ガールズ&パンツァー~幻の虎と異世界の戦車兵たち~ 作:疾風海軍陸戦隊
戦車を探していたみほたちは山の中で重戦車を発見する。しかしその重戦車はみほたちも見たこともない戦車であった。するとその戦車の中に負傷した男女が倒れていた。それを見たみほたちはすぐさま杏に連絡し、その戦車に乗っていた5人組は保健室へ運ばれるのであった。保険の先生曰く、切り傷は大したことはないが、足を骨折したり打撲したりしている者もいたためしばらく保健室に泊めることになった。そして彼らの乗る重戦車は自動車部の手で格納庫に運ばれた。
そして生徒会室では、生徒会三人衆がいた
「小山~例の戦車の乗員はどう?」
「はい。保健室の先生によれば、足を骨折している子や打撲をしている子がいるらしいんですがそれを除けば大丈夫だそうです」
「そっか。河島~で、彼らの身元が何かわかった?」
「はい。彼らの所持品には日本刀や銃が入っておりました。それと彼らの身分を証明する手帳があったんですが・・・・・いささか不可解で・・・・・」
「不可解?」
「はい。何でも所属が日本国陸軍と書かれていたんです。ですが今の日本に陸軍は存在しませんし、第一彼らの格好は旧日本軍の軍服じゃなくて陸上自衛隊の物です。それだけじゃありません。所持品にあったこの手帳を見てください会長」
「どれ?・・・・ふむ、ふむ。これは日誌だね~・・・・・・て、あれ?この日誌の日付って・・・・それにこれに書かれているのって・・・・」
「どうしたんですか会長?」
日誌を見て角谷が首をかしげそれを不思議に思った河島がそう訊くと
「し、失礼します」
そこへ発見者であるみほたちが入ってくる
「あ~西住ちゃん。お疲れ~であの5人は今どうしている?」
「はい。静かに寝ています。どうしたんですか?皆さん?」
「ああ、実はね。発見された子たちの所持品を見ていたんだよ」
「所持品?」
みほは首をかしげると秋山は机の上に置かれた彼らの所持品を見て驚く
「おおっ!コルトガバメントにM3グリースガン!それにこれはドイツのアサルトライフルのSTG44にソ連のトカレフ拳銃!?それにこの制服は65式作業服!!・・・あれ?」
「ゆかりん。どうしたの?」
先ほどまで興奮状態だった秋山は軍服を見た瞬間級に首をかしげる。その姿を見て武部が声をかけると
「この作業服の階級章。旧陸軍の物なんですよ。その他にも旧海軍のもあります」
「たまたまなんじゃないの?」
「いいえ、それは絶対にありえません。陸自の階級章は桜と決まってるんです。それがなぜ・・・・それにこの階級章は大佐の物です」
「秋山ちゃん。おかしいことはそれだけじゃないよ~」
「え?」
「その身分証明書見てみて?」
杏にそう言われみほたちは身分証を見てみると
宮部和人
階級:大佐
所属:日本国陸軍独立戦車隊「猛虎」
以下略
「日本国陸軍?」
見たこともない部隊や組織名に皆は首をかしげる
「おかしいです・・・・・日本国陸軍て名前は戦後からは一度も使われていません。それに独立戦車隊「猛虎」なんてのも聞いたことがありません」
「じゃあ、もしかしてサバゲーの人なのかな?戦車も趣味で作ったり・・・・」
「いいや。調べたら銃も戦車も作りものじゃなく本物だ。サバゲーとかゲームであそこまではしないだろう」
武部の言葉に河島が否定する。そして会長は
「それだけじゃないよ。これ・・・・」
「日記ですか?」
「うん。恐らく乗員の持ち物。不本意だけどその日記の内容を見たらおかしなことが書かれていたんだよ」
「おかしなこと?」
「うん。この日記によるとアフリカだとかノルマンディーだとかアルデンヌでナチスと交戦とか第三次世界大戦とか変な事が書かれていたんだよ」
「ナチス?ナチスってあのナチスドイツのことですか?」
「うん。そのナチス」
「ですがナチスドイツは1945年の敗戦で解体されています。ネオナチていう組織はありますが、それでも日本がナチスと衝突したって話はありません。それに第三次世界大戦なんて戦争も起きてしません。いったいこれは・・・・・・・」
「問題はそれだけじゃないよ」
「というと?」
「最後に書かれた日付がね2017年8月15日って書かれているんだよ」
「「「「2017年!?」」」」
杏の言葉に皆は驚く
「ちょっと2017年って4年後じゃない!?えっ!?ちょっと待ってあの子たち未来から来たっていうの!?」
「わからない・・・・ただの空想日記かもしれない。後のことはあの5人が目が覚めないとわからないよ・・・あと、西住ちゃんたちの見つけた戦車についても書かれてたよ」
杏子がそう言い手帳を渡すとそこには『極秘、五式重戦車実戦試験報告書』と書かれていた
「五式・・・・重戦車?」
「初めて聞く戦車です・・・・五式と言えば中戦車チリ・・・・たった一輌しか生産されなかったはずですが、重戦車があったなんて初めて聞きました・・・・・・会長これは一体?」
「それが分からないんだよね~」
杏はお手上げと言いたげに両手を上げる。実際、日記や証明書を見ても偽造や空想で書いた可能性があり、これ以上のことは当の本人たちから聞き出せないとわからない。
そしてみほたちと生徒会たちはこの不可思議で不可解な思いを抱きながら解散するのであった。そしてみほは一人保健室に入り、先ほど運ばれた5人を見る。皆静かに目をつむり、ピクリとも動かない。
そんな中みほは、先ほどの少年の横に座りじっと顔を見る
「(あなたはいったい誰なの?何であんな暗い森のところに居たの?なんで怪我をしていたの?)」
みほはそう思って少年を見ていた。だが少年は目を覚まさずただ目をつむるだけであった。
一方、杏はというと、
「・・・・・・・」
先ほどの所持品である記録の書かれた日誌を読んでいた。一ページ、一ページじっくりと・・・・
「本当にこれはただの空想日誌なのかな?」
記録を読む杏はこれがどう見てもただの妄想で書かれているようには見えなかった。なぜならところどころ血で汚れたり涙か水かわからないがふやけて文字が滲んていたりと妄想にしては何やら強い思いや心情を込めたかのように力強く書かれていた
「本当に・・・・・・何者なんだろうね?君たちは・・・・・・」
そう言い杏は彼ら5人の身分証明書の写真を見てそう言うのであった