今更ながら、タイトルのセンスがないと自分でも思います…。今回のタイトル考えるのに十分以上ですよ? 泣きたい……。
まあ、それは置いといて、本編を召し上がれ。
no side
「なあ。あいつに声をかけたら、了承するのがわかってたのか?」
駒王学園からだいぶ距離があるところで、一人の男が少女を背負って歩いている。
男は茶髪で、獣のように鋭い瞳を持つ。服自体は普通だが、男の額にある大きな斬り傷が、異様な威圧感を放っている。
一方、少女は小学生以下に見えるほど小さく、その見た目に反して、前半分がほとんど全開の黒いゴスロリの服を着ている。そっち系の人が見たら発狂して喜びそうな露出の高い服装だ。
端から見たら男が幼い少女に過激な服を着せて連れ歩いている危ない光景にも見えてしまう。今が深夜ではなく朝方だったら警察が来てるだろう。
「我、予知する能力は持ってない」
男の問いかけに、少女は見た目とは裏腹にかなり固い喋り方をする。
「じゃあ下手したらあそこで襲われたってことか。おおぉ、恐ろしいことこの上ねぇ。やっぱりあんたのお守りなんてしなきゃよかったぜ」
「なぜ? 我についてきたから、目的のもの見れた」
少女がそう言うと、男は顔をしかめる。
「まあ、見れたっちゃ見れたが――正直期待外れだ。あの程度で死んで暴走なんてしてたら、俺たちと殺り合った時に絶対奴は死ぬ。そんな奴が
心の底から腹立たしそうに言う男。それを見ても、少女は全く表情を変えない。
「我から見たら、皆弱い」
「あんたの視点で語るな。パワーバランスがおかしくなる。少しは自覚してくれ。――無限の龍神様」
男は苦笑しながら少女に言う。すると、それを理解したのか、少女は頷く。
「わかった。我から見たら皆強い」
「お世辞を言えって意味じゃねぇよ!?」
男のツッコミが夜の町に空しく響いた。
――――――――――
「アザゼル。届け物だ」
駒王学園から飛び去ったアルビオンは、<神の子を見張る者>の堕天使総督――アザゼルの元に来てコカビエルとフリードを運んできていた。
「おお、サンキュー。わざわざ悪いなヴァーリ」
「別にいいさ。いくら堕天使の問題とはいえ、総督が直々に出るのもそれはそれで問題になるだろう? 面白いものを見て体験できたし、それで充分さ」
アルビオン――ヴァーリは神器を解除しながらそう言った。その発言に、アザゼルは眉をしかめる。
「面白いものを体験? 今のお前にコカビエルでは役不足だと思ったんだが、そんなに楽しめたのか?」
その問いかけに、ヴァーリは首を横に振る。
「いいや。コカビエルのことではないさ。白龍皇にとっての宿敵、赤龍帝でもない」
「赤龍帝でもない? じゃあ誰なんだ?」
「わからない。だが、かなりの力を持つのは確かさ」
ヴァーリは火傷を負った自分の両手を見せる。それを見たアザゼルは心底驚いた。
「……おいおい、本当に何者だそいつは? お前に火傷を負わせた奴なんていたか?」
「純粋な火傷は初めてだ。……ゾクゾクしたな。光や聖なる力とは違う、炎で自分の体を焼かれる感覚は新鮮だった」
「おい、変なもんに目覚めるなよ?」
ヴァーリの発言に心配するアザゼル。「そんなわけないだろ」と、軽く一蹴されたが。
『……アザゼル。奴の正体に、心当たりがある』
今まで黙っていた白龍皇――アルビオンがアザゼルに話しかけた。
「本当か? まさか、以前戦ったことでもあるのか?」
『ああ。――だがアザゼル。お前も一緒に戦ったことがあるはずだ』
アザゼルは首をかしげる。確かに昔から幾多の戦場で戦っていた彼でも、アルビオンと一緒の戦場にいたことなんて、片手で数えれるくらいしかない。
『おそらく、奴の正体は――あの異形の者たちの一体。しかも我々にとって、一番厄介だった
その言葉に、アザゼルは今までで一番驚いた顔をする。
「おい、まさか――嘘だろ!?
『そのはずだが、確かに
「くそっ! 最悪だ!!」
「アザゼル、アルビオン。なんだというんだ? 彼はただの悪魔じゃないのか?」
アザゼルの慌てっぷりを見て、ヴァーリは少し驚いていた。結構長いつき合いだが、ここまで動揺している姿は見たことがないのだ。
アザゼルは険しい表情でヴァーリを見る。
「悪いが説明してる時間はない! あとでアルビオンに聞いておけ! 俺はこれからコカビエルとフリードの処分について他の奴らと話すから、お前は下がっておけ!」
「……わかった」
ヴァーリはおとなしくアザゼルの命令に従い、その場をあとにした。
それを確認して、アザゼルは通信機を取り出す。
「シェムハザ。聞こえるか?」
『呼んだかい? アザゼル』
通信機から、男性の声が聞こえてくる。彼は堕天使の副総督――シェムハザだ。アザゼルとのつき合いもかなり長く、アザゼルが最も信頼している者でもある。
「ヴァーリがコカビエルとフリードを回収してきた。これから処分について幹部全員で話し合うから、全員を呼んでくれ」
『わかった』
シェムハザはそのまま通信を切る。
アザゼルはイスに座り、ため息をつく。
「……いずれ、悪魔側に確認をとらねぇとな。今回の一件で、会談を開くかもしれんし、その時にでも聞くか」
アザゼルは一旦言葉を区切り、イスの背もたれに体を預ける。
「………もし本当に
アザゼルはそう口にしつつ、そうならないことを祈った。
――――――――――
『――と、今回の一件の報告は以上です』
「……そうか。ありがとう、リアス」
此処は魔界。サーゼクスは妹のリアスから、魔方陣を通して今回のコカビエル襲撃についての詳しい報告を聞いていた。
サーゼクスの表情は、普段とは違い大分険しい。その理由は――
(竜真くんの暴走……。それに、コカビエルをあっさり倒してしまう力。やはり、彼の中にいるのは――)
『お兄様?』
考え込んだまま黙ったサーゼクスを心配して、リアスが声をかける。
ようやく自分が考えに没頭していたことに気づき、笑顔で「なんでもないよ」と言う。
「ところで、竜真くんの様子はどうだい?」
『はい。あれ以降は特に体調を崩すこともなく、普段通り生活しています』
「そうか。それならよかった」
『……あの、お兄様。いつから竜真のことを名前で呼ぶように?』
リアスが少し気になっていたことを聞く。
リアスはあの時一緒にいなかったため、竜真とサーゼクスが会ったことを知らないのだ。
「ああ。実は以前の婚約パーティ騒動が終わったあとに、彼と会って話したんだよ。妹を頼む、とね」
『も、もう! なんでそんな恥ずかしいことを……』
「いいじゃないか。彼は礼儀正しいし、実力もある。――リアス。もしもの時は、彼を頼りなさい。その代わり、彼を大切にしてあげてほしい」
サーゼクスは真剣な表情でリアスに頼む。それを見たリアスも真剣な表情になる。
『……わかりました。それに、彼は私の眷属です。大切にするのは当然です』
リアスは微笑みながらそう言った。それを見たサーゼクスも、満足気に頷いた。
「そうだリアス。さっき堕天使の総督、アザゼルから連絡があったんだ。コカビエルは<
『そうですか。それなら流石のコカビエルでも、出てはこれないでしょうね』
「そうだね。――それで、アザゼルが三勢力のトップで会談を開こうと申し出てきたんだ。そして、リアス。君とその眷属たちにも、この会談に出てもらう」
『わ、私たちがですか!?』
リアスはいきなりの話に心底驚く。サーゼクスはそれに肯定して頷く。
「普通ならダメだが、この会談へ出る条件は、<神の不在を知ること>だから、なんの問題もない。――それに、今回の襲撃で一番被害を受け、起きたことを話せるであろう者は、当事者の君たち以外考えられない。だからリアス。このことを眷属にも話しておいてくれ。いつやるかは追々連絡する」
『………わかりましたお兄様。それでは、失礼します』
魔方陣が消え、リアスの映像も消える。
サーゼクスは一旦深呼吸をして、ある物を取り出す。
それはなんと携帯電話。魔王がこんな物を持っているなんて、誰も想像しないだろう。
しかし、サーゼクスだけではなく、他の魔王も持っていたりする。それは、ある男との連絡するため。
サーゼクスはメニューで電話帳を開く。そこには、アジュカ、セラフォルー、ファルビウム、と、他の魔王の名前があった。
そんな中、なぜか一つだけ漢字で書かれ、変に存在感を出している名前があった。サーゼクスはその名前を選び、通話を開始する。
プルルルルル、と何回か鳴ったあとに相手が出る。
『――ただいま留守にしております。ピーっと鳴ったら、お名前とご用件と性癖をお話しください。そしてスクワットを十万回してからもう一度おかけ直しくださいゲロ野郎』
なんとも失礼な電子音が聞こえてきた。
普通ならここでキレてもおかしくないが、サーゼクスは苦笑するだけ。
――こんなのは
「………相変わらずだね、君は」
『チッ、なんかリアクションとれよ。俺がすべったみたいじゃねぇか』
電子音の代わりに聞こえてきたのは男の声だった。実は、さっきの電子音はこの男が声真似でやっていたおふざけなのだ。
「大丈夫。私以外の者なら怒っていいリアクションしているはずだから」
『ありがとうございます、魔王様。……で? なんの用だサーゼクス』
魔王であるサーゼクスに対してなんという言葉使いであろう。しかし、存外この男には敬語というものは無縁なものなので仕方ない。むしろ使ってたら気持ち悪いというレベルである。
「ああ、竜真くんのことなんだが、覚えてるかい?」
『…竜真か。そういや何年会ってないんだろうな? 十年以上か?』
「それくらいじゃないかな? まあ、覚えているようでなによりだ。……実は、竜真くんの中に眠る
『……とうとうか。というか、お前の妹の眷属になったんだろ? なのに覚醒したのか?』
「……残念だが、彼の親友が赤龍帝なんだ。――ドラゴンは力を引き寄せる。それによって戦いが起き、竜真くんの覚醒のきっかけを与えてしまったようだ」
『なるほどな。ってことは、遅かれ早かれ覚醒してたかもしれないってことか』
「そうなるね。――で、君に電話をしたのは他でもない。今度、三勢力で会談を開く。その時によからぬことを考える者がいないとは限らないから、君には会談中、我々の警備をしてほしい」
『めんどくせぇ。誰がやるかよ』
男は魔王からの頼み事をあっさり断ってしまった。
ただ、これは想定の範囲内。サーゼクスは承諾させるための切り札を使う。
「………そうか。残念だ…。せっかく君が読みたがっていた大人気すぎて入手困難の本があるから報酬として渡してあげようと思ったのだが――」
『警備なら任せろ。プリンシパルの身の回りの安全を確保するのもボディーガードの勤めだ』
男はサーゼクスの言葉を聞いて態度を一変させた。なんともわかりやすい。
「ありがとう。それじゃあついでに、会談までリアスたちの警護も頼んでもいいかい? 今回の一件で、堕天使が狙ってこないとも限らないしね」
『……………報酬の追加は?』
「百万円」
『オッケーだ』
またしても軽く買収されている。……本来なら、こんなことをしなくても、男にはサーゼクスの――魔王の命令に従う義務があるのだが、そんなのは男にとって全く関係ないことだ。
忠義なんて言葉は、この男には似合わないのだ。
「私はしばらくしたら、リアスたちのところに顔を見せる予定だ。君もその時に来てくれ。少しなら遅れても構わないが、会談には間に合うようにしてくれ」
『わかったよ。それじゃあ、しばらく自由行動してから行く』
「普段から自由すぎるんじゃないかい?」
『……なんのことだ?』
男は誤魔化してるが、実際かなり普段から自由行動が認められてるので、サーゼクスからしてみれば、「今更何を言っているのか?」という感じである。
「まあいいさ。それでこそ君だ。それじゃあ、切るよ。――よろしく頼む、海斗」
『わかったよサーゼクス。――じゃあな』
サーゼクスは男――海斗との通話を終える。
そして、おもむろに天井を見上げる。
「竜真くん。頑張ってくれ。例え世界の脅威になる存在だとしても、私は君を見捨てないし、君の憧れである海斗がそれを許さない。――私たちは、全力で君をサポートする」
サーゼクスは一人、自ら誓いを立てた。
――――――――――
竜真side
「やあ、赤龍帝に鬼城竜真」
コカビエルとの戦いが終わり、いつものように部室に来たのだが、そこにありえない人物がいた。
――ゼノヴィアだ。戦いが終わってもうバチカンの教会に帰ったと思ってたのだが、まだ日本にいたようだ。
それだけならまだいい。問題は、なんでオカ研の部室にいるのかということだ。嫌な予感しかしない……。
そんな風に思ってると、ゼノヴィアの背中から悪魔の翼が出た。
「彼女は私の<騎士>になったのよ。そして、この学園の二年で、二人と同じクラスに入るわ。仲良くね」
「やっぱりかい!!」
俺は思わず頭を抱える。デュランダル使いが悪魔になるっていいのか!? 主に教会側の連中!
「リアスさん! いくらなんでもそんなにあっさり駒を使っていいんですか!?」
「あら? デュランダル使いともなれば、とてつもない戦力になると思うのだけれど、違うかしら?」
「いや、そりゃそうなんですが……。大体、お前もよく悪魔に転生しようと思ったな!」
俺はビシィッ!!という効果音がつきそうな勢いでゼノヴィアを指差す。
「私は今まで主のために生きてきたからね。その主がいないなら、なんにでもなれと自棄になってたんだよ。……いや、だがいくらなんでも悪魔になるのは少々軽率だったか? しかし、あのまま帰っても私は教会から追放された身だし……」
なんかブツブツ言い始めたんだが……。
ん? 今聞き捨てならないこと言ってなかったか?
「お前、教会から追放されたのか?」
「ああ。最初は抜けること自体批判されたが、神の不在について言った瞬間、黙り込んだよ。コカビエルが言ってたが、天国にあるシステムは不安定だ。神の不在を知る者や、アーシア・アルジェントの持つ神器のようなものはシステムに悪影響を与える可能性があるから、私もなるべくシステムから引き離したかったんだろう」
イッセーの質問にゼノヴィアはそう答えた。なるほどな。こいつはこいつで苦労したんだな。
「あ、質問いいか? イリナはどうしたんだ?」
あのあと、治療は無事終わったらしいが、その後については全く知らない。
「イリナは破壊されたエクスカリバーの破片を持って帰ったよ。私が悪魔になっていたことにはショックを受けていたね。だが、ある意味よかったのかもしれないね。コカビエルとの最終決戦に参加しなかった彼女は、神の不在を知らずに済んだのだから」
それには同意だ。
ゼノヴィアですら戦意喪失してたんだ。更に信仰心が強いイリナが聞いてたら、あまりのショックで自害してたかもしれないし。
「しかし、この学び舎には魔王の妹が二人もいるんだね。恐ろしい限りだよ」
「ああ、それな。俺も気づいた時はビビったよ。この学園混沌としすぎだろ……」
「ちょ、ちょっと待てよ! 魔王の妹が二人って、一人は部長として、もう一人は……?」
「シトリーさんだよ。他に名門の悪魔はいねぇし、それ以外ないだろ。――でしょ、リアスさん?」
俺が聞くと、リアスさんは頷いて肯定する。やっぱりね……。
イッセーは驚いている。少しは勘づけよ…。
「コカビエルのその後だけど、彼は再び戦争を起こそうとした罪で<地獄の最下層>で永久冷凍の刑が執行されたそうよ」
それはよかった。これで堕天使側が何か庇うようなまねをしてたら、それこそ戦争になりかねない。
「今回の件をきっかけに、今後について三勢力で話し合わないかとアザゼルから提案があったそうよ。それで、今度三勢力のトップクラスで会談を行うのだけど、その場に私たちも呼ばれてるのよ」
「え、マジですか!?」
イッセーが驚いて叫ぶ。しかし、驚いてるのは他のメンバーも同じだ。
「まあ、当然だとは思うがな。今回の一件に一番関わってるのは俺たちなんだから、一番詳しく起きたことを話せるのも俺たちだけ。これでお呼びじゃねぇ、みたいなことを言われたらキレてた自信がある」
「落ち着きなさい竜真。魔力が漏れてるから」
っと、いかんいかん。感情が昂っただけで魔力を漏らしてしまった。気をつけねば。
「……そうだ。アーシア・アルジェントに謝らなければならないな。――すまない。私はあの時、君の気持ちも考えずに魔女と呼び、手にかけようとまでした。もし君の気が済むのなら、殴ってくれても構わない」
ゼノヴィアはアーシアさんに頭を下げて謝罪していた。………へぇ。意外と律儀な奴だな。
そんな姿を見て、アーシアさんは慌てる。
「あ、あの! 私気にしてませんから、顔を上げてください!」
「しかし……。こうでもしないと私の気が済まない」
「いいんです。ああいうことを言われるのは慣れてますし、ゼノヴィアさんはちゃんと謝罪してくれました。それに、私たちはもう仲間です。仲間が謝ったなら、許してあげるのが仲間です」
……アーシアさんはやっぱり優しいな。
その言葉を聞いたゼノヴィアは顔を上げて微笑んでいた。
「……ありがとう、アーシア・アルジェント。いや、これからはアーシアと呼ばせてもらうよ。君と会えたのは、きっと偶然ではないかもしれないね」
「はい! 私も、同じ元聖職者の方が仲間になって嬉しいです! きっとこれは主の導きです!」
「うん、私もそう思うよ!」
「「ああ、主y――」」
「はいはい。ダメージ受けるからストップ」
流れのまま祈ろうとした二人を止める。
マズいな……。止めなきゃいけないのが一人増えたから疲労も増える。イッセー辺りに手伝わせるか?
「なあ、ゼノヴィア。俺と竜真とアーシアと小猫ちゃんと木場、それからクラスの何人かで今度の休日に遊びに行くんだが、よかったら一緒に来るか?」
「そうです! ゼノヴィアさんも一緒に行きましょう!」
イッセーがゼノヴィアに提案して、アーシアさんもそれに賛成する。
「ありがとう。だけど、それは遠慮させてもらうよ。まだ同年代の人と話すのに慣れてないからね。君たちだけで楽しんできてくれ」
しかし、ゼノヴィアはそれをやんわりと断る。
まあ、知り合いがいるとはいえ、まだ顔見知りレベルだし。なのに知らない人といるのは結構気マズいからな。
「そうですか……。残念です…」
「そんなに落ち込むな、アーシア。また今度誘えばいいんだ」
「……はい!」
イッセーがちゃっかりアーシアさんを慰めてる。……さて、少し言いづらくなったが言うしかない。
「あー、イッセー。その遊ぶ件つ関してなんだが、俺はちょっとパスする」
「えぇ!? なんでだよ!?」
「コカビエルとの戦いの疲労がまだちょっと残ってるんだ。できることなら、動きたくないんだよ」
俺がそう言うと、イッセーどころか皆が暗い顔になる。……どうせ俺が暴走したことに関して思い出してるんだろ。
「皆、大丈夫だからそんな顔しないでくれよ。今後はしないよう気をつけるから。………なるべく」
「「「「「「「最後の一言が余計!!」」」」」」」
「……ソーリー」
一斉に突っ込まれてしまった。……ただ、それだけ心配してくれてるってことだよな? 本当、いい仲間だな。
「さて、リアスさん。悪いんですが、俺は先に帰らせてもらいます」
「……大丈夫?」
「大丈夫ですって。さっきも言いましたが、少し疲れたんですよ。――それじゃ、お先に失礼します」
俺はそのまま部室を出る。
そしてしばらく歩いて、壁に寄りかかる。
「うまく……誤魔化せたかな? ……ぐっ!」
実はさっきから胸に刺すような鋭い痛みが走っていたのだが、なんとかポーカーフェイスを保っていたのだ。
――だけど、流石に限界だ。右腕で胸を押さえ、荒く息を出す。
「なんなんだかな……!」
俺は胸を押さえたまま、家に帰った。
――――――――――
「ふぅ……」
数日経ち、今日はイッセーたちが街へと遊びに行く日だ。そのためイッセーとアーシアさんは家にいない。
リアスさんも水着を買いに行ったのでいない。なんでも、生徒会からプール掃除を頼まれて、掃除する代わりに貸し切りで使えるようにしてもらったらしい。
そのため、イッセーに見せるための水着を買いに行ったというわけだ。……朱乃さんと争ってなきゃいいけど。
おじさんとおばさんも出かけているので、今、兵藤家にいるのは俺だけ。今はシャワーを浴びている。
ふと、鏡に映る自分の体を見る。ふむ、無駄のない鍛え方をした理想的な体型――止めよう。言ってて空しくなってきた。
「………」
俺は体を見たまま籠手を出現させる。いつものように、左手に籠手がつく。――だが、いつもと違う部分があった。
籠手から上――二の腕の真ん中にかけて肌が白くなっている。人の肌でいう白いじゃない。本当に白い肌がそこにあった。
更に、コカビエルに貫かれて風穴が空いた部分には橙色の宝玉がついている。痛みの原因は、これのせいだった可能性が高い。
「……本当、なんなんだ? 俺の中には、何がいるんだ?」
自然とそう口に出してしまった。だが当然、その疑問に答えてくれる者はいなかった。
最初に出てきた男はオリキャラです。詳しい設定は名前が出て、もう少しちゃんと本編と関わってから書きます。
そして、サーゼクスと電話していた海斗という男性ですが――これはオリキャラではありません。私が個人的に凄く好きなキャラで、どうしても出したくてまさかのハイスクールD×Dに参戦しました。わかる人いるかなぁ……。
なんでもないように見せかけて、竜真にも異変が起きてます。まあ、ハンニバルの体の一部なんですがね。なんでかは、もう少し話が進んだら説明しようと思います。
以前言ったハンティングゲームなんですが、念のためダウンロードの方で買ってみようとしたら、余裕で一万以上空きが足りないという…。多いよ!!
さて、くだらない話になりましたが、この辺で失礼します。
飛べ! チー坊!!
???「飛ーぶじゃ~ん!」
あ、君の出番これだけだから。
???「マジで!?」
マジっす。わかってくれる人いるといいね。
???「変身っなぁ! 両手で撃つべし!」
あ、ちょ! ここ上空――
ドオオォォォォォン!!←二人仲良く地面に激突