「くそっ、なんだこいつは! 銃が効かないぞ!?」
「逃げろ! 殺されるぞ!!」
――そうだ、逃げろ。
私に殺すつもりはないがな。
束の手引きであらゆるものを文字通り切り開いていく。
研究所には忌々しい奴らの顔がいくつもあった。
ひとおもいに切り捨ててやりたい気持ちをぐっと堪える。
そんなことをしてしまえば、私は奴らと同じ存在だと自分で認めることになる。人を人とも思わない、畜生以下の存在だと。
「束、逃げ出した奴らはどうなっている?」
『全員捕縛済み! ちーちゃんが武器全部斬ってくれてるからもー楽々!』
「捕まえたのはお前じゃないだろうに」
『あっはっは、細かいことは気にしなーい!』
新たな扉を切り捨てながら、相変わらず楽観的だとマスクの内側で苦笑する。
警備システムに真っ向から喧嘩を売っている最中なのだが、余程信頼されているか……自分の開発したISに自信があるか。
……両方だろうな。
『ごめんね、ちーちゃん』
「…………何のことだ?」
『トラウマあるんじゃないかと思って。私がいければよかったんだけど……』
「なんだ、その話か。言っただろう、やるからには暴れたい、とな」
『そうだけどさ』
束から「あいつらまだ生きてるみたいだよ。しばくけど一緒にやる?」と言われたときは正直びっくりしたが、私にしてみれば渡りに船だった。
大手を振って拳を振るえるのだから。
私を生み出したことは感謝していないこともないが、生み出した理由が世界侵略ではそんな気も失せる。
そんな計画が続いていると聞いて、止めない手はなかった。
束には無理しなくていい、なんなら束さんが、と何度も言われた。今も心配してくれている。
だが、これはケジメだ。
奴らへの怒りと……ほんの少しの恐怖への。
そう言ってやっと引き下がったが……束も変わったものだ。
大地と出会っていなければ、ずっと自分以外は有象無象のままだったろう。
「……階層はこれで全てか。束、反応は?」
『オールクリ――あぁんん?』
「どうしたそんな不良のような声をあげて」
『ちーちゃんじゃないんだから』
「あ?」
『ナンデモナイヨー。――っと、そうじゃなくて。ちーちゃん、生命反応が近くにある。真っすぐいって……って――』
「……………………なるほど」
束が示した先は、あまりにも見覚えがあった。
当然だ。
何故ならそこは……私が幼少期を過ごした場所だったからだ。
壁も床も天井も破壊し、道なき道を来たから気付かなかったが、ここだったか。
『……ちーちゃん』
「あぁ、保護に向かう。扉の前は?」
『大丈夫。爆発物の類はないし、生体反応も奥の方だよ』
「よし」
許可は出た。
今まで通り、重厚な扉を一刀両断して室内に侵入する。
相変わらず、殺風景な部屋だ。
置かれているものはベッドとモニターのみで、黒い液晶以外は全てが白く塗りつぶされている。
違うのは、一つだけ。
部屋の隅に、少女がいる。
歳は大我や一夏と同じくらいだろうか――
「――――」
『ちーちゃん? ……ちーちゃん?』
束の声が、遠い。
気が付くと、白騎士を解除していた。
一歩ずつ、一歩ずつ。ゆっくりと近づいていく。
「……誰だ」
――あまりにも私に似ている、その少女に。
・
・
・
1:ISゼロから転生者
【速報】
2:名無しの転生者
イッチ!
3:名無しの転生者
おお久しぶり
4:名無しの転生者
おいやめろ(スレタイ)
5:名無しの転生者
中身がないようだが……
6:名無しの転生者
ないようがないよう……いやなんでもない
7:名無しの転生者
全部言ってるじゃねえか!
8:名無しの転生者
メインフェイズ1の開始時に発動する事ができる。
次の自分のドローフェイズ時まで、
お互いに魔法・罠カードの効果の使用及び発動・セットはできない。
9:名無しの転生者
帰ってきて……
10:名無しの転生者
くるわけねえだろ
11:ISゼロから転生者
雑談してる場合かよ!
12:名無しの転生者
うるせえ!!
13:名無しの転生者
なんだなんだ
14:名無しの転生者
白騎士事件でも起きたか?
15:ISゼロから転生者
いやそうじゃないんだけども……これどこから言ったらいいんだ……
16:名無しの転生者
そんなに……?
17:名無しの転生者
相当込み入った話のようだな
18:ISゼロから転生者
>>17 それはもう
俺もさっき聞いたばかりだから混乱しているけども
19:名無しの転生者
イッチ分からんかったら俺らも分からんわ
20:害悪蝶々
とにかく聞かなきゃわからんな
箇条書きでもいいから何あったか説明してくれ
21:名無しの転生者
そうだそうだ
22:名無しの転生者
箇条書きといえばオーズかな?
23:名無しの転生者
ひとつ!ふたつ!みっつ!ってか
24:ISゼロから転生者
わかった、じゃあいくぞ!
ひとつ! 束さんの電話相手が更識家だった!
ふたつ!千冬さんがファントムタスクの研究所を破壊!!
そしてみっつ!一夏に妹ができた!!!
25:害悪蝶々
ごめんやっぱ1から話して
26:名無しの転生者
情報の密度が高すぎるッピ!!
27:名無しの転生者
なに?なんて??
28:名無しの転生者
てかそうだよ束さん普通に他人と会話しとるやんけ
前スルーしてたけど
29:名無しの転生者
壁が取り払われている……?
30:名無しの転生者
歴史的瞬間はいつだったのか……
31:名無しの転生者
おい待て、妹?
32:名無しの転生者
一夏の妹……
33:名無しの転生者
……織斑家の妹?
34:名無しの転生者
なあイッチ、妹の名前ってまさか
35:名無しの転生者
い、いやそんなまさか……
36:ISゼロから転生者
エムですねえ!!
今名前どうしようか考え中だよ!
37:名無しの転生者
ファーwwwwwwww
38:名無しの転生者
まじかよwwww
39:名無しの転生者
笑うしかねえってかwwww
いやマジ……?
40:名無しの転生者
>>36 妹ができたってどういうことなの……生き別れ?
41:名無しの転生者
あー知らない人は知らんか
42:名無しの転生者
アニメでは謎の少女で終わってるしなあ
43:名無しの転生者
イッチ、そこらへんの知識どうなってる?
44:ISゼロから転生者
ぶっちゃけヒロインはあまり覚えてないけど、ここは知ってる
一夏と千冬は人造人間だったんだよ!
つまりエムも
45:名無しの転生者
えっマジで?
46:名無しの転生者
な、なんだってー!(AA略)
47:名無しの転生者
>>44 そうそう、小説の方でな
48:害悪蝶々
……もしかしてイッチの話全部繋がってる?
49:名無しの転生者
更識、研究所、妹……あっ
50:名無しの転生者
あっこれは
51:名無しの転生者
まさか……
52:ISゼロから転生者
>>51 そのまさか
①束さんが「織斑計画」の存続を知る
②潰すために更識家に協力を仰ぐ
③潰したらエムがいました
53:名無しの転生者
うおおそうなるのか……
54:名無しの転生者
対暗部用の組織がそんな情報ほっとくわけないわなあ
55:名無しの転生者
……ん?あれ?
56:名無しの転生者
どうした
57:名無しの転生者
ねえ今存続って言った?
束さん前から知ってたの??
58:名無しの転生者
いやそりゃ言葉の綾ってやつでは?
59:名無しの転生者
いくらなんでもそんな……
60:ISゼロから転生者
そうなんだよ
そもそも束さんが千冬さんたちと知り合ったのって、束さんが織斑計画を知って、その脱走を手引きしたからなんだそうな
61:名無しの転生者
はあ!?
62:名無しの転生者
なにがどうしてそんなことに……
63:名無しの転生者
お得意のハッキングでしょ(適当)
64:名無しの転生者
まあ……だろうね
65:名無しの転生者
いやどう見積もっても小学生のときでしょ?
どうなってんだ……
66:名無しの転生者
天災ですし
67:名無しの転生者
天災だし
68:名無しの転生者
頭脳与えたエボルトみたいなもんだしな
69:名無しの転生者
ビルドエボルかな?
70:名無しの転生者
>>69 そんなことしたら誰も手に負えないだろ!
71:ISゼロから転生者
とりあえず一旦すっきりしたわ……
束さんたち戻ってくるし一旦出直す
72:名無しの転生者
すぐ来そう
73:名無しの転生者
この展開じゃなあ……
風森大我(イッチ)
6歳。
束から唐突に「いっくんたちに妹増えるから仲良くね!」と言われ宇宙猫になった。
さすがに説明を求めたが理解しきれずより混乱した。
原作との差異が大きすぎる!
織斑千冬
14歳。
亡国機業の「織斑計画」によって生み出された人造人間。
8歳(一夏0歳)のときに束の手引きによって脱出し、今に至る。
一夏に諸々説明していいものか迷っている。
篠ノ之束
14歳。
織斑計画を潰し上機嫌。
保護したエムは更識家に一旦預けて帰宅した。
千冬と違い「いっくんなら大丈夫でしょ」と何も心配していない。
エム
推定6歳。
織斑計画で生み出され、教育(洗脳)を受けていたときに千冬が襲撃し、一人取り残された。
その後は保護され、一時更識家に預けられる。
「エム(M)」は万を超えた先の実験体という意味でつけられた。