まぁそもそも二次創作ですしおすしオリキャラぶち込むってなると自然とね…ウン。他のキャラに負けないようにするにはこうするしかないんじゃ。
アガレス「だからといって現実世界にまで俺を引っ張り出すな。何人いるんだよ俺は」
う〜ん…忘れ去られた本編、IF旅人、IF眞合わせてざっと27人?あ、直近でまた一人増えたし36人かな。
アガレス「増え過ぎだろうが」
ということで影分身してるくらいアガレス君は一作品だけでも9人います。
因みに今回最後の方は三人称になりますんで、そいでは本編をどうぞ〜。
俺がモンド近郊の平原で蛍に稽古をつけるようになってから一週間経った。
俺の戦闘スタイルは全元素が使えるということ前提のものがあるので様々な武器を扱えねばならないのだが、今回はまず普通に片手剣を十全に扱えるようにするところから始めた。元々蛍の武器は片手剣ではあるが、この世界の武器に慣れていないからか少し武器の扱いが甘い。元々どのような剣を使っていたのかはわからないが、剣術そのものに重きを置いていないような太刀筋に感じた。
勿論、真剣を使うのは危ないので俺達は西風騎士団から借りた木刀を使っているのだが、如何せん元素を使わない剣術だけでも実力差があり過ぎるため、一旦剣の正しい扱い方から教えることにした。
先ず木刀の扱い一つ取っても力の込め方や握り方の詰めが非常に甘い。武器はそもそもただ振るえばいいというものでもなく、力を完璧に鋒に伝えねばならない。かつ、切れる面を真っ直ぐ相手に向けて使うことも重要だ。俺の場合木刀だったとしても氷元素や岩元素を使って鋒を鋭くすれば真剣のように使うことだってできるだろうが、今はそれをしては意味はないだろう。
ただ、流石は何度も世界を渡り歩いてきたというだけのことはあり、蛍自身の飲み込みも早く、武器自体の扱いは一流と言えるほどにはなってきた。一週間という時間を考えれば普通だと思われるかも知れないが、俺なんて極めるのに数百年かかっているのだ。一流になるのに一週間程度であれば僅かな時間で大成するのは想像に難くない。大体基礎が出来てきたので、ここからは元素を絡めた戦い方を教えることになるだろう。
さて、今は正午頃だ。勿論ご飯は食べ終わっており、その後から運動するようにしている。最初に準備運動を済ませてから、俺は蛍に基礎を意識して自由に打ち込ませている。実戦だったら使い物にはならないだろうが、結構安定して以前より強い力が伝わってくるようになったので、着実に上達はしているらしく、この分なら実戦レベルになるのにそう時間はかからないだろう。
俺は適当な所で打ち止めにすると、少し息が上がっている様子の蛍に向けて口を開いた。
「よし、それでは今日からは元素を絡めた立ち回りや攻撃、加えて防御も教えていくが絶対に手抜きはしないからな」
勿論、俺は今笑顔を浮かべている。ただ、この方が恐怖を和らげられるはずだから微笑を浮かべているのだが、蛍も少し遠くで俺達の様子を見ているパイモンも何故か血の気が引いたような、真っ青な顔をしている。何がいけなかったのかはわからないが、まぁ逃げずにここにいるということは稽古に真摯に向き合うつもりがあるということだろう。
俺は基本的に今は『来る者拒まず、去る者逃さず』で頑張っているからな。蛍が逃げようとしているのであれば逃がすつもりはない。
さて、俺の個人的な感情はひとまず置いておき、蛍の休憩がてら蛍が現状扱える風元素に関して少し解説する。
「さて…そもそも俺と他の神々や人々と元素の扱いは異なる可能性は十二分にあるが、取り敢えず風元素から教えようか」
風元素は元素そのものではなく空気そのものを上手くやれば操ることができる。まぁ、余り使い道はないのだが、例えば搦め手で相手が呼吸をする瞬間だけそこから空気を無くしたりできるのだ。とはいえこれは本当に搦め手だし自分にも危険が及ぶからこの使い方に関しては教えないようにしておこうと思う。
そもそも風元素は割と万能だ。岩元素と比べると特に元素反応を含めてかなり万能であると言えるだろう。岩元素の元素反応は現状知られている限りでは結晶反応一つのみ。それに比べて風元素はそもそも岩元素と反応できないという弱点はあるものの、拡散反応というかなり万能な元素反応を使うことができるため、草元素と風元素、そして岩元素を除く元素が付着している状態であればその元素を扱うことができることと同義なのだ。
加えて単体で見ても回復も可能であることに加え、『かまいたち』のような攻撃方法は視認しづらく回避されづらい利点がある。まぁ弱点らしい弱点と言えば、やはり単体では物足りないというところだろうか。火力面での爆発力にいまいち欠けるというのが風元素の印象だ。
元素反応の溶解反応や過負荷反応、蒸発反応などがある元素に比べてこちらは拡散反応のみであり、加えて一つ一つのダメージは然程大きくなく、拡散反応ありきの風元素運用が前提とされていることがどうにも多いような気がしてならない。というか、俺の知る限り風元素の神の目を持つ存在は大体このような感じだった覚えがある。
まぁ神の目を与えているであろう張本人のバルバトス自体自堕落であるため人任せにしよう、というそんな感覚が感じられるのは俺だけだろうか。ポジティブに考えるなら他人と力を合わせて頑張れ、というようにも解釈できるのだが、果たしてどちらが正しいのやら。友人としては後者を信じたいところではあるが…。
俺は風元素を使うなら風元素をメインに据え置くのではなく、あくまで小手先の牽制やちょっとしたフェイントなどに利用するべきである、ということを蛍に先ず伝えた。その後、すぐに例えばこんな感じ、というのを実演して見せて蛍に試してもらった。
結論から言えば成果としてはあまり芳しくはなかった。というのも、風元素を剣に纏わせるというのがそもそも上手にできなかったのだ。多分だが蛍はまだ元素に触れ合ってから日が浅い。そのため元素の扱いそのものが疎かになっていたのだろう。
その事を理解した俺は蛍から木刀を預かると、
「じゃあ次は元素の練習な。できる限り風元素を扱ってみてくれ」
にこやかにそう告げた。蛍は俺の顔を見て「マジですか?」とでも言いたげな表情を浮かべていたが、俺が全く動じていないのを見て、
「あ、あの〜…休憩とかは…」
恐る恐るそう聞いてきた。俺はふむ、と一つ唸ってから、
「本当なら取らせてやりたいんだが、お前には早く強くなって自衛力を身に着けてほしいから、一緒に頑張ろうな」
安心させるために笑顔でそう言った。確かに休憩は必要だ。だがしかし、蛍の様子を見るに全然問題なさそうだ。まだまだ元気一杯なように見えるし、何よりふざける余裕がある。であればまだまだ扱いても問題ないはずだ。
俺の安心させるための笑顔がまた何か可怪しかったのか、蛍とパイモンは盛大に引き攣った笑みを浮かべていた。
「よしそれじゃあ風元素に体を慣らしていけよ。頑張れ!」
結局その日は数時間程蛍の風元素の練習に付き合い、流石に限界だろうということでその日はお開きにした。俺はそのまま次の日の修行の予定を考えつつ蛍と別れて俺が普段いる星落としの湖付近にある俺の拠点へと帰るのだった。
〜〜〜〜
モンド城近郊のとある洞窟内にて。
「───そういや知ってるか?最近『執行官』様がとある計画を進めているらしいんだ」
その洞窟は氷神が統治する国スネージナヤから派遣された『ファデュイ』という存在が拠点として使っており、そこには先の『龍災』の際に破壊されてしまったゲーテホテルというホテルで負傷したファデュイの兵士達や、綺麗な状態で残されていた物資などが運び込まれており、第二のファデュイのモンドでの拠点となっていた。
その拠点内でファデュイの兵士が別の兵士にそう告げた。別の兵士はその言葉に少し驚いたような素振りを見せたが、やれやれと首を横に振った。
「とある『計画』ってのはあれだろ?風神の力を奪い取ろうってあの」
知ってるに決まってるだろ馬鹿かお前は、と言いたげなドヤ顔でそう言う別の兵士に大して、話しかけた兵士はお前こそ馬鹿か?と言いたげな視線───ではなく直接そう言った。それに憤慨した別の兵士だったが、話しかけた兵士はそれを諌めると、
「違う。それが失敗したから、今度は直接風神から奪おうってヤツだ。そもそも、あの『計画』自体それの前段階みたいなモノで、風神を釣るための撒き餌みたいなモノだったんだとさ。まぁよくわかんねぇことに、風魔龍は正気に戻るわ、よくわかんねぇ人間…?が暴れるわで頓挫しちまったんだがな。代わりに風神本体が出てきたから、やっちまおうって算段らしい」
そう言った。言われた兵士はへぇ!と納得すると自分の認識を改め、その上で聞いた。
「風神に直接会いに行くったって、どうするつもりなんだろうな?身元が判明していない状態だったら人知れずヤツを襲う機会もあったかも知れんが、今は大聖堂にずっといるんだろ?」
そう、風神バルバトスは再びモンドに帰還し、その時間のほとんどを大聖堂の中で過ごしている。加えて基本的に大聖堂内は西風騎士に加えシスター達、そしてモンドの住民が多くいる。その中を襲撃してしまえば外交問題にもなりかねず、何より風神バルバトス本人から力を奪うことは不可能だった。
しかし、話しかけた兵士は当然の疑問だ、とした上で噂程度でしかない与太話のようなものをその兵士に聞かせた。
「…それがな、風神は夜になるとこっそり大聖堂を抜け出して酒場に行くらしい。しかも城内の道だとバレるから、人気のない道を通っているらしいんだ」
「マジかよ、その『計画』が本当だとしたら絶好のチャンスってわけか」
驚く兵士の言葉にああ、と自身満々に返事をした兵士はそのまま少し笑うと、
「これなら『執行官』様のお役にも立てるだろうし、何より女皇陛下のご期待にも添えられるだろう。前は役に立てなかったし、一緒に挽回しようぜ」
そう言いながら拳を突き出した。もう一人の兵士も少し笑うと自らも拳を突き合わせて応、と返すのだった。
最後友情っぽく描いてますが…その実やろうとしていることは夜襲です。
やることが汚い!!戦術としては素晴らしいけども!!!