ガールズ&パンツァー~幻の虎と異世界の戦車兵たち~ 作:疾風海軍陸戦隊
時間は少し遡り、その頃、みほたちは他のチームに追われていた。相手は歴女チームの三突とバレー部チームの八九式であった。まずは脅威になる相手を倒そうと二つのチームは手を組んだのだ
その攻撃にみほたちの乗る戦車は一先ず逃げることになった
だが、逃げている先に森の開けた場所にある切り株で一人の生徒が寝ていた
「危ない!」
とみほが叫ぶと、寝ていた女子生徒は起き上がり迫って来たⅣ号戦車の車体に向かって大きくジャンプしたが着地に失敗し掛ける。
「痛!!」
そして、掛けた女子生徒の顔をみほは驚く。彼女は今朝、結子に運ばれていた少女であった
「あ、今朝の!」
すると、キューポラが開き中から武部が顔を出して
「あれ、麻子じゃん!?」
「沙織か?」
「あ、お友達?」
「うん、幼馴染み。何やってんのこんな所で!?授業中だよ!」
「知っている」
「はぁ〜」
冷泉の幼馴染みである武部は、冷泉がまた授業をさぼったなと思い溜息をつくと。後ろで爆発が起こった。
「「「うわわぁ」」」
「あの!危ないから中に入って下さい!!」
と砲塔から頭を出しては危ないと判断したみほは、車体の上に乗る冷泉も一緒にⅣ号の中に入れる。
「はぁ〜酸素が少ない〜」
「大丈夫ですか?」
「麻子低血圧で・・・」
「今朝も辛そうだったもんね」
「麻子と会ったの?」
「うん学校の中で倒れそうになっていたから・・・・」
そう実は結子が麻子を校門まで運んだあと、再び麻子は眠気で倒れそうになった時、時間差で遅れてきたみほが彼女を発見し、教室まで送っていったのだ。
「だから遅刻したんだ」
武部は納得した表情をするとまたも近くで着弾し車体が大きく揺れた
「もう〜いやだ〜どうすればいいのよ!!」
と、武部が取り乱してそう言う。するとみほはハッチをあけて前方を見るするとそこにはつり橋があった。
「停車してください」
みほがそう言うと操縦手をしている五十鈴が止める。するとみほは戦車から降りる
「今出たら危ないですよ!?」
「大丈夫。二発目まではたぶん時間があるから大丈夫!」
そう言い、みほは橋を渡り戦車が十ても大丈夫か確かめる。そして安全を確かめると
「ゆっくり前へ!」
みほがそう言うとⅣ号はゆっくりと前に進む。だがしかし吊り橋の揺れでⅣ号の車体が橋の左側に寄ってしまいワイヤーにあたるそしてそのまま進んだため摩擦ができワイヤーが切れ橋が大きく揺れる。Ⅳ号戦車の車体の重みで橋が傾く。重量が重過ぎる所為で、橋が大きく傾いていく。
「落ちるぅ〜!嫌だぁぁぁ!」
と武部がそう叫ぶ。するとその隙をついて・・・・
「撃てぇー!!!」
三突の長砲身75ミリ砲が火を噴く。そして砲弾がⅣ号にあたる。しかし不発だったためか撃破判定は出なかった。だが・・・・
「あっ……!」
「五十鈴殿⁉︎」
秋山と武部が操縦室を見ると五十鈴が気絶していたどうやらさっきの衝撃で気を失ったようだ。
「華ッ! 大丈夫ッ⁉︎」
「操縦手失神! 行動不能!」
と、秋山がみほにそう言う。一方発砲した三突では・・・・
「いた、見た、撃った」
「よしっ!行けるぞ。このままBチームと協力して撃破するぞ」
装填手のカエサルがそう言い、車長のエルヴィンがそう言う。どうやら戦車道経験者であるみほが乗るⅣ号を倒すためBチーム言八九式と手を組んだらしい。その証拠に八九式は三突の横に来ても攻撃しなかった
操縦手の五十鈴が気絶してしまい代わりに誰かが操縦しなければならない。
「操縦手は、苦手だけど私がやるしか」
とみほが代わりに操縦手をすると決めた瞬間、突然Ⅳ号が動き出し落ちそうになっていたⅣ号がバックして橋の真ん中に移動して体勢を立て直した。皆が操縦席の方を見ると冷泉が戦車の操縦方法を記したマニュアルを見ながら操作していた。
「麻子、運転出来たんだ!」
「今、覚えた」
「今!?」
「流石、学年主席」
冷泉の並外れた学習能力の高さに秋山は驚き武部は感心する。
「兎に角撃ち込め!」
エルヴィンは、次の砲撃に備え様とし、
「連続アタック!」
「「「それそれそれ!!」」
一方のバレーチームは八九式に搭載されている九一式車載軽機関銃をⅣ号に向けて発砲する。Ⅳ号は、攻撃を受けながらもバックしていた。
「麻子、後ろに下がってるけど!」
「分かっている」
更にⅣ号に追い討ちが掛かる前方から生徒会のEチームと一年生のDチームが迫って来ていたのだ。生徒会チームもⅣ号チームを潰しに来た様だ。Dチームはその場の成り行きで付いてきたみたいだ。これで、完全に挟まれ逃げ道を失った。
「回り込め!」
「取り敢えず付いて行こう」
その間もBチームとCチームからの攻撃は続く、冷泉は操縦桿を前に倒して戦車を前進させ砲撃を交わす。
「外れた!」
「「次だ!次!」」
冷泉の操縦でBチームとCチームの砲撃を交わしている中で、その戦いを見ている者がいた
「大佐。Ⅳ号の動き変わりましたよ?」
「そのようだな・・・・だが、橋を渡る途中で撃つとはな…競技としても危なっかしいな」
「ですね…実戦なら、橋を落として敵を葬るのは常套手段ですが、この世界では戦車道はスポーツ。ルール違反ではなさそうだけど。危なすぎるわね・・・」
5式重戦車猛虎に乗る車長であり、陸軍大佐である宮辺は呆れたように言い。かおりも戦車道のルールブックを見ながら同じく呆れた表情をしていた
「これも含め、蝶野さんとは一度話し合いをしなければならないが・・・・まずはこの練習試合を終わらせよう・・・・曹長。狙えるか?」
「風向き、距離。問題なし・・・・・標的は?」
「三突だ」
「・・・・了解」
そう言い立石は照準器を覗き込み引き金に指をかけるのだった
一方、Ⅳ号では、砲撃のショックで気絶していた
「・・・違うんです…そんな活け方じゃ・・・」
と、うわ言をつぶやいていたが、砲撃のショックで起き上がった
「はっ!?わたしは・・・」
「大丈夫?」
「あ、はい・・・すみません」
「ううん。少し休んでて」
「いいえ、大丈夫です」
そう言うと五十鈴は前を見るのだった。それを見てみほは安心したのか笑みを見せるそして
「・・・秋山さん。砲塔を回転させて!」
「はっ・・・・了解!」
そう言うと秋山は戦車の砲塔を回転させ三突に照準を合わせようとするが・・・・
「西住殿!敵が砲撃しています!」
「砲塔旋回。間に合いそうですか?」
「まだ照準があってませんので難しいです!」
焦って言う秋山。それを見た三突の車長であるエルヴィンは
「砲塔が回り切っていない!これならいける!もらった」
勝利を確信し、砲撃命令を言おうとした瞬間・・・激しい揺れが三突を襲い、そして三突は激しく二回、三回と大きく転がり、仰向けになり、車体底から白旗が上がった
「な・・・何が起きたぜよ?」
操縦手である、おりょうがなぜ撃破されたのか疑問に思った。だが疑問に思ったのは歴女チームだけではなかった
「え!?何!?何がどうなってんの!?」
「どういうこと?」
「何が起こったのでありますか?」
Ⅳ号車内でもなぜ、三突が撃破されたのか、驚いていた
「(あの砲撃音・・・ヤークトティーガーの砲撃音に似ていた・・・・・もしかして!)」
みほはキューポラのハッチを開けて、あたりを見渡すと左側の数十メートルの川沿いの森の中に白い煙が見えていた。あれは砲撃した時、砲身から漏れる煙だ。
そしてみほは目をよく凝らしてみると、その森には一両の巨大な戦車が隠れていた。そしてキューポラから顔を出しているのはみほの知る人物だった
「あれって・・・宮部さん」
鋭い目つきをする宮辺に、みほは少しだけ強張る
「さて・・・・そろそろ本当の授業と行くか」
と、そう言うのであった