ガールズ&パンツァー~幻の虎と異世界の戦車兵たち~   作:疾風海軍陸戦隊

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朝の苦手な子の朝での出会い

私は夢を見ていた。そうあれは私が軍に志願して訓練学校へと入る日のことだ

 

『ほら結子!そんなにだらけてシャンと目を覚ましなさい!』

 

『わかってるよ、姉さん~だから耳元で起床喇叭かけないでよ』

 

『眠いのはわかるけど、今日からあんたも陸軍に入隊するんでしょ?訓練学校まで送ってあげるから。早く身支度を整えてしっかりしなさい。軍でも自衛隊でもだらしがないと上官に怒られるわよ!』

 

『はぁ~い・・・』

 

『返事は正確、きちんと言う!』

 

『はいっ!!』

 

ベッドから叩き起こされて私は服に着替え顔を洗う。そして私のそばに姉である朝子姉さんが見ていた。彼女の名は井崎朝子。私より5つ年上の姉で、テロリスト戦争こと第三次世界大戦に従軍している陸軍士官だ。階級は少尉らしい。性格は・・・まあ頑固で口調が結構強く、何より朝子って名前だけあって朝に強い。朝に弱い私とは対照的だ。見た目もきれいで白いカチューシャをつけているのが特徴な人だ。

そして私は身支度を整えた後、私は姉さんと一緒に家を出た

 

『え!?姉さん。もう行くことになったの!?まだアジアの戦い終わったばかりでしょ!?』

 

『ええ。あなたを送った後、すぐに中東行きの船に乗るわ。それに軍隊に休みはないわ。あなたも軍に入ったのならきちんとしなさいよ。もういつまでもあんたの面倒を見れるわけじゃないからね』

 

『わかっているよ姉さん・・・・・・でも姉さんの見送りに行きたかったな・・・』

 

『なに?お姉ちゃんと離れ離れになって寂しい?』

 

『うん・・・』

 

『そこは素直なのね』

 

姉さんの言葉に私は頷く。私の家は両親が幼いころに事故で亡くなってそれからは姉さんと二人で生活していた。だから私にとって姉さんは大切でたった一人しかない家族なんだ。

 

『まあ、早く会いたいんなら、早く学校卒業して私のいる部隊に来なさい…まあ強いて言えばあなたに武器なんか持たないで普通に学生人生を歩んでほしいんだけどね』

 

姉さんは少し悲しそうな表情でそう言い私の頭をなでる。そして私と姉さんはいつの間にか私の入ることになる軍の訓練学校の前に着いた

 

『じゃあ、私が見送れるのはここまで。軍隊生活は厳しいわよ。がんばりなさい』

 

『うん。がんばるよ姉さん。私も頑張って姉さんと同じ戦車乗りになるわ』

 

そう言い私は姉さんに別れを告げて、軍学校の校舎に入った。それが最後の会話になるとも知らずに・・・・

そしてその後の訓練生活は厳しかった。もうそれはどこぞの罵声を浴びせる鬼軍曹が出てくる映画よりも過酷だった。だが、私は一日でも早く姉さんのいる部隊に行くため、射撃、ランニング綱渡りなどの過酷な訓練に耐えて、なんとか志望の戦車部隊へと入ることができ、操縦手として訓練に明け暮れた。

学校卒業後も私は戦車の操縦士となり階級も少尉という扱いになり、本土で戦車の操縦訓練をし続けた

ある時、上官に呼び出され

 

『井崎少尉・・・・・君はアフリカに行く気はないかね?』

 

『え?』

 

『向こうで戦っている○○戦車部隊の隊長さんが是非君に来てほしいと推薦があったのだよ。どうだね?』

 

『○○部隊!?(姉さんの所属している部隊だ!姉さんに会える!)行きます!ぜひ行かせてください!!』

 

こうして私は姉のいる戦車部隊に所属することになり、私は船に乗り激戦地であるアフリカに到着した

 

『ここがアフリカね・・・・・もっと動物がたくさんいると思った』

 

アフリカに着いた私は部隊のいる場所が書かれた書類を片手に歩いていると

 

『あんた・・・見ない顔ね?どこの部隊?』

 

急に声をかけられ振り向くとそこには二メートル近くの銀髪の長身の女性が立っていた

 

『あ・・あの!○○戦車部隊は何処にあるのでしょうか?』

 

『ここだけど。なに?あんた新人?事務職志望のタイピストならお断りよ。そう言うのなら、本土にでも戻ってやりなさい』

 

『いえ、フューリーのノーマン・エリソン二等兵ではありません。ちゃんと戦車学校を卒業してます』

 

『そう?ああ、そう言えば上が新たな操縦士を送るって言っていたけどあんたね』

 

『はい!井崎結子少尉です!』

 

『井崎・・・・・それにその顔・・・・もしかして井崎大尉・・・・井崎朝子の関係者?』

 

『姉を知っているのですか!?』

 

『ええ、うちの隊長の戦車の操縦手を務めてたわ。なるほどだから彼女が・・・・』

 

となぜか納得した表情で、そういう女の人…階級から見て・・・・中尉。士官か・・・

 

『あ・・あの中尉。姉は今どこに?』

 

そう言うと中尉は気まずそうに顔を背ける

 

『少尉。あなたにとっては辛い話になると思うけど。彼女はもういないわ』

 

『いない?転属になったということですか?』

 

『いいえ。違うわ・・・・・』

 

中尉の重い言葉に私は

 

『まさか・・・・・』

 

『安心してまだ戦死と認定されていないわ。朝子大尉は一月前の敵陣への単独偵察中に行方不明になったわ・・・・ほかの連中は敵陣のど真ん中だからもう生きてはいないって言っているけど、私は今でも無事だと信じているわ』

 

『じゃあ、私がここに呼ばれたのは・・・・・・』

 

『そっ。大尉の穴埋めとしてあなたに代理の操縦士をしてほしいということよ。あなた入学テストでも卒業テスト。そして卒業後の運転技術はトップクラスだったようね。あなたの成績から見て、たとえ大尉の穴埋めじゃなくてもどこかの精鋭部隊に配属になってもおかしくないわ』

 

『そうですか・・・・・』

 

私は無気力にそう言う。せっかく頑張って勉強し戦車兵になって、ようやく姉のいる部隊に来たと思ったら、もう姉がいないだなんて衝撃的でショックだった。こうなることが分かっていればもっと話したかった。もっと甘えたかった…もっといろんなことを教えてほしかった・・・そんな。悲しい気持ちが渦巻く中、それに気づいた中尉は

 

『さっきも言ったように大尉はまだ行方知れずなだけよ。死んだわけじゃない。だから絶望せず、姉が生きていることを信じなさい』

 

『ありがとうございます・・・・・あ、あの』

 

『ああ、私の名前は笹本かおりよ。階級は中尉。この部隊の副隊長を務めているわ』

 

『あ、はい!よろしくお願いします中尉!』

 

と私は挨拶すると、そこへ自分と同じくらいの少年がやって来た

 

『おう、かおり、ここにいたのか。なんか少将たちが呼んでいるから一緒に来てくれないか?』

 

『ああ、少佐。いいところに来たわ。この子、新しく五式の操縦手になる子で少尉の妹らしいわよ』

 

『朝子さんの?』

 

そう言い彼は俺の方を見ると無邪気な笑顔で

 

『俺は宮部和人。この部隊の隊長で階級は少佐だ。お姉さんから君のことは聞いてたよ。よろしく』

 

『は、はい。よろしくお願いします少佐』

 

とにっこり笑って挨拶をしたのだ。これが私と後に大佐となる宮辺さんやみんなとの初めての出会いであった・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ!はぁ!私としたことが遅刻なんて!!」

 

夢から覚めた後、私は慌てて寮を出て大佐たちのいる校舎へと向かった。もう少佐たちは先に行ったかしら?ああ、私ったら朝寝坊は軍学校に入る前に直したつもりだったのに!

 

そう思い慌てて走っていると・・・・

 

「・・・え?」

 

目の前にふらついて歩く大洗女子学園の生徒がいた。というか今にも倒れそう

 

「ちょっ!?あんた大丈夫!?」

 

私は思わず、駆け寄りふらつく彼女にそう訊くと・・・・

 

「辛い・・・」

 

「え?」

 

「生きているのが辛い・・・・これが夢の中ならいいのに・・・・」

 

「気持ちはわかるけど、しっかりして!!」

 

「だが、行く!・・・・行かねば・・・・寝坊…寝坊・・・・」

 

完全にふらふらして歩く彼女、見るからに低血圧のようね。早く学校へ行きたいけどこのまま放っておくことはできないし・・・・

 

「仕方ない。ほら!」

 

「・・・え?」

 

「おぶって運んであげるから、早く乗って・・・・・・」

 

「すまない…恩に着・・・・」

 

私は彼女の前に出て屈みそして彼女が私の背中に乗ろうとした瞬間目が合った

 

「「・・・・え?」」

 

その瞬間、私も彼女も目を丸くした。それはそうだ。なぜならその子の顔と私の顔は全く瓜二つだったからだ・・・・・・・

最初私たちは驚いて固まってしまったが、時間がないことに気づき、私は急いで彼女を背負ったまま、学校の校門へと送った。私はここの生徒じゃないから正面の校門からは入れないのだ

 

「ほら、校門近くまでついたよ。後は大丈夫?」

 

「ああ・・・・助かった。名前は?」

 

「え?ああ、私は井崎結子よ」

 

「井崎さんか・・・・あなたには借りができた」

 

「そんな大げさよ。それよりもあなたに訊きたいことがあるの?」

 

「それは私も同じだ・・・・」

 

そう言い私と彼女は互いの顔を見てこう言った

 

「「あなた、どこかで会わなかった?」」

 

と、声がハモリそう質問する。しかし私は彼女とは初対面だが、どこかで出会ったような…そうなんか遠い親戚にでもあったような感じがした。顔が行方不明の姉に似ているからだろうか?それは彼女も同じなのだろうか、じっと私の顔を見てそう言ったのだが、私は学校の時計を見ると

 

「あ、ほら、早く校舎に入んないと遅刻しちゃうわよ」

 

「・・・すまない。本当にこの借りは返します・・・・・」

 

と、私に深く頭を下げフラフラ漂いながら校舎へと入るのだった。その間、おかっぱ頭の生徒に何か言われているみたいだったけど・・・・

 

「あ、やばい!中尉に叱られる!!」

 

私は慌てて、人気のない裏門へと向かうのだった。いや、だって少佐はあまり怒らない人だけど、中尉の場合はナイフが飛んでくるからね。

私は顔を青ざめ裏門を通り学園内に入るのだったが・・・・・

 

「何か弁解はあるかしら少尉?#」

 

「ず、ずびばせん~!!」

 

あの後、急いだ甲斐もむなしく結局、大遅刻をしていまい中尉にめちゃくちゃ叱られたのだった

(大佐やほかのみんなは注意をなだめたり私を庇ってくれたけど・・・・)

 

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