機動戦士ガンダム - chaos ground story - 作:睦月透火
でさ、ウチはどうすれば良い?
ウチはあと何回、小説を書く時間が無いと嘆けば良いんだ……
……ゼロはウチに何も言ってはくれない。
ねぇ教えてよ、五飛!!(クソ茶番w)
ブルワーズの一件から数日後──
一部の作業に鹵獲したMSを使うというオルガの案によって、段違いの速度で復興が進むクリュセ……
極秘裏にマーシャン大陸を訪れ、計らずもブルワーズに狙われ、道中でアムロ等に助けられたオーブの姫カガリ・ユラ・アスハも、同年代の護衛であり幼馴染であるキラ、アスランの2人と共に復興作業を手伝っていた。
(ギャラルホルン側に私を狙うメリットがあるとするなら……恐らくオーブの保有する技術だろう。私の身柄を餌に、外交ルートから譲歩を引き出す算段だったのかも知れない……しかし、今のあの国はオーブと同じく、有力者一族の合議制だったはず……)
カガリは簡単な作業を続けながらも、ギャラルホルンの裏の思惑について思考を巡らせていた。
神聖ギャラルホルン皇国──
現存する国では
(失われつつある遺産を保持し続ける為に、我がオーブの持つ魔導技術を欲しているのか……? しかし、他の国もそれなりに魔導技術を独自に発展させていると聞く……)
現状、魔導技術で特に発展しているのは、優秀な技術者を多数抱えるオーブ、数多の戦いの歴史を持つアズール連邦……そして、絶海に浮かぶ島々にありながらも昨今急速に発展しているアスティカシアぐらいだ。
初代皇帝“アグニカ・カイエル”の死去から約300年……
かつて国を興した
……だが厄災戦による荒廃を原因とする国賊集団の台頭や、文明レベルの著しい衰退により、国境付近は寂れた村や治安の悪い地域が未だ多数残っている。
なお、ギャラルホルン皇国は異様に広大なマーシャン大陸と南西に伸びる半島、そして近隣海域に存在する大小様々な島も国土と見做されている……治安の悪さの直接的な原因として、この広すぎる国土に正規軍の力が足りていない事は明白であった。
「ギャラルホルンは……私の身柄を欲しているのだろうか」
「……あり得なくはない。だが、対するリスクが大き過ぎる……ギャラルホルン最大派閥である
「でも、逆を言えば皇族派……イシュー家やファリド家からすれば、格好の糾弾材料になるよね?」
カガリの呟きに、アスランは持論を展開する……しかし、昨今伝え聞くギャラルホルンの内部事情を鑑みるキラは皇帝派……初代皇帝アグニカ・カイエルの遺志を継ぐとされる派閥との内部抗争絡みならば可能性も高いと類推した。
「いずれにせよ、今のギャラルホルンに協力を要請するのは危険かもしれない……という事か」
当面はギャラルホルンにも警戒せねばならない……
カガリは国家元首の娘として、既に国政の一部を担っている他、その姿勢から国民に慕われており、もし、彼女の身に何かあったら、オーブの国そのものが揺れる事になるのだから。
……だが、状況は悪化の一途を辿る事になる。
その日の夜、クリュセは再び戦火に巻き込まれた……
『抵抗する奴だけ殺せ、他は生け捕りだ!』
襲って来たのは、先日のブルワーズの残党を仲間に引き入れた別の盗賊達……彼らの目的は人身売買や労働力の為の人員確保。
カガリを狙ったものでは無かったが、降り掛かる火の粉は払わねばならない。
「負傷者は女子供と一緒に下がらせろ! 行くぞお前ら!!」
「分かってる!」
「クソッ、盗賊共め……!」
クリュセ常駐の騎士たちも応戦を始めるが、数が圧倒的に足りない……
『加勢する! 村への被害は最小限に。皆、やれるな?』
建物の間を滑る様に移動するνガンダム……アムロは市街地戦も相当の経験があるので問題ないが、他の皆は分からない為、注意を促す。
『一体ずつ、その場で仕留めるなら得意なんでね!』
夜の帳に紛れ、ガンダムデスサイズ……デュオは一機ずつ、確実に仕留めていく。
『僕なら大丈夫です!』
高い防御力のサンドロックを操るカトルも、確実に相手の手の内を封じる様にシールドフラッシュやヒートショーテルを巧みに扱い、近接戦で無力化していく……
『数に物を言わせおって……その程度で、ワシが怯むと思ったかぁッ!?』
マスターガンダム……シュウジは遠距離からでも一瞬で間合いにまで踏み込み、目にも止まらぬ連打を浴びせつつ、敵MSを村の外へと吹き飛ばしている。
『隙を晒した奴から狙い撃つ!!』
機動力と狙撃能力に特化したデュナメス……ニールは上からの狙撃で皆を援護し……
『みんな、建物はなるべく傷付けないでね』
エアリアルを駆るスレッタも、自機とエスカッシャンを巧みに操り、建物への流れ弾を防ぎつつ、敵機体の関節等をビームで焼き切るなどして対応している。
……これなら前とほぼ同様に、問題なく対処しきれる様だ。
しかし、今回は敵もMSだけではなく、手練れを何人も村に潜り込ませ、略奪行為を始めていた……それにまず気付いたのは、上空からクリュセ全体を俯瞰できているニールだった。
(何だ……アイツ等の動き……まさか、敵が村に潜り込んでやがるのか?)
『全員気をつけろ! 敵はMSだけじゃねぇ……奴ら、潜り込んで物資や民間人を襲ってやがる!!』
『なん……だと……?!』
『なんと……卑劣な奴らよ!』
通信で事態はすぐに伝わるが、それは機体に乗っている者達のみ……下で指示を飛ばすオルガや、避難誘導を手伝うキラやアスラン達には伝わっていない。
「キラ!」
「アスラン! カガリは?!」
「一緒じゃなかったのか?!」
距離的にはさほど遠くないとはいえ、手分けして避難誘導に当たっていた事が悪い方向に働いたらしく、キラとアスランはカガリの行方を見失っていた。当のカガリは傍に居た小さな子供たちを呼び集めて逃げ道を探していたのだが、そこを運悪く敵のMSに見つかってしまう。
『鬼ごっこは終わりだガキ共! ……ほぅ、なかなか上玉じゃねーか』
「……っく……逃げるぞお前ら、コッチだ!」
カガリは子供たちを連れて建物の隙間を縫うように逃げ回るが、目線的に高い位置から見えるコクピットからは丸見え……敵MSはまるで狩りを楽しむかのようにゆっくりと追い回す。
『ほれほれ、早く逃げないと捕まえちまうぞ〜?』
「あっ?!」
その時、小学生くらいの子が1人転倒、すぐに気付いたカガリはその子を抱き上げて再び走り出そうとしたが……
『なんだ、もうおしまいか? じゃあ、今度はコッチのお楽しみタイムとでも洒落込もうか……グヘヘヘっ』
どうやらこの敵は子供をいたぶる事に快感を覚えるタイプか、純粋にカガリの事を女としてしか見ていない様子……どちらにしても、状況的には最悪寸前だった。
「逃げろお前ら! 早く!!」
カガリは子供たちに声を張り上げ促すが、子供たちは恐怖で足が竦んでおり、完全に動けなくなっている。
「クソッ、来るんじゃねぇよ!!」
「みんな、コッチにっ!!」
「早く、早く走ってっ!!」
そこへ駆け付けたのは鉄華団のメンバー、銃器やスモークで敵の注意を引こうと奮闘するが、なかなか思うように行かない……
『ケッ、ウザってえな……死ねよやぁ!!』
「「カガリっ?!」」
その光景を見たキラとアスラン……カガリと一緒に走っていた子供たちを鉄華団の年少メンバー等が呼ぶ声に気付き、キラとアスランはカガリの状況に声を張り上げた。
(ココまで……なのか……?!)
カガリの悔しげな顔に、敵MSの足の影が映る……勝ち気な彼女の目に僅かに見えた涙。
その光に気付いた直後……キラの指輪と、アスランの首飾りが同時に光り輝く。
(……指輪が……光って……?!)
(何が……起こっているんだ……?!)
目も開けられない程の閃光、その中心にいるキラとアスラン……普通なら訳も分からず起こされた現象に狼狽えるだろう。
しかし、当の2人にはこの劇的な変化に狼狽えるどころか……
「アスラン、コレって……!」
「あぁ、俺達には……!」
「「守りたいものがある!!」」
今の彼らに無かった筈の、虹の彼方の記憶……それに気付き、声を揃えて2人が叫ぶ……その直後、光の中から現れる巨大な人のような影。
「ストライク……また力を貸してくれるかい?」
「またお前に乗る事になるとはな……イージス」
グレーのモノトーン調から一転……白、青、赤のトリコロールに色付く巨人と、赤を基調とした色に変わる巨人。
それはかつて、異なる世界で2人が乗っていた機体……
GAT-X105ストライクと、GAT-X303イージス……
“衝撃”と“盾”の名を冠する2機のMSが、再び2人を乗り手としてこの世界に降り立ったのだった。
『……なん……だ……ッ!?』
虚空から突如現れた2機の出現に、野盗パイロットは慄く……その隙をアスランは逃さずビームライフルで敵機の胴体を貫き、キラは素早く動いて子供を助けようとしていたカガリを子供と共に掬い上げた。
「な、何が……起こったんだ……?」
『カガリ、その子を連れてココを離れて!』
「……っ!? キラ……なのか……?!」
ストライクの掌に拾われた子供とカガリ、逃げるように言い含めて2人を安全圏に降ろした後、キラはストライクを駆ってアスランと共に村へ侵入している残りの敵MSの排除の為、アムロ達に加勢する。
『また新手か?!』
『いや、あの2機は……』
『こちらキラ・ヤマト、援護します!』
『敵は我々を追ってきた可能性が高い……尻拭いは自分でやる!!』
敵の目的が自分達を狙っていた可能性を説き、加勢に入るキラとアスラン。
『オーブの坊主達か、ならばその場は任せるぞ! デヤァァァッ!!』
シュウジは2人の参戦に気を良くし、攻勢を強めた。
「キラ! アスラン!」
『カガリは村の人達と逃げて! 僕らはアムロさん達と、敵食い止めるから!』
「く……っ、死ぬんじゃないぞお前ら!?」
『あぁ、分かってる! 死ねないさ、お前を守らなきゃならないからな』
カガリの言葉に答えた後、アスランは他に聞こえないよう己に言い聞かせる。自分は彼女の為に戦うのだと──
この世界のモビルスーツの起源には、長く複雑な歴史がある。
約100年前に勃発した“一年戦争”において、“ジオン公国”と“アズール連邦”がそれぞれ独自に開発した『とある兵器』を模倣し、開発されたのが、現在の魔導兵器“ゴーレム”である。
だがそれよりも四半世紀ほど前には既に、魔導科学の極致としてモビルスーツ技術が存在し、自律思考兵器や自己再生能力の付与までもを可能とする迄に至っていた。
……が、その栄華の果てに勃発した“厄災戦”において自立思考兵器“モビルアーマー”を唯一倒せる兵器として、モビルスーツは戦闘の主役を担うも、多大なる犠牲を糧に厄災戦を終結に導く。
だが厄災戦の終結後、完全に疲弊しきっていた人類は、かつての文明や当時の技術すら維持できず急速に衰退していった──
──それから約300年後の現在。
再び人類は緩やかな発展を始め、旧世紀の純機械科学やかつての魔導科学文明は人々の記憶から忘れ去られ、現在の魔法体系が発展……今や、一部の血統や天賦の才が持て囃される時代へと移り変わったのである。
なお、厄災戦以前には宇宙や周辺の衛星にも居住可能なレベルまで魔導科学は極まった状態であったのだが、現在はほとんど見る影もない……
この世界の歴史をリアルなガンダムシリーズ風にすると……
旧世紀(宇宙世紀初期レベル) → ダブルオーやビルド世界のレベルで長く繁栄 → 厄災戦勃発 → 厄災戦終結後は∀発見前やらポスト・ディザスターの様な状態まで急速に衰退した上、全ての国が内政回復を優先し国交断絶状態に……
それ以降、各地の文明レベル差異が凄まじい世界へ……という感じ。
その為、隔絶した土地や僻地の島国なのに発展具合が異様に高いオーブやアスティカシア、ビルドシリーズ並の技術の一部が遺るであろう幻の島ネオジャパン等……文明レベルの差異が凄まじい今の世界が出来上がった。
※↓執筆中に設定したコメント
劇場版SEED FREEDOM、凄かったですねぇ……
……主にアスランがw
そしてシンもついに人外級の仲間入り。
……いやでもさすがに呪術◯戦ネタは……ねぇ?
(;´∀`)
はい、細々と続きました今回……
今話の執筆開始からなんと3ヶ月も経ってましたよw
次回もそんな感じで書くかも……
今はとにかく勇者王がメインなんでね?
閃光と共に現れた新たなガンダム。
その乗り手となったキラとアスランに、
関連する記憶を持たないカガリは困惑する……
だが2人は今での事を忘れた訳ではなく、
新たな誓いの下で、カガリの力になる事を誓い直すのであった……
次回、機動戦士ガンダム ‐chaos ground story‐
第6話『新たな決意と共に』
混迷する大地を駆け抜けろ、ガンダム!!
作中の活躍・登場に期待している系統は?
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一年戦争 ~ シャアの反乱
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バビロニア ~ ザンスカール
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未来世紀
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その他(ビルド・Gジェネ系)