城抜け一般兵   作:K+#ガソ林

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13話

 なんとかしようと思います。一般兵です。

 ですが武器、ありません。

 足もありません。ブレスは回避不可能です。

 まずは、岩陰に隠れようと

 

 

───

 

 

「ダルム…?」

「マディ。どうした?寝付けないのか?」

「…うん。なんか…取り返しのつかないことが、始まってるような…。」

「明日も修行だぞ。寝ておけよ。」

「…そうする。」

 だが───轟音、轟く。

「マディ!危ない!」

 

 

───

 

 

「魔術、限界起動───正義は!必ず!勝あぁぁぁぁつ!!」

 【海波魔術】が起動し───ラインハルトの渾身の一撃を6重に束ねた必殺剣が、ガブリエールの首を切り裂いた!

 ガブリエールは痛みに耐えかね───耳を劈くほどのとんでもない音量の悲鳴がガナ公国に轟いた。

「…死ぬ時も元気だなァ!魔竜!」

「やりましたね!ラインハルト殿!」

「厄介なブレスでした…うっ!?」

「ランドマ!?」

 なんと、宣教師のランドマが倒れてしまった。

 介抱するラインハルト。

「…ガブリエールの鱗粉を近くで吸いすぎたんだ。俺たちも危ないかもしれない。ランドマはまだ処置をすれば治るかもしれんが…。」

「わかりました。撤退ですね?」

「…増援が来るまで、俺は残る。ガブリエールは複数存在するのが予測されているんだ。今、ガナ公国にいる宣教師の中にエリクソンが居たはずだ。もしもの時は、あいつがいれば最悪なんとかなるだろう。」

「ヒヒィィィン!!」

「!」

 二足歩行で街への道を走るマグナガ・マフィンをラインハルトは捕まえる。

「おい!止まれっ!お前!」

「!?せ、せせせせ拙僧に何か御用ですかな!?」

「ダルム・リング…お前が背中に乗せていた男はどうした。」

「…か、かかっ、彼は、拙僧を庇って、"三体"のガブリエールの相手を…。」

「さ、三体!?」

「……。」

 ラインハルトは黙り込んだ。

 間違いなく、ダルム・リングは死んだ。

 ダルムとほぼ互角の実力を持つ自分が、ガブリエールにこんなにも苦戦したのだ。確信できる。

「一般兵くん…いや、ダルム・リング…。」

「…ベクカ!マグナガと一緒に、ランドマを連れて街へ戻れ!治療を受けさせるんだ!」

「ラインハルト殿は!?」

「さっき言っただろう!ここで3体のガブリエールを見張る!それと───聖剣砲弾の使用を許可する!事後承諾だが、ガブリエールが相手だ!それを後から来るミネルバ達に伝えろ!」

「聖剣砲弾を───はいっ!了解致しました!」

 

 

───

 

 

 黒焦げの死体。

 近づくは、マルドク・ラハーラと───。

 彼の娘。アストラ・ラハーラ。

 

 

───

 

 

「ハッ、ハッ、ハッ…こ、これはどういうこと!?」

 宣教師のミネルバは困惑する。

「なんでガブリエールが街の中に!?」

 焼けた街の中に───6体のガブリエール…!

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