俺は17歳職業は学生、どの分野もそこそこな、至って平凡な学生だ。
いや普通のやつよりもナイスガイだろう。
「やっぱアス◯かわいいな〜」
つい先程まで高校の中でも特に仲がいいやつと映画のS◯Oってやつを見ていた。
こいつとはいわゆるオタ友ってやつで自分達で二次創作とかもしている。
「アス◯とかキ◯ト俺らと同じ高校生とは思えないわw」
俺は自分がオタクということに劣等感は微塵も抱いていない、最近では俺が好きな漫画を布教してるぐらいだ。
「確かにwwそれにしてもクオリティー高かったな〜」
今は映画が終わり帰っている途中だ。
激しい雨で肩のあたりが濡れている。
「早くナーブ◯アできないかな〜」
「まだまだ先だろw」
そんなくだらない話をして笑っていた。
「ん?」
「どうした?」
こんな雨の中、俺は遠くから言い争う声が遠くから聞こえた。声的に高校生くらいだろう。
「なんか喧嘩してるな・・・行ってみようぜ」
どんな理由で喧嘩してるのかが気になり、興味本位で俺たちは声のする方に向かった。
「ーーだから、あんたがーー」
「お前こそーー」
いた。こんな雨の中、傘もささずに。
今では珍しい詰襟とセーラ服、俺の予想通り高校生だ。
背の高い男子と黒髪ロングの女子が言い争っていた。
もうひとり男子が、二人をなだめようとしているが、喧嘩中の二人は聞く耳を持たない。
「修羅場ってやつだなw」
親友が面白がりながらあいつらを見ている。
「だなw」
人の不幸は蜜の味、全くそのとおりだと思う。
これを考えたやつは天才だな。
俺らが見ているのにも気づかず話はヒートアップしていく。
道の奥の方から水が飛散る音が聞こえため、俺は反射的に奥の方を見た。
トラックが走ってきていたかなりのスピードだ。多分100キロは出ているだろう。
馬鹿だなと心のなかで嘲笑して、運転席を見た。
いない!?
いやハンドルに突っ伏していた。
居眠り運転
「おい!あれやばい!」
親友は走って喧嘩中の高校生に近づいて行った。
俺は状況を理解し親友の背中を追った。
「おい!!危ねえぞ!!!」
聞こえていない雨の音で橋本の声がかき消されている。
ゴオオーと音を立てて近づいて行く。
もう時間がない。
俺は傘を捨て親友を追い抜いた。
「おいっ!あぶ、危ねえ、ぞ!」
息が切れてうまく言えない。
「おい!」
後ろから親友の声が聞こえる。
背の高い男子が俺たちの方を向いた後、すぐにトラックの存在に気づき、女子を抱きよせた。
もうひとりの男子はきょとんとしている。
次の瞬間その男子がぐいっと引っ張られトラックの進路から外れたが、その代わりに中年明らかに臭そうな太ったじじいがトラックの進路に入ってしまった。
もう、間に合わない。
俺は見てられず目をつぶった。
ガンっ!と鈍い音が響いた。
間に合わなかった。
と思うのと同時に後ろから何かがぶつかる音がした。
目を開くとトラックは俺の方に向かってきた。
まだまだやりたいことはあったが、もう遅い。
様々な思考で俺の頭がぐちゃぐちゃになる。
異常なまでに遅い時間の流れの中で、これが走馬灯なんだと理解した。
すっと考えがまとまり俺は一言発した。
「ごめん」
俺はトラックに跳ねられて体の半分がクシャッと紙のように潰れて死んだ。
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