ハイスクールD×D 荒ぶる神を宿す者   作:初代凡人

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掛け持ち投稿しちゃいました…。他の人のを見てたら衝動にかられたんです! すいません!

作品のノリ自体はもう一つの方と変わらない――と思います。酷い文章ですが、よろしければご覧ください。

それでは、本編をどうぞ。


旧校舎のディアボロス
第一話 平和な日常と些細な異常


no side

 

私立駒王学園。この学園は数年前に共学化したばかりで、男女の比率は女子の方が圧倒的に高かった。

 

そのせいか、この学園に入る男子の中には「ハーレムができる!!」と思って入る者もいた。

 

「は~。おっぱい揉みて~」

 

「そうだな~」

 

「言うな。空しくなる」

 

この少し聞いただけだと――いや、じっくり聞いてもバカな会話をしているこの三人、兵藤一誠、松田、元浜はその代表と言っても過言ではない。

 

実際この三人は、学園中に知れ渡っている程のスケベだ。

 

「よしっ! 気晴らしに女子更衣室覗きに行こうぜ!」

 

「だな!」

 

「いざ行かん! 我らの桃源郷へ!」

 

事実、気晴らしに女子更衣室を覗きに行くと言っても誰一人としてためらわないのだから。

 

三人はそのまま剣道部員が着替えているはずの更衣室へ向かう。

 

「………」

 

その三人の会話を少しだけ離れた位置で聞いている男子生徒がいた。頭痛でもするのか、頭に手を当てて疲れた顔をしている。

 

その男子生徒も三人の行く女子更衣室に向けて走り出した。

 

 

 

一誠side

 

オッス! 俺は兵藤一誠! 皆元気にエロいことしてるか!? 俺は今からするところだ!

 

「ところで松田。どうやって覗くんだ? 前に作った穴はバレて埋められちまったし…」

 

俺は気になっていたことを頭を坊主狩りにしてる男子――松田に訪ねる。こいつは運動神経がいいから、普通にしてれば爽やかなスポーツ少年なんだが…。

 

「心配無用だイッセー。ちゃんとこの間新しいのを作っておいた」

 

この通り、俺と同じで頭の中はエロいことでいっぱいだ。

 

「ちなみに俺が見つかりにくいような場所を計算して松田に教えて空けさせた」

 

「おお! 流石元浜だぜ!」

 

今喋ってきたメガネをかけた男子も俺の盟友――元浜だ。こいつも見た目は普通なんだが、そのメガネはスカウターよろしく見た女子のスリーサイズがわかるらしい。これまでの流れでわかるとは思うが、こいつも基本エロいことしか考えてない。

 

俺たちは普段からこの三人で行動し、日々エロいことをするための努力をしている。

 

「そういう訳だイッセー。今回はお前は何もしていない。よって覗くのは俺と松田を優先してもらう」

 

「む…。まあ、しょうがねぇか。わかった」

 

そんな会話をしてる内に、目的地である更衣室の外についた。

 

「さ~て、覗いて覗いて覗きまくってやるぜ!」

 

「え~と。確かここら辺に…」

 

着いた瞬間に意気揚々と覗きを初めようとする二人。俺は誰かが来た時にすぐ逃げ出せるように見張りだ。

 

「……なんだと!?」

 

「こんな、こんなバカな!?」

 

「? どうしたんだよ?」

 

しばらくすると二人が慌てた声を出したので振り向く。見てみると、二人は壁をベタベタと触っていた。……覗きに夢中になりすぎてるのか?

 

「大変だイッセー!」

 

「いや、だから何がだよ? 中にあり得ない程エロい美少女でもいたのか?」

 

「覗き穴がなくなってるんだ!」

 

「………な、なんだって!?」

 

「確かにここに覗き穴を作ったはずなのに…!」

 

「余程注意深く見ない限り、見つかるような大きさじゃなかったんだが…」

 

そんな!? 此処まで来て諦めろというのか!?……いや!

 

「ないならまた作ればいいだけだ! 俺たちがこの程度のことで覗きを諦めるなんてあり得ねぇ!」

 

「応とも! よく言ったイッセー!」

 

「じゃあ早速穴を空け……て……」

 

突然元浜が俺の方を見て、冷や汗をダラダラと流し出した。松田も釣られてこっちに目を向けると驚愕した表情になった。

 

「なんだよお前ら? 俺の顔になんかついてるか?」

 

だが二人は何も答えず、俺から少しずつ距離をとる。ん?なんか後ろから凄いプレッシャーを感じるんだが…。

 

恐る恐る後ろに振り返ると……、

 

「またあんたたちね…!」

 

「よくもまあ、懲りずに覗きに来れたわね…!」

 

そこには更衣室で着替えてるはずの剣道部の女子たちが立っていた。えっ!? なんでだ!?

 

「ま、待て! 俺たち覗きなんてしてないぞ!」

 

少なくともまだしてないから未遂で済むはず!

 

「嘘言うんじゃないわよ! あんたたちが今まで何回覗きをしたと思ってるのよ!」

 

「それに、覗きを諦めるなんてあり得ねぇ! って聞こえたんだけど?」

 

あ、ダメだ。あれを聞かれてたんなら言い逃れできない。

 

「「「「「「「「この……変態!!」」」」」」」」

 

「「「ぎゃああぁぁぁぁぁぁ!?」」」

 

そして俺たちは、全員から竹刀でボコボコにされた。

 

 

 

――――――――――

 

「あ~! いって~!」

 

「クソ…! 数の暴力とはこのことか…!」

 

「まだ覗けてすらいないのに、この仕打ちはあんまりだ…」

 

あれから少しして、気が済むまで殴られ続けた。体中にできた痣がまだヒリヒリする。

 

「というか元浜! 何が見つかりにくいだ! 思いっきりバレた上に待ち伏せまでされたじゃねぇか!」

 

「ならお前の空けた穴が大きすぎたんだろ! それで女子たちに見つかって埋められたんだ!」

 

「お、おい! 落ち着けお前ら!」

 

今にも喧嘩を始めそうな二人を止めに入る。でも、なんで女子たちは穴に気づいたんだ?

 

 

 

 

 

「――止めろお前ら。今回はお前ら全員悪い」

 

 

 

 

 

「「「!?」」」

 

そう考えていると、いきなり第三者の声が聞こえてきた。

 

俺たちは驚いて声の聞こえた方向に振り向く。

 

「って、竜真!?」

 

「よっ」

 

そこには俺の親友――鬼城竜真(きじょうたつま)の姿があった。

 

 

 

一誠side out

 

 

 

竜真side

 

さ~て、見るに耐えなかったので声をかけたがどうしようか。

 

「何やってんだよ竜真? こんなところで?」

 

「お前らこそなんでボロボロになってんだ、と言いたいところだが……」

 

「「「?」」」

 

三人は俺が言ってることがイマイチわからないようで首をかしげる。まあ良いさ、次の一言でわかるだろうから。

 

 

 

 

 

「――お前らが覗きに来るのを教えたのは俺だ」

 

「「「くたばれええぇぇぇ!!」」」

 

 

 

 

 

俺が全ての元凶だと理解した三人の行動は早かった。次の瞬間には雄叫びを上げながら拳を構え、俺に跳びかかってきた。

 

「ぶげっ!?」

 

「おごっ!?」

 

「あばっ!?」

 

――まあ余裕で対処できたが。

 

三人がこちらに拳を降り下ろす前に距離を詰め、それぞれの顔に打撃を叩き込む。それによって三人は呆気なく地面に倒れた。

 

「反射的に行動できるのは良いことだが、後先のことも考えて行動した方が良いぜ? 現状も、覗きもな」

 

「う、うるせぇ…! お前がバラさなければ見つかることもなかったんだ…!」

 

「ああ…! 例え見つかったとしても逃げ切れた…!」

 

「そうだ…! 俺たちの計画は完璧だった…!」

 

「穴だらけだろうが」

 

痛みを堪え、戯言を言いながら起き上がる三人にツッコむ。ったく、こいつらは…。

 

「あのなぁ、お前ら。覗きは立派な犯罪だぞ? ボコられるだけならまだマシな方だ。警察に突き出さないだけ、逆に女子たちに感謝しろよ」

 

事実こいつらは覗きの常習犯だ。俺はいつ女子たちが警察に届け出るか冷や冷やしてる。

 

こんな奴らでも一応は友だちだからな。

 

「うるせぇ! 俺たちを出汁にして人気のあるお前に言われたくねぇんだよ!」

 

「それを解決したいんならお前らのその性欲を抑えろ」

 

今松田が言ったように、俺はこの学園では人気がある方らしい(自分の耳で聞いた訳ではない)。

 

この変態トリオとつきあっていると、自然と常識的な俺に人気が集まったらしい。こいつらが元々学園内でも有名だから、それによって俺の知名度も上がったとかなんとか。

 

「そんなの無理だな!」

 

「ああ! 第一エロくて何が悪い!」

 

「そうだ! 男はエロい生き物なんだよ!」

 

「あ~、わかったわかった。もう何も言わねぇよ」

 

こうなった以上、こいつらはどんなことを言っても反論して面倒になるだけだ。

 

諦めて踵を返して歩き出す。

 

「――ん?」

 

だが、すぐに足を止める。誰かの視線を感じる。後ろの三エロ以外の視線を。俺は気配を頼りに視線の主であろう人に目を向ける。

 

すると、旧校舎からこちらを見ている一人の美女を見つけた。この距離からでもわかるグラマラスなボディラインと赤よりも更に濃く、なおかつ鮮やかな紅い髪が特徴の美女がこっちを――いや、これはイッセーを見てるのか?

 

後ろのイッセーに目を向けると、口を開けてポカーンとしていた。こいつ見惚れてるな?

 

再び美女がいた方に視線を戻すと、既に誰もいなかった。

 

「今の人って確か、三年のリアス・グレモリー先輩だよな?」

 

「ああ。サイズは99―58―90。オカルト研究部の部長。出身は北欧という噂だ」

 

「いらねぇ情報が頭についてたが、説明ありがとう元浜」

 

今の人はこの学園の二大お姉さまと呼ばれる人の一人だ。当然そんな呼び方なので知名度は凄い。

 

俺やエロトリオなんてものともしない。

 

にしてもオカルト研究部とは意外だな。妖艶な魅力って意味ではピッタリだとは思うが。

 

「ま、いいさ。それじゃあイッセー、また後でな」

 

「あっ、おう!」

 

今度こそ歩みを止めずにその場から立ち去る。

ちなみにイッセーにまた後でと言った理由は簡単だ。帰り道というより、家が近いからだ。

 

 

 

――――――――――

 

「なんで邪魔したんだよ竜真。お陰でおっぱいの一つも見れてないのに酷い目に遭ったぜ」

 

「お前はその果てしない性欲を少しは抑えろ。お前も顔は充分整ってる部類なんだから、モテるかもしれないぞ」

 

今俺たちは帰る途中にある歩道橋の上で話している。既に日が沈み始め、夕暮れ時だ。

 

「そんな本当にできるかどうかわからねぇ未来より、目の前のおっぱいだ!」

 

「はいはい、さいですか」

 

根は良い奴なんだが、性欲が強すぎるのが難点だな。

 

「まあ、モテようがモテなかろうが、お前は少し我慢というものを覚えた方がいいぞ」

 

俺は荷物を担いで歩き出す。

 

「おい、どこ行くんだよ?」

 

「ちょいと買い物して行く。先に帰ってていいぞ」

 

そのまま振り返ることもせずに歩く。

 

ったく。モテたいと思うならそれ相応の品格を持てっての。

 

 

 

 

 

この時の俺は、まさかイッセーの身にあんなことが起きるなんて想像もしてなかった。

 

 

 

 

 

――――――――――

 

「遅いな…」

 

次の日、いつものようにイッセーが来るの家の前で待っていたのだが、全然来る気配がない。

 

このまま待っててもしょうがない。先に行こう。俺たちの間での暗黙の了解、遅れたら迷わず置いていく。

 

カバンを持ち直して歩く。しばらくすると、俺の視界に信じられないものが映った。

 

「……イッセー?」

 

「ん? おお、竜真! いやー、良い天気だな!」

 

俺を置いて先に行ってやがったのか。まあ、今そのことはいい。それよりも…、

 

「こんにちは!」

 

「……その女性は誰だ?」

 

イッセーの隣には、黒髪長髪でスタイルも良い美女が立っていた。

 

「ああ、さっき松田と元浜にはもう言ったから、あまり同じことを何度も言いたくないんだがな~」

 

嘘つけ。自慢したくてしょうがないって感じで顔がにやけてるぞ。

 

「この娘は今日から俺の彼女になった天野夕麻ちゃんだ!」

 

「……………はあっ!?」

 

一瞬思考回路が止まったが、すぐに持ち直して改めて目の前の女性――天野さんを見る。この人が、イッセーの彼女だと…!?

 

「……天野さん。こいつに何か弱味でも握られたんですか? それで無理やり付き合わされてるんじゃないですか?」

 

「驚愕の後の言葉がそれかよ!?」

 

何を言う。少なくとも性欲丸出しのままのイッセーがモテるなんて万が一にもありえない!

 

「だ、大丈夫です! 私、そんなことされてません! えっと……」

 

「ああ、そういえばまだ紹介してなかった。こいつは鬼城竜真。さっきの二人とは違って凄く良い奴で、俺の親友だ」

 

「鬼城さんですね。鬼城さん。私はイッセーくんに脅されてなんていません。私は私の意思でイッセーくんとお付き合いしてるんです」

 

そのしっかりとした物言いに、俺は少し戸惑ってしまう。

 

「……そうですか。そうとは知らず、失礼しました。イッセーがモテるなんて例え世界が滅びてもありえないことだと思ってたので」

 

「オイ!? いくらなんでもそれは酷すぎるだろ!?」

 

「ああ、すまん。滅亡前にギリギリ告白されるな。良かったなイッセー。死ぬ前に聞く言葉が告白なんて、幸せ者じゃないか」

 

「うるせぇ! そんな目で見ながら肩に手を置くな!」

 

なんだ。せっかく一億歩譲って告白されることにしてやったのに。

 

「ふふふ。面白い人だねイッセーくん」

 

「どこが! こんな奴うるさいだけだ!」

 

「この突き出してる指は折ってくださいという意思表示でいいのか?」

 

こちらに向けて差してるイッセーの指を爽やかなスマイルを見せながらしっかり掴む。

 

「い、いえ! そんな訳がありません! だからこの指を解放してください折らないでくださいお願いします!!」

 

イッセーは慌てて謝る。まあ、軽い脅しみたいなものだから放すが。

 

「じゃあ、俺は邪魔だろうから先に行くぞ。天野さん、こいつのことよろしくお願いします」

 

「あ、はい!」

 

そのまま自分の指を愛おしそうに撫でているイッセーを無視し、学園に向けて歩いて行く。

 

余談だが、その途中で松田と元浜が「イッセーが裏切ったーーーー!!」と泣きついてきて非常に鬱陶しかった。

 

 

 

――――――――――

 

時はあっという間に過ぎ、週末。

 

俺は久々にゲームセンターに来て格闘ゲームをしていた。

 

<悪滅!!>

 

「よし! これで百勝目!」

 

久しぶりなこともあり、勘を取り戻すこともかねて先程から乱入で戦いまくり今ので百勝になった。

 

満足したので席を立つ。

 

「ん?」

 

すると、見たことのある二人の人物が見えた。あれは、イッセーと天野さんか。

 

どうやらデートしているようだな。イッセーが得意なカーレースゲームをやってみせてる。

 

……二人には少し申し訳ないが、この後予定もないし、ちょっと見学させてもらおうか。

 

 

 

――――――――――

 

二人のあとをつけること数時間。いつの間にか夕暮れ時になっていた。

 

ゲームセンターでのやり取りを見るだけのつもりが、大分あとをつけてしまった。

 

今は二人は公園に来ている。夕暮れ時の公園。周りに人の気配はない。

 

ふと二人を見ると、天野さんがイッセーの方に振り向いて何か言ってるようだった。……まさか人がすくないからってやっちゃうのか?キスしちゃうのか!?

 

流石にイチャつくところを見るのは悪いな。……というか、心が耐えられそうにない。

 

いや、決してイッセーに先を越されたから嫉妬に狂って襲いかかりそうだとかそういう訳ではないよ?

 

俺は踵を返して歩き出そうとする。

 

 

 

 

 

……ゾクッ

 

 

 

 

 

「――っ!?」

 

――だが、後ろから異様な気配を感じて振り返る。

 

すると天野さんがいつの間にかボンデージ姿になり、その背中から黒い翼を生やしていた。

 

あれはなんだ?どうしてこうなってる?そんな考えが頭をよぎる前に一つの結論が出る。

 

――あいつはヤバい!

 

いつの間にか俺は全力で走り出していた。

 

天野さんは手に槍状のものを出し、イッセーに向けて投擲する。

 

――殺らせるか!

 

「オラァ!!」

 

「なっ!?」

 

「竜真!?」

 

槍を横から蹴り、軌道を変えられた槍はそのまま地面に突き刺さる。うまくいってくれたか。

 

二人は突然の乱入に驚いている。まあ、当然だが…。

 

「イッセー! とっとと逃げろ! このままだと殺されるぞ!」

 

「に、逃げろって、お前はどうするんだ!?」

 

「俺も逃げるさ! でもお前を守りながら逃げるなんて無理だ! だから行け!」

 

「で、でもよ――」

 

「いいから行け! 俺に殺されてぇのか!?」

 

「逃げさせていただきます!!」

 

ようやくイッセーは走り出した。それを確認して俺は前を向く。

 

「……酷いじゃないですか天野さん。俺との約束をこんなに早く破るなんて…!」

 

「ごめんなさいね。最初から目的はこれだったのよ。あなたまで巻き込むつもりはなかったのだけど…。見られたからには死んでもらうわ」

 

そう言って再び槍を出す。どういう原理なんだよ…。

 

「そう簡単にいきますかね?俺も結構鍛えてるんですよ」

 

「ふふっ。そのようね。でも――」

 

前触れもなくいきなり槍を投げてきた! 俺はなんとか反応し、避けることができた。

今のスピード…。俺じゃ勝てないな。

 

「今の程度ならまだ避けれますよ? もう少しスピード上げたらどうです?」

 

隙を生みやすくするためにあえて挑発的な言い方をする。

 

「……そのようね。次はそうしましょう。だけど、あなたとあの子が同レベルだとは思えないけど?」

 

「――っ!?」

 

その一言で俺は気づいた。さっき投げられた槍の射線上には……!

 

「イッセー!!」

 

叫びながら振り返るが、イッセーは槍が腹に刺さった状態で倒れていた。

 

ドシュ!!

 

「がっ…!?」

 

俺が動揺していると、胸に激痛が走る。見てみると、槍が突き刺さっていた。ヤベぇ…! 油断してた…!

 

俺はそのまま地面に倒れてしまう。

 

「言ったでしょう? 最初から目的はあの子を殺すこと。あなたがそれなりの実力を持っていても、あの子は違う。なら先にあの子を殺すのが得策。あなたも動揺して隙を見せてくれた。最初は面倒だと思ったけど、お陰であっさりと終わらせれたわ」

 

こいつ…!

 

わざとらしく微笑みながら話す女に怒りを覚え睨みつける。だが、できるのはそれだけ。体にうまく力が入らない。

 

「そんなに睨まないでよ。恨むならその子の身に神器(セイクリッド・ギア)を宿させた神と、その子と知り合った自分の不幸を恨んでちょうだい」

 

セイクリッド……ギア? 聞き覚えのない単語に疑問を感じたが、それを問いただす間もなく女は飛び去って行った。

 

…クソッ。こんなことで死ぬのかよ。

 

……いや。俺だけなら良い。()()()()()()()()()()()()()

 

――だけど、イッセーは違う! あいつには帰りを待ってる家族がいるんだ! こんなところで死なせねぇ!

 

俺は痛む体に鞭を打ち、イッセーの近くまで這って行く。

 

 

 

 

 

カッ!

 

 

 

 

 

ある程度近くまで寄ると、突然イッセーの服のポケットから一枚の紙が出て、紅く光る。

 

今度はなんだよ…?

 

 

 

 

 

「――あなたね。私を呼んだのは」

 

 

 

 

 

紅い光は魔方陣のようなものを描き、そこから人が出てきた。

 

「グレ…モリー……せん…ぱい…?」

 

しかも出てきたのはあのグレモリー先輩だった。もう頭の処理能力が限界を超えてるんだが…。

 

「あなたは…。確かこの子と一緒にいた――」

 

「…俺のこと……は。良い…です。でも、そい……つは…! イッセーだけでも……救って…くださ……!」

 

そこまで言ったがとうとう限界がきた。体の力が抜けていく。自分でもわかるくらい体温が低下していく。

 

ああ…。これが<死ぬ>ってことなのか…。

 

「…わかったわ。安心してこの子は私が――っ!?」

 

そこまで言ってグレモリー先輩は突然驚いた顔をした。だが、それを気にする余裕は俺にはなかった。

 

「……そう。面白い…。とても面白いわ」

 

グレモリー先輩はこちらに顔を向ける。最期にこんな美女の顔を見れて死ねるならまだ幸せか…。

 

「このままだと死ぬでしょうね。でも、どうせ死ぬのなら私が拾ってあげるわ」

 

すると、グレモリー先輩の背中からも翼のようなものが生えた。最近流行りなんですか?

 

あ…。ダメだ。もう、意識が…。

 

 

 

 

 

「あなた()()の命。私のために生きなさい」

 

 

 

 

 

その言葉を最後に、俺の意識は闇に飲まれた。




主人公の設定です。

鬼城 竜真 (きじょう たつま)

身長:183cm

体重:80kg

特技:エロトリオ(一誠、松田、元浜)の行動の先読み

趣味:筋力トレーニング

性格:常識人(ただし怒ると…)

解説:黒髪で顔は結構カッコいい部類に入る。しかし、生まれつき目だけが赤く、小さい頃はよくイジメられていた。イジメられた時に反撃ができるように体を鍛え、今では不良が十人相手でも余裕で対処できる。礼儀正しいが、親しい人には意外と容赦ない(主に一誠)

今回の主人公は始めから一般人の中では強い部類にしました。神器は宿していませんので、そうでもしないと人外の皆さんについていけなくなるので…。

え? 今回プロローグがないって? ……思いつきませんでした、すいません。

もう一つの小説のネタが思いつかなかったりしたらこちらを書くと思います。ですが、ちゃんともう一つの方も更新するようにはしますので安心してください。

それではこの辺で。散っ!!
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