仮面ライダーになった男は戦いたくない   作:岩鋼玄武

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警察組参戦

 

『随分と勢いのあるニューフェイスだな。』

 

「スターク。何か良い案はあるか?」

 

『たいした案じゃないが、この浮遊大陸を木っ端微塵にするってのは?

君達が地面に落ちる前に、君達だけでも避難しろよ。』

 

「それ以外の解決法はないのか?

ハザマはどうしてる?」

 

『崩落地帯の救助完了までもう少しです!

救助が終わり次第、直接向かいますのでもう少し待ってください!』

 

「時間は刻一刻と最悪に向かっているわ。

決断しないと私達も危ないわよ。」

 

「犠牲者は出さない。

スターク!あとどれくらい猶予があるんだ?」

 

『現在高度5500メートルを通過しました。

高度限界地点まで予測では57分42秒で到達します。』

 

『ありがとうF.R.I.D.A.Y.。

デス・ゾーンまでそれほど時間もないな。

例え今すぐにハザマのゲートを開けたとしてもギリギリ間に合うかどうかってところかもな。』

 

インカムから聞こえてくる会話を翻訳してもらうと、それほど猶予がないことがわかった。

 

「何か手はないのか…」

 

 

『相当困っているようだな。』

 

「…フューリー?」

 

インカムから聞きなれない声が聞こえたかと思うと、ロマノフと呼ばれていた美人が呟いていた。

 

すると、パラパラと端が崩れ落ちる崖の向こうから巨大な戦艦が姿が現すのが見えた。

 

「…あれは、トリスケリオンで全機破壊したはずの!?」

 

朔田のやつが取り乱したように声を上げると、それに答えるように

 

『どうだみんな?ガラクタをかき集めて一から作ったんだ。

薄汚れているが、なかなか使えるぞ。』

 

「フューリー…なんて野郎だ。」

 

『フフン。口が悪いなキャプテン。

救命挺を出すから早急に市民を避難させろ。』

 

その声が聞こえながら、戦艦の側部が開いてジェットを噴射させながら、長方形のメカが次々に発進して崖に寄せはじめた。

 

「…これが、S.H.I.E.L.D.。」

 

「…今はアベンジャーズだけどね。みんないい?

SPIRITSも協力して市民を救命挺に誘導するわよ!」

 

「「「了解!!」」」

 

俺が思わず口から出た言葉に耀子さんから声がかかり、それぞれが市民をビルから誘導するように動きはじめた。

 

「落ち着いて!

転ばないように!」

 

俺も必死に片言の英語をしゃべりながら、市民を救命挺に送り出していると、ロボットの第二陣が戦艦の周りに取り付こうとしたり、俺達を邪魔しようと空からまるでロケットのように現れはじめた。

 

戦艦の周囲では、黒いアイアンマンと、赤いアイアンマンがロボット達を撃ち落とすところが見える。

 

「弦太朗!頼む!」

 

「おっしゃあ!」

 

 rocket on

 

 

朔田の声に呼応するかのように、白い宇宙服のような姿の仮面ライダーフォーゼがベルトのスイッチを操作すると右腕にオレンジ色のロケットが装備されて空に飛んで行った。

 

「…なんだよあいつ飛べるのか。」

 

俺はその姿を目で追うと、足にミサイルランチャーや、ガトリング砲がいつの間にか装備されて次々に空を飛ぶロボット達を撃ち落としていた。

 

ふと周囲を見渡すと、耀子さんは蝶の羽を背中から生やして戦っていたり、教官殿は巨大なスイカを出現させて空中戦をしはじめていたりしている。

 

「くそ。俺も負けてられるかってんだ。」

 

俺は仲間達の戦いを見ながら俺は市民の誘導を優先していった。

 

 

 

side五代雄介

 

『閃いた!熱密閉フィールドを作ろう。

僕が下からコアに圧力を加える!』

 

インカムからスタークさんによる浮遊大陸の落下阻止の方法が聞こえてくる。

 

俺は一条さんと一緒に浮遊大陸の中央である教会跡に戦いながらたどり着くとソーさんとヴィジョンがウルトロンを投げ飛ばしたのが見えた。

 

「ソーさん!」

 

「ユウスケか。

ウルトロンが言うには、奴らがこの装置に触れると大陸が落下するらしい。

なんとしても死守しなくては。」

 

「わかりました。一条さん!」

 

「わかった。

SPIRITSのメンバー達に連絡。

戦えるメンバーは早急、中央教会跡に集結を要請!

教会跡にある装置に敵ロボットの接触で大陸落下の危険性有り!

応援を頼む!」

 

『『『了解!!』』』

 

一条さんの簡潔な説明で、インカムから複数の返答が聞こえてきた。

すると、すぐに数人のメンバー達が姿を現しはじめた。

 

沢木さんに、渡君、剣崎さんに橘さんの四人に、飛んで来た弦太朗君に少し遅れて日高さんが来て、凰蓮さんや黒影トルーパーの人たちを除く交渉部の人たちも集結して、遂にはハルクになったバナー博士に、スタークさんやスティーブさん、それに見慣れない片腕が金属の人もいて、それぞれが現れるロボット達を倒していく。

 

そしてその場が一段落すると、ナターシャさんがロボット達を車で引き倒しながら姿を見せてきた。

 

『何だ。ロマノフ、寄り道でもしてたのか?』

 

「こっちは空飛べないのよ。それで?」

 

ロマノフさんがスタークさんから事情を聞いていると、教会跡の近くにウルトロンが浮遊して現れてこちらの様子を伺っているようだった。

 

「それがお前の全力か!?」

 

ソーさんの挑発に答えるようにか、ウルトロンは空中で片腕を無造作に上げると、その背後にどこからともなくわらわらと今までにないぐらい大量のロボット軍団が姿を現した。

 

「…言わなきゃいいのに。」

 

「…ですね。」

 

スティーブさんの呟きに、俺も同調するように言うと、なんとも言えない表情のソーさんがこちらに振り返ってきた。

 

『これが、私の全力だ。

願ってもない戦いだ。お前達全員対、私全員。

圧倒的な数の私に、その数でどうやって止めると?』

 

「その答えを求めるには、これからプラスされる戦力を加味したほうがいいでしょうね。」

 

ウルトロンの問いに答えたのは、俺達の誰かではなく、ウルトロンの目の前にちょっと変わったゴウラムから降り立ってきた仮面ライダーディエンド、狭間さんだった。

 

「ハザマ、やっと来たのか。」

 

「遅れて申し訳ありません。

ですが、なんとか間に合ったようですね。」

 

スティーブさんの言葉に狭間さんが答えると、狭間さんは自身の目の前、ウルトロンとの間に広範囲のゲートを開くと、等間隔で並んで立っている数人の人物が現れゲートが消えていった。

 

その人たちはスーツだったり、トレンチコートだったりライダースーツだったりの服装で統一感はなかったけれど、何度も見覚えのある人たちで心強い援軍だった。

 

 

 

side狭間玄乃

 

 

なんとか間に合った。

 

その一言に尽きる。決してこのタイミングを狙って来たのではなく、地表の市民達をゲートを移動させながら救助させ、それを終えて警察組に事情を説明してすぐさまクウガを召喚し、ゴウラムにファイナルフォームライドさせて浮遊した地表を目指して来ていた。

 

その途中で一条さんからの要請が聞こえたために、全速力で向かって到着したのが、あのタイミングだったのだ。

 

本当にギリギリだったので内心挙動不審気味だったが、なんとか体制を整えながら事前に説明した警察組を呼び出したのである。

 

俺側から見て右側から、新型のガードドライバーを装着しているG3ユニットの氷川誠。

 

「津上さ…いえ、沢木さんが見ている前でこのセリフを言うのは感慨深いですね。

…変身!」

 

 

 シグナルバイク!ライダー!G3X!

 

 

ガードチェイサーの形をしたシグナルバイクを装填し、その姿にかつては手動でそれぞれ装着していたライダースーツとG3Xのアーマーが装着されていき、ヘルメットの装着具合を確かめるように手を動かすとその場で構える。

 

 

ペットボトルを取り出して足元に水溜まりを作くり、片手にデッキケースを持っている須藤雅史。

そのデッキケースを水溜まりに蟹の紋章をかざすと、鏡面からVバックルが装着された。

 

「変身!」

 

その声を発しながら、左手を下げて右手を突き出し、Vバックルにカードデッキを装填すると、変身後の姿が体にオーバーラップしてその姿を仮面ライダーシザースへと変える。

 

 

目の前に大剣、エンジンブレードを突き刺してアクセルドライバーを装着し、アクセルメモリを取り出す照井竜。

 

 ACCEL!

 

「変…身!」

 

 ACCEL!

 

「さあ、振り切るぜ!」

 

仮面ライダーアクセルに変身してエンジンブレードを引き抜いて構え、決めセリフを言い放つ。

 

 

中央に陣取るのはスーツ姿の加賀美新と、作務衣姿の天道総司だ。

その腰には銀色のベルトが巻かれていて、その手にはそれぞれのゼクターが握られている。

 

「行くぞ天道!」

 

「ふん。自らが人間よりも優れた存在だと錯覚する機械人形か…おばあちゃんは言っていた…

[自分に溺れる者はいずれ闇に落ちる]と。

他人を見下すだけの存在に未来はない。変身。」

 

「変身!」

 

 

 HENSIN

 

 HENSIN

 

 「「キャストオフ」!」

 

 CHANGE BEETLE

 

 CHANGE STAG BEETLE

 

天に指を指す赤いカブトムシと、格闘技のような構えを取る青いクワガタムシがモチーフの仮面ライダーカブトと、仮面ライダーガタックに変身を遂げた。

 

 

『進ノ介。狭間氏の情報によれば、蛮野天十郎がこの世界に現れたという報告もある。

油断なく行こう!』

 

「ああ。

最初っからフルスロットルだ。

ベルトさん。行くぞ!」

 

『OK!START YOUR ENGINE!』

 

ドライブドライバーに搭載されているクリム・スタインベルトの意識と会話するのは泊進ノ介。

ドライブドライバーのアドバンスドイグニッションを捻ると、軽快な待機音が鳴りだして左手首に取り付けられたシフトブレスに赤いシフトカー、タイプスピードをレバーモードに変形させて装填し操作する。

 

「変身!」

 

 DRIVE!TYPE SPEED!

 

グローブをはめ直すようなしぐさの後にいつでも走り出せるように中腰になって言う。

 

「ひとっ走りつきあえよ!」

 

 

まるで特殊部隊の隊員かのような迷彩柄の服装に、ポケットがたくさんついたチョッキに指貫グローブをつけているのは後藤慎太郎。

彼は静かにその腰にベルトを巻きつけると、片手首に取り付けられたセルメダルを取り出す。

 

「変身。」

 

バースドライバー上部のバースロットにセルメダルを装填してハンドルレバー、グラップアクセラレーターを捻るとその姿を仮面ライダーバースへと変身して携行武器であるバースバスターを構えた。

 

 

最後に警察から新設された猛士に出向という形で修行した後に変身能力を身に付け、つい最近ようやく鬼名を送られたトドロキ…いや、戸田山登巳蔵だ。

 

音撃弦 烈雷を地面に突き刺して、カラクリ錠前をモチーフとした変身鬼弦 音錠を操作してその身に雷を落とすと、その姿を徐々に変化させていきその身を鬼である轟鬼に変貌させて烈雷を引き抜いた。

 

 

「皆さん。後方の味方が陣取る装置に敵ロボットの一体でも触れるとこの浮遊大陸は地表に落下することになります。

一体も残らず、殲滅をお願いします!」

 

俺は目の前の彼らに声をかけ、そしてハルクの雄叫びと共にウルトロン軍団との最終決戦が始まった。

 

 

 

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