「君、タブレット渡してから寝てないのか・・・」
「監視者業務最高に面白いですよ。それに気づいたらこの家の地下で捕まってたので帰り方わからないんですよね。」
先日手荒い方法で新たな監視者をこの場に招いたのは
「熱心なのは結構なのだが君、普段の方の生活は大丈夫なのかね。一応ここに招いた以上ヴェーダの情報操作で社会的に問題ないようにはしているが。」
「それでしたら問題ないですよ。自分語学が得意なんで翻訳業で稼いでますけど、ヴェーダ使ったら業務効率が跳ね上がって一日四時間程度するだけでそれなりに食える額かせげちゃったんで。これで一応自宅までの旅費は稼げましたね。顔ひきつってますけど大丈夫です??」
まさかイオリア計画の中枢たるヴェーダで日銭を稼いで生計を立てる者が出るとは。イオリア計画を奪取しようと画策してきた我が一族でも予想ができる者はいるだろうか、いやない。
「そうそう、監視者の皆様ともある程度チャットで交流したんですけど外宇宙知的生命体との接触の件で盛り上がりまして、最終目的がこの対話である場合なら、前段階の恒久和平実現路線をゆっくりとしたものでもいいんじゃないかって提案を練っています。ガンダムという行動力を持った提言を通して、世界に対して紛争根絶への自主的な変革を促すって話で」
「何!?それだと今までの計画が大幅に狂うではないか!」
それは困る。非常に困る。リボンズのお陰で我が一族の計画は大いに進んだのだ!!私の代で完遂させようと目論んでいたところに水をさされては困る!
「世紀単位でガンダム建造した以上ゆっくりした恒久和平はやはり無理ですかねぇ。」
「どれだけの手間と資金が投じられているのか理解って賛同している者もいるとは度し難い!」
「まぁ賛同しているのもあくまで数人ですけどね。」
非常に心臓に悪い。この男、ヴェーダに選ばれただけはある。何としても此方に取り込まなければ・・・!
目の前で
「最近コーナー家が新たなバックアップチームの立ち上げを任されたばかりだと言うのに・・・!」
「バックアップはもう
「そうだとも!もしガンダムが自主的な変革が起きるまで武力介入を行うなら補助チームの維持管理費でコーナー家は破産してしまう!」
フェレシュテの記載は監視者全員に通達されてる一方で、アレハンドロがトリニティを建造しているのも事実。こいつ自身の計画がどこまでなのかは知らないが破産するなんてないだろうに。
「コーナー家だけとは言いすぎたが新たなバックアップチームの最大出資者はこの私だ。ましてや使い捨てのためのガンダムなのだ。長期間運用することは視野に入れていない。」
「使い捨ての。確かに現状の計画ではガンダムによる敵対意識の統一とは記載されてましたけど勿体ないのではないですか?」
「開発チームから完成報告はまだ無いが、永久機関である太陽炉を失うのは人類にとって大きな損失であるから電力をGN粒子に変換する装置に動力を切り替えるプランをもう提案してある。そのデモンストレーション用機が今建造中なのだよ。」
出たよチームトリニティ。監視者はヴェーダの決定に対して全会一致で否決権の行使ができるが、提案は割りと気楽に出来る以上実際にトリニティ建造承認は出たんだろうなぁ。リボンズも後ろに控えているし。
「雑に言えば擬似太陽炉ってとこですか。現行のガンダムチームはどうするんです?」
「組織が回収して終わりだろう。人員は発足する人類統一政権の軍へ移籍させようと思う。政権自体を我々ソレスタルビーイングが主体として樹立させてしまえばいい。」
西暦2307年10月初旬、世界初のガンダムによる武力介入の結果を見届けた監視者達はさらなる計画の加速と実働部隊の予備として仮称擬似太陽炉を搭載するガンダムチームの結成を承認した。
この第2武力介入チームは後の人類統一政府軍の主力MSのテストベッドとする。本機は第1武力介入チーム「プトレマイオス」の活動を鑑みて監視者達の総意のもとに活動することとされた。
計画主導者は発案者であるアレハンドロ・コーナーとし、出資額により武力介入プラン策定にはラグナ・ハーヴェイも関与する事とされた。
軌道エレベーターが稼働し始めて10年、安定したエネルギー資源を得た三大国家の人類はイオリア・シュヘンベルグの手の内に2世紀半囚われていた事を知ったのである。
ヒロイン枠どうする?
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女性イノベイド(原作の中から1人)
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絹江クロスロード
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ネーナトリニティ
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王留美
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要らぬ!