ソードアート・オンライン 赤色の記録   作:Aa_おにぎり

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毎度のことながら趣味が滲み出てます。



間話#5 旅行

五月一〇日 ダイシー・カフェ

この日、修也と詩乃。和人と明日奈はカフェに集まって談笑をしていた。

 

「……で、お土産は?」

「せっかちだな。ちょっと待ってろ」

「しののん。アメリカはどうだった?」

「うーん、結構楽しかったかな」

 

そう言い、詩乃は満足げにこう語った。

今月の二日から昨日までの一週間、修也と詩乃はアメリカに旅行に行っていたのだ。

日本よりも長くアメリカに住んでいる修也は初めての海外旅行に緊張している詩乃をエスコートしながら案内をしていた。

海外旅行に行く時、明日奈達は絶対お土産を買ってくる事を半ば脅迫まがいにお願いされ、二人は苦笑しつつも買って来ていたのだ。

そして買ってきたお土産を渡すと制服姿の明日奈達は詩乃から旅行の感想を聞いていた、

 

「すごく簡単に言うと……修也が簑巻きにされて戦車で引き摺られて。私が陸軍の人に本気で勧誘された

「「ちょっと待ってどう言う事!?!?」」

 

思わず二人が大声で突っ込んでいた。バーのカウンターでグラスを拭いてたエギルも思わず驚いた様子で修也達を見ていた。

すると修也がそうなった経緯を話し始めた。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

日本からロサンゼルス空港に到着した修也と詩乃は出口で盛大な出迎え受けた。

 

「「「よく来たなぁ裏切り者ぉ……」」」

 

ドス黒い声と笑みを浮かべた男どもにそう言われて、一瞬で麻袋を被せられた修也はそのまま車に押し込まれてどっかに走り出してしまった。

一瞬の出来事で唖然としていると詩乃は隣にいた男性に声をかけられた。

黒髪に青い目を持った男性は流暢な日本語で詩乃に声を掛けてきた。

 

「君がシューヤのフィアンセかい?」

「え、えっと……」

「ああ、ごめんごめん。私はザスマン、ザスマン・シャザールだ」

「あ…貴方が……」

「シューヤから色々と聞いているかもしれないけど……取り敢えず案内するよ。シューヤの行き先はわかるから」

「あ、はい……よろしくお願いします」

 

前からザスマンの事は聞いていたので詩乃は若干緊張しつつもザスマンの運転する車に乗り込んだ。

そしてザスマンと詩乃は車内で少しだけ話をすると、車はロサンゼルス市街のキャンプ場に到着した。

 

「着いたよ」

「ここですか?」

 

そう言い車を降りた詩乃はザスマンの後ろを歩きながら道を歩いていると豪快なエンジン音と履帯の音が聞こえてきて、開けた場所に出た。

そこでは荒野とそこを土煙を上げながら無尽に走り回るM24チャーフィー軽戦車がいた。

そして軽戦車には先程修也を麻袋に詰めた男達がヒャッハーしながら声を上げてドリフトをしていた、そしてその軽戦車に紐が括り付けられており、その先にいた人に思わず詩乃が声を上げた。

 

「修也!?」

 

紐に括り付けられた修也は軽戦車でグルングルン引っ掻き回され、満足したのか男達は麻袋から修也を出してそのまま軽戦車でまた走り出していた。

 

「あぁ〜、酷い目にあったもんだ……」

「だ、大丈夫なの!?」

「なぁに、彼女も作れない男どものヤキモチに過ぎんよ」

「そんな事言うからよく怒られるんじゃねえのか?」

 

ザスマンとそんな話をして修也はボサボサになった髪を適当に整えると何事もなかったかのように案内をした。

 

「詩乃、この人がアメリカに住んでいた時にお世話になったザスマンだ」

「改めてよろしく」

「よ、宜しくお願いします……」

 

そう言うとザスマンはこの場所の簡単な説明をした。

 

「まぁ、射撃場と荒野とむさ苦しい男しかない場所だけどゆっくりしていって」

「あ……はい」

 

そう言うと詩乃は修也に呼ばれて声のした方に向かっていた。その様子にザスマンは面白そうな表情を浮かべながら修也を思い出していた。

 

 

 

 

 

初日は挨拶と歓迎会で大騒ぎした後。修也と詩乃はGGOにログインをしていた。

サーバーはアメリカサーバー。俗に国際サーバーと呼ばれている場所だ。

現在GGOは日本サーバーと国際サーバーと分けられており、日本にいる場合のみ日本サーバーに出入りすることができる仕組みだった。

今日は国際サーバーで二人は荒野を走り抜けていた。

 

「結構遊んだわね」

「そうだな。新しい銃も使いやすい」

 

そう言いフリューゲルは二丁の銃を見ながらそんな感想を言っていた。

片方は特徴的な用心鉄を持ったレバーアクション式の小銃で、名前を《ウィンチェスターM1895》と言う。

フリューゲルが新しく買った銃の一つで、レバーアクションと言う珍しい機構を使った小銃で、フリューゲルが使っているのはロシア帝国用に輸出されたもので、7.62×54R弾を使用できるものである。

そしてもう一つは《レミントンM870》、ター◯ネーターやバイ◯ハザードで登場する有名なポンプアクション式散弾銃だ。

日本でも警察や自衛隊、海上保安庁などや、狩猟用に販売がされている。

フリューゲルはそんな銃を持って試射がてらPvPをしていた。

シノンが後ろから後衛をしてくれる影響でソロ時代よりも警戒が圧倒的に楽ちんであった。

そんなことを思いながら二人は一通り狩りを終えてログアウトをすると初日を終えた。

 

 

 

 

 

二日後、旅行三日目の今日。ロサンゼルス市内で観光をした詩乃と修也は初日に来ていた射撃場に来ていた。

多種多様の射撃音が聞こえる中、二人は射撃場の倉庫に来ていた。

 

「へぇ…いろんな銃があるのね……」

「ザスマンとかが色々買っているんだ。あのチャーフィーは陸軍の払い下げ品を買ったものだ」

「そ、そうなのね……」

「さて、まずは拳銃から撃ってみよう」

 

そう言って修也は倉庫の中からグロック21Cを詩乃に渡した。

GGOでは弾薬の共有が出来るからと詩乃が.45ACP弾を使えるものに買い直した拳銃だ。

 

「ゲームで使い慣れている銃の方が使いやすいだろう」

「あ、ありがとう」

「使い方は分かるな?」

「うん、大丈夫」

 

そう言い、耳当てとゴーグルをしてグロックを両手で構えると詩乃はGGOと同じように銃を構えた。

 

パンッ!

 

少し遠くで小さな土煙が上がり、的の真ん中に命中していた。

GGOよりも反動が少し大きいと感じていると隣で修也とザスマンが感想を言った。

 

「拳銃じゃあ簡単だな」

「そう見たいだな」

「ザスマン、次はアレでいいと思うぞ」

「良いのか?」

「問題ないさ」

「分かった。倉庫の一番奥の右下、鍵はこれだ」

「ありがとう」

 

そう言うと修也は倉庫に入り、中から少し大きめの木箱を持ってくると取り出して詩乃の前に置いた。

 

「これって……」

「《ウルティマラティオ ヘカートⅡ》……本物だ。試しに撃ってみると良い」

「……」

 

本物のヘカートⅡを見て詩乃は驚くと修也は代わりに装填をしてくれた。

 

「GGOの時と変わらない姿勢で撃てば良い。ゲームより少し反動が大きいかもしれないがな」ガコンッ!

 

そう言うと修也はコッキングレバーを引いて弾薬を装填した。

私は修也に言われて台の椅子に座るとヘカートⅡの引き金を握った。

GGOと変わらない感覚。しかし、ゲームのように着弾予想円は無く、スコープの距離と落下のメモリだけが見えていた。

的までの距離は1000m程、ゲームだったら必中距離だがここは現実。風向きや湿度なども関わってくる為真ん中に当たるかどうかは分からない。

詩乃は息をゆっくりと吐いて引き金を引いた。

 

「すぅ…はぁ……」ドォォン!!

 

GGOより強く感じる反動と大きな音と共に空気が揺れ、発射された弾丸は土煙を立てて的の赤い真ん中から少しそれた位置に穴を開けた。

GGOの癖でしまったと思いながらレバーを引くも、弾薬は一発しか入っておらず、薬莢が落ちる音だけが響いた。咄嗟に修也の方を見ると……

 

 

 

 

 

そこでは双眼鏡越しにポカンとしているザスマン達がいた。

 

「うっそぉ……」

「おい、オメエさんの彼女腕良すぎん?」

「初めての射撃で、しかも初撃で的に当たっている……??」

「マグレかなんかじゃねえのか?」

 

そんな感じで困惑していた。

詩乃も困惑をしていると修也が思わず感想を言っていた。

 

「すげぇ……」

「しゅ、修也?」

「いやぁ…最初から的に当たるのはさすがとしかいえないな……」

「そ、そんなに……?」

 

「少なくとも……「「「君!陸軍に入ったらどうだい!?きっと良い狙撃手になるよ!」」」と言われるくらいには……」

「……」

 

ポカーンとしている詩乃にザスマン達は割と本気の眼差しで詩乃に色々と聞いていた。

 

「君には才能があるかもしれんぞ!」

「待て待て!もう一発撃ってくれ!」

「ウッソだろ!?対物ライフルだぞ!反動が高いのによく当たるな!?」

「え、えぇ……」

「おい、アンタら」

 

そう言い、半ば興奮状態のザスマン達を修也は一言で抑えると困惑する詩乃を連れて射撃場の端の方に移動した。

 

「いいの?」

「別に問題ない。割と本気の目をしていたが、そもそも詩乃を軍人になんかさせるつもりはさらさら無いしな。時間の無駄になるだけだ」

「……」

「さて、他に撃ってみたい銃はあるか?」

「あ、じゃあ……あの棚の一番上のが良い」

「分かった」

 

身長が180近くある修也は簡単に棚にあったリボルバー拳銃を取ると詩乃に渡した。

詩乃が手に取ったのは《S&W M500》。最強の威力を持った拳銃と名高いあの銃である。(バイオに出てくるアレ)

使用する.500S&Wマグナム弾はグリズリーを一撃(!?)で倒せる威力を持った弾丸である*1

と、そんな威力を持つため、反動は凄まじい威力を持っている。

なお、その威力と知名度からGGOでもデザート・イーグルと同等に人気の拳銃である。

そんな銃を手に取った詩乃は修也のレクチャーで姿勢を構えると引き金を引いた。

 

「……」バァァン!!

 

大きな銃声と共に詩乃は反動の強さに驚きつつもなんとか抑えて、少し痺れる手を見ながら銃を置いた。

 

「すごい反動……」

「反動を抑えただけでも十分だぞ」

「修也が、教えてくれたからだと思う」

「そうだろうか?」

「ええ、修也は教え方が上手だと思うわ」

 

そう言って二人は少しだけ笑いながら次に何をしようか話していた。

その様子にある者はブラックコーヒーを配り、ある者は恨めしそうに見て、その後静かに泣き始め、それを慰めたりと、カオスな空間が射撃場の一角で広がっていた。

ザスマン達、彼女いる……もしくは既婚者組は温かい目で二人を見ていた。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

「……って、事があったのよ」

「「詩乃さん(シノのん)、スゲェっす!」」

 

話を聞いた和人と明日奈はハモリながら土産話の感想を言うと詩乃は懐からアクセサリーを取り出した。

特徴的な形をしたアクセサリーに明日奈が聞いた。

 

「しののん、それ何?」

「これは修也が作ってくれたの。私が撃った拳銃用弾薬の薬莢よ」

「これが?」

「そうだ。空薬莢は持ち帰れるからな」

「因みにどうやって持ち帰ったんだ?」

「……聞くか?」

「……やっぱ説明長そうなんでやめときます」

 

和人が正しい判断をして修也の話を切った。

 

「ま、私も同じものを持っているよ。久しぶりに銃を撃った」

「そうなんだ」

 

そう言い、修也もポケットから詩乃と同じ見た目のアクセサリーを取り出し、お揃いのアクセサリーを見せた。

物騒なお揃いもあったものだと和人達は内心思っていた。

すると修也は明日奈に一枚のCDを渡した。

 

「これは?」

「本人曰く、『誰もいないところで見てほしい』だそうだ」

「?」

 

明日奈は疑問に思いつつもCDを受け取って家に帰った。

 

 

 

 

 

数時間後、CDの中身のビデオを見た明日奈が涙を流しながら木綿季に手紙を書いていた。

 

 

 

 

 

*1
一部のライフル弾より威力ある拳銃弾って何??




レバーアクションってカッコよく無いですか?(ター◯ネーターに憧れてメチャあの撃ち方の練習してた)

ちなみに今現在フリューゲルの持っている武器

H&K HK45
イングラムM10
AKM(装備品にグレポン若くは銃剣、四倍スコープ装着)
RP-46(銃身破損により使用不可)
PKPペチェネグ-SP(四倍スコープ搭載)
モシン・ナガン M1891/30
ウィンチェスターM1895
Mag−Fed 20mmライフル(20〜60倍スコープ装着)
レミントンM870
ヒートホーク


こうしてみると結構持ってんだな・・・・
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