプレイヤー達にもバレずに済むだろ」
たしかに空の言う通りだ。まずは逃走手段を事前に考えておくべきだな。
まわりを見渡し
「あ、あそこにある教会みたいな建物はどうですの?」
と、ステフが東の方角にある建物を指差す。
「あの高さなら広場を見渡せそうだな....確か建物の部屋は泊まることも出来たはずだしさっそく行ってみるとするか」
そして俺達はステフの見つけた建物に向けて歩き始めた。
どうも、二ヶ月も投稿してなかったので読者がいなくなってないか超絶心配なストーム1です。
初期のころの毎日更新の意気込みはどこへ行ったのやら...
夏に投稿したと思えばもう秋終わっちゃいますねwww
それもこれも実力テストなんてもんがあるのが悪い!!
もっと言えば英語なんて糞食らえばかやろー!!!
(でも大元の原因は艦これの夏イベやってて全く勉強しなかったせい)
と、とりあえず連載中断することは決してないのでまたテストがヤバかったりすると更新が遅れる可能性がありますが今後とも宜しくお願いします(>_<;)
二ヶ月投稿できなかったってことと最近、学友がSS書き始めたこともあるので次回の更新は早めにする予定です。
それでは次回お会いしましょう! 誤字脱字、指摘等お願いします。