ゲーマー兄妹はVRMMORPGを始めたそうです。   作:EDFストーム1

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久しぶりに上げたと思ったら少しの間でしたがランキング5位になってたところを見て
「これはもうあげるっきゃねぇ!」と早めに投稿wwww
やっぱり自分の書いた作品が評価されてるとにやにやしちゃいますね。
あとUA数が10万突破しました!
読者の皆さんありがとうございます!

それでは第二十七話です、どうぞ!



エクストラスキル”体術”

主街区ウルバスから西に進み平原を越えてさらに西へ進むとやっと見えてくる小さな小屋。

ここが、これからの攻略に最も重要なエクストラスキルを取得できるクエストが受けれる場所だ。

 

「空、ここがそのクエストが受けれる場所ですの?」

 

「あぁそうだ。ここがエクストラスキル"体術"を取得できる場所だ」

 

「..........」

 

ステフはあちらの世界(ディスボード)で空に撮られ、写られまくった恥ずかしい画像集を消すためにやる気満々だが、隣にいるテトは移動の間もずっと死んだ魚のような目をしている。

 

「テトも往生際が悪い」

 

「ここまで来たらもう受けざるおえないけどな。さぁ、クエスト始めるぞ」

 

「あぁもう!待ちなさい空、白!」

 

「はぁ〜しかたないか....」

 

空が小屋の扉を開けて白と一緒に小屋に入り、その後ろを追うようにステフとテトも付いて行く。

小屋に入るとまず目につくのはぼろぼろの道着を着たおっさんがいた。

 

「入門希望者か?」

 

「あぁそうだ。ここにいる4人全員入門希望者だぜ」

 

「修行の道は長く険しいぞ」

 

「あぁ問題ない、むしろ俺の腕見てビビんじゃねぇぞおっさん」

 

短い問答が終わると、おっさんの頭上の[!]マークが[?]に変化し、視界にクエスト受領ログが流れた。

 

「いいだろう、ならば汝らに修行を与えよう。」

 

そう言っておっさん改め師匠は俺達を外にある岸壁に囲まれた庭の端にある巨大な岩の前だった。高さ二メートル、差し渡し一メートル半はあろうそれをぽんと叩いた師匠は、左手であごひげをしごきながら言った。

 

「汝らの修行はたった一つ。両の拳のみで、この岩を割るのだ。為し遂げれば、汝らに我が技の全てを捧げよう」

 

「.....は?ちょっ!?この岩を素手で?この人何言ってるんですの?そんなの無理に決まってますわ!」

 

「はぁ....だから言ったのに....こんなの無理だって....」

 

あまりの予想外な展開にステフは慌て始め、こうなることが予想できたテトは頭を抑えてため息をしている。

 

「この岩を割るまで、山を下ることは許さん。汝らには、その証を「いや、ちょっとまってくれ師匠」む?」

 

道着の懐から何かを取り出そうとする師匠に空が待ったをかける。

 

「汝、師匠である私に歯向かおうとするのか?」

 

「いやいやそーじゃねーよ。つまり、この岩割ればそこで終了なんだろ?なら俺と白に模様つけるのは勘弁してくれよ、ださくて人に顔合わせられねーからな。」

 

 そう言いきった空が岩に向き合う。

 拳を握って岩を見つめいる所からして、どうやら空は本気でこの岩を叩き割るつもりのようだ。

 

「空、正気ですの!?こんな岩を素手で割るなんてどうあがいても無理ですわ!」

 

「これだから全くステフは....否定から始めたらなんも見えないぞ。いいかよく見てろよ....」

 

空は拳を構え、岩に狙いを定めて思いっきり拳を振りかぶって叫んだ。

 

 

「二重の極み!ああああぁぁぁーーーー!!」

 

 

空の叫び声と共に岩が砕けた轟音が響き渡る。満足そうな顔をして空が腕の調子を確認している。

 

「どうだ?これで文句は無いだろ師匠?」

 

「ほぉ、まさかこの岩を一目見ただけで粉砕するとは.....私も見る目も落ちたということか。約束通り汝に私の全てを捧げよう」

 

師匠は道着の懐にあった物をしまい、懐から棒状のものを取り出す。

 

「我が技の全てが記された巻物だ。受け取るが良い。」

 

「おう、これで俺は免許皆伝だな。じゃ次は白の番だな」

 

「うん....にぃまかせて」

 

 続けて白も小さな体をしているにもかかわらず見事岩を粉砕。さきほど空が叫んだ同じ言葉を叫んでいたが何か意味でもあるのだろうか?こうして晴れて白も免許皆伝した。

 そしてその光景を見ていた者は....驚愕を通り越して唖然としていた。

 

「あ、あなた達のこと、私はまだ甘く見ていたようですわ....頭脳はほんと人間離れなんて軽く越えているのは当然知ってましたけど、まさか筋力もこんなにあるなんて....」

 

「はぁ!?お前なんでこの岩割れるんだよ!?俺なんか割ろうとして拳が逝かれちまうかと思ったのに!?」

 

とっさに陰から見ていたキリトも出て来る。

 

 そろそろ来る頃だろうと山から様子を見に来たと思ったら、いきなりあの破壊不能オブジェクト一歩手前どころかほぼ破壊不可能に等しい超絶的硬度だった岩が粉砕されてキリトは驚いていた。が、キリトの予想をさら上回りに白までもがあの岩を壊したとなればもはや驚愕を通り越して唖然とするのも当たり前だ。

 正直さすがのあいつらでもこの岩は割れないだろうと思っていたし、様子を見に来たのは岩を割る所ではなく弟子の証で、自分の顔にも書かれたヒゲを見に来ようと思っただけだったりした。

 

「あれ?キリトさんじゃないですか。キリトさんもやっぱりこんな岩われるわけないですわよね....ところでその顔のおヒゲはなんですの?正直恥ずかしいと思いますわよ」

 

「俺だってこんなの恥ずかしいに決まってんだろ!てか本当どうやって割ったんだよあいつら!?」

 

「だよね〜、うんうん、やっと君達も僕と同じ心境に至ったみたいだね」

 

ステフ達がぎゃーぎゃー言っている所に師匠が近づいてくる。

 

「汝らもあの者らのように岩を割れるのか?」

 

「いやいやいや無理無理無理!あんなの普通の人間じゃ無理ですわ!って言いたい所ですが....白でもこの岩を割れたんですもの!私だってやってみせますわ!」

 

そう言ってステフも岩に向かって拳を構える。

 

「本気かよ。根性論だけでなんとかなるもんじゃないぞ、この岩は....止めといた方が良いぞー」

 

割れなかったキリトから声がかかるがステフは止めようとしない。

 

「キリトさんは黙っててください!私は諦めませんわ!諦めたらそこで試合終了ですわ!うりゃー!」

 

ステフの拳が岩にぶつかるが空や白の時とは違い[ゴン]、と鈍い音がしただけで岩は全く壊れる気配はなかった。そしてステフ本人は拳を抑えてのたうち回っている。

ステフの悲惨な光景を目にしてキリトは同情の念を送り、テトは師匠に無理です!と言いに行った。

 

 

「まだこの岩をわれるのであれば汝らには、その証を立ててもらうぞ」

 

そんな台詞を吐いた師匠は、さきほど道着から取り出そうとしていた物を再び取り出す。左手に持ったのは、小型のツボ。そして右手には、太くて立派なーー筆。

そして師匠の右手が素晴らしいスピードで閃いた。筆の穂先をツボに突っ込むや、たっぷり墨を含んだそれがズバズバズバッ!とステフとテトの顔に炸裂した。

 

「その証は、汝がこの岩を割り、修行を終えるまで消える事は無い。信じているぞ、我が弟子よ」

 

そして、のっしのっしと小屋に戻って行き、ドアの奥の消えた。

 

「な、なにか顔に書かれましたわ....しかもすぐ乾いてますし全く落ちる気がしませんわ....」

 

「またこれ書かれたのかー....こんな顔じゃ唯一神(笑)だよ....」

 

ステフとテトの顔を見たキリトはステフの顔のヒゲからして自分もあんなヒゲが書かれているのかと余計恥ずかしくなった。

 

「空〜、私の顔になにが書かれたんですの?」

 

「そうだな....簡単に言えば見事なまでのおヒゲが書かれてるな。一言で言えばドーラえもんだな。ちなみにテトはヒゲじゃなくて眉毛が繋がってるぞ」

 

その返事にステフとテトは真っ白に燃え尽きたかのように地面に突っ伏す。

ステフは女としての心が、テトは神としての威厳が崩れ去ったも同然の状態になってしまった。

 

「まぁ心配すんなって、俺と白でお前らみっちり扱いてやるから数日あればこんな岩くらい壊せるし、その模様もそのとき消える」

 

この言葉がステフ達にとって救いになったのと同時に、数日間はこんな顔でいないといけないのかと絶望せざる負えなかった。

 

 

こうして空と白の特訓の成果もあってキリトは次の日に、テトとステフは三日後になんとかクエストをクリアして、エクストラスキル”体術”を取得することに成功する事が出来たのであった。

 

 

 




どうも、つい先日ある懸賞に見事当選してはしゃいでいるストーム1です。

今回は前からやりたかった所その2です。
このシーン、絶対あの某剣客の漫画に出てくるあのシーンだろ!?
まぁ期間の間に出来なかったら殺されるよりはましでしょうけどwww

あと毎回会話の部分は一段落空けてるんですが読みづらいですかね?誰かアドバイスヘルプ!

それではまた次回お会いしましょう!

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