IS世界に放り込まれたのでゼロになる   作:マスクP

7 / 8
家族ができたよ!

「くそっ、なんだこいつは! 銃が効かないぞ!?」

「逃げろ! 殺されるぞ!!」

 

 ――そうだ、逃げろ。

 私に殺すつもりはないがな。

 

 

 

 束の手引きであらゆるものを文字通り切り開いていく。

 研究所には忌々しい奴らの顔がいくつもあった。

 ひとおもいに切り捨ててやりたい気持ちをぐっと堪える。

 そんなことをしてしまえば、私は奴らと同じ存在だと自分で認めることになる。人を人とも思わない、畜生以下の存在だと。

 

「束、逃げ出した奴らはどうなっている?」

『全員捕縛済み! ちーちゃんが武器全部斬ってくれてるからもー楽々!』

「捕まえたのはお前じゃないだろうに」

『あっはっは、細かいことは気にしなーい!』

 

 新たな扉を切り捨てながら、相変わらず楽観的だとマスクの内側で苦笑する。

 警備システムに真っ向から喧嘩を売っている最中なのだが、余程信頼されているか……自分の開発したISに自信があるか。

 ……両方だろうな。

 

『ごめんね、ちーちゃん』

「…………何のことだ?」

『トラウマあるんじゃないかと思って。私がいければよかったんだけど……』

「なんだ、その話か。言っただろう、やるからには暴れたい、とな」

『そうだけどさ』

 

 束から「あいつらまだ生きてるみたいだよ。しばくけど一緒にやる?」と言われたときは正直びっくりしたが、私にしてみれば渡りに船だった。

 大手を振って拳を振るえるのだから。

 私を生み出したことは感謝していないこともないが、生み出した理由が世界侵略ではそんな気も失せる。

 そんな計画が続いていると聞いて、止めない手はなかった。

 

 束には無理しなくていい、なんなら束さんが、と何度も言われた。今も心配してくれている。

 だが、これはケジメだ。

 奴らへの怒りと……ほんの少しの恐怖への。

 そう言ってやっと引き下がったが……束も変わったものだ。

 大地と出会っていなければ、ずっと自分以外は有象無象のままだったろう。

 

「……階層はこれで全てか。束、反応は?」

『オールクリ――あぁんん?』

「どうしたそんな不良のような声をあげて」

『ちーちゃんじゃないんだから』

「あ?」

『ナンデモナイヨー。――っと、そうじゃなくて。ちーちゃん、生命反応が近くにある。真っすぐいって……って――』

「……………………なるほど」

 

 束が示した先は、あまりにも見覚えがあった。

 当然だ。

 何故ならそこは……私が幼少期を過ごした場所だったからだ。

 壁も床も天井も破壊し、道なき道を来たから気付かなかったが、ここだったか。

 

『……ちーちゃん』

「あぁ、保護に向かう。扉の前は?」

『大丈夫。爆発物の類はないし、生体反応も奥の方だよ』

「よし」

 

 許可は出た。

 今まで通り、重厚な扉を一刀両断して室内に侵入する。

 相変わらず、殺風景な部屋だ。

 置かれているものはベッドとモニターのみで、黒い液晶以外は全てが白く塗りつぶされている。

 

 違うのは、一つだけ。

 部屋の隅に、少女がいる。

 歳は大我や一夏と同じくらいだろうか――

 

「――――」

『ちーちゃん? ……ちーちゃん?』

 

 束の声が、遠い。

 気が付くと、白騎士を解除していた。

 

 一歩ずつ、一歩ずつ。ゆっくりと近づいていく。

 

 

 

 

 

「……誰だ」

 

 

 

 

 

 ――あまりにも私に似ている、その少女に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1:ISゼロから転生者

【速報】

 

2:名無しの転生者

イッチ!

 

3:名無しの転生者

おお久しぶり

 

4:名無しの転生者

おいやめろ(スレタイ)

 

5:名無しの転生者

中身がないようだが……

 

6:名無しの転生者

ないようがないよう……いやなんでもない

 

7:名無しの転生者

全部言ってるじゃねえか!

 

8:名無しの転生者

メインフェイズ1の開始時に発動する事ができる。

次の自分のドローフェイズ時まで、

お互いに魔法・罠カードの効果の使用及び発動・セットはできない。

 

9:名無しの転生者

帰ってきて……

 

10:名無しの転生者

くるわけねえだろ

 

11:ISゼロから転生者

雑談してる場合かよ!

 

12:名無しの転生者

うるせえ!!

 

13:名無しの転生者

なんだなんだ

 

14:名無しの転生者

白騎士事件でも起きたか?

 

15:ISゼロから転生者

いやそうじゃないんだけども……これどこから言ったらいいんだ……

 

16:名無しの転生者

そんなに……?

 

17:名無しの転生者

相当込み入った話のようだな

 

18:ISゼロから転生者

>>17 それはもう

俺もさっき聞いたばかりだから混乱しているけども

 

19:名無しの転生者

イッチ分からんかったら俺らも分からんわ

 

20:害悪蝶々

とにかく聞かなきゃわからんな

箇条書きでもいいから何あったか説明してくれ

 

21:名無しの転生者

そうだそうだ

 

22:名無しの転生者

箇条書きといえばオーズかな?

 

23:名無しの転生者

ひとつ!ふたつ!みっつ!ってか

 

24:ISゼロから転生者

わかった、じゃあいくぞ!

 

ひとつ! 束さんの電話相手が更識家だった!

ふたつ!千冬さんがファントムタスクの研究所を破壊!!

そしてみっつ!一夏に妹ができた!!!

 

25:害悪蝶々

ごめんやっぱ1から話して

 

26:名無しの転生者

情報の密度が高すぎるッピ!!

 

27:名無しの転生者

なに?なんて??

 

28:名無しの転生者

てかそうだよ束さん普通に他人と会話しとるやんけ

前スルーしてたけど

 

29:名無しの転生者

壁が取り払われている……?

 

30:名無しの転生者

歴史的瞬間はいつだったのか……

 

31:名無しの転生者

おい待て、妹?

 

32:名無しの転生者

一夏の妹……

 

33:名無しの転生者

……織斑家の妹?

 

34:名無しの転生者

なあイッチ、妹の名前ってまさか

 

35:名無しの転生者

い、いやそんなまさか……

 

36:ISゼロから転生者

エムですねえ!!

今名前どうしようか考え中だよ!

 

37:名無しの転生者

ファーwwwwwwww

 

38:名無しの転生者

まじかよwwww

 

39:名無しの転生者

笑うしかねえってかwwww

いやマジ……?

 

40:名無しの転生者

>>36 妹ができたってどういうことなの……生き別れ?

 

41:名無しの転生者

あー知らない人は知らんか

 

42:名無しの転生者

アニメでは謎の少女で終わってるしなあ

 

43:名無しの転生者

イッチ、そこらへんの知識どうなってる?

 

44:ISゼロから転生者

ぶっちゃけヒロインはあまり覚えてないけど、ここは知ってる

一夏と千冬は人造人間だったんだよ!

つまりエムも

 

45:名無しの転生者

えっマジで?

 

46:名無しの転生者

な、なんだってー!(AA略)

 

47:名無しの転生者

>>44 そうそう、小説の方でな

 

48:害悪蝶々

……もしかしてイッチの話全部繋がってる?

 

49:名無しの転生者

更識、研究所、妹……あっ

 

50:名無しの転生者

あっこれは

 

51:名無しの転生者

まさか……

 

52:ISゼロから転生者

>>51 そのまさか

①束さんが「織斑計画」の存続を知る

②潰すために更識家に協力を仰ぐ

③潰したらエムがいました

 

53:名無しの転生者

うおおそうなるのか……

 

54:名無しの転生者

対暗部用の組織がそんな情報ほっとくわけないわなあ

 

55:名無しの転生者

……ん?あれ?

 

56:名無しの転生者

どうした

 

57:名無しの転生者

ねえ今存続って言った?

束さん前から知ってたの??

 

58:名無しの転生者

いやそりゃ言葉の綾ってやつでは?

 

59:名無しの転生者

いくらなんでもそんな……

 

60:ISゼロから転生者

そうなんだよ

そもそも束さんが千冬さんたちと知り合ったのって、束さんが織斑計画を知って、その脱走を手引きしたからなんだそうな

 

61:名無しの転生者

はあ!?

 

62:名無しの転生者

なにがどうしてそんなことに……

 

63:名無しの転生者

お得意のハッキングでしょ(適当)

 

64:名無しの転生者

まあ……だろうね

 

65:名無しの転生者

いやどう見積もっても小学生のときでしょ?

どうなってんだ……

 

66:名無しの転生者

天災ですし

 

67:名無しの転生者

天災だし

 

68:名無しの転生者

頭脳与えたエボルトみたいなもんだしな

 

69:名無しの転生者

ビルドエボルかな?

 

70:名無しの転生者

>>69 そんなことしたら誰も手に負えないだろ!

 

71:ISゼロから転生者

とりあえず一旦すっきりしたわ……

束さんたち戻ってくるし一旦出直す

 

72:名無しの転生者

すぐ来そう

 

73:名無しの転生者

この展開じゃなあ……

 

 

 

 




風森大我(イッチ)
6歳。
束から唐突に「いっくんたちに妹増えるから仲良くね!」と言われ宇宙猫になった。
さすがに説明を求めたが理解しきれずより混乱した。
原作との差異が大きすぎる!

織斑千冬
14歳。
亡国機業の「織斑計画」によって生み出された人造人間。
8歳(一夏0歳)のときに束の手引きによって脱出し、今に至る。
一夏に諸々説明していいものか迷っている。

篠ノ之束
14歳。
織斑計画を潰し上機嫌。
保護したエムは更識家に一旦預けて帰宅した。
千冬と違い「いっくんなら大丈夫でしょ」と何も心配していない。

エム
推定6歳。
織斑計画で生み出され、教育(洗脳)を受けていたときに千冬が襲撃し、一人取り残された。
その後は保護され、一時更識家に預けられる。
「エム(M)」は万を超えた先の実験体という意味でつけられた。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。