よふかしのあじ   作:フェイクライター

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 U-nextでの視聴だったから気に留めてなかったけど、もしかしてよふかしの二期結構やばいの?


第百玖夜「欲しい」

 頬にとろっとした生ぬるさが伝わる。

 口周りにボッと火を灯した蝋燭に似た人肌の熱が伝わってくる。

 理世の顔が近くにある。

 今までここまで近くに人の顔があったか。記憶を探れば……それなりにある。ハツカは勿論だが、キョウコさんもいる。そして、オバさん達もだ。

 身体が強張るが、犬のように身体を預けてくる理世の温もりでほぐれる。あと匂いがいい。匂いも温かい。金髪が揺れている。荒い息遣いが顔に降りかかる。唇の裂け目に涎が流れ込んでくる。美味しい。

 硬直と弛緩を繰り返す。

 体感10分近くじゃれ合っていると、外で何かが倒れる音がした。理世はうつ伏せで見辛いのもあり気に留めなかったが、俺は微かに開いたドアが目に映った。

 閉め忘れたのだろう。

 起きあがろうとしたが、理世が乗り掛かってきて逃さない。

 下を伸ばして唇を舐めてくる。ペロペロと甘えてくる。

 躾けられた甘えん坊の犬のようだ。

 ハツカもそうだが、首輪をつけられてからの思い切りが良過ぎないだろうか。どちらも可愛いから好きだけど。

 

「犬みたいだって思ったでしょ」

 

 心の中を言い当てられてギョッとする。

 

「ペットになれって言ったのはそっちなんだからね」

「だからってなりきるのうますぎるだろ」

「私もペット飼ってるもの。だから自分がされたら嬉しいことを知ってるの。どう、嬉しい?」

「うーん、嬉しいというか落ち着く。良い匂い」

「涎の匂いがお好きですか。口ですっぽり鼻を覆ってあげてもいいのよ?」

「違うが。……多分髪の毛」

「髪の毛を編み込んだネックウォーマーでも作ってあげようか?」

「……蒼もだが、俺の周りには変な奴しかいないのか」

「アンタも同類なのよ」

 

 理世は首につけた赤い輪を見せつけながらニヤリと笑う。痛いところを突かれて俺は押し黙る。ハツカでも首輪つけてなかったからな。……でも、アイツなら見えないところで久利原達につけてそうだよな。わざわざ俺用の首輪まで買ってきたわけだし。あの人達も嬉々として着けるだろうし。

 

「いたっ」

 

 考えていると、額でパチンと音が鳴る。痛みを覚えて反射的に手で押さえた。何が飛んできたかと思えば、答えは目の前にあった。力強く伸ばされた理世の指だ。いわゆるデコピン。

 

「私が遊んでるのに他の子の考えてるの?」

 

 二度目の図星に胸が苦しい。

 だってハツカがさー!と言いたいけれど、癖の話をしてたかは分からないし、ハツカと女装談義で仲良さげにしてたのを思い出すと関係を壊したくなくて言えない。

 どうしたものか。

 このままでは俺が生粋の変態になってしまう。

 ハツカから学んだ変態なら良いけど、その称号はなんか嫌だ。

 ムムム……と悩んでいると理世が言う。

 

「まぁ蘿蔔さんの背中を見るのはいいけど、変な所を学習しない方がいいわよ」

 

 知ってるんかい!心配して損した!

 

「漏れてるわよ」

「えっ、嘘。声出てた?」

「顔よ、顔。蘿蔔さんのことになると結構ボロ出るわよね〜、悔しいな。好きな人が振り向いてくれないんだもの」

「うっ」

 

 傷んだ胸を容赦なくナイフが抉る。クレーターが出来そうなぐらいには穴が広がって、表情を顰めてそのまま固まる。理世は状態を起こしながら楽しそうに笑って、『イイカオだな』とスマホに残す。

 理世もイイ性格してるよ、ホント。

 そのまま立ち上がって、ドアの隙間に目線を通した。すると、なにやら外の人と少し会話して扉を閉めた。

 

「なんだって?」

「あまりイチャつかないで、だって。ここ割とこういうことしてる人多いんだけどな」

 

 ドサっと俺の隣に腰を下ろすと、首輪をカチャカチャと触る。外すのかと思ったが、位置を整えているだけ。その仕草も様になっていると理解してしまい、つけさせた本人なのに驚いてしまう。堂々としてるだけでアクセサリーにしかならない。

 ハツカも普通の時につけさせたら様になるんだろうな。

 

「まぁ……静かだもんな」

「昼間でも平日ならこんなもんなのね。夜にしか来なかったから知らなかったわ」

「おまえ結構夜に出歩くよな。何してんだよ」

「ナニって……そりゃナニかよ」

「変なことしてないだろうな」

「変なことってなによ。でももし、私があの手この手を出してたらあなたは嫌いになる?」

「嫌いにはならない。大事な所は同じだと……思ってるから。ただ、嫌だなぁ。我儘で悪いけど」

「の、割には私はフラれるのよね」

「怒ってる……?」

「もちろん。ペットのままで終わるつもりはないもの。いやまぁ首輪をつけられるのは悪い気分じゃないんだけど、やっぱりねぇ、首輪をつけるなら蘿蔔さんにつけて二人で飼いたいのよね」

「待って。待って、情報が多い。お前もハツカ狙ってるの?」

「外見いいしねぇ」

「……」

「すっごく嫌な顔してる」

 

 どんな顔だろうか。でも、自分ですら今まで以上に表情の筋が固くなっているのが分かる。

 

「なに? やっぱ蘿蔔さんのことが好きなの?」

 

 あまりに直球な問いに驚く。声も出ない衝撃を肺の中に溜め込みながら答えを探す。考えるたびにモヤモヤする。

 

「好き……とは違う気がするんだよな」

 

 考えを巡らせていると、驚きと同じくらい困惑も大きかったのだと理解して首を捻る。何が引っ掛かっているのか想像してみると、その隙に苦言が挟まれる。

 

「キスとか顔舐めとか普通の恋人でもやらないような事を平然としてる関係の私よりも気になってる相手なのに」

「なんか今日辛辣だな……」

「顔を撫でたりして期待させたのはそっちのくせに」

「美しいと思ったのは本当なんだから仕方ないだろ」

 

 辛辣さに耐えきれなくて横目でしか理世を見れなかったが、彼女も照れたように顔を背けていた。いつも自分の容姿に自信があるくせに褒めらて照れるのか。なんか意外だな。

 ハツカもだ。ハツカも素直に褒めると照れることがある。

 なんでだろう。

 

「なんだろうな。ハツカも理世も居てほしいなんだけど……なんだろうな……もっとこうアバウトに……」

「欲しい?」

「近いかな。独占欲とは違うんだよな……持っていたいというか」

「支配欲」

「最悪じゃん。あー!」

 

 けれど、余りにもピッタリなワードを突きつけられて頭を抱える。首輪をつけて弄ぶとか支配そのものだ。抱えた手を髪の毛の中に雑に突っ込んで、ガシャガシャと掻き乱すしかストレスを解き放てない。

 

「他人の意思を侵したくないんだけどなぁ……」

「関わり合ってたらどうしてもそうなるんじゃない? 優先したい相手の考えだったり行動だったりさ」

「自分以上に優先すべきものはないはずなんだよなぁ」

「お節介焼きのくせになにを」

「頼まれて仕方なかったり、見てられなかったり、基本的に自分の意思優先だよ。少なくとも自分の発言に責任を持てない奴には陰口ぐらい思う。どうせ利用しただけなんだし感謝とかされても、とかさ」

「……」

 

 饒舌だった理世が急に口を閉じたので横目のまま見ていると、理世はニヤついた笑みを浮かべながら言う。

 

「ショウってさ、頼るって考え方ないよね?」

「頼りになるは分かる。けど、頼ると利用するの違いって聞こえの良さ以外に何があるんだよ」

 

 ニヤついた笑みの意味は分からないが、純粋な疑問を投げかける。頼りになるは達成率で、利用しやすいは動きやすさ。でも、頼るも利用するも、お互いの目標に応じて相手を動かすことだから違いが分からない。

 俺の考えを話すと『根底から同義になってるのか』と言って、今度は理世が唸る。

 

「まぁ、相手にどう見られたいかじゃない? それだけで安心感違うでしょ」

「目標の達成に意味あるのかそれ」

「達成自体しても過程が異なったら印象が違うでしょ。周りからとやかく言われるより、言われない方が平穏よ」

「なるべく穏便に、大衆受けをってことか……」

 

 ピンとは来る。納得できない変な攻撃が自分に向かないように手当たり次第、首を突っ込んでいるわけだし。自己の保護という点では理解できる。

 今回に関してはハツカに信じてもらうことすら出来なかった。なら、もっと広く浅く多くの人が受け入れやすいやり方で動くべきなんだろう。実際、星見に付け入る隙を作ってしまったわけだし。

 どんなことがあってもラインは超えちゃダメなんだよな。

 止まらなかったのが俺なわけで。

 

「はぁ……」

「斜に構えてるわねえ。でも大衆受けした方が後々転がしやすいじゃない」

「今後のこと考えて動くかぁ……あんま同じ人と長くいたことないから分かんないんだよなぁ……」

 

 それこそ最長記録を持つのは理世だ。一年半程度。普通であれば短すぎる付き合いだが、俺にとっては一番長く濃厚な時間に代わりはない。理世と他の人が決定的に違うのはその価値観。俺と理世は割と近い価値観なのだ。

 だから長く続いている。

 

「私のことも利用してたの?」

「趣味の話をしてる時とかはともかく、なにか目標に向かう時は個別の考えがあってそれぞれで動くんだから」

「なんか淋しいわね」

「そう?」

「そうよ。私にどう思われたいかとか気にしてないってことでしょ」

 

 淋しいと言われるとやっぱり似てるだけなんだなと再確認できる。まだニヤついているあたり別の意図もあるのかもしれない。うまく伝えていかなければいけない。

 

「じゃあ理世は。この間のひったくりに出会したときに何を思って動いたのさ」

「ムカつく」

「俺もムカついた」

 

 俺はそのまま言葉を続ける。

 

「似た価値観があって同じ目標があるなら、個々で動いても線はどこかで一本になるはず。その交わった線はきっと……頼るよりも根深い利用になるよ」

 

 良く見せたいとか、見栄なんかよりも一つであることの方がずっと強い繋がりになるんだから。より濃い色同士で混ざり合えば、他の色すら取り込む黒に近づく。

 個が確立された存在同士だからこその強さ。

 俺もより強い線になりたい。

 だから学ばなければいけない。学ばないと。誰よりも出遅れている俺だからこそ。

 

「どう、呑み込めた?」

「うん。普通の人とはズレてるわよね、やっぱり」

「嫌だった?」

「嫌なら引っ叩いてるわよ」

「理世の強気なところも好きだよ」

 

 でしょ? と胸を張りながら笑う理世は少し間を置くと、真剣な顔つきになる。

 

「だからこそ、蘿蔔さんとは合わないでしょうね」

「なんで?」

「話を聞く限り、一般的な善性はあるけれど『好き好きー!』て熱っぽい視線ばっかり送られてきた人でしょ。私とショウみたいに価値観が同じなわけでもない。そんな人がいきなり別の愛され方に納得できるかと言われると……想像すらできないんじゃないかしら」

「でもFINALで予備知識は……」

ジェイク(JK)みたいに動ける人が自分のやれる事をやって、事態解決に向かってるけど………誰も彼もがライダーや戦隊たちみたいに個々の生き方が定まってるわけじゃないのよ」

「ハツカは自分の生き方がある奴だよ」

「だからって率先して人を助けるような奴じゃないでしょ」

「そんなことはない」

 

 奏斗先輩の件でもわざわざ俺に電話かけてきてくれて、しかも俺の計画に大したヒントなしに乗っかってくれた。ふたりに襲いかかった俺から身を挺して守ってくれた。

 少なくとも俺の行動原理はハツカも知っているし、俺もハツカが動ける奴なのを知っている。

 ハツカは動ける側だ。

 けれど、理世は首を左右に振る。

 

「いい? ショウ……全人類に『私は好きにした、キミらも好きにしろ』は通じないのよ」

「なんで、同じ目標を掲げてるのに!?」

 

 俺は小声で驚きをはりあげる。

 

「目標があるからって大人でも生き方が確立されるわけでもないし、熱量が異なるからねえ……危険な思想でもあるしねぇ」

「……そんなことある? 好き嫌いぐらいあるでしょ」

「ショウがマヒルくんや夜守くんをイマイチ理解しきれなかったのはそこよね……あと、普通の人は作品をそこまで深読みしないし、学びもしないのよ」

「そんな……」

「誰も彼もが戦隊からしっかり学んでたらイジメなんて起きないのよ。全員が私達みたいに考えじゃないし」

 

 理世がこれ見よがしに肩をすくめる。

 

「分かって欲しいならまず話さなきゃいけないわよ。ライダーだって、話し合わずにバトルして余計に拗れることあるでしょ」

「あぁ……確かに」

「納得して欲しくなかった。そういうイメージがあるのも分かるけど。どちらにせよ、分からないものは怖いもの。安心して欲しいなら話さないと」

 

 分からないは怖い。

 分かる。なんでそうされたか怖いよな。そっか。別に変に支配とか昔の自分のやり方しなくても大差ないじゃん。

 

「さて、じゃあ手始めに私と話してみようか」

「なにを?」

 

 すくめていた肩を張って意地悪な笑みを浮かべる理世に少し寒気がして、壁を背で這い上がるように離れる。逃さないと言わんばかりに迫ってきて、角隅に追い込まれる。

 えっと……と困惑しながらキッカケを作ると、理世が問いかけてくる。

 

「二股するの? それとも私か蘿蔔さん、どちらか片方にする?」

「……まぁ普通はどっちか片方になるんじゃないのか」

「どっちも欲しかったんじゃないの」

「理世が言ってるのは恋愛の話だろ。俺の欲望とはまた別だろ」

「どっちか一本に決める気はあるんだ」

「そりゃ……2人が揃って俺のこと好きですって言うならやりようはあるだろうけど、俺が好きですってなるんなら、好きになった片方にしか注げないだろ」

 

 二人同時に好きになったならともかく、熱量の差が絶対に生まれてしまう。それじゃ片方が可哀想だと思う。これが理世と蒼のふたりでも同じだ。どうしても、俺ひとりが抱えられるものには限度がある。

 

「真面目よね、やっぱり」

 

 また理世の表情がコロリの変わる。

 今日はやけに豊かな顔だ。見ていて飽きない。

 

「ペットにさせてたのに悪いな」

「今のところは蘿蔔さんの方がリードしてるのかなぁ、残念」

「どっちも同じぐらいだと思うが」

「自覚なしかぁ……」

 

 理世の嘆息がやけに大きく聞こえる。静かだから鮮明なだけ、とは違う。きっと大きな落胆があるんだ。もう自分から行動を起こすとかやめた方がいいのかな。そっちの方が楽な気がする。そっちの方が全員幸せな気がする。

 次第にゆったりとした温かい思考に浸かっていく。

 瞬間、耳元を強烈な風が過ぎ去ってビグッと体を震わせた。

 

「いいわ。今はペットで我慢してあげる」

 

 無理矢理思考から引き上げられた俺を見下ろしながら理世は首輪を見せつけてくる。

 

「……いいのか?」

「ペットにした貴方が言うの」

「俺だから言ってるんだよ。これって所謂キープってやつだろ、学校の奴らが言ってた」

 

 素直にいえば関係を捨てた方がいいのか、それとも継続したほうがいいのかは分からない。結果論にしかならない。

 

「私を他の誰にも渡したくないんでしょ、少なくとも今はまだ」

「渡したくないな、ハツカにも」

「それが聞ければ愛人枠としては充分よ」

「悪いな」

 

 その話、冗談じゃなかったんだ……愛人、愛人かぁ。

 ハツカは愛人がいっぱいいるようなものなんだよなぁ。久利原、時葉、宇津木。お互い公認の愛人であり、眷属()である。

 

「でも、前にも言ったでしょ。もっと馬鹿になりなさいって」

「アバウトなんだよ」

「言っちゃったら面白くないじゃない」

 

 もっと別の接し方があるってことなのかな。

 学んでいかないとなぁ……、と目を下ろすと腕時計が視界の端に映った。見てみると、もの凄い時刻を刻みつけていた。

 

「14時……」

「わあぉ……」

 

 二時間近くあんなことしてたと思うと恥ずかしい……というか、そりゃ怒られるわ。

 

「今日は何時までいれる?」

「え。蒼の晩飯を作るから……ここからだと、15時半には出たいかな」

「ならそれまで私に支配されてよ」

「グエッ」

 

 また腹の上に乗り掛かってきた理世。その衝撃が鳩尾を貫いて、肺の中の酸素が一斉に飛び出した。その隙をついて、理世は俺の両手脚に体重をかけて拘束してくる。

 以前、ハツカに気絶するまで血を飲まれた時のような構図になって、自然と全身が身悶えする。やっぱり上に乗り掛かってくるならハツカの方が美しい。理世は隣にいて欲しい。

 

「支配欲も悪くないってこと教えてあげる」

「……?」

「すごいボケっとした顔してるぅ。ふふふ、ペットも嫉妬深いの」

 

 いきなりさっきまで否定していたことを愉しげに言う理世に混乱してしまう。

 

「いや待って、支配って悪いことだろ」

「悪いだけじゃないわ。嬉しいことだって教えてあげる」

「時間は!?」

「大丈夫、一時間以上あれば充分だし。この部屋も16時までは借りれるようにしてあるから」

「……マジ?」

「マジ」

 

 思い出すのは久利原たちの姿だ。

 初めて会った時、なんでさも当然のようにハツカの態度に一喜一憂していた三人だ。もし、ハツカが俺を見て取り乱してくれたら。

 

 もし、もし許されるなら––––

 

 ハツカが欲しい。欲しくてたまらない。

 もし欲をかいていいなら、ハツカにも支配されたい。

 

 

 

 

「ここでいいのか?」

「うん。ありがとな、送ってくれて」

「制服は明日返すから」

「私としては来たまま登校してくれると嬉しいなあ」

「着せるのは遊ぶ時だけにしろ」

 

 理世にいいようにされた昼下がりを経て、俺は彼女を家まで送った。どうやら親戚が近くのマンションに住んでいるらしく、そのフロントまで送っていった。

 

「それじゃ、また明日!」

「おう」

 

 エレベーターの扉が閉まるまで手を振り合って別れを告げる。

 

「さて––––」

 

 

 

 踵を返して外に出る。

 やることはたくさんある。

 蒼との今後の事も、神崎との蟠りを解消することも、星見キクとマヒルをうまくいかせることも。

 やることは減らない。

 それどころか増えていくばかりだ。

 けれどどれも大切なことだ。関係ないことなんてひとつもない。

 

「まずやることは決まってる」

 

 スマホを取り出して、耳に当たる。

 なにより大事なのはハツカとの仲直りだ。




 ブンブンジャーが終わってしまった……
 FLとVシネがあるがもっと供給して欲しい……大也とシャーシロの絡みもっと見てぇよ……!
 (キングの鎧また色チェンして別戦隊の武装になってる……)
 後輩はなんか……なんなんだろうな……なんでアイツらまで絡みに行ってんのかな……
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