Persona 5 Scramble -Eleventh Member-   作:週末ラテ少年

9 / 29
-オリジナルペルソナ「イルジメ」について-
 アルカナは「技師」(オリジナルアルカナ)
 弱点は祝福で、呪怨に耐性あり。
 呪怨系スキルを主として習得し、「目眩し」や「マリンカリン」といった状態異常のスキルも得意。
 状態異常を付着させた後、「寝首掻き」系統のスキルで大ダメージを与えるのがセオリー。

 元ネタは17世紀、中国や李氏朝鮮に存在した複数の小説の登場人物「一枝梅」。
 義賊であり、現場で一枝の梅の絵を置き去ることが特徴。
 「イルジメ〜一枝梅〜」として韓国ドラマになっており、そこでの設定では、「父親の復讐を誓い、父を刺した剣を手がかりに義賊として活動をした」となっている。


#8 Bird Cage

 夜のように暗いスクランブル交差点。

 ジョーカーと並走するようにして、ビル伝いに行く。

 

 

《そろそろだね。》

 

 

《おう、行くぜ!》

 

 

 下ではパトカーが集まりだしており、こちらには気づいていそうだ。

 そして、ビルの1つに来たところ。

 

 

《2人とも気をつけろ!下からだ!》

 

 

 そして現れるマシンガン持ちドローン型シャドウ2体。

 容赦なく発砲され、避けるように屋上から飛び降りる。

 

 背中から取り出すDMR。

 その先をジョーカーの方に向け、背後のドローンを撃つ。

 彼も呼応するように、背中に回って仮面を剥がした。

 

 そして無事着地。

 ひしめき合うシャドウを前に、僕らは刃を向けるのだった。

 

 

《2人とも、頼んだぞ! 作戦開始だ!》

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 増援も含めて跳ね除け続けること暫く。

 サイレンが鳴り響き、四方からパトカーが。

 側から見れば絶体絶命。でも、そんな訳がないっていうね。

 

 

《間に合った! 行くぞシノビ、ジョーカー!》

 

 

 轟音が頭上からすれば、さらに隔壁が開く。

 現れるは怪盗団の面々。

 

 

「間に合ってよかった!」

 

 

「2人とも、カンペキだったぜ!」

 

 

「陽動から戻ったぞ。

作戦、うまく行ったみたいだな。」

 

 

「ソフィーお疲れ様!

それじゃ、あとは王城に突入するだけかな。」

 

 

「ああ、ここからが本番だ!

シャドウを片付けて『705』に突入するぞ!」

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 王城を駆け上がり、着いた先は頂上。

 

 

「オタカラらしき匂いがするのはここだ。気を引き締めろよ、オマエら。」

 

 

「しかしこれは…鳥かごか?」

 

 

「どうしてこんなものが…?」

 

 

「アリスはどこだよ?」

 

 

「いないみたいだけど…」

 

 

「ちょっと、アレ見て!」

 

 

 パンサーが指さした先にはモヤが見えた。

 

 

「アレは、オタカラか…?

いや、ワガハイの知ってるオタカラとは全然違う気も…」

 

 

「…!

みんな隠れろ、シャドウだ!」

 

 

 ソフィーに言われるまま身を隠す。

 するとシャドウが現れ、何かをしているようだった。

 

 

「何やってるんだ…?」

 

 

「…ネガイは運び終えたか?」

 

 

「はい、ひとまずこれで全部です。」

 

 

「ネガイ…?」

 

 

「まだまだ人は入ってくる。逃さずネガイを奪い、ここに集めるんだ。」

 

 

「承知しました。」

 

 

「あれってまさか…」

 

 

「ネガイか!?」

 

 

「ああ、間違いない。」

 

 

「ああ、あん時見たのとソックリだぜ!」

 

 

 すると、ネガイは真上のモヤと同じように変化。

 そのまま吸い込まれていった。

 

 

「き、消えた!? 今のって…」

 

 

「なんか吸い込まれていったけど、まさか…」

 

 

「ああ、間違いねえ。

あそこに見えてるオタカラらしきモヤ…アレが『ネガイ』だ。」

 

 

「あれが…?」

 

 

「確かに、アリスが集めてるとは聞いてたけど…」

 

 

「つか、さっきまで宝石だったろ?

なんであんなモヤみたいになっちまったんだ?」

 

 

「これはあくまでもワガハイの推測だが…

アレが本来のネガイの姿なんじゃないか?

ニンゲンの願いには、元々形なんてないからな。

それを大事なものだと意識するから、宝石みたいに形をなす…

ネガイを奪われたヤツらが、『奪われる』と意識したからネガイが宝石になってたんだ。」

 

 

「なるほど…

前にモナが教えてくれた怪盗のイロハで似た事言ってたね。

オタカラは『奪われる』って意識するから実体化する。

それと同じってことか…」

 

 

「じゃあ、何でアレはまたモヤに戻ってんだ?

ネガイは奪われたままだぞ。」

 

 

「この鳥かごに収められて、アリスに所有権が移ったんじゃないか?

だが、アリスはアレを『奪われる』とは思ってない。

だからモヤ状に戻ったんだ。」

 

 

「そういうことになるのかしら…」

 

 

「とにかく、アレを奪って解放すれば、人々は元に戻るかもしれない。」

 

 

「ああ、やってみる価値はあるな。」

 

 

「待て、あんなモヤモヤどうやって盗む?」

 

 

「予告状を使うんだ。」

 

 

「予告状…って何だ?」

 

 

「あのモヤモヤを実体化させるための手だ。

シノビが言ってただろ。持ち主に『奪われる』と意識させれば、形をなすんだ。

そのために『予告』してやるのさ。オマエの大事なものを盗っちまうってな。」

 

 

「…なんとなく把握した。」

 

 

「でも、前みたいにうまくいくのかな?

ここはパレスじゃないんだし…」

 

 

「でも、あれもネガイなんでしょ?

同じく意識させるなら、いけるんじゃない?」

 

 

「ああ。打たぬ鐘は鳴らぬだ。まずは実行あるのみ。」

 

 

「とりあえず今は、潜入ルートだけでも確保しておきましょう。」

 

 

「よーし、早くやるか!」

 

 

 そういって鳥かごの中へ駆ける。

 と、何かにぶつかった感覚がしてーー

 

 

「痛ったぁぁぁぁ!?」

 

 

「だ、大丈夫か!?」

 

 

「大丈夫じゃないかも…」

 

 

「今のは一体…」

 

 

「なんかバリアみたいなの出てた。また通せんぼか?」

 

 

「…今、何かが聞こえた…?」

 

 

「…え?

って、ソフィー危ないって!」

 

 

 そして鳥かごに近づくソフィー。

 勿論バリアに阻まれるのだが…

 

 

キモっ…話しかけないでくれる?

 

 

   なに男子に色目使ってんの?

 

 

あいつってさ…ほんと根暗って感じだよねー

 

 

わかる〜! ジメジメしすぎ、みたいな?

 

 

「違う……私は……!」

 

 

「…何だよ…今の…」

 

 

「皆、聞こえたよね…?」

 

 

「それよりもソフィー、大丈夫?」

 

 

「…問題ない。

それよりわかったことがある。今の記憶が、この扉を開く鍵だ。

この鳥かごには鍵がかかってる。」

 

 

 鍵という言葉に気になり、改めて鳥かごを見る。

 その鳥かごには、錠前のようなものがついていた。

 

 

「本当だ…

どうしてあんなものが…」

 

 

「開けるには鍵がいる。

今の声がした場所…秘密の部屋にある。

でもここからは入れない。一度現実に戻らないと。」

 

 

「現実に? なんでだよ?」

 

 

「部屋は隔離されてる。入り口は現実にしかない。」

 

 

「んなことまでわかんのかよ…

それ、お前の能力か何かか?」

 

 

「…わからない。ただ感じた。」

 

 

「えぇ…」

 

 

「…もしかしたら、この鳥かごの扉は王の心の鍵で守られてる…ってことかもな。」

 

 

「モナちゃん?」

 

 

「ソフィーの言う通りなら、さっき聞こえたのは王の記憶…『重要な記憶の断片』ってことだ。

その記憶が、王の心の鍵となって、この扉を塞いでいるんじゃねえかってな。」

 

 

「なるほど、()()()()()か…」

 

 

「鍵なら、見つからないように隠すのも当然だろう。」

 

 

「理屈としてわからなくもないが…

そんなことがあるものなのか?」

 

 

「いや、今のはワガハイの予想だ。こんなの初めてだからな…」

 

 

「もしかしたら、それもパレスとジェイルの違いなのかもしれないわね。」

 

 

「その秘密の部屋、ここからじゃ行けないんだよな?」

 

 

「そうだ、現実でその場所を探さないと。」

 

 

「それがどこかは分かる?」

 

 

「そこまではわからなかった。」

 

 

「んー、ならさっきの言葉にヒントがありそう?」

 

 

「うーん、なんか…

イジメっぽい感じしなかったか?」

 

 

「男子に色目…学校かな?」

 

 

「そうかも!」

 

 

「冴えてるな、パンサー!」

 

 

「…私も学校で、似たような事言われてたから。」

 

 

「パンサー…」

 

 

「そうすると、アリスが通っていた学校に『鍵』があるということかしら。

シノビは既に調べてるの?」

 

 

「まぁ、それは外で話そうぜ。

予告もしなきゃならないしな。忙しくなりそうだぜ。」

 

 

「だね。ここで話すのはそこそこ危ないし。」

 

 

 

 ■◇■◇

 

 

 

「それでツバサ。何か情報は持ってないのか?」

 

 

「あー、それなんだけど……

 

 

 

 

 

 

 

…知らない。」

 

 

「はぁ!? 翼でもわかんねえのかよ!?」

 

 

「え? 芸能人の通ってた学校なんて、ネットですぐに出ない?」

 

 

「いや、それがそうじゃないんですよねー。

所属事務所には勿論ないし、掲示板にもない。

裏情報サイトにも載ってないし、あったとしてもファンの妄想で書いたフェイク。

全滅ですね。」

 

 

「マジか?

いくら改名してたって、痕跡くらいありそうなモンなんだけどな…」

 

 

「翼が集めた情報でもないとかあんのかよ…」

 

 

「というか、()()()()()()()()()()()()って感じだったかも。」

 

 

「そうなると、誰かが意図的に隠してるってことになるな…」

 

 

「意外なところでつまづいたな…

アリスの学校がわからなければ、隠された部屋とやらも見つけようがない。」

 

 

「で、でも、ネットの情報全部消すとか普通できなくない?」

 

 

「うーむ…何か他に調べる方法は…」

 

 

「マコちゃんのお姉さんに、調べてもらうのとかどうかな?」

 

 

「真さんのお姉さん?」

 

 

「お姉ちゃんは元検事なの。今は弁護士をしてるのよ。」

 

 

「へぇ…

それなら、伝手を使えば行けそうですね。」

 

 

「確かにな。頼めないか、マコト。」

 

 

「それはいいけど、なんて説明したものかしら…

個人情報は保護されるべきものだし、そう簡単に許してくれるとは思えないけど…」

 

 

「まあ意味わかんねーよな。

アリスの通ってた学校調べてくれとか…」

 

 

「下手したらこっちが尋問されるぞ。

『答えなさい!』って。」

 

 

「『どうなの!?』とか訊きそう…」

 

 

「それなら、尋問室でよく言われたぞ。」

 

 

「マジすか…」

 

 

『なるほど、柊アリスの学校ねェ。』

 

 

 聴き慣れてない声。

 振り向くと、昨日見た胡散臭い人がいた。

 

 

「お、お、お前はこの前の…!」

 

 

「胡散臭い公安の奴。」

 

 

「胡散臭かねーだろ…いや、臭いのか?」

 

 

「はい、とっても。」

 

 

「えらい良いようだな…

つか笑顔で言うなっての…」

 

 

「…なんか用かよ?」

 

 

「そう邪険にするなって。

お前らを助けに来てやったんだぜ。」

 

 

「助けにって…」

 

 

「柊アリスの母校が知りたいんだろ?」

 

 

「ああ、そうだ。」

 

 

「だがそれがわからない、と。

まぁ、そうだろうな。

柊アリスについては、どういう訳か情報が少なくてな。

特に、デビューする前の事はキレイに消えちまってる。

…で、困ってるであろうお前らを、この俺が助けに来てやったってわけだ。

公安の俺ならアリスのことを調べられる。

どうだ、協力してほしいだろ?」

 

 

「あ、いっす。自分らで何とかするんで。」

 

 

「うむ。わたしもやるから、もう少し時間くれれば、必ず見つけてみせる!」

 

 

「だよな、俺の力が…

ってちょっと待て!

せっかく協力しようってんだぜ? ありがたく受け取れって…」

 

 

「すみませんね。警察は信用できないので。」

 

 

「だから笑顔で言うな笑顔で…ってお前かよ!

はぁ…わかったよ。まずは信用を得るところからだな。

…柊アリスは、お前らの先輩だ。」

 

 

「…は?」

 

 

「洸星高校かっ!?」

 

 

「………

あー…いや、お前以外の先輩だ。」

 

 

「秀尽学園…って事!?」

 

 

「こいつは貸しにしとく。ちゃんと返せよ?」

 

 

 そう言って彼は去っていった。

 

 

「…行っちゃった。」

 

 

「…敵が味方か、読めない男だな。」

 

 

「つか、なんでアリスの通ってた学校知ってんだよ?」

 

 

「警察もアリスをマークしてるってこと…?」

 

 

「ありえるな。だとすれば…」

 

 

「信用には値する…ってことか。」

 

 

「ま、試してみるしかねぇか。

学校からなら、隠し部屋に行けんだろ?」

 

 

「そのはずだ。グニャッて中に入れるはず。」

 

 

「りょーかい。グニャッとな。」

 

 

「とにかく、現地に向かいましょう。

話はそれからよ。」

 

 

「ああ。行ってみるぞ…『秀尽学園』に。」

 

 

To Be Continued…




 3学期プレイ中のワイ、ヨシツネの八艘飛びが強すぎるあまり戦々恐々としてしまう
 刈り取るものに通用するのはやばすぎだろ…ついでに倒したし
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。