side朔田流星
ロジャースさんから作戦を決行すると言われてヒルさんについて行く。俺もロジャースさんと一緒に行動した方がいいと狭間さんに言われたからだけど、どうせならSPIRITSとして動きたかっただけにちょっと残念だと思った。
ロジャースさんはいつの間にか、戦闘用のスーツだと言うどことなく古くさいイメージのスーツを着ていて、場の空気を悪くするのもどうかと思って俺は何も言わなかった。
ヒルさんは勝手知ったる自分の庭と言わんばかりにすんなりと俺達を含めてトリスケリオンの通信施設に潜入できてしまい、拍子抜けしていた。
ロジャースさん的には、呼び掛けを行う前に敵か味方かわからない者達と戦わなくて良かったと言っていたので、俺もまあ確かにとは思った。
ヒルさんがなにやら端末を操作したかと思うと、通信室から人が現れて、その人に銃を突き付けて、抵抗しないように呼びかけをするとあっさりと通信室に入り込むことができてしまった。
そこにいた何人かの職員は、拍手をしたり、喜びの声を上げていたので、ダムで狭間さんが言っていたことが本当だったのだとわかって俺も嬉しくなった。
「これから、トリスケリオンの職員達に呼びかけを行う!
だから少しの間だけ静かにしてもらえないだろうか?」
ロジャースさんがそう言うと、とたんに通信室が静かになって、目の前の画面を館内放送用に変更し始めると、職員の一人がOKを出した。
ロジャースさんはヒルさんを見るとヒルさんも頷き返したのでマイクに向かって話しはじめた。
「S.H.I.E.L.D.の諸君聞いてくれ、スティーブ・ロジャースだ。
僕の事は耳にしているだろう。僕を捕える命令も出ているだろう。だが、真実を知ってくれ。
S.H.I.E.L.D.は変わってしまった。
ヒドラに乗っ取られているんだ。
アレクサンダー・ピアースがリーダーだ。
ストライクチームとヘリキャリアのクルーもヒドラだ。他に何人も、このビルにいるだろう。
あなたの隣にいるかもしれない。
でも、あなたに信じられる仲間がいるのなら連絡を取り合い、協力を呼び掛けてくれ。ヘリキャリアのクルーの中にも協力をしてくれる者達がいるかもしれないからだ。
やつらはS.H.I.E.L.D.を完全に支配した。
フューリーをも撃った。それだけじゃない。ヘリキャリアが打ち上げられたら、ヒドラは邪魔者を自由自在に抹殺できる力を手に入れる。
僕らで止めるんだ。
簡単ではないだろう。
自由の代償は常に高い。
いつもそうだった。
だが払う価値はある。
僕一人でも戦うが、僕一人ではないと信じる。」
ロジャースさんの演説に心打たれていると、ウィルソンさんがロジャースさんをからかっていた。
そして俺ははっとなって、俺も放送を行いたいとヒルさんに言うと頷いてくれた。
ロジャースさんにも顔を向けると、ロジャースさんも、ウィルソンさんも頷いてくれた。
「S.H.I.E.L.D.の皆さん、聞いてください。
我々日本の組織、SPIRITSもまたキャプテンアメリカに賛同して動きます。
仮面ライダーはキャプテンアメリカの味方です。
繰り返します。仮面ライダーはキャプテンアメリカの味方です!
ほんの少しだけでいいんです。
ほんの少しだけの勇気を持って、仲間達に賛同を呼び掛けてください。
せっかく作ったヘリキャリアが無駄になるかもしれないけれど、あなたの隣にいる人の命、家族、恋人、友人が助かるのであれば安い代償だと思いませんか?
…協力をよろしくお願いします!」
俺が一息つくと、ロジャースさんとウィルソンさんが肩を叩いて頷いてくれた。
俺は手に持ったメテオストームスイッチを見ながら呟く。
「狭間さん、俺、やって見せます。」
side狭間玄乃
「坊やはちゃんと言えたみたいね。」
凰蓮さんの言葉に頷きながら、二本あるうちのひとつの橋に流星君以下のSPIRITSのメンバーと飛電さんが集まっていた。
「では、SPIRITSとしての作戦を説明します。
ここで各自変身した後に、交渉部の面々はそれぞれ別れてヘリキャリアに侵入、キャプテン達の援護に周ります。
恐らくライダーバスターは全てのヘリキャリアの基板入れ替え後に出現するでしょう。
出現しなければ儲けものですが、その場合は流星君が担当したヘリキャリアに侵入して、ライダーバスターを破壊しなければなりませんし。
ライダーバスターが起動すれば、一人では無理をせずに仲間の到着を待つ時間稼ぎの立ち回りを心がけるようにお願いします。
本郷さんと飛電さんは正面から堂々と侵入してください。
向かってくるのはヒドラだけなので容赦しないで大丈夫です。
そのまま理事会メンバーの部屋を目指して、アレクサンダー・ピアースの確保をお願いします。
一応、ナターシャさんが理事会メンバー一人に変装して潜り込んでいますが、そこに戦力が雪崩込む可能性もありますので。」
俺が一息で言うと、各自が頷いてくれたので俺はディエンドライバーを取り出して、ディエンドのカードを取り出した。
KAMENRIDE
「変身!」
DI!END!
「アメリカでの初変身、きめるわよ!」
凰蓮さんが取り出した戦極ドライバーにはブラーボのフェイスプレートが取り付けられている。
これは、別の世界の戦極凌馬が残したデータを元にユグドラシルコーポレーションが新たに作り出したもので、SPIRITSではさらに何枚かのフェイスプレートを買いとっているので、もしも鎧武やバロンが後々にSPIRITSに加入しても黒影トルーパーからはじめなくてすむだろう。
「変身!」
ドリアン
ROCK ON
ドリアンアームズ ミスター~デン!ジャラス!
激しいエレキギターの音楽と共にドリアンの形状のアーマーが現れて頭に被さり、刺々しいスタイルのスーツが展開されてアーマーが展開される。
「アーマード…うぉほん!
仮面ライダーブラーボよ!
さあ、始めましょうか。」
「私もいきます。」
昆虫大百科
この薄命の群が舞う幻想の一節…
「変身!」
狼煙開戦!
FLYING! SMOG! STING! STEAM!
昆虫CHU!大~百~科!
揺蕩う切っ先!
「仮面ライダーサーベラ参ります!」
これは俺も何か言っておくべきだったかと思っていると、飛電さんがサイクロンライザーを取り出して腰に装置し、ロッキングホッパーゼツメライズキーを取り出した。
Kamenrider!
「変身。」
サイクロンライズ!
ロッキングホッパー!
Type-One
飛電さんを取り巻く風と共に、アーマーが拘束具のように装着される。
そして最後に、本郷さんが俺達の前に立つと、いつの間にかベルトが現れていてその両手を前に突き出した。
そして、あの伝説の変身が目の前で行われる。
「ライダー!………変身!」
本郷さんのベルト、タイフーンが周りはじめて周囲に旋風が起こり、その体を仮面ライダー1号へと変えた。
その造形は新1号そのもので、本郷さん自身が知っている旧1号との造形の違いから、当初は困惑もあったがリハビリ中になんとか飲み込んでくれた。
「行くぞヒドラ!我ら仮面ライダーが鉄槌を下す!」
トリスケリオンに指を指すその姿はまるでショッカーに宣告するかのように見えて、内心感動していた。
「では、皆さん。
よろしくお願いします!」
「「はい!」」
「わかりました。」
「うむ。」
そしてそれぞれに別れて行動を始めた。
side飛電其雄
若干の気恥ずかしさを感じながら橋を疾走して、そのままロビーに到着した。
私のこの1型は、本郷さんが変身している仮面ライダー1号を元にしているということを狭間さんから聞いていた通り、どことなくよく似ている雰囲気があって、この人の背中を守るには大きすぎる背中だとは思いながらも、トリスケリオン内部に入った。
大半の職員は拍手をしたり、歓声を上げたりしていたが、エレベーターから武装した者達が現れると、忙いで物陰に隠れてくれたので戦いやすくなった。
相手が銃を撃つ前に私はその一歩を踏み出し、光の残像を残しながらもその相手を殴り飛ばす。
横の人物がいなくなった事に慌てた者達を次々になぎ倒して周囲を見ると、本郷さんは私の倍の人数をその場に沈めていた。
見た限り、相手に外傷はないので手加減をして気絶させただけのように見える。
「…すごい。」
思わず声が出てしまったが、自分の戦い方の方が雑なのだと思い直す。
そしてそのまま、階段を使って上を目指して行く。
side湊耀子
既に飛び上がりはじめていた巨大な空母に飛び乗って、体勢を整える。
「私の方は…ウィルソンさんの担当なのね。」
周囲を見渡して誰かいないか確かめると、対空砲がしきりに空を飛んでいる者を落とそうと狙っていた。
私は一歩を踏み出して跳躍、対空砲の砲身を斬り落とし、着地してさらに別の砲身を目指して走り出す。
二つ目の砲身を斬り落とすと、ウィルソンさんが近づいてきた。
「援護どうも。
あんた確かヨウコって言ってたよな。」
「自己紹介をしている場合ではないわよ。
早く基板の入れ替えを!」
「そうだな、了解!
っと、ヒドラもいろいろやってくるな!」
武装した男達と、その上を飛ぶジェット機が現れてウィルソンさんはそのジェット機を引き付けるために飛んでいってしまう。
「…いきます!」
私は剣を構えて跳躍、その男達に斬りかかった。
本郷さんの変身イメージは、風量は映画仮面ライダー1号のネオ1号の変身時のイメージで、変身そのものは平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊で最後の方に変身した時のイメージです。