side狭間玄乃
「ここは彼らに任せよう。
ミスターハザマも来てくれ。」
「わかりました。」
キャプテンの声に、視線の先で、エージェント・ロマノフ、ホークアイ、赤のクウガが高台で戦っているのが見える。
キャプテンはシールドをチタウリの一体に叩き込みながら乱入し、俺もジャンプ中にディエンドライバーから弾丸を放ち、数体を撃ち抜きながら着地する。
すると、さらに空からも、稲妻がチタウリを撃ちつけ、ソーが空から着地。
しかし、どことなく足元がおぼつかないように見えた。
「ソー、上はどうなってる?」
「キューブを囲っているバリアが敗れない。」
『ああ、だがまずはこいつらだ。』
「キャプテン、作戦は?」
「…チームワークだ。
だが、SPIRITSのメンバーが数人助っ人に来てくれた。人命救助を優先するそうだが、チタウリの数を減らす手数も増えたことになる。」
「待て、ロキと決着をつけるのが先だ。」
「あん?俺が先だ。」
そこで、俺は待ったをかける。
「待ってください。
ヘリキャリアで、ロキが檻にいた時に、最初に殺すのは俺だと言っていました。
しかし、檻から逃げ出した際に、俺はロキを撃退しています。
奴は俺を目の前にすれば、注意は俺に向くはずです。」
「ソー、どう思う?」
「そうだな。
一度逃がした獲物が目の前に現れれば、どうにかして殺そうとするだろう。
だがいいのか?」
「勝率が上がるならば、囮役にだってやってやります。
それに、俺も、手札をすべて晒したわけではありませんから。」
「そうすると、分散しながら、チタウリを撃退しつつ、ロキを見つける必要があるな…」
すると、一台の年代物だとわかるバイクが近づいて来て、そこには随分と薄汚れている、バナー博士が乗っていた。
「やあ、ひどいことをする奴がいるもんだね。」
「スターク、バナーがきたぞ!」
『じゃあ、スーツを着ろと言え。
これから、愉快な仲間を連れて行く。』
インカムから聞こえてきたアイアンマンの声に、周囲を見渡すと、アイアンマンを追いかけているのだろう、チタウリの巨体生物のリヴァイアサンがビルの影から姿を現した。
「どこが、愉快な仲間なのよ…」
「バナー博士!」
「もう一人の僕と戦ったユウスケなら、あいつと、戦えそうだけど、仕方ないね。」
「バナー!今なら、おもいっきり怒ってもいいぞ。」
低空飛行で、こちらが戦いやすくしようとするアイアンマンに食らいつこうとするリヴァイアサンに向かって歩くバナー博士が顔を振り向きながら答えた。
「僕の秘密を教えようか?
…いつも怒ってる。」
その瞬間、バナー博士の体が筋肉質な緑色の体に膨張していきながら、ハルクになると、リヴァイアサンの頭を殴りつける。
リヴァイアサンは、頭部を打ち付けられて、その場で、ひっくり返りそうになったが、アイアンマンのミサイルと、俺の銃撃で体がちぎれとんでいった。
それを見たチタウリの連中は、威嚇か、悲鳴を上げるように、こちらに叫びはじめた。
それをハルクの叫び声で、封殺し。
ホークアイは、新たな矢をつがえて、周囲を見渡し。
ハンマーを握り直したソー。
俺は、ディエンドドライバーにカードを挿入して
。
エージェント・ロマノフは銃をリロードして準備を整え。
赤のクウガが、中腰に構えをとる。
キャプテンアメリカが、周囲の状況を把握する。
そして近くに、アイアンマンが、叫ぶチタウリを見ながら降りてきた。
上を見ると、リヴァイアサンがさらに投入されていくのが見えた。
『どうするキャプテン?』
「いいかみんな、通路が閉じるまで、敵を押し留めろ。
バートン、屋上に行って上から見張れ。
敵の位置を知らせろ。
スターク!君は外側だ。
3ブロックから外に出る奴は押し戻すか灰にしてやれ。」
「なるほど、運んでくれ。」
『ああ、飛ばすぞ。落ちるなよ!』
キャプテンが作戦と同時に指示を出し、アイアンマンが、ホークアイを運んで行く。
「ソー。君はあの通路を頼む、出てくる奴を君の雷で痺れされてやれ。」
ソーはハンマーを振り回して飛んで行ってしまう。
「ユウスケは、バイクが動きそうなら、SPIRITSのメンバーに声を掛けて、陸路の敵を倒して回ってくれ!」
「わかりました!」
クウガがビートゴウラムにまたがって、走り出した。
「ナターシャは、僕とここで戦闘を続ける。
ミスターハザマは、みんなのフォローだ。
どこにロキが現れても対応できるように、準備をしておいてくれ。」
「はい!」
「ハルク!…暴れろ。」
ニヤリと笑ったハルクが、チタウリに向かって高く飛び上がっていった。
「ああ。そろそろそのミスターというのは言いにくいでしょうから、普通にハザマでいいですよ。」
「そうね。そうするわ。」
俺達の上空をチタウリの飛行艇が飛んで行くのに向けて、俺は手をかざす。
するとそこに銀色のオーロラが現れて飛行艇を飲み込み、別の方向から来る飛行艇に向けて出口を開いて、ぶつけあった。
それを直接見ていたホークアイから声が上がる。
「今のは何だ!?」
「ハザマの能力だ。ドイツでは一度僕も体験した。」
「固定の罠のようなものです!
通用するのは数回もないと思います!
それと、この場の戦力を増やします!」
KAMENRIDE AGITO
KAMENRIDE HIBIKI
KAMENRIDE KIVA
三人の仮面ライダーを呼び出して、戦闘に参加させる。
「俺の能力で仮面ライダーを擬似的に呼び出したものです。
本来の彼らよりも戦闘能力は落ちますし、実態を持ったデータに近いので、倒されればデータとなって消失します。
立ち回りに気をつけてください!」
「手数が増えるのは、ありがたい!」
そして、向かってくるチタウリを倒し続けていると
「それにしてもきりがないわよ。あの通路を閉じないと。」
「どんな兵器でもびくともしない。
キューブのところに行くなら乗り物がいる。」
「それなら。」
FINAL FORMRIDE A A A AGITO
召喚したアギトをアギトトルネイダーに変化させる
「何今の、ちょっと気持ち悪い変化したわよ。」
「そこは気にしないでください。そういう仕様なので。
それより、これに乗ればある程度、自分が思う通りに動くことが出来ます。」
「わかったわ。使わせてもらうわ。」
エージェント・ロマノフがおっかなびっくりしながら、アギトトルネイダーに立ち上がると、ゆっくりとだが、浮き上がりはじめる。
「使えそうか?」
「そうね、楽しそう。
行くわよ。」
アギトトルネイダーに立って、移動し始めたが、次第にチタウリの飛行艇に追われはじめたようでその中にロキもいたようだ。
「ホークアイ、ちょっと助けてくれない?」
後ろから放たれる光弾を避けながらの移動はまだ不慣れな乗り物のせいでもあっただろうが、さすがに数が多いようで、こちらに戻って来ながら話す事が聞こえてくる。
「キャプテン、ロマノフさんの方にロキが現れたそうなので、俺は上に上がります。
キバ、一緒に行くぞ。
響鬼はキャプテンについていってくれ。
何かあれば、盾になってでもキャプテンを守ってくれよ。」
響鬼がうなずいたのを確認すると、オーロラを発生させて、ホークアイがいる屋上にキバと共に現れる。
「その能力は便利だな。」
「ロキはどうしていますか?」
「ナターシャが、こっちに引き連れてる。
来たな。」
ホークアイが矢をつがえると、飛行艇に乗るロキに放つが、ロキはその矢を掴んでしまう。
「どうするんです?」
「まあ見てろ。」
すると、矢の先端が爆発して、その余波で飛行艇も爆発、そしてロキがスタークタワーの方に吹き飛ばされていた。
「抜け駆けはしない約束では?」
「自称、神様とかいう奴なら、あの程度なら死なんだろう。
俺が操られた分の一発をくれてやっただけだ。
それより、チャンスじゃないのか?」
スタークタワーのビルの近くにいたハルクがロキに気づいたようで、移動をはじめるのが見えた。
「わかりました。」
ATTACKRIDE ILLUSION
俺の分身を作り出して、オーロラを発生させ、分身をロキに送った。
「分身まで作り出せるのか。」
「ロキに対しては分身を囮役にしましたので、俺を倒したと思わせて、ハルクをぶつけるのが最適でしょう。
ああ、ロキの高笑いの最中に、ハルクに掴まって、振り回されているようですね。」
「バナーも、随分ロキに恨みがあるようだったからな。
キャプテン!マディソンの先42丁目の銀行に、大勢取り残されてる。」
「今行く。」
下を見れば、急ぐキャプテンを守るように響鬼が杖から炎を放っているのが見えた。
「矢がなくなりそうなら言ってください。
特大の一発がありますので。」
「あん?
そんなものがあるならさっさとよこせ。」
「わかりました。」
FINAL FORMRIDE KI KI KI KIVA
「何だそれ?関節が、変な方向に曲がったぞ。」
「そういう仕様なので。それと、この状態はそれほど重さは感じませんよ。」
「貸して見ろ。
本当だな。すぐに撃てるのか?」
「ちょっと待ってください。」
FINAL ATTACK RIDE KI KI KI KIVA
「いつでもどうぞ!」
ホークアイは、巨大な弓矢のキバアローを使い、こちらに向かって壁を登って来ていたチタウリをまとめて打ち落としていた。
そして、撃ち終わると、ホークアイからキバアローがキバに戻り、データとして消失していった。
「一発限りだったが、助かった。
次はどうする?矢は残り少ないぞ。」
「いえ、五代さんが来ました。」
そこには、ビートゴウラムから切り離されてゴウラムになり、青のクウガが、それに捕まりながらこちらに飛んで来ていた。
「ゴウラムの修復のためにビートチェイサーが使えなくなったので、俺もバートンさんの援護をします。
狭間さんは、キューブのところへ行ってください!
超変身!」
「今度は緑色か。
おい、今、拳銃がボウガンに変化したぞ。
もはや何でもありだなお前ら。」
「わかりました。
後は、お願いします!」
ホークアイの呟きを受け流しつつ、俺は再びオーロラを発生させて、この場をあとにし、キューブの装置近くに現れるのだった。
スタークタワーの屋上に設置された装置の近くに行くと、エージェント・ロマノフが、装置の近くにいた男性と話している。
その手には、ロキの杖が握られていて、キューブのバリアを通そうとしていた。
「エージェント・ロマノフ。」
「悪いわね。
さっきの乗り物は、降りたら消えちゃったわよ。」
「いえ、それはわかっていたことですから。
ロキの杖をどうするんです?」
「この杖で、キューブのバリアを破って通路を塞ぐわ。
みんな聞こえる?通路を塞げるわよ。」
キャプテンのGOサインが、聞こえたが、トニー・スタークが待ったをかける。
『待ってくれ。ミサイルが来る。
1分もない。
捨てるには、ちょうどいい穴だ。』
「ミサイル?
核でこの街ごと吹き飛ばすつもりか!?
政治家は何を考えているんだ!?」
俺は思わず声を荒げれると、ビルの真下から、アイアンマンが白いミサイルを抱えて通路の穴に飛び込んでいくのが見えた。
「戻ってこられるのか…」
キャプテンの呟きが、インカムを通して聞こえてくる。
「俺が、ゲートを開きます!」
爆発音がする閉じ行く通路の穴を見つめ、すぐにオーロラを発生させて、アイアンマンの回収を試みる。
出口のオーロラを発生させるが、まだ出て来ない。
「来た!」
五代さんの叫び声が響き渡り、アイアンマンが、地面に横たわるも、その動きはない。
「息はあるか!?」
キャプテンの声がして、急いで俺もオーロラで下に向かった。
そこでは、悲痛な沈黙が続く中、ソーが、アイアンマンのマスクを剥ぎ取り、ハルクが近寄って来ていた。
沈黙に耐えきれなかったハルクが一声唸ると、驚く声と共に、トニー・スタークが目を覚ました。
「何なんだよ!?
…何がどうなった?
誰もキスしてないよな!?」
マスクを外していたキャプテンが、小さく何度もうなずいて、言う。
「勝ったぞ。」
「ああ、やった、やったな!
明日は休みにしよう。働き過ぎた。
そうだ、シャワルマって知ってる?近くにうまいシャワルマの店があるんだ。一度食べて見たくてね。」
「まだ終わってない。」
小さくため息をした、ソーの一言にキャプテンが振り向く。
「じゃあ終わったらシャワルマだ。」
トニー・スタークの声に、俺もその場に近づいて、ロキが倒れているだろう、スタークタワーにオーロラを開いた。
アベンジャーズの全員集結に恐れをなしたのか、ロキは、おとなしく降参しながら酒を要求。
もちろん、酒などやることはなく、そのまま拘束してSHIELDの部隊に連行されていった。
この次元では違うのか、キューブが紛失することもなく、ロキの逃走もなかった。
俺が連れて来たSPIRITSのメンバーの不法入国は、12時間以内に日本に帰れば、罪に問われることはなくなり、野上良太郎の変身が解けると、モモタロスは無事に再契約ができたのか、その場に残っていた。
野上良太郎は、モモタロスが原因で、ほかの人達の迷惑になりたくなかったようで、先にオーロラで日本に帰っていった。
そして、トニー・スタークの宣言通り、近くのシャワルマの店を貸し切りにして、いつの間にかハルクから戻っていたバナー博士と、残りのSPIRITSのメンバーを含めて全員にご馳走してくれた。
そして数日後
アベンジャーズのメンバーと、五代さんと俺、そして、チタウリの通路を塞ぐのに協力してくれた男性、セルヴィグ博士が、ソーがアスガルドへ、ロキを連れて帰るための立会人として集まっていた。
ソーが四次元キューブが入った容器を持ち、もう片方の持ち手をロキに握らせて、起動。
青い光の粒子と共に、転移していった。
アベンジャーズのメンバーは、バラバラに別れていった。
俺と五代さんもまた、オーロラをくぐって、日本に帰るのだった。
ちなみに、呼び出した響鬼は、チタウリの爆弾からキャプテンを守るための盾になりました。