新世界の月   作:シコウ

8 / 19
新世界の星

どうもっ!日本国外務省東方世界担当部書記官、『紲星あかり』です!

私はいま『サン=ユーオソキ双王国』、日本政府暫定公館でお仕事をしています。

この国がどこにあるかというと、カルミアーク王国を始めとする大環島よりも更に東、なんとこの星の裏側にまで来てしまいました!

 

先日、国交が開設されたばかりの国でお仕事ができて嬉しい限りです!

 

「おはようございます。」

 

彼女はゆかりさん、在ユーオソキ日本公館の警護兼駐在武官の軍人さんです。本来の所属は情報軍(ちょっと怖いとこ)だそうです。

薄いグレーの制服が凛々しいですねっ。

おや、いつも一緒にいる大尉(期間限定)さんが見当たりませんね?

 

馬鹿野郎(マスター)なら寝坊です。」

 

そうですか、珍しいですね。夜中に悲鳴が聞こえたような気がしたので見に行ったら、ゆかりさんと自律化戦闘人形(ドロイド兵)さんが大きな袋を運んでいたことも、朝、その袋がゆかりさんの部屋の前でモゾモゾ動いていたこともたぶん無関係でしょう。

 

触らぬ神に祟りなしです。

 

さて、朝ごはんを食べたら今日は調査も兼ねて市場にお買い物にいきましょう。この『河都』は海に面していて、新鮮な魚介類が豊富に採れるそうです。

 

準備を整えて、門番の自律化戦闘人形(ドロイド兵)さんに挨拶するとピシッと敬礼を返してくれました。無感情に見える人たちですが、意外と愛嬌があるんですよ?

 

今日の足は、濃紺の車体にグレーの帯が入った、前方に国旗付きの小型トラックです。在外公館の公用車は各国のインフラに合わせて、色々な車が使われています。過去には、自転車やバイクに国旗を取り付けていたこともあるそうです。

 

国防軍から借りたトラックですがピカピカに磨き上げられていますね。朝日が反射して眩しいです。

 

貧乳好きの変態(マスター)が昨日洗ってましたからね。」

 

さっきから、大尉(期間限定)さんの呼び方がおかしい気がしますが気のせいでしょう。

 

さあ、後部座席に護衛兼荷物持ちの自律化戦闘人形(ドロイド兵)さんを乗せて、運転はゆかりさん、私は助手席に乗ります。道路交通法はありませんが、シートベルトはしっかりと締めましょう。

 

「%だ…。これが格差社会…。これが民生用と軍用の差っ…。」

 

一体何の話でしょうか?

今日も雲ひとつない、いいお天気です。未舗装の土の道をガタゴトとゆっくり走っていきます。一応レベル5の自律化されているトラックですが、交通システムが未発達のところでは、今のゆかりさんのように運転手がハンドルを握ることが多いですね。

 

…揺られていたら眠くなってきました。ゆかりさん…着いたら起こしてください…。

 

以上…、在ユーオソキ日本公館から紲星あかりでした…。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。