マグサリオンの殺戮道場   作:ヘル・レーベンシュタイン

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タイトルでほとんどの人がお察しでしょうが、今回はあの二人と対決です。


第十七陣 武の求道

 

 

「……ふむ?」

 

 闘技場に、二つの影が現れた。それは彼からすれば小柄な男女2人であるが、その2人は無慙の姿を見れば奇妙そうな表情を浮かべた。

 

「え、アレは……」

「……ん、んんー?」

「……なんだ貴様ら、人の顔を見るに。殺されたいのかよ?」

 

 奇妙な表情をする二人を見て、無慙は不快感をあらわにした表情をしながらそう言い放った。

 すると、男の方が申し訳なさそうな表情をしながら答える。

 

「これは失礼しました、確かに初対面の人に対してやる態度ではありませんでしたね。すみません、ただどうしても気になってしまったので……」

「そうそう、多分二番目に座についた神なんだよね?どうにも昔見た資料……みたいなものかな。それと随分と印象が違くて、もっと老人みたいな見た目だったからさ。」

「ふむ、なるほどな。如何にも、お前たちの予想通り俺は二代目の座についた者である。後世では随分と情報が捩れたようだが、生憎と俺はこの姿でな。でだ……」

 

 二人の疑問に対して、無慙はそう答える。そして目を細めれば、密度の増した殺意の視線が二人に刺さる。

 

「こうしてここに来た以上、まさか雑談で終わるなんて思ってないよな?」

「……えぇ、当然です。むしろそちらが本命ですから。そんなわけで二代目殿、どうかお手合わせをお願いします。」

「私達の重ねてきた力、昔の先達様にどれほど通じるか興味が湧いてね。波旬なんて特例じゃ、参考にならないもの。」

「貴様ら、あの小僧と顔見知りか。まあどちらにせよ、俺の手に掛けることには変わらんがな。さて………では始めようか、簡単に死んでくれるなよ?」

 

 そして求道の神と、覇道の神との激突が始まった。手始めに第二神座の滅殺意思が、2人へと放たれる。その直撃を受ければ、神域の最高峰に達してないものであれば例外なく、痕跡すら残さず消滅する裁きの初撃。

 逃げ場なく放たれる必滅の審判、しかし2人にとっては既知の範疇であり動揺するような現象ではない。

 

「行くよ、宗次郎……」

「えぇ、行きましょう紫織さん。」

 

 二人の闘気が膨れ上がり、その身に帯びるは宇宙の理。無慙とは異なる求道の渇望が、密度を高めて二人を包み込む。

 それが座の滅殺意思を押し除け、開戦の舞台を整え始めた。

 

「太・極」

 

 男女の声が重なる。これよりは血戦の神威神楽、両者共に武の人生を歩み続けた者ら、その積み重ねた研鑽を惜しみなく発揮する。

 

神咒神威(かじりかむい)――経津主(ふつぬし)布都御魂剣(ふつみたまのけん)

神咒神威(かじりかむい)――紅楼蜃夢(こうろうしんむ)摩利支天(まりしてん)

 

 二人の祈りが流れ出し、そこに人型の宇宙が完成した。これこそが求道神、歩く特異点とも言える神座における一種の神の姿であった。故に全身の質量が一個の宇宙であり、血の一滴すら天体と期するほどである。

 その二人の姿を見て、無慙は興味深そうに目を細める。彼の歩んだ屍山血河の歴史において、求道の存在は数多存在した。しかし神域へと一歩手前や、擬似存在とは邂逅した果てに殺したものの、到達した存在とは出会うことはなく、出会える時期ではなかった。故に、真の求道神との対面はこれが正真正銘初めてだろう。故に……

 

堕天無慙楽土(パラダイス・ロスト)

 

 冥府魔道の地獄を歩む彼が、殺さずにはいられないのは語るまでもない。全域に広がるは無慙無愧の大曼荼羅、堕天の神威が武の求道神へと矛先を向けて形を成す。全ての魂が罪を抱いて罰を受ける堕天の園、常時生まれ出る悪鬼から剣先を向けられてるかの様な四面楚歌の宇宙に包まれた。

 その果てに二人の前に現れたのは、芸術品の様な神剣を肩に担ぐ端正的な顔の男。しかし聖人の様な柔らかな雰囲気は無く、何処までも険しく一切油断の無い無骨な雰囲気を放っている。武神、型に嵌めた表現としてこれ以外あり得ないと二人は確信している。大きさ自体は大人の男性とそう大差はない、だが目の前の存在に囚われるのは命取り、そう確信していた。その答えはまだ出さないが………そう警戒していると、二人を見据えて無慙は口を開いた。

 

「ようこそ若者らよ、ここに来たということは俺に殺される覚悟はあるのだろう?ならば手厚く歓迎してやろうではないか……俺は無慙、お前たちよりも遥か昔に座を掌握したものだ。」

「ははは、古の先達様からの歓迎とは恐縮ですね。勿論知ってます、ただ……ほんのちょっとですがね。とはいえ、随分と印象が異なるというのが最初の感想ですね。もっとご年配な印象でした。」

「だね、歴史に誤差が出るのは仕方ないんだろうけど全然雰囲気が違ったから驚いたよ。二代目様がこんな剣呑な伊達男だなんてね。」

「ほう、ならばこの俺はお前達の相手として力不足とでも言うか?」

 

 などと、まるで皮肉でも込めたかの様に無慙は問いかける。すると二人は目を合わせ、そして笑みを浮かべながら戦闘の構えを取る。

 

「まさか、寧ろ俄然やる気が出ましたよ。ええ、武者震いが止まりません。どこまで切り結べるか楽しみです。」

「同感、二代目の神座たる無慙殿。相手にとって不足なし、その上で私は私と貫いて見せる。」

「良かろう、ならば纏めて相手してやろう。来い、若造ども!」

「では……」

「いざ尋常に勝負ッ!」

 

 こうして、堕天奈落と曙光の武神の激突が始まった。

 

 

天王魔王自在大自在 (ぼんてんのうまおうじざいだいじざい)除其衰患令得安穏 (じょごすいがんりょうとくあんのん)諸余怨敵皆悉摧滅(しょよおんてきかいしつざいめつ)

 

首飛(くびとばし)颶風(かぜ)——蝿声(さばえ)ェェェッ!!」

 

 初手に動いたのは宗次郎、迸る剣気と共に放たれる宇宙を割く無謬の切断現象を引き起こした。行き着く先は言うまでも無く眼前の無慙。その斬撃は距離の概念を絶つが故に回避不能、宗次郎が切断の概念そのものであるが故に防御不能の一撃である。

 だが……

 

「浅い」

「っ!正面から粉砕とは……」

 

 無慙は迫る切断現象に向けて、唐竹割りの要領で剣を振り下ろした。ぶつかり合う剣戟、直後競り勝ったのは無慙だった。漆黒の剣戟が単純な火力押しで斬風の神威を塗り潰した。

 

「なら、これならどうかしら?」

 

 直後、次いで動いたのは紫織。その姿が何重にも重なった陽炎の如くブレる。その蜃気楼の分身全ての拳には超密度の気が纏っており、その矛先は無慙へと向けられる。

 

「おん まゆら きらんでぃ そわか

のうもぼたや のうまくはたなん そわか

 

玖錠降神流(くじょうこうじんりゅう)―――陀羅尼孔雀王(だらにくじゃくおう)ゥゥゥッ!!」

 

 大津波の如く迫る、蜃気楼の神咒神威。その拳一つ一つが宇宙規模の密度を誇り、無慙の曼荼羅の総軍を減らしていく。だが、それを迎撃するように暗黒の剣風が吹き荒れる。

 

「増殖するか、なんとも懐かしさを感じさせる。」

「ッ!っのォ!」

「ふむ、なるほどな。可能性を操るのか……アイツとは似て非なるが、ならばやることは変わらんな。“全て”死ぬまで殺せば良い。」

 

 奇怪な軌道を描きながら、増えていく紫織を無慙は一人一人殺していく。紫織の太極の本質は可能性操作であり、どれほどの大破壊を引き起こそうとも、そこに一体でも生き残る可能性があれば玖錠紫織と言う女に真実の死は訪れない。故に本来であれば、無慙の様な一人一人を確実に殺すスタイルの戦闘者とは相性が良いはずだ。

 だが、結果はこれだ。可能性を手繰り寄せるよりも早く、無慙の剣風によって蜃気楼の太極を塗り潰す速度の方が速い。求道神は単細胞生物の似たような身体機能を有しており傷を負っても再生するが、無慙の覇道の理がそれを塗り替えて阻害していく。この刹那に紫織の全身から死の概念が歩み寄ってきている。無論、殺されないために全ての紫織が斬滅行を止めんと拳を振り上げる。

 

「無駄だ。」

 

 しかし、簡単に捉えられない。顔面を殴ろうとすればいつのまにか見失う、殴ったとお思ったら既に斬られた。そして途切れた様に一人死んでいる。なんだこれは、紫織からすれば下手な悪夢よりも恐ろしい。まるで行動どころか思考の隙を突かれている。次第に分身が目に見える形まで減り、死がすぐそこまで迫っていた時だった。

 

「ッ!?」

「……貴方の相手は僕もいるんですよ、忘れられては困りますね。」

 

 紫織の愛する益荒男(刀剣)が、首筋に迫る一閃を迎え撃った。それだけで全身に電撃が疾走した様に痛みを感じている、だがそれでも狂犬の如き笑みを浮かべながら宗次郎は無慙と向き合う。

 

「忘れてはいない、お前も必ず殺す。」

「ならば尚更です、たとえ貴方だろうと僕の伴侶(最愛)を奪わせはしない。」

「宗次郎……」

「ほう……触れたるもの全てを切り裂く刀剣でありながら護らんとするのか。ならば護って魅せろ、言葉だけで済ませる気はないよな?」

「ふふ、当然ですが………だからこそ、貴方を確実に倒すッ!」

 

 宗次郎の決意に見惚れるように見据える紫織と無慙、そして覚悟を決めた宗次郎は殺意の剣気を極限まで高めた。

 

五障深重(ごしょうしんじゅう)消除(しょうじょ)なれ

 

執着絶ち、怨念無く、怨念無きがゆえに妄念無し

 

妄念無きがゆえに我を知しる。

 

心中所願(しんちゅうしょがん)決定成就(けつじょうじょうじゅ)加持(かじ)

 

級長戸辺颶風(しなとべのかぜ)!」

 

 至近距離かつ無拍子で放たれる宗次郎の剣戟、それは側から見れば単なる対人の域を出ない剣技である。だがその密度は確かに神域の神咒神威、即ち百人殺すために百発の剣を放つのではなく、一つの千を込めた一撃を放ち込む。故に真実、初手で放った宇宙を切り裂く斬撃では無く確実に相手を殺す一の太刀。

 事実、この一撃を無慙は躱す事も防ぐ事もできなかった。無慙の曼荼羅(からだ)に袈裟状の確かな切り傷を刻み込んだ。

 

「……まさか、それで終わりか?」

「ッ!?」

 

 だが無慙は死んでなかった、分離しかけてる身体を無理矢理鷲掴みして繋ぎ止める。それと同時に攻撃を終えて隙だらけな宗次郎に向けて返しの刃を叩き込む。

 

「ガッ、アァァァッ!」

「宗次郎!」

「青いな、確かに質を高めた一撃は大したものだ。だがそれでは、覇道を押し退けるには足りんぞ。ああ、だがその様子を見るにお前達が正規の覇道神と闘ったのはこれが初めてか。」

 

 攻撃を終え、尚且つ仕留めたと確信している。故に身も体も隙だらけ、それを無慙が見過ごす訳もない。加えて質を高めた宗次郎の一撃を受けた後であれば、無慙の戒律の性質上威力は其れを確実に凌駕している。防御も意味をなすわけもなく宗次郎は致命の傷を負った。

 

「よくも、私の男に手を出したなァッ!」

 

 憤怒を露わにした紫織もまた、技を繰り出そうとしている。だが怒りの表情反面、その内は冷静に分析していた。例え神といえど、宗次郎の先の一撃は確かに質の高い一撃だったはず、それは無慙本人も認めていたのだから。だが、それでも生きていた。何故?確かに覇道神である以上、魂の総軍を減らさねば必滅に至れないのは事実だろう。だが無慙の場合はそれだけでは無い気がするのだ、問題なのは本人の体の構造だ。

 確かに体は完全とはいえずも分離していた、しかしそれに対して驚愕した様子はなかった。まるでいつもの事と言わんばかりに対処していて、人間ならばそんな経験何度もあるものなのだろうか?紫織からして、自動で回復する不死身的存在はそれなりに見たことある。だがそれでも血を撒き散らしたり、痛みを感じたり、精神や体力が消耗したりと多様な反応があるのだ。だが、目の前の存在からはあまりそうした印象が見られない。そして何よりも……

 

「……殴った時に、空箱を触ったような感触だった。」

 

 これが一番の問題だった。分身を削られながらも反撃し、当てた時の感触がまさに無であった事。そして宗次郎に体を分離されても戦闘続行な異形さ、もう明白だ。無慙は見た目と違って常識的な肉体構造をしていない、彼の中は無で構築されているのだと。

 詳しい原理は不明だが、とにかく単純な物理攻撃では効き目は薄いのだと紫織は確信した。

 

此処に帰命したてまつる(オン マカラギャ) 大愛染尊よ、金剛仏頂尊よ(バゾロシュニシャ・バザラサトバ) 金剛薩埵よ衆生を四種に摂取したまえ(ジャクウン・バンコク)

 

 ならばと彼女の纏う気は欲望、その中でも愛欲という戦闘とは一見かけ離れた概念。だが、古来より愛と憎悪は表裏一体をなすと言われている。

 愛する男を傷つけられた怒り、そしてそれを防げなかった己への不甲斐なさへの嘆き、そしてそれを成した無慙への憎悪。それら全てを力へ変換し、拳に纏って突撃する。

 

陀羅尼愛染明王!(だらにあいぜんみょうおう)

「ッ!」

 

 欲望を燃料に放たれる神拳、無慙には物理攻撃の効果は薄いと知ってる。そう、知ってるからこそ敢えてその手段を極めて突き進まんとする。

 その威力はこの戦闘において、彼女が出した過去最高の一撃だった。事実、その拳を顔面から受け止めた無慙は大きく弾け飛んだ。愛と憎しみ、どちらも誠の念が込められた拳は確かに芯に届いたであろう一撃である。故に今こそ狙い目であるが……

 

「宗次郎ッ!」

「はい、紫織さん!」

 

 そしてだからこそ、二人は今度こそ油断しない。少し前に無慙が言ったことを思い出す。“質の高い一撃では覇道を押し除けるには足りない”と、ならば答えは明白だろう。

 

「この世界ごと無慙を殺さねば、この勝負に終わりは訪れない。」

「魂の総軍を無限に生み出す、みんなの魂こそが覇道の神の地肉そのもの。」

 

 かつて二人が合間見えた最強の覇道神たる波旬、彼の覇道はその真逆をいく存在だったが座を掌握した覇道神とは本来他者の魂を生み出すなのだ。波旬も無慙も、異質な覇道神だがどの様な形であれその機構は有している。

 故にその要素を突破しなければ、二人には原則として勝ち目はないのだ。ならばこそ、二人は渾身を奥義を以って無慙を撃つことを決意したのだった。

 

「神の御息は我が息、我が息は神の御息なり。

御息をもって吹けば穢れは在らじ、残らじ、阿那(あな)清々し――石上神道流、奥伝の一」

「なうまく さらば たたーぎゃたなん

おん びほら ぎゃらべい ぎゃらべい そわか 玖錠降神流(くじょうこうじんりゅう)、奥伝

――」

早馳風(はやちかぜ)――御言(みこと)伊吹(いぶき)

大宝楼閣(だいほうろくかく)善住陀羅尼(ぜんじゅうだらに)!」

 

 刹那、堕天の宇宙に吹き荒れる斬撃と打撃の神威神楽。無慙の殺意に触れて生まれた魂の総軍を削る無尽の刃と浸透剄、それらはまさに求道の極みであり狙い通り無慙ごと曼荼羅を破壊している。

 あえて名付けるならば『御言の伊吹・大宝楼閣』と言えるだろう。互いに足りぬ要素を埋め合わせ、守りながら戦っていく。まさに共に武芸に道を極めていく者らに相応しい光景だろう。ああ、だからこそだろう……

 

「そうか、お前達は二人で一つ。互いに殺し合いながらも高めあい、他者という名の鞘を見出す道を示したわけか。」

「ッ!」

「だが、ならばこそ負けられん。無慙の所業は常勝不敗、そして全てを鏖殺してこそ成されるのだ。」

 

 吹き荒れる破滅の神威の中、文字通り真実を見抜く無慙の天眼が二人を捉えながらそう言い放った。それはまさに世界そのものが言い放つ言霊であり、魂を揺さぶる箴言に他ならない。

 破滅に向かう堕天奈落、しかしそれでも尚として殺意を研ぎ澄まし生命の促進を促す殺戮の地平。覇道神の強さの根幹となるのは、神としての理の高度と魂の総軍の数。今の無慙はそのどちらも二人の理解を高めることで無慙の存在強度が桁違いに跳ね上がり、二人の殺戮乱舞を凌駕せんと凶剣が研ぎ澄まされる。

 

「故に、お前達二人に俺の剣舞を捧げてやろう。」

 

 その一言と同時に無慙は宙を駆ける。一条の黒い彗星となり、まずは紫織の全ての分身を斬り刻んでいく。神拳が進撃を止めんと放たれて内から撹拌されるがそれでも無慙は止まらずお返しとばかりに拳を斬り飛ばす。それはさながら、星々を喰らい尽くす異形の獣の如く、蜃気楼を暗黒の津波が覇業を示すかのように飲み込んでいく。拡大していく無慙の覇道、二人の逃げ場を断つように全てを塗りつぶしていく。

 そしてそれを防がんと宗次郎が放つ斬神の息吹、彼の神威が振るわれれば必ず最低でも一つは命を切り刻んでいる。だが、無慙がそれを全て真正面から砕いていく。ところどころで斬撃が体を削っていくが、溢れ出す殺意と戦意が暴走する燃料のように体を邁進させていく。殺される前に殺す、これこそが無慙が二人に魅せる殺戮の神咒神威なのだから。

 

「あッ……」

「がッ……」

 

 遂に全滅となった蜃と斬の神威、旋風のように無慙が二人を通り抜けた。時空を超越して放たれた禍つ剣戟、防ぐことも躱す事も叶わず二人に死を齎した。無慙の覇道に塗りつぶされた事で、完全敗北となったのだ。

 

「あァ……残念だなぁ。もうちょっとで勝てると思ったのに……だけど、すごく楽しかったです。機会があれば、またもう一度やりたいと思えるほどに。」

「だねぇ、やっぱ座についた神に勝つのは簡単じゃないか……けどうん、後悔は無いかな。宗次郎と同じ、また出来るならやりたいね。」

「……やれるものならやってみろ、何度合間見えようとも俺は必ずお前たちを殺して見せる。」

 

 血を吐き捨てながらそう言い放った無慙を見て、二人は微笑みを浮かべながら姿を消していった。

 

「ナラカを殺さん限り、全て茶番となるのだろう?ならば、神座に関わる者であれば……なんであれ関係ない。俺は無慙の所業をやり直すまでよ。」

 

 そして、消えていく二人を見届けながら、無慙は改めてそう決意するのだった。

 

 




一部では無慙は同格に勝ち負けの可能性があるから、求道神にも負ける可能性があるという説を見たことあります。ですが今回の場合は、座の総軍があるため覇道神は基本的に求道神に負けはあり得ないという、という基本設定を重視して書いてます。
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